2026年版・5-8

高齢者・障害者配慮の一問一答

運行管理者試験(旅客)「実務上の知識及び能力」から、高齢者・障害者配慮に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

この分野の演習

全10問/解説つき・基本無料

アプリ形式で解く(全440問) 実務上の知識及び能力の要点解説を読む
問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問15-8

高齢の旅客が乗車する際のバスの運転者の対応として、最も適切なものはどれか。

  • ①停留所での停車の時間を短くして定時の運行を優先していく
  • ②着席したことや手すりを持ったことを確かめてから発進する
  • ③車内の移動は旅客の自己責任であり特段の配慮は要しない
  • ④高齢の旅客にはできる限り後方の座席へ移るよう促していく
答えと解説を見る
正解 ②着席したことや手すりを持ったことを確かめてから発進する
解説
高齢の旅客は、加齢に伴って平衡感覚や筋力が低下しているため、乗車後に着席する前に発進すると、わずかな揺れでも転倒するおそれがあります。運転者は、車内鏡等により旅客が着席したか、手すりやつり革を確保したかを確認してから発進し、停車時や発進時の加減速もできる限り緩やかに行う必要があります。

他の選択肢が不適切な理由
「停留所での停車の時間を短くして定時の運行を優先していく」は誤りで、定時運行より旅客の安全が優先されます。「車内の移動は旅客の自己責任であり特段の配慮は要しない」は誤りで、車内事故の防止は事業者と運転者が取り組むべき課題です。「高齢の旅客にはできる限り後方の座席へ移るよう促していく」は誤りで、車内を長く移動させることはかえって転倒の危険を高めます。
問25-8

車いすを使用する旅客がノンステップバスに乗車する場合の対応として、最も適切なものはどれか。

  • ①車いすのまま乗車することは認められないため乗車を断る
  • ②乗降口に段差がないため乗降の援助は要しないとする
  • ③乗降は旅客本人と介助者に任せ運転者は関与しないとする
  • ④スロープ板を用いて乗降を援助し車内で確実に固定を行う
答えと解説を見る
正解 ④スロープ板を用いて乗降を援助し車内で確実に固定を行う
解説
ノンステップバスには、車いすのまま乗降できるようスロープ板と車いすスペースが設けられています。運転者は、スロープ板を確実に設置して乗降を援助し、車内では固定装置とベルトによって車いすを確実に固定したうえで発進します。固定が不十分なまま発進すると、加減速の際に車いすが動いて重大な事故につながるおそれがあります。

他の選択肢が不適切な理由
「車いすのまま乗車することは認められないため乗車を断る」は誤りで、正当な理由なく乗車を拒むことはできません。「乗降口に段差がないため乗降の援助は要しないとする」は誤りで、床が低く段差が小さい車両であっても、路面と車体の間にはすき間や段差が残るため、スロープ板の設置による援助が必要です。「乗降は旅客本人と介助者に任せ運転者は関与しないとする」は誤りで、スロープ板の設置や車いすの固定は運転者が行うべき業務です。
問35-8

視覚に障害のある旅客への対応として、最も適切なものはどれか。

  • ①正面から声をかけ必要とする援助の内容を本人に確かめる
  • ②突然に腕をつかんで座席のところまで引いて案内していく
  • ③あちらやそちらといった言い方で座席の位置を伝えていく
  • ④案内は同行する介助者に任せ本人には直接伝えないとする
答えと解説を見る
正解 ①正面から声をかけ必要とする援助の内容を本人に確かめる
解説
視覚に障害のある旅客に対しては、まず正面から声をかけ、自分に話しかけられていることを認識してもらったうえで、どのような援助が必要かを本人に確認することが基本です。必要とする援助の内容は人によって異なるため、一方的に決めつけず、本人の意向に沿って対応します。案内の際は、時計の文字盤の位置に例えるなど、具体的な言葉で伝えることが有効です。

他の選択肢が不適切な理由
「突然に腕をつかんで座席のところまで引いて案内していく」は誤りで、予告なく体に触れることは恐怖感を与え、転倒を招くおそれもあります。「あちらやそちらといった言い方で座席の位置を伝えていく」は誤りで、指示語では位置を把握できないため、具体的な表現が必要です。「案内は同行する介助者に任せ本人には直接伝えないとする」は誤りで、介助者が同行している場合であっても、案内は本人に直接行うことが基本です。
問45-8

聴覚に障害のある旅客への対応として、最も適切なものはどれか。

  • ①大きな声で繰り返し話しかければ必ず内容が伝わるといえる
  • ②車内放送のみによって案内を行えば十分であるといえる
  • ③筆談や文字による表示を用いて内容を確実に伝えていく
  • ④後方から呼びかけることによって注意を引くようにする
答えと解説を見る
正解 ③筆談や文字による表示を用いて内容を確実に伝えていく
解説
聴覚に障害のある旅客には、音声による案内が届かないため、筆談やメモ、車内の文字表示器、携帯端末の画面などを用いて、目で見て分かる形で情報を伝えることが有効です。とくに事故や遅延といった予定外の事態が生じたときは、車内放送だけでは状況が伝わらないため、文字による案内を確実に行う必要があります。

他の選択肢が不適切な理由
「大きな声で繰り返し話しかければ必ず内容が伝わるといえる」は誤りで、音量を上げても聞き取れない場合が多く、確実な伝達にはなりません。「車内放送のみによって案内を行えば十分であるといえる」は誤りで、音声のみの案内では情報が届きません。「後方から呼びかけることによって注意を引くようにする」は誤りで、後方からの呼びかけには気付けないため、正面など見える位置から合図する必要があります。
問55-8

身体障害者補助犬を同伴する旅客への対応として、正しいものはどれか。

  • ①他の旅客の迷惑になるおそれがあるため乗車を断ることができる
  • ②正当な理由がないのに補助犬の同伴を拒んではならないとされる
  • ③補助犬は手回品ではなく貨物として運賃を収受する必要がある
  • ④補助犬の同伴は事前に予約があった場合に限り認めることになる
答えと解説を見る
正解 ②正当な理由がないのに補助犬の同伴を拒んではならないとされる
解説
身体障害者補助犬法により、公共交通機関を含む不特定かつ多数の者が利用する施設等を管理する者は、身体障害者が補助犬を同伴することを、正当な理由がない限り拒んではならないとされています。補助犬には盲導犬、介助犬、聴導犬があり、いずれも訓練を受けて衛生面の管理もなされています。運転者や乗務員は、補助犬を同伴した旅客が安心して利用できるよう対応する必要があります。

他の選択肢が不適切な理由
「他の旅客の迷惑になるおそれがあるため乗車を断ることができる」は誤りで、他の旅客への配慮は必要ですが、それを理由に同伴を拒むことはできません。「補助犬は手回品ではなく貨物として運賃を収受する必要がある」は誤りで、補助犬は身体障害者の身体機能を補うものであり、貨物として扱うものではありません。「補助犬の同伴は事前に予約があった場合に限り認めることになる」は誤りで、事前の予約を同伴の条件とすることはできません。
問65-8

ノンステップバス等のバリアフリーに対応した車両に関する説明として、最も適切なものはどれか。

  • ①車両を導入すれば運転者に対する接遇の教育は不要になる
  • ②高齢の旅客のみを対象として設けられた設備であるといえる
  • ③車いすを使用する旅客が乗るときだけ床が低くなる仕組み
  • ④床を低くして段差を減らすことで乗降の負担を軽くしている
答えと解説を見る
正解 ④床を低くして段差を減らすことで乗降の負担を軽くしている
解説
ノンステップバスは、乗降口の床面を低くして段差をなくすか極力小さくすることにより、高齢者、障害のある方、けが人、ベビーカーを利用する方など、幅広い利用者の乗降の負担を軽減した車両です。多くはスロープ板と車いすスペース、優先席などを備えており、車両の導入とあわせて、乗務員の接遇の向上を図ることが求められます。

他の選択肢が不適切な理由
「車両を導入すれば運転者に対する接遇の教育は不要になる」は誤りで、設備を生かすには乗務員の適切な援助と声かけが欠かせません。「高齢の旅客のみを対象として設けられた設備であるといえる」は誤りで、障害のある方やベビーカー利用者など幅広い利用者を想定した設備です。「車いすを使用する旅客が乗るときだけ床が低くなる仕組み」は誤りで、床面が低い構造そのものが常時の特徴であり、車いす乗車時に用いるのはスロープ板や車体の傾斜機能です。
問75-8

車内での転倒事故を防ぐための車内放送の使い方として、最も適切なものはどれか。

  • ①発車や停車の前に着席や手すりの利用を呼びかけていく
  • ②発車した後に走行しながら着席を呼びかけるようにする
  • ③混雑している時間帯に限って放送を行えば足りるとする
  • ④放送よりも速やかに発車することを優先すべきといえる
答えと解説を見る
正解 ①発車や停車の前に着席や手すりの利用を呼びかけていく
解説
車内事故の多くは、走行中の車内移動や、着席前の発進、停車前の立ち上がりによる転倒です。発車の前には着席や手すりの利用を呼びかけ、停車の前にはバスが完全に停止してから席を立つよう案内することで、転倒を大きく減らすことができます。運行管理者は、こうした車内放送を確実に行うよう運転者に指導する必要があります。

他の選択肢が不適切な理由
「発車した後に走行しながら着席を呼びかけるようにする」は誤りで、走行を始めてからの呼びかけでは間に合わず、着席や手すりの利用は発車前に呼びかける必要があります。「混雑している時間帯に限って放送を行えば足りるとする」は誤りで、空いている時間帯でも転倒事故は発生します。「放送よりも速やかに発車することを優先すべきといえる」は誤りで、着席前の発進こそが転倒事故の典型的な原因です。
問85-8

高齢の旅客の身体的な特性に関する説明として、最も適切なものはどれか。

  • ①反応に要する時間は延びるが平衡の感覚は保たれていく
  • ②加齢による身体の機能の低下には個人差がないものといえる
  • ③平衡の感覚や筋力が低下し急な加減速で転倒しやすくなる
  • ④転倒の危険が高いのは着席している旅客であるといえる
答えと解説を見る
正解 ③平衡の感覚や筋力が低下し急な加減速で転倒しやすくなる
解説
加齢に伴って平衡感覚や筋力、とっさに体を支える力が低下するため、高齢の旅客は車内での急な加減速や揺れで転倒しやすくなります。また、転倒した際に骨折等の重い傷害を負いやすく、回復にも時間を要して寝たきりの状態につながる例も報告されています。運行管理者は、緩やかな発進と停止、確実な車内案内を徹底させる必要があります。

他の選択肢が不適切な理由
「反応に要する時間は延びるが平衡の感覚は保たれていく」は誤りで、平衡感覚も加齢とともに低下します。「加齢による身体の機能の低下には個人差がないものといえる」は誤りで、加齢の影響の現れ方には大きな個人差があります。「転倒の危険が高いのは着席している旅客であるといえる」は誤りで、立っている旅客や車内を移動中の旅客の方が転倒の危険は高くなります。
問95-8

障害のある旅客に対する「合理的配慮」の考え方として、最も適切なものはどれか。

  • ①障害の種類ごとに定められた対応のみを行えば足りるとする
  • ②本人の申出を踏まえ過重な負担のない範囲で対応を検討する
  • ③施設や設備を整備していれば個別の対応は要しないとする
  • ④事業者の判断のみで内容を決め本人の意向は問わないとする
答えと解説を見る
正解 ②本人の申出を踏まえ過重な負担のない範囲で対応を検討する
解説
合理的配慮とは、障害のある人から社会的な障壁を取り除いてほしいという意思の表明があった場合に、その実施に伴う負担が過重でない範囲で、必要かつ合理的な対応を行うことをいいます。障害者差別解消法の改正により、民間の事業者にもこの提供が義務付けられました。何が必要かは一人ひとり異なるため、本人と対話しながら、実現可能な方法を一緒に探る姿勢が求められます。

他の選択肢が不適切な理由
「障害の種類ごとに定められた対応のみを行えば足りるとする」は誤りで、必要な配慮は同じ障害であっても個々に異なります。「施設や設備を整備していれば個別の対応は要しないとする」は誤りで、施設や設備の整備(環境の整備)は合理的配慮とは別の取組であり、これを行っていることをもって個別の場面での対応が不要になるわけではありません。「事業者の判断のみで内容を決め本人の意向は問わないとする」は誤りで、本人との建設的な対話を通じて内容を検討することが前提です。
問105-8

車いすを使用する旅客が乗車しようとした際、車内が混雑していた場合の対応として、最も適切なものはどれか。

  • ①混雑を理由に次の便を待ってもらうよう案内していく
  • ②車いすのまま通路にとどまってもらい固定は行わないとする
  • ③他の旅客への協力の依頼は控えてそのまま発車させていく
  • ④車内放送等で協力を求め車いすスペースを確保していく
答えと解説を見る
正解 ④車内放送等で協力を求め車いすスペースを確保していく
解説
車内が混雑して車いすスペースに他の旅客が立っている場合には、車内放送や声かけによって移動への協力を求め、車いすスペースを空けてもらうことが基本的な対応です。国が示す接遇の考え方でも、車内の利用者へ協力をお願いすることが望ましいとされています。スペースを確保したうえで、固定装置により車いすを確実に固定してから発進します。

他の選択肢が不適切な理由
「混雑を理由に次の便を待ってもらうよう案内していく」は誤りで、混雑を理由に利用を制限することは適切ではありません。「車いすのまま通路にとどまってもらい固定は行わないとする」は誤りで、固定しないまま走行すると加減速で車いすが動き、重大な事故を招きます。「他の旅客への協力の依頼は控えてそのまま発車させていく」は誤りで、協力を求めることは乗務員が行うべき対応です。

運行管理者試験(旅客)の対策問題(全440問)に戻る

※本ページはアクセス解析のためCookieを利用し、その情報を外部(Google)へ送信しています。

※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。