2026年版・5-4

運動性能・制動距離の一問一答

運行管理者試験(旅客)「実務上の知識及び能力」から、運動性能・制動距離に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問15-4

カーブを走行する自動車に働く遠心力と速度との関係に関する説明として、正しいものはどれか。

  • ①速度が2倍になると遠心力はおよそ4倍になる
  • ②速度が2倍になると遠心力はおよそ2倍になる
  • ③速度が2倍になると遠心力はおよそ8倍になる
  • ④速度が2倍になっても遠心力はほとんど変わらない
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正解 ①速度が2倍になると遠心力はおよそ4倍になる
解説
カーブを走行する自動車に働く遠心力は、速度の2乗に比例して大きくなります。したがって、速度が2倍になれば遠心力は2の2乗である4倍になります。カーブの手前でわずかに速度を落とすだけでも遠心力は大きく減るため、運行管理者は運転者に対し、カーブに進入する前に十分に減速を終えておくよう指導する必要があります。

他の選択肢が不適切な理由
「速度が2倍になると遠心力はおよそ2倍になる」は誤りで、遠心力は速度に比例するのではなく速度の2乗に比例します。「速度が2倍になると遠心力はおよそ8倍になる」は誤りで、8倍となるのは3乗に比例する場合であり、遠心力の性質とは異なります。「速度が2倍になっても遠心力はほとんど変わらない」は誤りで、速度は遠心力の大きさを決める最も影響の大きい要素です。
問25-4

同じ速度でカーブを走行する場合の、カーブの半径と自動車に働く遠心力との関係として、正しいものはどれか。

  • ①半径が2分の1になると遠心力もおよそ半分まで減る
  • ②半径が2分の1になっても遠心力は変化しないといえる
  • ③半径が2分の1になると遠心力はおよそ2倍まで増える
  • ④半径が2分の1になると遠心力はおよそ4分の1になる
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正解 ③半径が2分の1になると遠心力はおよそ2倍まで増える
解説
遠心力は、カーブの半径に反比例して大きくなります。したがって、同じ速度で走行する場合、半径が2分の1の小さなカーブでは遠心力はおよそ2倍になります。急なカーブほど横滑りや横転の危険が高まるため、運行管理者は経路上の急カーブの位置をあらかじめ把握し、手前で十分に減速するよう指示する必要があります。

他の選択肢が不適切な理由
「半径が2分の1になると遠心力もおよそ半分まで減る」は誤りで、半径と遠心力は反比例の関係にあり、半径が小さくなれば遠心力は大きくなります。「半径が2分の1になっても遠心力は変化しないといえる」は誤りで、カーブの半径は遠心力の大きさを左右する要素です。「半径が2分の1になると遠心力はおよそ4分の1になる」は誤りで、これは半径の2乗に反比例するかのような誤った理解に基づくものです。
問35-4

カーブを走行する自動車と遠心力の関係について、最も適切なものはどれか。

  • ①遠心力はカーブの内側に向かって働く力であるといえる
  • ②遠心力がタイヤと路面の摩擦力を上回ると横滑りを起こす
  • ③遠心力は乗車人員が増えても大きくならないものといえる
  • ④遠心力はカーブの手前で減速しても大きさは変わらない
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正解 ②遠心力がタイヤと路面の摩擦力を上回ると横滑りを起こす
解説
カーブを曲がる自動車は、タイヤと路面の間に生じる摩擦力によって進路を保っています。遠心力がこの摩擦力を上回ると、車両は外側へ滑り出して横滑りを起こし、重心の高いバスでは横転に至るおそれもあります。雨や雪で路面がぬれて摩擦力が小さくなっている場合は、より低い速度でも横滑りが生じるため、天候に応じた減速が不可欠です。

他の選択肢が不適切な理由
「遠心力はカーブの内側に向かって働く力であるといえる」は誤りで、遠心力は円の外側に向かって働きます。「遠心力は乗車人員が増えても大きくならないものといえる」は誤りで、遠心力は車両の質量に比例するため、乗車人員が多いほど大きくなります。「遠心力はカーブの手前で減速しても大きさは変わらない」は誤りで、速度を落とせば遠心力は速度の2乗に応じて小さくなります。
問45-4

自動車の停止距離に関する説明として、正しいものはどれか。

  • ①制動距離のみを指し空走距離は含まないものをいう
  • ②空走距離のみを指し制動距離は含まないものをいう
  • ③危険を認知してからブレーキが効き始めるまでの距離
  • ④空走距離と制動距離を合計した距離をいうものである
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正解 ④空走距離と制動距離を合計した距離をいうものである
解説
停止距離とは、運転者が危険を認知してから自動車が完全に停止するまでに進む距離をいい、空走距離と制動距離の合計で表されます。空走距離は、危険を認知してからブレーキが実際に効き始めるまでに進む距離であり、速度に比例して長くなります。制動距離は、ブレーキが効き始めてから停止するまでに進む距離であり、速度の2乗に比例して長くなります。

他の選択肢が不適切な理由
「制動距離のみを指し空走距離は含まないものをいう」は誤りで、認知から実際にブレーキが効くまでに進む距離を無視することになります。「空走距離のみを指し制動距離は含まないものをいう」は誤りで、ブレーキが効き始めてからも車両は相当の距離を進みます。「危険を認知してからブレーキが効き始めるまでの距離」は空走距離の定義であり、停止距離の定義ではありません。
問55-4

時速36キロメートルで走行している自動車の運転者が危険を認知してからブレーキが効き始めるまでの時間を1秒とした場合、この間に自動車が進む距離として正しいものはどれか。

  • ①10メートル
  • ②18メートル
  • ③20メートル
  • ④36メートル
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正解 ①10メートル
解説
危険を認知してからブレーキが効き始めるまでに自動車が進む距離を空走距離といい、空走時間に速度を掛けて求めます。時速36キロメートルを秒速に直すと、36000メートル÷3600秒=毎秒10メートルとなります。空走時間が1秒であれば、10メートル×1秒=10メートルが空走距離です。空走距離は速度に比例して長くなるため、速度が高いほど危険の発見から実際の減速開始までに大きく進んでしまいます。

他の選択肢が不適切な理由
「18メートル」は誤りで、この数値は空走時間を1.8秒とした場合などに対応するもので、設問の条件には合いません。「20メートル」は誤りで、これは時速72キロメートルで空走時間が1秒の場合の値です。「36メートル」は誤りで、時速の数値をそのまま距離として用いたもので、単位の換算がなされていません。
問65-4

時速72キロメートルで走行している自動車が、危険を認知してからブレーキが効き始めるまでの時間が1秒、ブレーキが効き始めてから停止するまでの距離が40メートルであった場合の停止距離として、正しいものはどれか。

  • ①40メートル
  • ②80メートル
  • ③60メートル
  • ④72メートル
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正解 ③60メートル
解説
停止距離は空走距離と制動距離の合計で求めます。時速72キロメートルを秒速に直すと、72000メートル÷3600秒=毎秒20メートルです。空走時間が1秒であるため、空走距離は20メートル×1秒=20メートルとなります。これに制動距離40メートルを加えると、20メートル+40メートル=60メートルが停止距離です。

他の選択肢が不適切な理由
「40メートル」は誤りで、制動距離だけを答えたもので、空走距離が加算されていません。「80メートル」は誤りで、空走時間を2秒として計算した場合の数値(20メートル×2秒+40メートル)であり、設問の空走時間は1秒です。「72メートル」は誤りで、時速の数値をそのまま距離として扱ったものであり、計算の根拠がありません。
問75-4

ある自動車が時速40キロメートルで走行しているときの制動距離が10メートルであった。路面やタイヤ等の条件が同じであるとして、時速80キロメートルで走行した場合の制動距離はおよそ何メートルか。

  • ①20メートル
  • ②40メートル
  • ③60メートル
  • ④80メートル
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正解 ②40メートル
解説
制動距離は速度の2乗に比例して長くなります。時速40キロメートルから時速80キロメートルへと速度が2倍になれば、制動距離は2の2乗である4倍になります。したがって、10メートル×4=40メートルとなります。速度がわずかに上がるだけでも停止するまでに必要な距離は大きく伸びるため、速度の抑制が事故防止に直結することを運転者に理解させる必要があります。

他の選択肢が不適切な理由
「20メートル」は誤りで、制動距離が速度に比例すると誤って考えた場合の数値です。「60メートル」は誤りで、制動距離が速度の2乗に比例することを踏まえていない数値です。速度が2倍になったときの制動距離は10メートルの4倍であり、6倍ではありません。「80メートル」は誤りで、速度の3乗に比例するかのように考えた場合の数値であり、制動距離の性質とは一致しません。
問85-4

時速54キロメートルで走行する自動車が、前車との車間距離を走行時間にして2秒に相当する距離だけ確保する場合、必要な車間距離として正しいものはどれか。

  • ①15メートル
  • ②20メートル
  • ③27メートル
  • ④30メートル
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正解 ④30メートル
解説
時速54キロメートルを秒速に直すと、54000メートル÷3600秒=毎秒15メートルとなります。走行時間にして2秒に相当する距離を確保するのですから、15メートル×2秒=30メートルが必要な車間距離です。走行時間で車間距離をとらえる方法は、速度が変わっても同じ考え方で必要な距離を求められるため、運転者への指導にも有効です。

他の選択肢が不適切な理由
「15メートル」は誤りで、1秒分の距離にすぎず、設問が求める2秒分には足りません。「20メートル」は誤りで、秒速を毎秒10メートルと誤って換算した場合の数値です。時速54キロメートルは54000メートル÷3600秒=毎秒15メートルです。「27メートル」は誤りで、時速の数値を2で割ったものであり、秒速への換算を行っていません。
問95-4

乗車人員の多寡と自動車の制動距離との関係に関する説明として、最も適切なものはどれか。

  • ①乗車人員が多いほど慣性が大きくなり制動距離は長くなる
  • ②乗車人員が多いほど車体が安定し制動距離は短くなっていく
  • ③乗車人員の多寡は制動距離に影響を与えないものといえる
  • ④乗車人員が多い場合は空走距離だけが長くなるものといえる
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正解 ①乗車人員が多いほど慣性が大きくなり制動距離は長くなる
解説
走行する自動車は、その質量が大きいほど運動している状態を保とうとする性質(慣性)が大きくなります。乗車人員が増えて車両全体の重量が増すと、同じ速度から停止させるために必要な距離は長くなります。旅客を満載したバスでは、空車のときと同じ感覚で車間距離をとると追突の危険が高まるため、運行管理者は乗車状況に応じた車間距離の確保を指導する必要があります。

他の選択肢が不適切な理由
「乗車人員が多いほど車体が安定し制動距離は短くなっていく」は誤りで、重量の増加は制動距離を長くする方向に働きます。「乗車人員の多寡は制動距離に影響を与えないものといえる」は誤りで、車両の重量は制動距離を左右する要素です。「乗車人員が多い場合は空走距離だけが長くなるものといえる」は誤りで、空走距離は運転者の反応時間と速度で決まり、重量の影響を受けるのは制動距離のほうです。
問105-4

大型のバスの内輪差に関する説明として、最も適切なものはどれか。

  • ①前輪が後輪よりも内側を通ることによって生じる差をいう
  • ②車両の全長が長くなるほど内輪差は小さくなるといえる
  • ③後輪が前輪より内側を通るため左折時の巻き込みを招く
  • ④内輪差は右折のときにのみ生じ左折のときには生じない
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正解 ③後輪が前輪より内側を通るため左折時の巻き込みを招く
解説
内輪差とは、自動車が曲がるときに、前輪が通る軌跡と後輪が通る軌跡との間に生じる差をいい、後輪は前輪よりも内側を通ります。ホイールベース(前輪と後輪の間隔)が長い大型のバスでは内輪差が大きくなるため、左折時に歩道側にいる歩行者や自転車を後輪で巻き込む事故が起こりやすくなります。左折前に十分減速し、後輪の通る位置を意識して確認するよう指導する必要があります。

他の選択肢が不適切な理由
「前輪が後輪よりも内側を通ることによって生じる差をいう」は誤りで、前輪と後輪の関係が逆に述べられています。「車両の全長が長くなるほど内輪差は小さくなるといえる」は誤りで、前輪と後輪の間隔が長いほど内輪差は大きくなります。「内輪差は右折のときにのみ生じ左折のときには生じない」は誤りで、内輪差は曲がる方向にかかわらず生じ、実務上は左折時の巻き込みが特に問題となります。

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