2026年版・5-3

自然現象・悪天候時の措置の一問一答

運行管理者試験(旅客)「実務上の知識及び能力」から、自然現象・悪天候時の措置に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問15-3

ハイドロプレーニング現象に関する説明として、最も適切なものはどれか。

  • ①水膜でタイヤが浮きハンドルやブレーキが効かなくなる現象
  • ②摩擦熱でブレーキ液に気泡が生じ制動力が低下していく現象
  • ③空気圧が不足したタイヤが高速走行で波打ち破損に至る現象
  • ④対向車の灯火が重なり歩行者が見えにくくなる夜間の現象
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正解 ①水膜でタイヤが浮きハンドルやブレーキが効かなくなる現象
解説
ハイドロプレーニング現象は、雨で水がたまった路面を高速で走行した際、タイヤと路面の間に水の膜ができてタイヤが浮いた状態となり、ハンドル操作もブレーキも効かなくなる現象です。速度が高いほど、またタイヤの溝が浅く空気圧が不足しているほど発生しやすくなるため、雨天時は速度を落とし、日ごろからタイヤの溝の深さと空気圧を管理するよう指導する必要があります。

他の選択肢が不適切な理由
「摩擦熱でブレーキ液に気泡が生じ制動力が低下していく現象」はベーパーロック現象の説明です。「空気圧が不足したタイヤが高速走行で波打ち破損に至る現象」はスタンディングウェーブ現象の説明です。「対向車の灯火が重なり歩行者が見えにくくなる夜間の現象」は蒸発現象(グレア現象)の説明であり、いずれもハイドロプレーニング現象とは異なります。
問25-3

スタンディングウェーブ現象に関する説明として、最も適切なものはどれか。

  • ①急ブレーキによりタイヤが回転を止めたまま滑っていく現象
  • ②濡れた路面で摩耗したタイヤの摩擦力が急に低下する現象
  • ③空気圧の不足したタイヤが高速走行で波打ち破損に至る現象
  • ④下り坂で摩擦材が過熱してブレーキの効きが弱まる現象
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正解 ③空気圧の不足したタイヤが高速走行で波打ち破損に至る現象
解説
スタンディングウェーブ現象は、空気圧が不足したタイヤで高速走行を続けた場合に、接地部分の後方が波打つように変形し、その状態が連続することで発熱し、最終的にタイヤの破損(バースト)に至る現象です。防止するには、走行前にタイヤの空気圧を適正に保つことが最も重要であり、高速道路を走行する前の点検が特に大切になります。

他の選択肢が不適切な理由
「急ブレーキによりタイヤが回転を止めたまま滑っていく現象」はホイールロックによる滑走の説明です。「濡れた路面で摩耗したタイヤの摩擦力が急に低下する現象」はウェットスキッド現象の説明です。「下り坂で摩擦材が過熱してブレーキの効きが弱まる現象」はフェード現象の説明であり、いずれもタイヤの空気圧不足に起因する変形の現象ではありません。
問35-3

ウェットスキッド現象に関する説明として、最も適切なものはどれか。

  • ①夜間に自車と対向車の灯火が重なり歩行者が見えなくなる現象
  • ②雨に濡れた路面で摩耗したタイヤが滑りやすくなっていく現象
  • ③長い下り坂でブレーキ液が沸騰して制動が効かなくなる現象
  • ④気温の低下によりガラスの内側がくもって視界が悪くなる現象
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正解 ②雨に濡れた路面で摩耗したタイヤが滑りやすくなっていく現象
解説
ウェットスキッド現象は、雨に濡れた路面を走行する際、タイヤと路面の間の摩擦力が低下して滑りやすくなる現象です。とくに雨が降り始めた直後は、路面のほこりや油分が水と混じり合って滑りやすくなるほか、タイヤの溝が浅くなっているほど排水性能が落ちるため発生しやすくなります。速度を控えめにし、急ハンドルや急ブレーキを避けるよう指導する必要があります。

他の選択肢が不適切な理由
「夜間に自車と対向車の灯火が重なり歩行者が見えなくなる現象」は蒸発現象(グレア現象)の説明です。「長い下り坂でブレーキ液が沸騰して制動が効かなくなる現象」はベーパーロック現象の説明です。「気温の低下によりガラスの内側がくもって視界が悪くなる現象」は窓の結露であり、いずれもタイヤと路面の摩擦力の低下を指すものではありません。
問45-3

フェード現象とベーパーロック現象の違いに関する説明として、最も適切なものはどれか。

  • ①いずれもタイヤの空気圧の不足によって生じる現象である
  • ②いずれも雨天時にタイヤが浮くことによって生じる現象である
  • ③フェード現象はブレーキ液が沸騰することにより生じる現象
  • ④フェード現象は摩擦材の過熱、ベーパーロック現象は液の沸騰
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正解 ④フェード現象は摩擦材の過熱、ベーパーロック現象は液の沸騰
解説
いずれも長い下り坂などでフットブレーキを多用した際に生じますが、原因が異なります。フェード現象は、ブレーキの摩擦材が過熱して摩擦力が低下し、ブレーキの効きが悪くなる現象です。ベーパーロック現象は、過熱によりブレーキ液の中に気泡が生じ、ペダルを踏んでも力が伝わらなくなる現象です。どちらも防止するには、エンジンブレーキや排気ブレーキを併用してフットブレーキの使用を減らすことが有効です。

他の選択肢が不適切な理由
「いずれもタイヤの空気圧の不足によって生じる現象である」は誤りで、空気圧不足で生じるのはスタンディングウェーブ現象です。「いずれも雨天時にタイヤが浮くことによって生じる現象である」は誤りで、これはハイドロプレーニング現象の説明です。「フェード現象はブレーキ液が沸騰することにより生じる現象」は誤りで、液の沸騰によるものはベーパーロック現象であり、両者の説明が入れ替わっています。
問55-3

夜間の運転において問題となる蒸発現象(グレア現象)に関する説明として、最も適切なものはどれか。

  • ①雨で路面が光を反射して車線の区画線が見えにくくなる現象
  • ②長時間の夜間運転により視野が徐々に狭まっていく現象
  • ③自車と対向車の灯火が重なり間にいる歩行者が見えなくなる
  • ④強い光を受けた後にしばらく視力が回復しなくなる現象
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正解 ③自車と対向車の灯火が重なり間にいる歩行者が見えなくなる
解説
蒸発現象(グレア現象)は、夜間、自車と対向車の前照灯の光が重なり合った部分で、その間にいる歩行者や自転車が光に溶け込むように見えなくなってしまう現象です。とくに雨の夜に発生しやすく、横断歩道を渡る歩行者の発見が遅れて重大な事故につながることがあります。対向車とすれ違う際は速度を落とし、歩行者がいるかもしれないという前提で運転するよう指導する必要があります。

他の選択肢が不適切な理由
「雨で路面が光を反射して車線の区画線が見えにくくなる現象」は雨天時の路面反射の問題であり、歩行者が見えなくなる蒸発現象とは別のものです。「長時間の夜間運転により視野が徐々に狭まっていく現象」は疲労等による影響であり、灯火の重なりによるものではありません。「強い光を受けた後にしばらく視力が回復しなくなる現象」は幻惑や暗順応に関する説明であり、蒸発現象とは仕組みが異なります。
問65-3

濃霧が発生した場合の運行上の措置として、最も適切なものはどれか。

  • ①速度を落として前照灯を下向きにし車間距離を十分にとる
  • ②前照灯を上向きにすると霧の中の視界が大きく広がっていく
  • ③霧の中では先行車の直後につけて走行することが最も安全
  • ④視界が悪いため走行を続けるより車線上に停止させるべき
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正解 ①速度を落として前照灯を下向きにし車間距離を十分にとる
解説
濃霧の中では視界が著しく狭まり、前方の障害物や先行車の発見が遅れます。速度を十分に落とし、前照灯を下向きにするか霧灯を点灯して自車の存在を周囲に知らせるとともに、通常より長い車間距離を確保することが基本となります。運行管理者は、異常気象時には運行の中止や経路の変更を含めた指示を行う必要があります。

他の選択肢が不適切な理由
「前照灯を上向きにすると霧の中の視界が大きく広がっていく」は誤りで、上向きにすると光が霧の粒子に反射して白く光り、かえって見えにくくなります。「霧の中では先行車の直後につけて走行することが最も安全」は誤りで、先行車が急停止した場合に追突する危険が高まります。「視界が悪いため走行を続けるより車線上に停止させるべき」は誤りで、車線上への停止は後続車からの追突を招くため、やむを得ない場合は安全な場所へ退避させる必要があります。
問75-3

大雨により道路が冠水している場合の運行上の措置として、最も適切なものはどれか。

  • ①冠水した箇所は速度を上げて一気に通過させるべきである
  • ②水深が浅く見えれば大型車は問題なく通過できるといえる
  • ③冠水した道路であっても定時運行を優先して通過を指示する
  • ④アンダーパス等の冠水箇所は避け迂回や運行中止を指示する
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正解 ④アンダーパス等の冠水箇所は避け迂回や運行中止を指示する
解説
大雨の際、立体交差の下をくぐるアンダーパスなど周囲より低い場所には水がたまりやすく、外から見た水深よりも実際は深いことがあります。冠水した道路に進入すると、エンジンが停止して車両が動けなくなり、車内に水が入って旅客の生命に関わる事態を招くおそれがあります。運行管理者は気象情報や道路情報を把握し、迂回経路の指示や運行の中止といった措置を速やかにとる必要があります。

他の選択肢が不適切な理由
「冠水した箇所は速度を上げて一気に通過させるべきである」は誤りで、速度を上げると水を巻き上げて吸気系に水が入り、かえってエンジンが停止しやすくなります。「水深が浅く見えれば大型車は問題なく通過できるといえる」は誤りで、外見から水深を正確に判断することはできません。「冠水した道路であっても定時運行を優先して通過を指示する」は誤りで、輸送の安全は定時運行に優先します。
問85-3

積雪や路面凍結が予想される場合の運行上の注意として、最も適切なものはどれか。

  • ①気温が氷点下でなければ路面が凍結することはないといえる
  • ②橋の上やトンネルの出口は他の区間より凍結しやすい
  • ③四輪駆動車であれば冬用タイヤを装着する必要はない
  • ④凍結路面では急ブレーキを用いれば短い距離で停止できる
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正解 ②橋の上やトンネルの出口は他の区間より凍結しやすい
解説
橋の上は路面の下からも冷気にさらされるため熱が逃げやすく、周囲の道路が乾いていても凍結していることがあります。トンネルの出口や日陰、山の陰になる場所も同様に凍結しやすい箇所です。運行管理者は、こうした凍結しやすい地点をあらかじめ運転者に周知し、手前から十分に減速して急な操作を避けるよう指導する必要があります。

他の選択肢が不適切な理由
「気温が氷点下でなければ路面が凍結することはないといえる」は誤りで、気温が氷点下でなくても路面の温度が下がれば凍結することがあります。「四輪駆動車であれば冬用タイヤを装着する必要はない」は誤りで、駆動方式にかかわらず、制動や旋回の性能はタイヤの性能に左右されます。「凍結路面では急ブレーキを用いれば短い距離で停止できる」は誤りで、急ブレーキはタイヤの回転を止めて滑走を招き、停止距離はかえって長くなります。
問95-3

強風時における大型のバスの運行上の注意として、最も適切なものはどれか。

  • ①車体が大きく重いため横風の影響を受けることはないといえる
  • ②橋の上や高架では風が弱まるため速度を上げても支障はない
  • ③車高が高く側面が広いため横風で進路が乱れやすいといえる
  • ④強風時は窓を開けて車内の風圧を逃がすことが有効といえる
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正解 ③車高が高く側面が広いため横風で進路が乱れやすいといえる
解説
バスは車高が高く側面の面積が大きいため、強い横風を受けると車体が押され、進路が乱れやすくなります。とくに橋の上、高架、トンネルの出口、切り通しの切れ目など風の通り道となる場所では、急に強い風を受けて大きくふらつくことがあります。速度を落とし、ハンドルをしっかり保持するよう指導するとともに、風速によっては運行の中止を判断する必要があります。

他の選択肢が不適切な理由
「車体が大きく重いため横風の影響を受けることはないといえる」は誤りで、受風面積が大きいバスはむしろ横風の影響を強く受けます。「橋の上や高架では風が弱まるため速度を上げても支障はない」は誤りで、これらの場所は遮るものがなく風が強くなりやすい地点です。「強風時は窓を開けて車内の風圧を逃がすことが有効といえる」は誤りで、車体が受ける横風の力が軽減されるわけではなく、旅客の安全上も適切ではありません。
問105-3

運行中に大きな地震が発生した場合の措置として、最も適切なものはどれか。

  • ①急ブレーキを避けて減速し道路の左側等に停止させる
  • ②揺れが収まるまで速度を保ったまま走行を続けさせる
  • ③旅客を直ちに車外へ出し各自の判断で避難させていく
  • ④交差点の中央に停止させて周囲の状況を確認させていく
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正解 ①急ブレーキを避けて減速し道路の左側等に停止させる
解説
走行中に大きな地震が発生した場合、急ブレーキをかけると車内の旅客が転倒したり、後続車が追突したりするおそれがあります。ハンドルをしっかり握って徐々に速度を落とし、道路の左側など交通の妨げとならない安全な場所に停止させることが基本です。停止後はラジオ等で情報を収集し、車内放送で旅客を落ち着かせたうえで、運行管理者の指示を受けて避難や運行再開の判断を行います。

他の選択肢が不適切な理由
「揺れが収まるまで速度を保ったまま走行を続けさせる」は誤りで、路面の損壊や落下物により危険が生じるため、速やかに減速して停止させる必要があります。「旅客を直ちに車外へ出し各自の判断で避難させていく」は誤りで、車外はかえって危険な場合があり、避難は状況を確認したうえで誘導すべきものです。「交差点の中央に停止させて周囲の状況を確認させていく」は誤りで、交差点内は緊急車両の通行の妨げとなり、二次的な事故も招きます。

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