2026年版・4-4

就業規則・36協定の一問一答

運行管理者試験(旅客)「労働基準法関係」から、就業規則・36協定に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-4

就業規則の作成及び届出の義務が生じるのは、常時何人以上の労働者を使用する事業場か。

  • ①常時5人以上
  • ②常時10人以上
  • ③常時30人以上
  • ④常時50人以上
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正解 ②常時10人以上
解説
常時10人以上の労働者を使用する使用者は、就業規則を作成し、行政官庁に届け出なければならないとされています。この人数は企業単位ではなく事業場単位で判断されるため、営業所ごとに常時使用する労働者数を確認する必要があります。就業規則を変更した場合も、同様に届け出なければなりません。

他の選択肢が不適切な理由
常時5人以上は、就業規則の作成義務が生じる人数として労働基準法が定めている基準ではありません。常時30人以上および常時50人以上も同様に就業規則の基準ではなく、特に50人という数字は労働安全衛生法において衛生管理者や産業医の選任義務、ストレスチェックの実施義務が生じる規模として登場するものであり、就業規則の作成義務とは別の制度です。
問24-4

就業規則に必ず記載しなければならない事項(絶対的必要記載事項)に当たるものはどれか。

  • ①退職手当の決定、計算及び支払の方法に関する事項
  • ②労働者に食費や作業用品を負担させることに関する事項
  • ③始業及び終業の時刻、休憩時間並びに休日に関する事項
  • ④表彰及び制裁の種類並びにその程度に関する事項
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正解 ③始業及び終業の時刻、休憩時間並びに休日に関する事項
解説
就業規則の絶対的必要記載事項は、労働時間等に関する事項(始業・終業の時刻、休憩時間、休日、休暇、交替制の場合の就業時転換に関する事項)、賃金に関する事項(決定・計算・支払の方法、締切り・支払の時期、昇給に関する事項)、そして退職に関する事項(解雇の事由を含む)の3つです。これらは定めの有無にかかわらず必ず記載しなければなりません。

他の選択肢が不適切な理由
退職手当に関する事項は、制度を設ける場合には記載しなければならない相対的必要記載事項であり、そもそも退職手当制度を設けていない事業場では記載する必要がありません。労働者に食費や作業用品を負担させることに関する事項も、そのような定めをする場合にのみ記載が必要な相対的必要記載事項です。表彰及び制裁に関する事項も同様に、定めをする場合に記載が必要となるものであり、絶対的必要記載事項ではありません。
問34-4

使用者が就業規則を作成し、又は変更する場合の手続について、正しいものはどれか。

  • ①労働者の過半数を代表する者の同意を得なければならない
  • ②労働者全員の署名による同意を得なければならない
  • ③労働組合がある場合に限り、意見を聴けばよいとされている
  • ④労働者の過半数を代表する者の意見を聴かなければならない
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正解 ④労働者の過半数を代表する者の意見を聴かなければならない
解説
使用者は、就業規則の作成又は変更について、当該事業場に労働者の過半数で組織する労働組合がある場合はその労働組合、ない場合は労働者の過半数を代表する者の意見を聴かなければならないとされています。届出の際には、その意見を記した書面を添付する必要があります。求められているのは「意見を聴く」ことであって、同意を得ることまでは要求されていない点が重要です。

他の選択肢が不適切な理由
「過半数を代表する者の同意を得なければならない」というのは義務の程度を実際より重く捉えたもので、法が求めているのは意見聴取にとどまります。「労働者全員の署名による同意」も同様に法律上要求されていない手続です。「労働組合がある場合に限り意見を聴けばよい」も誤りで、労働組合がない事業場では労働者の過半数を代表する者から意見を聴かなければなりません。
問44-4

就業規則と労働契約の関係について、正しいものはどれか。

  • ①就業規則の基準に達しない労働契約は、その部分が無効となる
  • ②就業規則より労働契約が優先し、就業規則の基準は適用されない
  • ③就業規則は労働協約に優先し、労働協約の定めを無効にできる
  • ④就業規則は法令に優先するため、法令より低い基準を定められる
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正解 ①就業規則の基準に達しない労働契約は、その部分が無効となる
解説
就業規則で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については無効となり、無効となった部分は就業規則で定める基準によることとされています。就業規則は事業場における労働条件の最低基準としての役割を持っており、個々の労働契約でこれを下回る合意をしても効力を持ちません。

他の選択肢が不適切な理由
「就業規則より労働契約が優先する」というのは誤りで、就業規則の基準を下回る労働契約の部分は無効となります。ただし就業規則を上回る労働条件を個別に合意することは可能です。「就業規則は労働協約に優先する」も誤りで、就業規則は労働協約に反してはならないとされており、優劣関係は逆です。「就業規則は法令に優先する」というのも誤りで、就業規則は法令に反してはならず、法令より低い基準を定めることはできません。
問54-4

使用者に課されている就業規則の周知義務について、正しいものはどれか。

  • ①管理職に対してのみ周知すれば足りるものとされている
  • ②労働者から請求があった場合に限り開示すれば足りるとされる
  • ③常時各作業場の見やすい場所へ掲示する等により周知する
  • ④労働基準監督署に届け出れば周知したものとみなされる
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正解 ③常時各作業場の見やすい場所へ掲示する等により周知する
解説
使用者は、就業規則を、常時各作業場の見やすい場所へ掲示し、又は備え付けること、書面を交付すること、あるいは磁気ディスク等に記録し労働者が常時確認できる機器を設置することなどの方法によって、労働者に周知しなければならないとされています。この周知義務は、就業規則のほか、労使協定や、労働基準法及びこれに基づく命令の要旨についても同様に課されています。

他の選択肢が不適切な理由
「管理職に対してのみ周知すれば足りる」というのは誤りで、周知の対象は事業場のすべての労働者です。「請求があった場合に限り開示すれば足りる」も誤りで、労働者からの請求を待たずに常時確認できる状態にしておく必要があります。「労働基準監督署に届け出れば周知したものとみなされる」も誤りで、届出と周知は別個の義務であり、届け出ただけでは労働者に周知したことにはなりません。
問64-4

時間外労働・休日労働に関する協定(いわゆる36協定)の労働者側の締結当事者として、正しいものはどれか。

  • ①事業場の労働者から選ばれた安全衛生委員会の委員
  • ②使用者が指名した労働者の代表者であれば足りるとされる
  • ③事業場の労働者のうち勤続年数が最も長い労働者
  • ④労働者の過半数で組織する労働組合又は過半数代表者
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正解 ④労働者の過半数で組織する労働組合又は過半数代表者
解説
使用者は、当該事業場に労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、ない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定をし、これを行政官庁に届け出た場合には、その協定の定めるところにより労働時間を延長し、又は休日に労働させることができるとされています。過半数代表者は、管理監督者でないこと、および協定を締結する者を選ぶことを明らかにして投票や挙手等の方法により選出された者であることが必要です。

他の選択肢が不適切な理由
安全衛生委員会の委員は労働安全衛生法に基づく組織の構成員であり、36協定の締結当事者としての資格が当然に認められるものではありません。「使用者が指名した労働者の代表者」は、使用者の意向によって選ばれた者であるため過半数代表者としては認められません。「勤続年数が最も長い労働者」も、民主的な手続によって選出された者とはいえず、締結当事者にはなりません。
問74-4

36協定に基づいて時間外労働・休日労働をさせるために必要な手続として、正しいものはどれか。

  • ①管轄の都道府県労働局長に協定を届け出る必要がある
  • ②所轄の労働基準監督署長に協定を届け出る必要がある
  • ③管轄の地方運輸局長に協定を届け出る必要があるとされる
  • ④協定を締結すれば足り、届出までは不要とされている
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正解 ②所轄の労働基準監督署長に協定を届け出る必要がある
解説
36協定は、労使で書面による協定を締結したうえで、これを所轄の労働基準監督署長に届け出て初めて、法定労働時間を超える労働や法定休日の労働をさせることができる効力(免罰的効力)を持ちます。締結しただけで届け出ていない場合、時間外労働をさせれば労働基準法違反となります。協定には、対象となる業務の種類や労働者数、延長できる時間、有効期間などを定める必要があります。

他の選択肢が不適切な理由
都道府県労働局長は労働基準監督署を統括する立場ですが、36協定の届出先として定められている行政官庁ではありません。地方運輸局長は道路運送法に基づく事業許可や監査を所管する国土交通省の機関であり、労働基準法上の届出先ではありません。「締結すれば足り届出は不要」というのも誤りで、届出は効力発生のために不可欠な手続です。
問84-4

36協定で定めることができる時間外労働の限度時間(原則)として、正しいものはどれか。

  • ①1か月30時間、1年300時間
  • ②1か月40時間、1年320時間
  • ③1か月45時間、1年360時間
  • ④1か月60時間、1年480時間
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正解 ③1か月45時間、1年360時間
解説
36協定で定める時間外労働の限度時間は、原則として1か月45時間、1年360時間とされています(1年単位の変形労働時間制で対象期間が3か月を超える場合は1か月42時間、1年320時間)。臨時的な特別の事情があって労使が合意する場合には、特別条項を設けてこの限度時間を超えて延長することができますが、その場合も別途定められた上限を超えることはできません。

他の選択肢が不適切な理由
「1か月30時間、1年300時間」は、法が定める原則の限度時間より低い数値であり、労使がこれ以内で協定を結ぶことは可能ですが、法律が上限として定めている数値ではありません。「1か月40時間、1年320時間」のうち320時間は3か月を超える1年単位の変形労働時間制における1年の限度時間ですが、1か月の数値は42時間であり組合せが誤っています。「1か月60時間、1年480時間」は、いずれも限度時間として定められていない数値です。
問94-4

2024年4月から自動車運転の業務に適用されている時間外労働の上限規制について、正しいものはどれか。

  • ①特別条項付き36協定を結ぶ場合、年間の時間外労働の上限は960時間である
  • ②特別条項付き36協定を結ぶ場合、年間の時間外労働の上限は720時間である
  • ③自動車運転の業務には時間外労働の上限規制は適用されないままである
  • ④自動車運転の業務の時間外労働の上限は年間480時間とされている
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正解 ①特別条項付き36協定を結ぶ場合、年間の時間外労働の上限は960時間である
解説
自動車運転の業務については、適用が猶予されていた時間外労働の上限規制が2024年4月1日から適用され、特別条項付きの36協定を締結する場合の年間の時間外労働の上限は960時間とされました。なお、一般の業種に適用される「時間外労働と休日労働の合計を月100時間未満、2か月から6か月の平均で80時間以内とする」規制と、「時間外労働が月45時間を超えられるのは年6か月まで」とする規制は、自動車運転の業務には適用されません。

他の選択肢が不適切な理由
720時間は、一般の業種において特別条項を設けた場合の年間の時間外労働の上限であり、自動車運転の業務に適用される数値ではありません。「上限規制は適用されないままである」というのは誤りで、猶予期間は2024年3月末で終了しています。「年間480時間」は、時間外労働の上限として定められていない数値です。
問104-4

労働協約、就業規則及び労働契約の効力の関係について、正しいものはどれか。

  • ①労働契約が最も優先し、労働協約や就業規則に優先して適用される
  • ②就業規則が最も優先し、労働協約に反する定めも有効に成立する
  • ③三者は対等の効力を持ち、当事者が選択した定めが適用される
  • ④就業規則は法令及び労働協約に反してはならないとされている
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正解 ④就業規則は法令及び労働協約に反してはならないとされている
解説
就業規則は、法令又は当該事業場について適用される労働協約に反してはならないとされています。効力の強さは、法令、労働協約、就業規則、労働契約の順に整理され、下位のものが上位のものに反する内容を定めても、その部分は効力を持ちません。行政官庁は、法令又は労働協約に抵触する就業規則の変更を命ずることができるとされています。

他の選択肢が不適切な理由
「労働契約が最も優先する」というのは誤りで、労働契約は就業規則の基準に達しない部分が無効となる関係にあり、最も下位に位置づけられます。「就業規則が最も優先し、労働協約に反する定めも有効」も誤りで、就業規則は労働協約に反することができません。「三者は対等の効力を持ち、当事者が選択した定めが適用される」というのも誤りで、当事者の選択にゆだねる仕組みは設けられておらず、明確な優劣関係が定められています。

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