2026年版・4-3

年次有給休暇の一問一答

運行管理者試験(旅客)「労働基準法関係」から、年次有給休暇に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-3

労働基準法上、年次有給休暇が最初に付与されるための要件として、正しいものはどれか。

  • ①雇入れの日から3か月間継続勤務し、全労働日の8割以上出勤したこと
  • ②雇入れの日から6か月間継続勤務し、全労働日の7割以上出勤したこと
  • ③雇入れの日から1年間継続勤務し、全労働日の8割以上出勤したこと
  • ④雇入れの日から6か月間継続勤務し、全労働日の8割以上出勤したこと
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正解 ④雇入れの日から6か月間継続勤務し、全労働日の8割以上出勤したこと
解説
使用者は、雇入れの日から起算して6か月間継続勤務し、全労働日の8割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割した10労働日の年次有給休暇を与えなければならないとされています。継続勤務期間と出勤率の二つの要件をともに満たしたときに初めて権利が発生する点がポイントです。正社員だけでなく、パートタイム労働者や有期契約の労働者にも要件を満たせば付与されます。

他の選択肢が不適切な理由
「3か月間継続勤務」は、法が定める最初の付与までの期間より短く、この時点では年次有給休暇の権利は発生しません。「全労働日の7割以上出勤」は出勤率の要件を実際より低く見積もったもので、法が求めるのは8割以上です。「1年間継続勤務」は期間を実際より長く見積もったもので、6か月の時点ですでに10労働日が付与されなければなりません。
問24-3

通常の労働者について、雇入れの日から起算して3年6か月間継続勤務し、出勤率の要件を満たした場合に新たに付与される年次有給休暇の日数として、正しいものはどれか。

  • ①14日
  • ②12日
  • ③16日
  • ④11日
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正解 ①14日
解説
通常の労働者に付与される年次有給休暇の日数は、雇入れの日から6か月で10日、1年6か月で11日、2年6か月で12日となり、3年6か月以降は1年ごとに2日ずつ加算されます。したがって3年6か月では14日、4年6か月では16日、5年6か月では18日、6年6か月以上で20日となります。2年6か月までは1年ごとに1日ずつ、3年6か月からは1年ごとに2日ずつ増える点を押さえておくと整理しやすくなります。

他の選択肢が不適切な理由
12日は2年6か月間継続勤務した場合の日数であり、1年分手前の数字です。16日は4年6か月間継続勤務した場合の日数であり、1年分先の数字です。11日は1年6か月間継続勤務した場合の日数で、いずれも継続勤務年数を取り違えたものです。
問34-3

通常の労働者に対して1年間に付与される年次有給休暇の日数の上限として、正しいものはどれか。

  • ①18日
  • ②20日
  • ③22日
  • ④25日
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正解 ②20日
解説
年次有給休暇の日数は継続勤務年数に応じて加算されますが、加算後の日数が20日を超える場合には20日が限度とされています。通常の労働者では6年6か月間継続勤務した時点で20日に達し、それ以降は勤続年数がいくら長くなっても付与日数は20日のまま変わりません。

他の選択肢が不適切な理由
18日は5年6か月間継続勤務した場合の付与日数であり、上限に達する一段階手前の数字です。22日および25日は、労働基準法が定める付与日数の上限を超える数値であり、労使の取決めで法定を上回る日数を与えることは可能ですが、法律上の限度日数ではありません。設問は法が定める上限を問うものであるため、いずれも正解にはなりません。
問44-3

年次有給休暇の時季に関する使用者の権限について、正しいものはどれか。

  • ①使用者は、業務の繁忙を理由に年次有給休暇を与えないことができる
  • ②使用者は、労働者が請求した時季を理由なく変更することができる
  • ③使用者は、事業の正常な運営を妨げる場合に他の時季に変更できる
  • ④使用者は、労働者が取得の理由を明らかにしない場合は拒否できる
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正解 ③使用者は、事業の正常な運営を妨げる場合に他の時季に変更できる
解説
年次有給休暇は、労働者が請求する時季に与えなければならないのが原則ですが、請求された時季に与えることが事業の正常な運営を妨げる場合には、使用者は他の時季に与えることができるとされています。これを時季変更権といいます。あくまで「他の時季に変更する」権利であって、休暇そのものを与えないことを認めるものではない点が重要です。代替の運転者を確保する努力もせずに変更することは、権利の濫用と評価されるおそれがあります。

他の選択肢が不適切な理由
「業務の繁忙を理由に与えないことができる」というのは誤りで、繁忙を理由にできるのは時季の変更までであり、付与自体を拒むことはできません。「理由なく変更することができる」も誤りで、事業の正常な運営を妨げるという具体的な事情が必要です。「取得の理由を明らかにしない場合は拒否できる」も誤りで、年次有給休暇の利用目的は労働者の自由であり、理由の申告を条件とすることはできません。
問54-3

使用者による年5日の年次有給休暇の時季指定義務の対象となる労働者について、正しいものはどれか。

  • ①年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者が対象となる
  • ②年5日以上の年次有給休暇が付与される全ての労働者が対象となる
  • ③年20日の年次有給休暇が付与される労働者に限り対象となる
  • ④管理監督者を除く全ての労働者が一律に対象となるものである
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正解 ①年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者が対象となる
解説
使用者は、年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者に対し、付与した日から1年以内に、そのうち5日について時季を定めて取得させなければならないとされています。労働者自身が請求して取得した日数や、計画的付与により取得した日数は、この5日から差し引くことができます。付与日数が10日以上であれば、パートタイム労働者であっても対象となります。

他の選択肢が不適切な理由
「年5日以上付与される全ての労働者」は対象の範囲を広げすぎた記述で、法が対象としているのは年10日以上付与される労働者です。「年20日付与される労働者に限る」は対象を狭めすぎており、勤続6年6か月未満で20日に達していない労働者も対象に含まれます。「管理監督者を除く全ての労働者」も誤りで、管理監督者であっても年10日以上の年次有給休暇が付与されていれば時季指定義務の対象となります。
問64-3

年次有給休暇の付与要件である出勤率の算定において、出勤したものとみなされる期間として、正しいものはどれか。

  • ①自己の都合により欠勤した期間も、出勤したものとみなされる
  • ②私傷病の療養のため休業した期間も、出勤したものとみなされる
  • ③使用者の都合で休業した期間は、欠勤として取り扱うこととされる
  • ④業務上の負傷の療養のため休業した期間は、出勤とみなされる
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正解 ④業務上の負傷の療養のため休業した期間は、出勤とみなされる
解説
出勤率を算定するにあたっては、業務上の負傷又は疾病により療養のため休業した期間、産前産後の女性が休業した期間、育児休業又は介護休業をした期間、および年次有給休暇を取得した日は、出勤したものとみなして計算します。業務が原因で働けなくなった期間を欠勤として扱えば、労働者が二重に不利益を受けることになるためです。

他の選択肢が不適切な理由
自己の都合による欠勤は、労働者側の事情による不出勤であり、出勤したものとみなす期間には含まれません。私傷病による休業も、業務外の事由による休業であるため出勤とみなされる期間には当たらず、原則として欠勤として扱われます。使用者の責に帰すべき事由により休業した日は、欠勤として扱うのではなく、そもそも出勤率算定の分母である全労働日から除外して計算するのが行政解釈であり、労働者に不利に働かないよう配慮されています。
問74-3

年次有給休暇の計画的付与について、正しいものはどれか。

  • ①労使協定により、付与日数の全部について計画的に付与することができる
  • ②労使協定により、5日を超える部分について計画的に付与できる
  • ③就業規則に定めれば、労使協定がなくても計画的に付与できる
  • ④労働者ごとの同意を得れば、10日を超える部分を付与できる
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正解 ②労使協定により、5日を超える部分について計画的に付与できる
解説
使用者は、事業場の労働者の過半数で組織する労働組合又は過半数を代表する者との書面による協定により、年次有給休暇のうち5日を超える部分について、時季を定めて計画的に付与することができます。5日分を計画的付与の対象から外しているのは、労働者が自分の判断で自由に取得できる日数を必ず残しておくためです。運送事業では閑散期にまとめて計画的に付与する例がみられます。

他の選択肢が不適切な理由
「付与日数の全部について計画的に付与できる」とすると、労働者が自由に時季を指定できる日数がなくなってしまい、5日分を残すという制度の趣旨に反します。「就業規則に定めれば労使協定がなくても付与できる」も誤りで、計画的付与には必ず労使協定の締結が必要です。「労働者ごとの同意を得れば10日を超える部分を付与できる」も誤りで、対象となるのは5日を超える部分であり、また手続として求められるのは個別同意ではなく労使協定です。
問84-3

年次有給休暇の請求権の消滅時効について、正しいものはどれか。

  • ①年次有給休暇の請求権は2年で時効により消滅する
  • ②年次有給休暇の請求権は1年で時効により消滅する
  • ③年次有給休暇の請求権は3年で時効により消滅する
  • ④年次有給休暇の請求権は5年で時効により消滅する
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正解 ①年次有給休暇の請求権は2年で時効により消滅する
解説
年次有給休暇の請求権は2年間の時効にかかるとされています。したがって、その年に取得しきれなかった年次有給休暇は翌年に繰り越すことができますが、繰り越した分も発生から2年を経過すれば消滅します。繰越分を含めた保有日数の上限が実務上40日となるのはこのためです。

他の選択肢が不適切な理由
1年とすると繰越しが一切認められないことになり、翌年への繰越しを前提とした実務と合いません。3年は、賃金請求権について当分の間の措置として設けられている期間であり、年次有給休暇の請求権の時効期間ではありません。5年も賃金請求権の消滅時効に関する数値であって、年次有給休暇には当てはまりません。年次有給休暇の時効は改正後も2年のまま維持されています。
問94-3

年次有給休暇を取得した労働者の取扱いについて、正しいものはどれか。

  • ①精皆勤手当の算定において、欠勤として取り扱うことが認められている
  • ②賞与の算定において、出勤率から控除することが認められている
  • ③取得を理由として、賃金の減額など不利益な取扱いをしてはならない
  • ④昇給の判定において、取得日数に応じて減点することができる
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正解 ③取得を理由として、賃金の減額など不利益な取扱いをしてはならない
解説
使用者は、年次有給休暇を取得した労働者に対して、賃金の減額その他の不利益な取扱いをしないようにしなければならないとされています。年次有給休暇は法律で保障された権利であり、取得したことで手当や評価の面で不利になるのであれば、事実上その権利行使が妨げられてしまうためです。

他の選択肢が不適切な理由
精皆勤手当の算定で欠勤として扱うことは、休暇を取得した労働者の手当額を減らす結果になるため、権利行使を抑制する不利益な取扱いとして問題となります。賞与の算定で出勤率から控除することも同様に、取得によって賞与が減ることになるため望ましくありません。昇給の判定で取得日数に応じて減点することも、将来の賃金に不利益を及ぼす取扱いであり、いずれも避けるべきものとされています。
問104-3

所定労働日数が少ないパートタイム労働者に対する年次有給休暇の付与について、正しいものはどれか。

  • ①所定労働日数にかかわらず、通常の労働者と同日数が付与される
  • ②所定労働日数に比例した日数の年次有給休暇が付与される
  • ③雇入れの日から1年間継続勤務するまでは付与されない
  • ④所定労働時間が週30時間未満の者には付与されない
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正解 ②所定労働日数に比例した日数の年次有給休暇が付与される
解説
1週間の所定労働時間が30時間未満で、かつ1週間の所定労働日数が4日以下(週以外の期間で定める場合は年間216日以下)の労働者については、通常の労働者の付与日数を基礎として、所定労働日数に比例した日数の年次有給休暇が付与されます。これを比例付与といいます。所定労働日数が少なくても、継続勤務と出勤率の要件を満たせば権利が発生する点は通常の労働者と変わりません。

他の選択肢が不適切な理由
「所定労働日数にかかわらず通常の労働者と同日数」というのは誤りで、所定労働日数が少ない労働者には比例付与の仕組みが適用されます。「雇入れの日から1年間継続勤務するまでは付与されない」も誤りで、パートタイム労働者であっても雇入れの日から6か月間継続勤務し全労働日の8割以上出勤すれば、その時点で比例付与による年次有給休暇が発生します。「週30時間未満の者には付与されない」も誤りで、週30時間未満であっても週の所定労働日数が5日以上であれば通常の労働者と同じ日数が付与され、4日以下であれば比例付与の対象となります。

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