2026年版・1-9

事故報告・安全確保命令の一問一答

運行管理者試験(旅客)「道路運送法関係」から、事故報告・安全確保命令に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問11-9

自動車事故報告規則に基づく自動車事故報告書の提出に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①事故があった日から十五日以内に報告書一通を提出するものとされる
  • ②事故があった日から三十日以内に報告書一通を提出するものとされる
  • ③事故があった日から三十日以内に報告書三通を提出するものとされる
  • ④事故があった日から六十日以内に報告書三通を提出するものとされる
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正解 ③事故があった日から三十日以内に報告書三通を提出するものとされる
解説
自動車事故報告規則第3条第1項は、事業者等は同規則第2条各号の事故があった場合には、当該事故があった日から三十日以内に、当該事故ごとに自動車事故報告書三通を、当該自動車の使用の本拠の位置を管轄する運輸監理部長又は運輸支局長を経由して国土交通大臣に提出しなければならないと定めています。救護義務違反による事故については、事業者等がその事実を知った日が起算日となります。

他の選択肢が不適切な理由
十五日以内とする説明は誤りで、十五日は運行管理者や補助者の選任・解任の届出に関する期限として用いられている期間です。三十日以内に一通とする説明も誤りで、期限は正しいものの提出すべき通数が異なります。六十日以内に三通とする説明も誤りで、通数は正しいものの期限が条文の定める三十日以内より長くなっています。
問21-9

自動車事故報告規則にいう報告を要する事故に該当しないものは、次のうちどれか。

  • ①高速自動車国道において一時間自動車の通行を禁止させたもの
  • ②事業用自動車が転覆し、転落し、又は火災を起こしたものである
  • ③十台以上の自動車の衝突又は接触を生じた事故に該当するもの
  • ④十人以上の負傷者を生じた事故に該当するものであるとするもの
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正解 ①高速自動車国道において一時間自動車の通行を禁止させたもの
解説
自動車事故報告規則第2条は報告を要する事故を限定列挙しており、転覆・転落・火災・鉄道車両との衝突接触、十台以上の自動車の衝突又は接触、死者又は重傷者を生じたもの、十人以上の負傷者を生じたもの、危険物等の飛散漏えい、コンテナの落下、酒気帯び運転等を伴うもの、運転者等の疾病により運行を継続できなくなったもの、救護義務違反があったもの、高速自動車国道又は自動車専用道路において三時間以上自動車の通行を禁止させたものなどが挙げられています。高速自動車国道等における通行禁止は三時間以上のものが報告対象であり、一時間の通行禁止はこれに当たりません。

他の選択肢が不適切な理由
転覆・転落・火災は同条第1号に掲げられた典型的な報告対象で、鉄道車両との衝突接触も同号に含まれます。十台以上の自動車の衝突又は接触は同条第2号に掲げられており、多重事故として社会的影響が大きいことによります。十人以上の負傷者を生じたものは同条第4号に掲げられており、負傷の程度を問わず人数によって報告の要否が決まる点が特徴です。
問31-9

自動車事故報告規則に基づく速報の方法及び期限に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①書面により七十二時間以内に国土交通大臣へ提出するものとされる
  • ②書面により四十八時間以内に地方運輸局長へ提出するものとされる
  • ③電話その他適当な方法により七十二時間以内に速報するものとされている
  • ④電話その他適当な方法により二十四時間以内にできる限り速やかに行う
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正解 ④電話その他適当な方法により二十四時間以内にできる限り速やかに行う
解説
自動車事故報告規則第4条第1項は、一定の重大な事故があったとき又は国土交通大臣の指示があったときは、報告書の提出とは別に、電話その他適当な方法により二十四時間以内においてできる限り速やかに、その事故の概要を運輸監理部長又は運輸支局長に速報しなければならないと定めています。被害の拡大防止や早期の原因究明のため、まず概要を素早く伝えることが求められているのです。

他の選択肢が不適切な理由
書面により七十二時間以内、あるいは四十八時間以内とする説明はいずれも誤りで、速報は書面ではなく電話その他適当な方法により行うものとされ、期限も二十四時間以内です。電話その他適当な方法により七十二時間以内とする説明も誤りで、方法は正しいものの期限が長すぎ、速やかな情報伝達という速報の趣旨に反します。なお速報を行った場合であっても、三十日以内の報告書の提出は別途必要です。
問41-9

旅客自動車運送事業者が使用する自動車の事故について、速報を要するものとして正しいものはどれか。

  • ①軽傷者が三人生じた事故に該当するものであるとするもの
  • ②旅客に一人以上の重傷者が生じた事故に該当するもの
  • ③死者が二人以上生じた場合に限り速報を要するとするもの
  • ④物損のみで負傷者が生じなかった事故に該当するもの
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正解 ②旅客に一人以上の重傷者が生じた事故に該当するもの
解説
自動車事故報告規則第4条第1項第2号は、死者又は重傷者を生じた事故のうち速報を要するものとして、旅客自動車運送事業者等が使用する自動車が引き起こした事故にあっては一人以上の死者を生じたもの、五人以上の重傷者を生じたもの、旅客に一人以上の重傷者を生じたものを掲げています。旅客の重傷は一人であっても速報の対象となる点が、旅客輸送を担う事業者に特有の重い扱いです。

他の選択肢が不適切な理由
軽傷者が三人生じた事故は速報の対象ではありません。負傷者の人数による速報の基準は十人以上とされており、軽傷者三人はこれに達しません。死者が二人以上の場合に限るという説明も誤りで、旅客自動車運送事業者等が使用する自動車の事故については一人以上の死者で速報が必要です。物損のみで負傷者が生じなかった事故は、死者又は重傷者を理由とする速報の対象にはなりません。ただし、旅客自動車運送事業者等が使用する自動車が転覆し、転落し、火災を起こし、又は鉄道車両と衝突若しくは接触した場合は、死傷者の有無にかかわらず速報が必要とされています(同項第1号)。
問51-9

自動車事故報告規則にいう「転覆」の取扱いに関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①自動車が路面と三十五度以上傾斜したときをいうものとされている
  • ②自動車が路面と十度以上傾斜したときをいうものとされている
  • ③自動車が完全に横倒しとなった場合のみをいうものとされている
  • ④自動車が道路外に落差二メートル以上落ちた場合をいうものとされる
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正解 ①自動車が路面と三十五度以上傾斜したときをいうものとされている
解説
自動車事故報告書の取扱いを定めた国土交通省の要領では、転覆とは当該自動車が道路上において路面と三十五度以上傾斜したときをいうものとされています。あわせて転落とは、当該自動車が道路外に転落した場合でその落差が〇・五メートル以上のときをいうとされています。いずれも報告の要否を客観的に判断できるようにするための基準です。

他の選択肢が不適切な理由
十度以上とする説明は角度が小さすぎ、実務で用いられている基準と一致しません。完全に横倒しとなった場合のみとする説明も誤りで、横倒しに至らない傾斜であっても三十五度以上であれば転覆として扱われます。道路外への落差二メートル以上とする説明は転落の説明に近いものですが、転落の基準は〇・五メートル以上であり、また転覆の定義そのものとは異なります。
問61-9

旅客自動車運送事業者が作成する事故の記録の保存に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①本社において一年間保存しなければならないものとされている
  • ②運転者本人に交付し保存を要しないものとされているものである
  • ③当該自動車の運行を管理する営業所において三年間保存するもの
  • ④運輸支局に提出することにより保存に代えることができるとされる
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正解 ③当該自動車の運行を管理する営業所において三年間保存するもの
解説
旅客自動車運送事業運輸規則第26条の2は、事業用自動車に係る事故が発生した場合には所定の事項を記録し、その記録を当該事業用自動車の運行を管理する営業所において三年間保存しなければならないと定めています。事故の記録は同種の事故の再発を防ぐための分析資料であり、指導監督の内容にも反映されるため、現場である営業所に置いておくこととされています。

他の選択肢が不適切な理由
本社において一年間保存するという説明は誤りで、保存の場所は運行を管理する営業所であり、期間も三年間です。運転者本人に交付して保存を要しないという説明も誤りで、記録は事業者が管理すべきものです。運輸支局への提出により保存に代えられるという説明も誤りで、自動車事故報告書の提出と営業所における記録の保存はそれぞれ別の義務として課されています。
問71-9

旅客自動車運送事業者が作成する事故の記録の記載事項に含まれないものは、次のうちどれか。

  • ①事故の発生日時及び事故の発生場所に関する事項
  • ②当該営業所が当年度に計上した営業損益の見込額
  • ③事故の概要及び事故の原因に関する記載事項である
  • ④再発防止対策に関する記載事項であるとされるもの
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正解 ②当該営業所が当年度に計上した営業損益の見込額
解説
旅客自動車運送事業運輸規則第26条の2は、事故の記録の記載事項として、乗務員等の氏名、自動車登録番号その他の識別できる表示、事故の発生日時、事故の発生場所、事故の当事者(乗務員等を除く)の氏名、事故の概要(損害の程度を含む)、事故の原因、再発防止対策の八つを掲げています。営業損益の見込額のような経理上の数値は含まれていません。

他の選択肢が不適切な理由
事故の発生日時及び発生場所は同条第3号及び第4号の記載事項で、事故の状況を特定するための基本情報です。事故の概要及び事故の原因は同条第6号及び第7号の記載事項で、損害の程度を含めて記載することとされています。再発防止対策は同条第8号の記載事項であり、記録を単なる記述にとどめず今後の指導や運行管理の改善につなげることを求めた重要な項目です。
問81-9

事故警報に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①事故を引き起こした事業者が自ら定めて公表するものとされている
  • ②運行管理者が営業所ごとに定めて運転者に周知するものとされる
  • ③都道府県公安委員会が定めて自動車使用者に通知するものとされる
  • ④国土交通大臣又は地方運輸局長が事故防止対策を定め周知させる
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正解 ④国土交通大臣又は地方運輸局長が事故防止対策を定め周知させる
解説
自動車事故報告規則第5条は、国土交通大臣又は地方運輸局長は報告書又は速報に基づき必要があると認めるときは、事故防止対策を定め、自動車使用者、自動車特定整備事業者その他の関係者にこれを周知させなければならないと定めています。個々の事故から得られた教訓を業界全体で共有し、同種の事故の再発を防ぐための仕組みです。

他の選択肢が不適切な理由
事故を引き起こした事業者が自ら定めて公表するという説明は誤りで、事故警報を定めるのは行政庁です。運行管理者が営業所ごとに定めるという説明も誤りで、運行管理者に課されているのは、定められた事故防止対策に基づいて従業員に対する指導及び監督を行うことです。都道府県公安委員会が定めるという説明も誤りで、公安委員会は道路交通法に基づく交通規制や運転免許に関する権限を担う機関であり、自動車事故報告規則上の権限者ではありません。
問91-9

道路運送法に基づく輸送の安全確保命令に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①運行管理者に対する必要な権限の付与を命ずることができるとされる
  • ②事業用自動車の運転者に対して直接に是正措置を命ずるものである
  • ③事業の許可を取り消すことのみを内容とする命令であるとされている
  • ④運賃及び料金の引上げを命ずることを内容とするものとされている
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正解 ①運行管理者に対する必要な権限の付与を命ずることができるとされる
解説
道路運送法第27条第4項は、事業者が安全管理規程の届出や運行管理者の選任、運行管理者への権限付与、過労運転の防止措置などの規定を遵守していないため輸送の安全又は旅客の利便が確保されていないと認めるときに、運行管理者に対する必要な権限の付与、必要な員数の運転者の確保、施設又は運行の管理若しくは運転者等の指導監督の方法の改善、旅客に対する適切な情報の提供、安全管理規程の遵守その他の是正のために必要な措置を命ずることができると定めています。

他の選択肢が不適切な理由
運転者に対して直接に是正措置を命ずるという説明は誤りで、同項の命令の名宛人は一般旅客自動車運送事業者です。許可の取消しのみを内容とするという説明も誤りで、許可の取消し等は同法第40条に基づく別の処分であり、輸送の安全確保命令は是正措置を命ずるものです。運賃及び料金の引上げを命ずるという説明も誤りで、運賃等の変更を命ずることができるのは同法第31条の事業改善命令の場面です。
問101-9

事故防止対策に基づく指導及び監督に関する運行管理者の業務についての記述として、正しいものはどれか。

  • ①事故防止対策の策定そのものを運行管理者が行うものとされている
  • ②事故を起こした運転者に対してのみ指導を行えば足りるとされる
  • ③定められた事故防止対策に基づき従業員に指導及び監督を行うもの
  • ④事故防止対策に関する指導は整備管理者が行うものとされている
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正解 ③定められた事故防止対策に基づき従業員に指導及び監督を行うもの
解説
旅客自動車運送事業運輸規則第48条第1項第21号は、運行管理者の業務として、自動車事故報告規則第5条の規定により定められた事故防止対策に基づき、事業用自動車の運行の安全の確保について従業員に対する指導及び監督を行うことを掲げています。行政庁が周知した事故警報の内容を営業所の実情に落とし込み、現場の従業員に伝える役割を運行管理者が担うということです。

他の選択肢が不適切な理由
事故防止対策の策定そのものを運行管理者が行うという説明は誤りで、対策を定めるのは国土交通大臣又は地方運輸局長です。事故を起こした運転者に対してのみ指導を行えば足りるという説明も誤りで、条文は従業員に対する指導及び監督としており、対象を事故惹起運転者に限っていません。整備管理者が行うという説明も誤りで、整備管理者の職務は車両の点検整備の管理であり、事故防止対策に基づく指導監督は運行管理者の業務です。

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