2026年版・4-7

定温式感知器の一問一答

消防設備士甲種4類「構造・機能・工事・整備」から、定温式感知器に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-7

定温式スポット型感知器の定義として正しいものはどれか。

  • ①一局所の周囲の温度が一定の温度以上になったときに火災信号を発信するもの
  • ②周囲の温度の上昇率が一定の率以上になったときに火災信号を発信するもの
  • ③外観が電線状のもので、一定の温度以上になったときに火災信号を発信するもの
  • ④周囲の煙の濃度が一定の濃度以上になったときに火災信号を発信するもの
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正解 ①一局所の周囲の温度が一定の温度以上になったときに火災信号を発信するもの
解説
感知器及び発信機に係る技術上の規格を定める省令は、定温式スポット型感知器を「一局所の周囲の温度が一定の温度以上になった場合に火災信号を発信するもので、外観が電線状以外のもの」と定義している。温度の上がり方ではなく温度そのものをみるため、平常時から温度変化の大きい厨房やボイラー室のように差動式が使えない場所で用いられる。「差動=温度の上がり方、定温=温度そのもの」と対にして覚えるとよい。

他の選択肢が不適切な理由
「周囲の温度の上昇率が一定の率以上になったとき」は差動式感知器の定義であり、感知する対象が温度の変化の速さである点で異なる。「外観が電線状のもので、一定の温度以上になったとき」は定温式感知線型感知器の定義で、外観がスポット型と異なる。「周囲の煙の濃度が一定の濃度以上になったとき」は煙感知器の定義であり、熱感知器である定温式の定義ではない。
問24-7

定温式スポット型感知器のうちバイメタルを用いるものの作動原理として正しいものはどれか。

  • ①空気室の空気が膨張してダイヤフラムを押し上げ接点を閉じる
  • ②膨張率の異なる2種類の金属板の反りを利用して接点を閉じる
  • ③可溶絶縁物が溶けて2本のピアノ線が接触し短絡して信号を送る
  • ④煙の粒子が光を散乱させ受光素子の出力が変化して信号を送る
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正解 ②膨張率の異なる2種類の金属板の反りを利用して接点を閉じる
解説
バイメタルとは、熱による膨張率(伸び方)の異なる2種類の金属板を貼り合わせたものをいう。温度が上がると伸びやすい側の金属がより長く伸びるため、板全体が伸びにくい側へ弓なりに反る。定温式スポット型感知器はこの反りを利用し、一定の温度に達したときにバイメタルが接点を押して閉じ、火災信号を発信する。円形のバイメタルが反転する方式のほか、金属の膨張の差を利用する方式や熱電対を利用する方式、半導体を利用する方式もある。

他の選択肢が不適切な理由
「空気室の空気が膨張してダイヤフラムを押し上げ接点を閉じる」は差動式スポット型感知器の作動原理である。「可溶絶縁物が溶けて2本のピアノ線が接触し短絡して信号を送る」は定温式感知線型感知器の原理であり、外観が電線状である点でも異なる。「煙の粒子が光を散乱させ受光素子の出力が変化して」は光電式スポット型感知器の原理であって、熱感知器の原理ではない。
問34-7

定温式感知器の公称作動温度の範囲として、規格省令が定めるものはどれか。

  • ①80℃以上150℃以下
  • ②50℃以上150℃以下
  • ③60℃以上150℃以下
  • ④60℃以上120℃以下
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正解 ③60℃以上150℃以下
解説
感知器及び発信機に係る技術上の規格を定める省令により、定温式感知器の公称作動温度は60℃以上150℃以下とされている。公称作動温度とは、その感知器が作動する温度としてあらかじめ表示された値のことである。下限を60℃としているのは、それより低いと夏の室温や暖房によって作動してしまうおそれがあるためであり、上限を150℃としているのは、それより高いと火災の発見が遅れるためである。

他の選択肢が不適切な理由
「50℃以上150℃以下」は下限の数値が誤りで、50℃では日常的な温度上昇でも作動するおそれがある。「60℃以上120℃以下」は上限の数値が誤りである。「80℃以上150℃以下」も下限の数値が誤りで、80℃という数値は公称作動温度の刻みが5℃刻みから10℃刻みに変わる境目として用いられる値である。
問44-7

定温式感知器の公称作動温度の刻みに関する規格省令の定めとして正しいものはどれか。

  • ①60℃以上80℃以下は10℃刻み、80℃を超えるものは5℃刻み
  • ②60℃以上150℃以下のすべてについて5℃刻みとする
  • ③60℃以上150℃以下のすべてについて10℃刻みとする
  • ④60℃以上80℃以下は5℃刻み、80℃を超えるものは10℃刻み
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正解 ④60℃以上80℃以下は5℃刻み、80℃を超えるものは10℃刻み
解説
感知器及び発信機に係る技術上の規格を定める省令第14条第1項により、定温式感知器の公称作動温度は60℃以上150℃以下とし、60℃以上80℃以下のものは5℃刻み、80℃を超えるものは10℃刻みとされている。低い温度帯を細かく刻んでいるのは、事務室や居室のように平常時の温度が比較的低い場所では、少しの差が非火災報の有無を左右するためである。実際に選定できる値は60℃、65℃、70℃、75℃、80℃、90℃、100℃…150℃と並ぶことになる。

他の選択肢が不適切な理由
「60℃以上80℃以下は10℃刻み、80℃を超えるものは5℃刻み」は刻みが入れ替わっており、細かく区分すべき低温側が粗くなってしまう。「すべてについて10℃刻みとする」は低い温度帯の区分が粗すぎ、設置場所に応じた選定が難しくなる。「すべてについて5℃刻みとする」は高い温度帯まで不必要に細かく、いずれも規格省令の定めとは異なる。なお補償式スポット型感知器の公称定温点及び熱複合式スポット型感知器の公称作動温度も、同項が準用されて同じ区分となる。
問54-7

定温式感知器を設置する場合の公称作動温度の選定に関する記述として正しいものはどれか。

  • ①正常時における最高周囲温度より20℃以上高いものを選定する
  • ②正常時における最高周囲温度より10℃以上高いものを選定する
  • ③正常時における平均周囲温度より20℃以上高いものを選定する
  • ④正常時における最高周囲温度より20℃以上低いものを選定する
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正解 ①正常時における最高周囲温度より20℃以上高いものを選定する
解説
消防法施行規則第23条第4項第6号により、定温式感知器の性能を有する感知器は、正常時における最高周囲温度が公称作動温度(補償式スポット型感知器にあっては公称定温点)より20℃以上低い場所に設けることとされている。これは言い換えれば、その場所の正常時の最高周囲温度より20℃以上高い公称作動温度のものを選ぶということである。例えば厨房で正常時の最高周囲温度が45℃であれば、公称作動温度は65℃以上のものを選定することになる。この余裕をとらないと、通常の作業による温度上昇で非火災報が起きてしまう。

他の選択肢が不適切な理由
「10℃以上高いもの」は余裕が不足しており、規則が求める20℃という差を満たさない。「平均周囲温度より20℃以上高いもの」は基準とする温度が誤りで、最も温度が高くなるときを基準としなければ非火災報を防げない。「最高周囲温度より20℃以上低いもの」は高低が逆で、平常時から作動したままになってしまう。
問64-7

特定主要構造部を耐火構造とした防火対象物において、取付け面の高さが4m未満の場所に定温式スポット型感知器の特種を設ける場合の感知面積として正しいものはどれか。

  • ①40m²
  • ②70m²
  • ③60m²
  • ④20m²
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正解 ②70m²
解説
消防法施行規則第23条第4項第3号ロの表により、定温式スポット型感知器の感知面積は、取付け面の高さが4m未満で特定主要構造部を耐火構造とした防火対象物の場合、特種が70m²、1種が60m²、2種が20m²とされている。したがって特種では70m²につき1個以上設ける必要がある。感度が高いものほど広い面積を受け持てるため、特種・1種・2種の順に感知面積が小さくなる点を押さえておきたい。なお「特定主要構造部」は建築基準法の改正に伴って導入された用語で、従来この表で「主要構造部」と呼ばれていたものにあたる。

他の選択肢が不適切な理由
「60m²」は同じ条件における1種の感知面積である。「40m²」は取付け面の高さが4m未満でその他の構造の場合の特種の感知面積である。「20m²」は取付け面の高さが4m未満で耐火構造の場合の2種の感知面積であり、いずれも設問の条件には当てはまらない。定温式は差動式に比べて感知面積が小さく、必要な個数が多くなる点も併せて理解しておくとよい。
問74-7

定温式スポット型感知器の種別として、規格省令に定められているものはどれか。

  • ①1種、2種、3種
  • ②特種、1種、2種、3種
  • ③特種、1種、2種
  • ④1種、2種のみ
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正解 ③特種、1種、2種
解説
感知器及び発信機に係る技術上の規格を定める省令第14条第2項の表により、定温式感知器の感度による種別は特種、1種、2種の三つとされている。公称作動温度の125%の温度の気流に投入したときに火災信号を発信するまでの時間が、室温0℃のとき特種は40秒以内、1種は120秒以内、2種は300秒以内と定められており、特種が最も感度が高く、1種、2種の順に感度が低くなる。これに応じて消防法施行規則が定める感知面積も小さくなる。なお差動式スポット型感知器は1種と2種、差動式分布型感知器は1種から3種までの区分であり、特種があるのは定温式だけであることが特徴である。

他の選択肢が不適切な理由
「1種、2種、3種」は定温式には定めのない区分であり、3種という種別があるのは差動式分布型感知器(空気管式等)と煙感知器である。「特種、1種、2種、3種」も同様に3種を含む点で誤りである。「1種、2種のみ」は差動式スポット型感知器などの区分であって、特種を欠いている点で定温式の種別としては誤りである。
問84-7

防水型の定温式スポット型感知器を用いることが適当な場所として、最も適切なものはどれか。

  • ①天井の高さが15mを超える体育館やアトリウムの場所
  • ②居室や事務室のように平常時の温度が安定した場所
  • ③階段や傾斜路のように煙が流れやすいたて穴の場所
  • ④浴室や蒸気洗浄室のように水蒸気が多量に滞留する場所
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正解 ④浴室や蒸気洗浄室のように水蒸気が多量に滞留する場所
解説
水蒸気が多量に滞留する場所では、煙感知器は水蒸気を煙と誤ってとらえるため設けることができず(消防法施行規則第23条第4項第1号ニ(イ))、熱感知器を用いることになる。この場所に適応する感知器は同規則別表第一の二の三により定温式の特種又は1種と差動式分布型の2種に限られ、同表の備考により、その定温式感知器は防水型で公称作動温度75℃以下のものとしなければならない。感知器の内部に水滴が入り込むと接点の腐食や漏電を招き、故障や非火災報の原因となるためである。

他の選択肢が不適切な理由
「居室や事務室のように平常時の温度が安定した場所」では、温度変化の少なさを生かして差動式スポット型感知器や煙感知器を用いるのが一般的であり、防水型を要する環境ではない。「階段や傾斜路のようなたて穴の場所」には同規則第23条第5項第1号により煙感知器を設けることとされており、熱感知器は適さない。「天井の高さが15mを超える場所」は、同条第4項第2号の表で定温式スポット型を設置できる高さ(8m未満)を超えている。
問94-7

定温式感知線型感知器の構造及び作動原理に関する記述として正しいものはどれか。

  • ①可溶絶縁物で被覆したピアノ線が熱で短絡し信号を発する
  • ②銅製の空気管の内部の空気が膨張して接点を押し閉じるもの
  • ③熱電対の熱起電力を検出部のリレーが受けて作動するもの
  • ④バイメタルの反りにより接点が閉じて火災信号を発するもの
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正解 ①可溶絶縁物で被覆したピアノ線が熱で短絡し信号を発する
解説
定温式感知線型感知器は、外観が電線状の感知器である。2本のピアノ線をそれぞれ熱で溶ける可溶絶縁物で被覆し、より合わせたうえで外装被覆をかぶせた構造をもつ。周囲が一定の温度に達すると可溶絶縁物が溶け、2本のピアノ線が直接触れ合って短絡し、これが火災信号となる。ケーブルラックやベルトコンベヤなど、線状に長く警戒したい場所に用いられる。一度作動すると溶けた部分は元に戻らないため、その部分を取り替える必要がある。

他の選択肢が不適切な理由
「銅製の空気管の内部の空気が膨張して接点を押し閉じる」は差動式分布型感知器(空気管式)の説明である。「熱電対の熱起電力を検出部のリレーが受けて作動する」は差動式分布型感知器(熱電対式)の説明である。「バイメタルの反りにより接点が閉じて火災信号を発する」は定温式スポット型感知器の説明であり、外観が電線状ではない点で異なる。
問104-7

特定主要構造部を耐火構造としていない防火対象物に定温式感知線型感知器を設ける場合、取付け面の各部分から感知器のいずれかの部分までの水平距離の基準として正しいものはどれか。

  • ①特種又は1種は3m以下、2種は1m以下
  • ②特種又は1種は4.5m以下、2種は3m以下
  • ③特種又は1種は6m以下、2種は3m以下
  • ④特種又は1種は3m以下、2種は1.5m以下
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正解 ①特種又は1種は3m以下、2種は1m以下
解説
消防法施行規則第23条第4項第5号ロにより、定温式感知線型感知器は、感知区域ごとに、取付け面の各部分から感知器のいずれかの部分までの水平距離が、特種又は1種にあっては3m(特定主要構造部を耐火構造とした防火対象物では4.5m)以下、2種にあっては1m(同じく耐火構造では3m)以下となるように設けることとされている。感知線型は電線状で、その線から離れた場所の熱はとらえにくいため、線までの距離に上限が置かれている。また同号イにより、感知器は取付け面の下方0.3m以内の位置に設ける。

他の選択肢が不適切な理由
「特種又は1種は4.5m以下、2種は3m以下」は特定主要構造部を耐火構造とした防火対象物に適用される値であり、設問の条件には当てはまらない。「特種又は1種は6m以下、2種は3m以下」の6mは、差動式分布型感知器(空気管式)を耐火構造以外の防火対象物に設ける場合の相対する空気管の相互間隔の値であって、感知線型の水平距離ではない。「特種又は1種は3m以下、2種は1.5m以下」は2種の数値が誤りで、正しくは1m以下である。

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