2026年版・4-15

点検・試験方法と故障診断の一問一答

消防設備士甲種4類「構造・機能・工事・整備」から、点検・試験方法と故障診断に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-15

消防用設備等の点検の周期について、消防法令上正しいものはどれか。

  • ①機器点検6か月ごと、総合点検1年ごと
  • ②機器点検1年ごと、総合点検3年ごと
  • ③機器点検6か月ごと、総合点検3年ごと
  • ④機器点検3か月ごと、総合点検1年ごと
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正解 ①機器点検6か月ごと、総合点検1年ごと
解説
消防法第17条の3の3に基づく点検には機器点検と総合点検があり、点検の期間を定める告示により、機器点検は6か月ごと、総合点検は1年ごとに行うこととされている。機器点検は、機器の適正な配置・損傷の有無・外観から判別できる事項や、簡易な操作で判別できる機能を確認するものである。総合点検は、設備の全部又は一部を実際に作動させ、総合的な機能を確認するもので、自動火災報知設備であれば感知器を実際に作動させて受信機の表示や地区音響装置の鳴動まで一連の動作を確かめる。

他の選択肢が不適切な理由
「機器点検1年ごと、総合点検3年ごと」は、点検結果の報告の期間(特定防火対象物は1年に1回、非特定防火対象物は3年に1回)と取り違えたものである。点検そのものの周期と報告の周期は別の話である。「機器点検6か月ごと、総合点検3年ごと」は総合点検の周期が誤りで、1年ごとである。「機器点検3か月ごと、総合点検1年ごと」は機器点検の周期が誤りで、6か月ごとである。
問24-15

消防用設備等の点検結果の報告の期間について、消防法令上正しいものはどれか。

  • ①特定防火対象物は6か月に1回、非特定は1年に1回
  • ②特定防火対象物は1年に1回、非特定は3年に1回
  • ③特定防火対象物は3年に1回、非特定は1年に1回
  • ④特定防火対象物も非特定防火対象物も1年に1回
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正解 ②特定防火対象物は1年に1回、非特定は3年に1回
解説
消防法施行規則第31条の6では、消防用設備等の点検結果を消防長又は消防署長へ報告する期間について、特定防火対象物にあっては1年に1回、それ以外の防火対象物にあっては3年に1回と定めている。特定防火対象物は不特定多数の者が出入りし、火災時の被害が大きくなりやすいため、行政が状況を把握する頻度を高くしているのである。なお点検そのものは、報告の周期にかかわらず機器点検を6か月ごと、総合点検を1年ごとに行わなければならない点に注意する。

他の選択肢が不適切な理由
「特定防火対象物は6か月に1回、非特定は1年に1回」は、機器点検の周期である6か月と取り違えたものである。「特定防火対象物は3年に1回、非特定は1年に1回」は特定と非特定をちょうど逆にしたもので、危険性の高い特定防火対象物のほうが報告の間隔が長くなってしまい、制度の趣旨に反する。「特定防火対象物も非特定防火対象物も1年に1回」は非特定防火対象物の期間が誤りで、3年に1回である。
問34-15

差動式スポット型感知器及び定温式スポット型感知器の作動試験に用いる試験器として、正しいものはどれか。

  • ①減光フィルター
  • ②加煙試験器
  • ③加熱試験器
  • ④メーターリレー試験器
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正解 ③加熱試験器
解説
感知器の作動試験は、その感知器が実際に検出する対象を人為的に与えて行う。差動式スポット型感知器と定温式スポット型感知器はいずれも熱を検出するものであるから、加熱試験器を用いる。加熱試験器は棒の先に加熱部を備えた器具で、天井に取り付けられた感知器にかぶせて周囲の空気を温め、規定の時間内に作動するかどうかを確かめる。試験後は必ず受信機の火災表示を復旧させ、次の感知器へ移る。定温式は公称作動温度まで温める必要があるため、差動式より作動までに時間がかかる。

他の選択肢が不適切な理由
「加煙試験器」は煙感知器(イオン化式スポット型・光電式スポット型)の作動試験に用いるもので、熱感知器には反応しない。「減光フィルター」は光電式分離型感知器の作動試験に用いるもので、送光部と受光部の間に差し込んで光を弱め、規定の減光率で作動するかを確かめる器具である。「メーターリレー試験器」は差動式分布型感知器(熱電対式)の火災作動試験や回路合成抵抗試験に用いる計測器であり、スポット型には用いない。
問44-15

差動式分布型感知器(熱電対式)の火災作動試験及び回路合成抵抗試験に用いる試験器として、正しいものはどれか。

  • ①マノメーター
  • ②加煙試験器
  • ③減光フィルター
  • ④メーターリレー試験器
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正解 ④メーターリレー試験器
解説
熱電対式の差動式分布型感知器は、二種類の金属を接合した熱電対を天井面に張りめぐらせ、温度差によって生じるごく小さな電圧を検出部に集めて火災を判断する方式である。この方式の点検では、検出部に対して所定の電圧を加えて作動するかを確かめる火災作動試験と、熱電対部の回路全体の抵抗値が適正かを確かめる回路合成抵抗試験を行い、いずれもメーターリレー試験器を用いる。回路合成抵抗が大きすぎる場合は、熱電対の接続部の接触不良や断線が疑われる。

他の選択肢が不適切な理由
「マノメーター」は液柱の高さで圧力を測る器具で、空気管式の差動式分布型感知器の流通試験や接点水高試験に用いる。同じ差動式分布型でも空気管式と熱電対式では使用する器具が異なる。「加煙試験器」は煙感知器の作動試験に用いる器具である。「減光フィルター」は光電式分離型感知器の作動試験に用いる器具であり、いずれも熱電対式の電気的な試験には使用しない。
問54-15

差動式分布型感知器(空気管式)の流通試験に用いる器具の組合せとして、正しいものはどれか。

  • ①マノメーターとテストポンプ
  • ②メーターリレー試験器と電圧計
  • ③加煙試験器と騒音計
  • ④加熱試験器と減光フィルター
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正解 ①マノメーターとテストポンプ
解説
空気管式の差動式分布型感知器は、天井面に張った細い銅管(空気管)の中の空気が温められて膨張し、その圧力の変化を検出部の接点が受けて作動する方式である。流通試験は、空気管が途中でつぶれたり詰まったり切れたりしていないかを確かめる試験で、テストポンプで空気管に空気を送り込み、マノメーター(液柱の高さで圧力を読む計器)の水位の上がり方と、その水位が下がりきるまでの時間を測って判定する。時間が短すぎれば漏れや切断、長すぎればつぶれや詰まりが疑われる。

他の選択肢が不適切な理由
「加熱試験器と減光フィルター」は、それぞれ熱スポット型感知器と光電式分離型感知器の作動試験に用いる器具であり、空気管の流通の確認には使えない。「メーターリレー試験器と電圧計」は熱電対式の電気的な試験に用いるもので、空気の流れを調べる用途ではない。「加煙試験器と騒音計」は、それぞれ煙感知器の作動試験と地区音響装置の音圧測定に用いる器具であり、いずれも空気管式の試験には関係がない。
問64-15

P型1級受信機で行う共通線試験の目的として、最も適切なものはどれか。

  • ①感知器回路の電路の抵抗が適正かを確かめること
  • ②共通線1本が受け持つ警戒区域の数を確かめること
  • ③受信機の予備電源が正常に働くかを確かめること
  • ④地区音響装置の音圧が基準を満たすかを確かめること
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正解 ②共通線1本が受け持つ警戒区域の数を確かめること
解説
共通線試験は、1本の共通線が受け持つ警戒区域の数が7以下であることを確かめる試験である。受信機の端子台で共通線を1本外し、回路導通試験を行って断線と表示される警戒区域がいくつあるかを数える。その数がその共通線の受け持つ警戒区域の数であり、8以上であれば規則違反となる。1本の共通線に多くの警戒区域をつないでいると、その線が切れたときに一度に広い範囲の監視が失われるため、この上限が設けられている。

他の選択肢が不適切な理由
「感知器回路の電路の抵抗が適正かを確かめること」は、抵抗計等で電路の抵抗を測る別の確認であり、共通線試験で判定する事項ではない。「受信機の予備電源が正常に働くかを確かめること」は予備電源試験の目的で、主電源を切って予備電源へ自動的に切り替わるかなどを確認するものである。「地区音響装置の音圧が基準を満たすかを確かめること」は騒音計を用いて1m離れた位置で90dB以上あるかを測る確認であり、共通線とは関係がない。
問74-15

P型1級受信機で回路導通試験を行ったところ、ある警戒区域で試験用計器の指示が零を示した。考えられる原因として最も適切なものはどれか。

  • ①感知器回路の配線が短絡している
  • ②共通線が7警戒区域を超えている
  • ③感知器回路の配線が断線している
  • ④受信機の予備電源が消耗している
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正解 ③感知器回路の配線が断線している
解説
回路導通試験は、感知器回路が受信機から末端の終端器まで切れずにつながっているかを確かめる試験である。正常であれば、終端器を通ってわずかな電流が流れるため試験用計器は所定の範囲を指す。指示が零ということは電流がまったく流れていないことを意味し、回路のどこかで配線が切れている、端子のねじがゆるんで接触が失われている、あるいは終端器が外れているといった原因が考えられる。断線した回路につながる感知器は、火災が起きても信号を受信機へ届けられない。

他の選択肢が不適切な理由
「感知器回路の配線が短絡している」場合は、逆に電流が流れすぎる状態となり、多くの受信機では火災表示が出るか計器の指示が振り切れる方向に現れるため、指示が零になる説明とはならない。「共通線が7警戒区域を超えている」は施工上の基準違反ではあるが、導通そのものは保たれるため計器の指示が零になる原因ではない。「受信機の予備電源が消耗している」は予備電源試験で判明する事項であり、主電源で行う導通試験の指示には現れない。
問84-15

P型1級受信機で行う火災表示試験の目的として、最も適切なものはどれか。

  • ①感知器回路に断線がないかどうかを確かめる
  • ②共通線が受け持つ警戒区域の数を確かめる
  • ③予備電源への切替えが正常に行われるかを確かめる
  • ④火災表示の作動と自己保持機能が正常かを確かめる
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正解 ④火災表示の作動と自己保持機能が正常かを確かめる
解説
火災表示試験は、火災表示試験スイッチと回線選択スイッチを操作して各警戒区域の回線に模擬的な火災信号を送り、火災灯及び地区表示灯の点灯、主音響装置と地区音響装置の鳴動が正常に行われるかを、全回線について順に確かめる試験である。あわせて、信号が途切れても表示と鳴動が続く自己保持機能が働くことも確認する。自己保持がなければ、感知器が一瞬だけ作動した場合に表示がすぐ消えてしまい、どの区域で異常があったのかを把握できなくなる。

他の選択肢が不適切な理由
「感知器回路に断線がないかどうかを確かめる」は回路導通試験の目的であり、火災表示試験は受信機内部の動作を確かめるものであって回路の状態までは分からない。「共通線が受け持つ警戒区域の数を確かめる」は共通線試験の目的である。「予備電源への切替えが正常に行われるかを確かめる」は予備電源試験の目的で、主電源を遮断して自動的に切り替わるか、復旧時に自動的に主電源へ戻るかを確認するものである。
問94-15

P型1級受信機の同時作動試験において、同時に作動させる回線数として正しいものはどれか。

  • ①5回線
  • ②2回線
  • ③3回線
  • ④10回線
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正解 ①5回線
解説
同時作動試験は、複数の警戒区域から同時に火災信号が届いた場合でも、受信機が正常に火災表示を行えるかを確かめる試験である。火災表示試験スイッチと回線選択スイッチを用いて任意の5回線を同時に作動させ、火災灯・地区表示灯の点灯と音響装置の鳴動が正常であることを確認する。実際の火災では隣接する複数の感知器がほぼ同時に作動することが珍しくないため、一回線ずつの試験だけでは足りないという考え方による。なお受信機の回線数が5に満たない場合は、全回線について行う。

他の選択肢が不適切な理由
「2回線」は、非常電源や予備電源の容量が二の警戒区域の回線を10分間作動させることができるものとされていることと取り違えやすい数値であるが、同時作動試験の回線数ではない。「3回線」「10回線」はいずれも点検要領に定められた回線数と一致しない。「容量は2回線、同時作動試験は5回線」と区別して覚えるとよい。
問104-15

厨房に設けた煙感知器が調理時の湯気によりしばしば作動する場合の対応として、最も適切なものはどれか。

  • ①同じ煙感知器の感度種別を1種に変更すること
  • ②受信機の蓄積時間を最大値に設定し直すこと
  • ③定温式スポット型感知器に交換して設置すること
  • ④煙感知器の取付け位置を天井の中央部に移すこと
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正解 ③定温式スポット型感知器に交換して設置すること
解説
消防法施行規則第23条では、厨房その他正常時において煙が滞留する場所には煙感知器を設けないこととされており、こうした場所には熱を検出する感知器を設ける。湯気や調理の煙は煙感知器にとって火災の煙と区別がつかず、非火災報の直接の原因となるからである。厨房は平常時から温度が高いため、その場所の最高周囲温度より20℃以上高い公称作動温度の定温式スポット型感知器(必要に応じて防水型)へ交換するのが適切な対応となる。設置場所に合った感知器を選ぶことが、非火災報対策の基本である。

他の選択肢が不適切な理由
「同じ煙感知器の感度種別を1種に変更すること」は、1種のほうが薄い煙で作動する高感度の区分であるため、かえって作動しやすくなり逆効果である。「受信機の蓄積時間を最大値に設定し直すこと」は、湯気は調理の間じゅう続くため蓄積時間を延ばしても解決せず、かえって本当の火災の発見を遅らせる。「煙感知器の取付け位置を天井の中央部に移すこと」も、厨房である以上どこに移しても湯気は届くため、原因の解消にはならない。

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