2026年版・4-16

配線工事と電気工事の実務の一問一答

消防設備士甲種4類「構造・機能・工事・整備」から、配線工事と電気工事の実務に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-16

消防設備士でなければ整備を行うことができないが、その設置に係る工事については消防設備士でなくても行うことができるものは、消防法令上どれか。

  • ①自動火災報知設備
  • ②漏電火災警報器
  • ③ガス漏れ火災警報設備
  • ④消防機関へ通報する火災報知設備
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正解 ②漏電火災警報器
解説
消防法第17条の5は、政令で定める消防用設備等の工事(設置に係るものに限る。)又は整備を、消防設備士でなければ行ってはならないと定めている。その具体的な範囲は消防法施行令第36条の2にある。
同条第1項は、資格が必要な「工事」の対象を列挙しているが、そこに漏電火災警報器と消火器は挙げられていない。一方、同条第2項は資格が必要な「整備」の対象として、第1項各号の設備に加えて消火器と漏電火災警報器を挙げている。したがって漏電火災警報器は、整備には消防設備士が必要だが、工事には消防設備士を要しない。
これは消防法施行規則第33条の3の表とも対応している。同表では、漏電火災警報器(第7類)と消火器(第6類)は乙種消防設備士の整備の区分にだけ現れ、甲種の工事の区分には存在しない。第7類には甲種がないため、そもそも工事の免状が発行されない仕組みになっている。

他の選択肢が不適切な理由
自動火災報知設備、ガス漏れ火災警報設備、消防機関へ通報する火災報知設備は、いずれも令第36条の2第1項に掲げられており(それぞれ第9号、第9号の2、第10号)、工事にも整備にも消防設備士の資格が必要である。この3設備がまとめて甲種・乙種第4類の指定区分にあたる。ただしいずれも「電源の部分」は除かれている。
問24-16

電線相互を接続する場合の原則として、電気設備に関する技術基準及びその解釈に照らして正しいものはどれか。

  • ①電線の静電容量を増加させず、引張強さを20%以上減少させないこと
  • ②電線の電気抵抗を増加させず、引張強さを50%以上減少させないこと
  • ③電線の電気抵抗を増加させず、引張強さを20%以上減少させないこと
  • ④電線の絶縁抵抗を増加させず、引張強さを50%以上減少させないこと
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正解 ③電線の電気抵抗を増加させず、引張強さを20%以上減少させないこと
解説
電気設備に関する技術基準を定める省令第7条は、電線を接続する場合について「接続部分において電線の電気抵抗を増加させないように接続するほか、絶縁性能の低下及び通常の使用状態において断線のおそれがないようにしなければならない」と定めている。
この省令を具体化した電気設備の技術基準の解釈第12条では、電線の接続にあたり、電線の電気抵抗を増加させないこと、接続部分の電線の引張強さを20%以上減少させないこと、接続部分には接続管その他の器具を使用するかろう付けをすること、絶縁電線相互の接続部分は絶縁電線の絶縁物と同等以上の絶縁効力のあるもので十分に被覆すること、が求められている。
接続部の抵抗が増えるとそこだけ発熱して火災の原因になり、引張強さが落ちれば断線しやすくなる。いずれも事故防止のための要件である。

他の選択肢が不適切な理由
「引張強さを50%以上減少させないこと」とする二つは数値が誤りで、正しくは20%である。「電線の静電容量を増加させず」とするものは対象を誤っており、正しくは電気抵抗である。「電線の絶縁抵抗を増加させず」とするものも誤りで、絶縁抵抗はむしろ大きいほど望ましい値であり、増加させないことを求める規定はない。
問34-16

自動火災報知設備の感知器回路(電源回路を除く。)と大地との間及びその配線相互の間の絶縁抵抗の測定方法及び値として、消防法令上正しいものはどれか。

  • ①一の警戒区域ごとに交流250Vの絶縁抵抗計で0.1MΩ以上
  • ②一の警戒区域ごとに直流500Vの絶縁抵抗計で0.2MΩ以上
  • ③防火対象物ごとに直流250Vの絶縁抵抗計で0.4MΩ以上
  • ④一の警戒区域ごとに直流250Vの絶縁抵抗計で0.1MΩ以上
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正解 ④一の警戒区域ごとに直流250Vの絶縁抵抗計で0.1MΩ以上
解説
消防法施行規則第24条第1号ロは、自動火災報知設備の配線の絶縁抵抗について次のとおり定めている。
電源回路と大地との間及び電源回路の配線相互の間……直流250Vの絶縁抵抗計で測った値が、電源回路の対地電圧150V以下のときは0.1MΩ以上、150Vを超えるときは0.2MΩ以上。
感知器回路(電源回路を除く。)及び附属装置回路(電源回路を除く。)と大地との間並びにそれぞれの回路の配線相互の間……一の警戒区域ごとに、直流250Vの絶縁抵抗計で測った値が0.1MΩ以上。
感知器回路は電源回路と違って対地電圧による場合分けがなく、一律に0.1MΩ以上である点、そして「一の警戒区域ごとに」測る点が要点になる。警戒区域ごとに測るのは、どの区域に絶縁不良があるかを切り分けられるようにするためである。

他の選択肢が不適切な理由
「交流250Vの絶縁抵抗計」とするものは誤りで、絶縁抵抗計は直流電圧を加えて測る。交流では静電容量を通る充電電流が加わり正確に測れない。「直流500Vの絶縁抵抗計で0.2MΩ以上」とするものは、電圧も値も規則の定めと異なる。「防火対象物ごとに」「0.4MΩ以上」とするものも誤りで、単位は警戒区域ごと、値は0.1MΩ以上である。
問44-16

自動火災報知設備の配線に使用する電線と、その他の電線との関係について、消防法令上正しいものはどれか。

  • ①60V以下の弱電流回路の電線を除き、同一の管やダクトに入れない
  • ②同一の管には入れてよいが、線ぴやプルボックス等には入れられない
  • ③電圧の種別が同じであれば、同一の管やダクトに入れてもよい
  • ④電線の太さが同じであれば、同一の管やダクトに入れてもよい
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正解 ①60V以下の弱電流回路の電線を除き、同一の管やダクトに入れない
解説
消防法施行規則第24条第1号ニは、自動火災報知設備の配線に使用する電線とその他の電線とは、同一の管、ダクト、線ぴ又はプルボックス等の中に設けてはならないと定めている。ただし、60V以下の弱電流回路に使用する電線については、この限りでないとされている。
禁止されている理由は、動力回路や照明回路など他の電線と同じ管に入れると、電磁的な干渉や絶縁不良による混触が起き、火災信号の伝達に支障が生じるおそれがあるためである。60V以下の弱電流回路は電圧が低く、そうした影響が小さいので例外とされている。
なお、ダクトについては、絶縁効力のあるもので仕切った場合、その仕切られた部分は別個のダクトとみなされる。同じ1本のダクトでも、仕切りを設ければ別扱いにできるということである。

他の選択肢が不適切な理由
「同一の管には入れてよいが、線ぴやプルボックス等には入れられない」とするものは逆で、条文は管・ダクト・線ぴ・プルボックス等をまとめて禁止している。「電圧の種別が同じであれば入れてもよい」「電線の太さが同じであれば入れてもよい」とする二つも誤りで、条文が例外として認めているのは、電圧の種別や太さの一致ではなく、60V以下の弱電流回路に使用する電線という一点だけである。
問54-16

自動火災報知設備において耐熱配線としなければならない部分について、使用する電線及び工事の方法として、消防法令上正しいものはどれか。

  • ①600V一種ビニル絶縁電線を用い、がいし引き工事により設ける
  • ②屋外用ビニル絶縁電線を用い、合成樹脂管工事により設ける
  • ③引込用ビニル絶縁電線を用い、平形保護層工事により設ける
  • ④600V二種ビニル絶縁電線を用い、金属管工事等により設ける
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正解 ④600V二種ビニル絶縁電線を用い、金属管工事等により設ける
解説
耐熱配線の仕様は、消防法施行規則第12条第1項第5号に定められており、自動火災報知設備についても同規則第24条第1号ホ及び第5号ホがこれを準用している。
同号は、電線について「600ボルト二種ビニル絶縁電線又はこれと同等以上の耐熱性を有する電線を使用すること」、工事の方法について「金属管工事、可とう電線管工事、金属ダクト工事又はケーブル工事(不燃性のダクトに布設するものに限る。)により設けること」と定めている。ただし、消防庁長官が定める基準に適合する電線(耐熱電線など)を使用する場合は、この工事方法によらなくてよい。
600ボルト二種ビニル絶縁電線は記号HIVと呼ばれ、一般の600ボルト一種ビニル絶縁電線(IV)より高い温度に耐えられる。

他の選択肢が不適切な理由
「600V一種ビニル絶縁電線」は一般の屋内配線用で耐熱性が不足しており、がいし引き工事も同号には挙げられていない。「屋外用ビニル絶縁電線」は屋外の架空配線用で耐熱性を目的とした電線ではなく、合成樹脂管工事も同号には挙げられていない。「引込用ビニル絶縁電線」は電力の引込線用であり、平形保護層工事とともに同号には挙げられていない。
問64-16

自動火災報知設備の配線のうち、耐熱配線としなければならないものは、消防法令上どれか。

  • ①発信機から受信機までの配線
  • ②受信機から地区音響装置までの配線
  • ③P型受信機から感知器までの回路の配線
  • ④表示灯から受信機までの配線
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正解 ②受信機から地区音響装置までの配線
解説
消防法施行規則第24条第5号ホは、受信機から地区音響装置までの配線について、同規則第12条第1項第5号(耐熱配線)の規定に準じて設けることと定めている。
地区音響装置は、火災が起きたことを在館者に知らせて避難させるための装置である。火災の熱で配線が焼き切れて音が鳴らなくなると避難ができなくなるため、この区間だけは耐熱性のある電線と工事方法が求められている。
同じ理由で、R型受信機及びGR型受信機に接続される固有の信号を有する感知器・中継器から受信機までの配線も、同規則第24条第1号ホにより耐熱配線とされている。信号の一本一本が個別の情報を運んでいるため、途中で失われると被害が大きいからである。
なお、非常電源から受信機までの配線は耐熱配線ではなく、より厳しい耐火配線としなければならない。電源が絶たれれば設備全体が止まるためである。

他の選択肢が不適切な理由
「発信機から受信機までの配線」「表示灯から受信機までの配線」は、一般配線(電気工作物に係る法令の規定によるもの)でよく、耐熱配線とすることは求められていない。「P型受信機から感知器までの回路の配線」も同様に一般配線でよい。耐熱配線が必要になるのは、R型・GR型で固有の信号を有する感知器等からの配線の場合である。
問74-16

屋内配線の図記号において、天井隠ぺい配線を表すために用いる線の種類として、正しいものはどれか。

  • ①破線
  • ②点線
  • ③実線
  • ④一点鎖線
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正解 ③実線
解説
屋内配線の図記号では、配線がどこを通っているかを線の種類で描き分ける。日本産業規格の構内電気設備の配線用図記号では、次のように定められている。
天井隠ぺい配線……実線
床隠ぺい配線……破線
露出配線……点線
地中埋設配線……一点鎖線
自動火災報知設備の設備図面では、感知器を天井に取り付けて天井裏を通して配線することが最も多いため、図面上の線はほとんどが実線になる。逆に、破線が現れていればその配線は床の中を通っていることを意味し、点線であれば壁や天井の表面に露出して配線されていることを意味する。
製図の問題では、線の種類そのものを問うだけでなく、配線に添えられた斜めの短い線(斜線)の本数で電線の本数を読み取らせる出題も多い。線の種類と本数は必ずセットで確認したい。

他の選択肢が不適切な理由
「破線」は床隠ぺい配線を表す線であり、天井ではなく床の中を通る配線に用いる。「点線」は露出配線を表す線で、壁や天井の表面に沿って配線する場合に用いる。「一点鎖線」は地中埋設配線を表す線で、屋外の地中を通す配線に用いる。実線がいちばん多く使われる、と押さえておくと迷いにくい。
問84-16

使用電圧が300[V]以下の低圧屋内配線を金属管工事により施設する場合、原則として金属管に施さなければならない接地工事の種類及びその接地抵抗値として、正しいものはどれか。

  • ①C種接地工事・10[Ω]以下
  • ②D種接地工事・100[Ω]以下
  • ③A種接地工事・10[Ω]以下
  • ④B種接地工事・100[Ω]以下
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正解 ②D種接地工事・100[Ω]以下
解説
接地工事は、機器の金属製の外箱や電線を収める金属管に電気が漏れたとき、その電流を安全に大地へ逃がし、人が触れても感電しないようにするために行う。電気設備の技術基準の解釈では、次の四種類が定められている。
A種……高圧・特別高圧用の機器等に施すもので、接地抵抗10[Ω]以下
B種……高圧と低圧を結ぶ変圧器の低圧側に施すもの
C種……300[V]を超える低圧用の機器等に施すもので、接地抵抗10[Ω]以下
D種……300[V]以下の低圧用の機器等に施すもので、接地抵抗100[Ω]以下
金属管工事では、管の中の電線が傷んで漏電したときに管そのものが充電されるため、管に接地工事を施す。使用電圧が300[V]以下であればD種となる。

他の選択肢が不適切な理由
「C種接地工事・10[Ω]以下」は、使用電圧が300[V]を超える低圧の場合に施すもので、設問の300[V]以下には当たらない。「A種接地工事・10[Ω]以下」は高圧・特別高圧用のものである。「B種接地工事・100[Ω]以下」は変圧器の低圧側に施すもので、その抵抗値も一律の100[Ω]ではなく、1線地絡電流をもとに計算して定められる。
問94-16

自動火災報知設備の受信機の操作スイッチを設ける高さ(いすに座って操作するものを除く。)として、消防法令上正しいものはどれか。

  • ①床面から0.6[m]以上1.5[m]以下
  • ②床面から0.8[m]以上1.8[m]以下
  • ③床面から0.8[m]以上1.5[m]以下
  • ④床面から1.0[m]以上1.8[m]以下
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正解 ③床面から0.8[m]以上1.5[m]以下
解説
消防法施行規則第24条第2号ロは、受信機の操作スイッチについて「床面からの高さが0.8メートル(いすに座って操作するものにあっては0.6メートル)以上1.5メートル以下の箇所に設けること」と定めている。
下限を0.8メートルとしているのは、しゃがみ込まなければ操作できない位置を避けるためであり、上限を1.5メートルとしているのは、背の高くない人でも手が届き、表示も見やすい高さに収めるためである。いすに座って操作する形式の受信機は、座った姿勢での手の位置に合わせて下限が0.6メートルまで下げられている。
受信機はこのほか、同号ニにより防災センター等に設けることとされている。
立って操作するなら0.8メートル、座って操作するなら0.6メートル、上限はどちらも1.5メートル、と対で押さえるとよい。

他の選択肢が不適切な理由
「0.6[m]以上1.5[m]以下」は、いすに座って操作するものに適用される値であり、設問はこれを除いている。「0.8[m]以上1.8[m]以下」「1.0[m]以上1.8[m]以下」は、いずれも上限が誤りで、正しくは1.5メートル以下である。1.8メートルは、屋内消火栓の開閉弁の高さなど別の基準と混同しやすいので注意したい。
問104-16

自動火災報知設備の受信機に常用電源を供給するため、分電盤から受信機に至る「電源の部分」に係る工事を行う場合に必要となる資格として、正しいものはどれか。

  • ①甲種第4類の消防設備士
  • ②第二種電気主任技術者
  • ③乙種第4類の消防設備士
  • ④電気工事士
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正解 ④電気工事士
解説
消防法施行令第36条の2第1項は、消防設備士でなければ行えない工事の対象として自動火災報知設備(第9号)を挙げているが、そのかっこ書きで「電源の部分を除く」としている。したがって、分電盤から受信機に至る電源の部分の工事は、消防設備士の資格の範囲外である。
一方、この部分は一般用電気工作物又は自家用電気工作物の低圧屋内配線そのものであるから、電気工事士法により電気工事士でなければ従事できない。つまり、電源の部分は消防設備士ではなく電気工事士が受け持つ工事である。
そのため実務では、受信機や感知器、その間の配線は甲種第4類の消防設備士が施工し、電源を引き込む部分は電気工事士が施工する、という分担になる。甲種第4類の免状を持っていても、電気工事士の免状がなければ電源の部分の工事はできない。

他の選択肢が不適切な理由
「甲種第4類の消防設備士」は、自動火災報知設備等の工事を行える資格だが、令第36条の2第1項が電源の部分を除いているため、この部分の工事の根拠にはならない。「乙種第4類の消防設備士」は整備及び点検のみを行える資格であり、そもそも工事を行うことができない。「第二種電気主任技術者」は電気工作物の保安の監督を行う資格であって、工事に従事するための資格ではない。

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