2026年版・4-10

感知器の規格と表示の一問一答

消防設備士甲種4類「構造・機能・工事・整備」から、感知器の規格と表示に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-10

感知器の絶縁された端子間及び充電部と非充電部との間の絶縁抵抗について、規格省令上正しいものはどれか。

  • ①直流500Vで50MΩ以上
  • ②直流250Vで50MΩ以上
  • ③直流500Vで5MΩ以上
  • ④交流500Vで50MΩ以上
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正解 ①直流500Vで50MΩ以上
解説
感知器及び発信機に係る技術上の規格を定める省令では、感知器の絶縁された端子間及び充電部(電気が流れる部分)と非充電部(外箱など電気が流れない部分)との間の絶縁抵抗は、直流500Vの絶縁抵抗計で測定した値が50MΩ以上であることと定められている。絶縁抵抗が低いと漏れ電流によって誤作動や感電、機器の焼損が起こるため、製品そのものに高い絶縁性能が求められている。なお同じ省令では、定格電圧が60Vを超える感知器の金属製外箱には接地端子を設けることも定められている。

他の選択肢が不適切な理由
「直流250Vで50MΩ以上」の250Vは、設置後に配線の絶縁抵抗を測る際に用いる絶縁抵抗計の電圧と取り違えたものである。機器そのものの規格試験は500Vで行う。「直流500Vで5MΩ以上」は測定電圧は正しいが値が一桁小さく、規格を満たさない。「交流500Vで50MΩ以上」は測定電源の種類が誤りで、絶縁抵抗の測定は直流で行う。なお交流電圧を加えるのは絶縁耐力試験であり、絶縁抵抗試験とは別の試験である。
問24-10

感知器に表示しなければならない事項として、規格省令上定められていないものはどれか。

  • ①感知器の名称及び種別
  • ②設置年月日及び設置場所
  • ③型式及び型式番号
  • ④製造年及び製造者の名称
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正解 ②設置年月日及び設置場所
解説
感知器及び発信機に係る技術上の規格を定める省令では、感知器には見やすい箇所に、名称及び種別、型式及び型式番号、製造年、製造事業者の氏名又は名称、取扱方法の概要などを表示することとされている。さらに種類に応じて、定温式であれば公称作動温度、蓄積型であれば公称蓄積時間、光電式分離型であれば公称監視距離といった性能に関する値も表示しなければならない。これらはいずれも製造の段階で確定する情報である。一方、設置年月日や設置場所は現場ごとに決まる事柄であり、製造者が表示できる性質のものではないため、規格省令の表示事項には含まれない。

他の選択肢が不適切な理由
「感知器の名称及び種別」は、差動式スポット型2種のように機器を特定するための基本的な表示事項である。「型式及び型式番号」は型式承認と型式適合検定を受けたことを確認するための表示であり必須である。「製造年及び製造者の名称」も、経年による更新時期の判断や責任の所在を明らかにするために表示が求められている。
問34-10

定温式スポット型感知器の公称作動温度の範囲として、規格省令上正しいものはどれか。

  • ①50℃以上150℃以下
  • ②60℃以上165℃以下
  • ③60℃以上150℃以下
  • ④60℃以上120℃以下
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正解 ③60℃以上150℃以下
解説
定温式スポット型感知器は、周囲の温度が一定の温度に達したときに作動する感知器で、その温度をあらかじめ定めて表示したものを公称作動温度という。感知器及び発信機に係る技術上の規格を定める省令では、公称作動温度は60℃以上150℃以下と定められている。下限を60℃としているのは、これより低いと夏季の室温や日射、暖房などによって火災でないのに作動するおそれがあるためである。厨房やボイラー室のように平常時から温度が高い場所では、その最高周囲温度より20℃以上高い公称作動温度のものを選ぶ。

他の選択肢が不適切な理由
「50℃以上150℃以下」は下限が誤りで、50℃では平常時の高温環境と区別できず非火災報の原因となる。「60℃以上165℃以下」は熱アナログ式スポット型感知器の公称感知温度範囲の上限値の規定と取り違えたもので、定温式の上限は150℃である。「60℃以上120℃以下」は上限が過小で、120℃を超える公称作動温度の製品も規格上認められている。
問44-10

定温式スポット型感知器の公称作動温度の刻み方として、規格省令上正しいものはどれか。

  • ①60℃以上80℃以下は10℃刻み、80℃を超えるものは5℃刻み
  • ②60℃以上80℃以下は1℃刻み、80℃を超えるものは5℃刻み
  • ③60℃以上100℃以下は5℃刻み、100℃を超えるものは10℃刻み
  • ④60℃以上80℃以下は5℃刻み、80℃を超えるものは10℃刻み
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正解 ④60℃以上80℃以下は5℃刻み、80℃を超えるものは10℃刻み
解説
感知器及び発信機に係る技術上の規格を定める省令では、定温式感知器の公称作動温度は60℃以上150℃以下とし、そのうち60℃以上80℃以下のものは5℃刻み、80℃を超えるものは10℃刻みで定めることとされている。一般の居室に近い温度帯では、平常時の室温との差が小さく選定を誤ると非火災報につながるため細かく刻み、厨房やボイラー室のような高温帯では実用上その細かさが不要なため大きく刻む、という考え方による。したがって60℃、65℃、70℃、75℃、80℃、90℃、100℃といった値が用いられる。

他の選択肢が不適切な理由
「60℃以上80℃以下は10℃刻み、80℃を超えるものは5℃刻み」は低温側と高温側をちょうど逆にした記述であり、細かく刻むべき低温側が粗くなっている点で誤りである。「60℃以上100℃以下は5℃刻み、100℃を超えるものは10℃刻み」は刻み方が切り替わる境目が誤りで、境目は100℃ではなく80℃である。「60℃以上80℃以下は1℃刻み、80℃を超えるものは5℃刻み」は両方の刻み幅が規定より細かく、1℃刻みは熱アナログ式スポット型感知器の公称感知温度範囲の定め方と取り違えたものである。
問54-10

蓄積型の感知器に表示しなければならない事項として、規格省令上正しいものはどれか。

  • ①公称蓄積時間
  • ②公称作動温度
  • ③公称監視距離
  • ④公称感知温度範囲
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正解 ①公称蓄積時間
解説
感知器に表示すべき事項は、すべての感知器に共通するもの(名称及び種別、型式及び型式番号、製造年、製造事業者の氏名又は名称、取扱方法の概要など)のほかに、その感知器の種類に固有の性能値がある。蓄積型の感知器の場合、煙などを検出してから火災信号を発信するまでどれだけ確認の時間を置くかを示す公称蓄積時間が固有の性能値であり、これを表示しなければならない。この値は規格省令第16条第1項により10秒以上60秒以内で、10秒刻みで定められる。受信機や中継器にも蓄積機能がある場合、合計時間が長くなりすぎないよう設計するため、現場でこの表示値を確認できることが重要となる。

他の選択肢が不適切な理由
「公称作動温度」は定温式感知器に表示すべき値であり、蓄積型に固有の表示事項ではない。「公称監視距離」は光電式分離型感知器や炎感知器に表示すべき値である。「公称感知温度範囲」は熱アナログ式スポット型感知器に表示すべき値であり、いずれも蓄積型であることから当然に求められるものではない。
問64-10

定温式スポット型感知器(特種)の作動試験において、公称作動温度より30℃高い温度の垂直気流に投入したときの作動時間の上限として、規格省令上正しいものはどれか。

  • ①30秒
  • ②40秒
  • ③120秒
  • ④300秒
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正解 ②40秒
解説
定温式感知器の感度の種別は特種・1種・2種に分かれ、特種が最も早く作動する。感知器及び発信機に係る技術上の規格を定める省令の作動試験では、公称作動温度より30℃高い温度の垂直気流に投入したとき、特種は40秒以内、1種は120秒以内、2種は300秒以内に作動することが求められている。同じ公称作動温度であっても、この応答の速さによって種別が分かれる点が重要である。種別の違いは設置基準にも表れ、たとえば取付け面の高さ4m以上8m未満には特種と1種は設置できるが、2種は設置できない。

他の選択肢が不適切な理由
「30秒」は規格上いずれの種別にも対応しない値である。「120秒」は1種の作動時間の上限であり、特種より遅い区分に対応する。「300秒」は2種の作動時間の上限で、最も鈍い区分に対応する。「特種40、1種120、2種300」と三つ並べて覚えると、種別と感知面積の対応も整理しやすい。
問74-10

感知器の型式承認を行う者として、消防法令上正しいものはどれか。

  • ①日本消防検定協会
  • ②都道府県知事
  • ③総務大臣
  • ④消防長又は消防署長
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正解 ③総務大臣
解説
感知器や発信機、受信機は消防法上の検定対象機械器具等であり、市場に出るまでに二段階の手続を経る。第一段階の型式承認は、その型式の形状や構造、材質、性能が総務省令で定める技術上の規格に適合していることを認める行政処分で、消防法第21条の4に基づき総務大臣が行う。第二段階の型式適合検定は、個々の製品が型式承認を受けた型式に適合しているかを一つひとつ確かめるもので、日本消防検定協会又は総務大臣の登録を受けた検定機関が行う。

他の選択肢が不適切な理由
「日本消防検定協会」は型式適合検定を実施する機関であって、型式承認そのものを行う立場ではない。二段階の役割分担を取り違えやすい点である。「都道府県知事」は危険物取扱者試験や消防設備士試験に関する事務などを担うが、検定対象機械器具等の型式承認の権限は持たない。「消防長又は消防署長」は防火対象物への立入検査や設置届出の検査などを行う立場であり、型式の承認を行う機関ではない。「承認は総務大臣、検定は協会」と対で覚える。
問84-10

感知器の構造及び機能に関する規格省令の規定として、誤っているものはどれか。

  • ①水滴が浸入しにくくほこりが入りにくい構造とすること
  • ②腐食により機能に異常を生じないよう措置すること
  • ③部品は機能に異常を生じないように取り付けること
  • ④感知器にはその機能に影響する附属装置を設けてよい
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正解 ④感知器にはその機能に影響する附属装置を設けてよい
解説
感知器及び発信機に係る技術上の規格を定める省令は、感知器の一般構造として、その機能に有害な影響を及ぼすおそれのある附属装置を設けてはならないと定めている。感知器は火災を確実に検出することが唯一の役割であり、これを妨げるおそれのある付加機能を認めれば、その分だけ本来の機能の信頼性が下がるからである。したがって「機能に影響する附属装置を設けてよい」という記述は、この規定と正面から反するため誤りとなる。

他の選択肢が不適切な理由
「水滴が浸入しにくくほこりが入りにくい構造とすること」は一般構造として定められた正しい内容である。特に煙感知器は内部に空気を通す構造のため、水滴やほこりが入ると誤作動や機能低下の原因となる。「腐食により機能に異常を生じないよう措置すること」も、長期間据え置かれる機器として当然に求められる正しい規定である。「部品は機能に異常を生じないように取り付けること」も、振動や衝撃で部品がゆるむことを防ぐための正しい規定であり、いずれも誤りではない。
問94-10

定格電圧が60Vを超える感知器の金属製外箱に設けなければならないものとして、規格省令上正しいものはどれか。

  • ①接地端子
  • ②予備電源
  • ③確認灯
  • ④音響装置
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正解 ①接地端子
解説
感知器及び発信機に係る技術上の規格を定める省令では、定格電圧が60Vを超える感知器の金属製外箱には接地端子を設けることとされている。接地端子とは、機器の金属部分を大地とつなぐための端子である。絶縁が劣化して充電部が金属製外箱に接触した場合、接地がなければ外箱に電圧が残り、点検などで触れた人が感電するおそれがある。接地しておけば漏れた電流が大地へ逃げ、あわせて漏電遮断器が動作するため、感電の危険を大きく下げられる。60Vという境目は、人体への危険が現実的となる電圧の目安として定められている。

他の選択肢が不適切な理由
「予備電源」は受信機などに設けられるもので、主電源が断たれたときに監視や作動を継続させるための電源であり、感電防止のための措置ではない。「確認灯」はP型1級発信機などに設けられ、受信機が信号を受け取ったことを押した人に知らせる表示灯である。「音響装置」は地区音響装置や受信機の主音響装置として設けられるもので、いずれも高電圧の外箱に求められる安全上の措置ではない。
問104-10

型式適合検定に合格した旨の表示が付されていない感知器の取扱いについて、消防法令上正しいものはどれか。

  • ①販売はできないが工事に使用することはできる
  • ②販売も工事への使用も所轄消防長の承認で可能となる
  • ③販売及び販売目的の陳列も工事への使用もできない
  • ④工事には使用できないが販売することはできる
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正解 ③販売及び販売目的の陳列も工事への使用もできない
解説
消防法第21条の2では、検定対象機械器具等は、型式適合検定に合格した旨の表示が付されているものでなければ、販売し、又は販売の目的で陳列してはならず、また設置、変更又は修理の工事に使用してはならないと定められている。感知器は検定対象機械器具等であるから、表示のないものは販売・陳列・工事使用のいずれもできない。流通の段階と施工の段階の両方でふさわしくない製品を排除し、実際に火災が起きたときに確実に作動する設備を確保しようとする趣旨である。

他の選択肢が不適切な理由
「販売はできないが工事に使用することはできる」は、工事への使用も明文で禁止されているため誤りである。むしろ工事に使えばそのまま防火対象物に据え付けられるため、禁止の必要性は高い。「工事には使用できないが販売することはできる」も、販売及び販売目的の陳列が禁止されている点を落としている。「販売も工事への使用も所轄消防長の承認で可能となる」は、消防長の承認によって禁止が解かれる仕組みは存在せず、条文にない例外を作るものであるため誤りである。

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