2026年版・2-7

他の設備との関係と設置の免除の一問一答

消防設備士甲種4類「消防関係法令(第4類)」から、他の設備との関係と設置の免除に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問12-7

複合用途防火対象物における消防用設備等の技術上の基準の適用について、原則として正しいものはどれか。

  • ①それぞれの用途に供される部分を別の防火対象物とみなす
  • ②収容人員が最も多い用途の基準を建物全体に対し適用する
  • ③延べ面積が最も大きい用途の基準を全体に適用する
  • ④常に建物全体を一の防火対象物として基準を適用する
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正解 ①それぞれの用途に供される部分を別の防火対象物とみなす
解説
消防法施行令第9条は、複合用途防火対象物のうち、施行令別表第一の各項に掲げる用途に供される部分について、原則としてそれぞれ当該用途に供される一の防火対象物とみなして消防用設備等の技術上の基準を適用すると定めている。たとえば1階が飲食店、2階以上が事務所の建物では、飲食店の部分は飲食店として、事務所の部分は事務所としてそれぞれ基準を判断する。ただし同条のかっこ書により、自動火災報知設備でいえば第21条第1項第3号、第7号、第10号及び第14号など一定の規定については、建物全体で判断することとされている。

他の選択肢が不適切な理由
収容人員が最も多い用途の基準を全体に適用するという記述は、そのような定めがなく誤りである。延べ面積が最も大きい用途の基準を全体に適用するという記述も、面積の大小によって用途を代表させる仕組みは設けられていないため誤りである。常に建物全体を一の防火対象物として適用するという記述も、原則と例外が逆であり誤りである。
問22-7

一の建築物が開口部のない耐火構造の床又は壁で区画されている場合の消防用設備等の設置単位として、正しいものはどれか。

  • ①区画にかかわらず一の防火対象物として取り扱われる
  • ②区画された各部分をそれぞれ別の防火対象物とみなす
  • ③区画された部分は消防用設備等の対象から除外される
  • ④区画された部分のうち大きいほうのみを対象とみなす
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正解 ②区画された各部分をそれぞれ別の防火対象物とみなす
解説
消防法施行令第8条は、防火対象物が開口部のない耐火構造の床又は壁で区画されているときは、その区画された部分をそれぞれ別の防火対象物とみなして消防用設備等の技術上の基準を適用すると定めている。開口部がなく耐火構造で仕切られていれば、一方で発生した火災が他方へ燃え移るおそれがきわめて小さく、防火上は別の建物と同視できるからである。この区画は一般に「令8条区画」と呼ばれる。

他の選択肢が不適切な理由
区画にかかわらず一の防火対象物として取り扱うという記述は、同条の定めと正反対である。区画された部分のうち大きいほうのみを対象とみなすという記述は、そのような取扱いが定められておらず誤りである。区画された部分が対象から除外されるという記述も誤りで、区画によって設置義務がなくなるのではなく、区画ごとに独立して基準の要否を判断することになる。
問32-7

既存の防火対象物に対しても現行の技術上の基準が適用される(遡及して適用される)消防用設備等として、消防法令に定められていないものはどれか。

  • ①避難器具
  • ②消火器
  • ③屋内消火栓設備
  • ④漏電火災警報器
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正解 ③屋内消火栓設備
解説
消防法第17条の2の5第1項は、既存の防火対象物については原則として従前の基準によることを認めつつ、そのかっこ書で消火器、避難器具及び政令で定めるものを対象外としており、これらには現行の基準が適用される。政令で定めるものは消防法施行令第34条にあり、簡易消火用具、自動火災報知設備(特定用途を含む一定の防火対象物に設けるものに限る)、ガス漏れ火災警報設備、漏電火災警報器、非常警報器具及び非常警報設備、誘導灯及び誘導標識などである。屋内消火栓設備はこの列挙に含まれておらず、大規模な配管工事を伴い既存建物への後付けが困難であることから、遡及の対象とはされていない。

他の選択肢が不適切な理由
消火器は設置が容易で費用も小さいことから、法第17条の2の5第1項のかっこ書で遡及の対象とされている。避難器具も人命の安全に直結し比較的容易に設置できることから、同じく対象とされている。漏電火災警報器も施行令第34条第5号に定められており、いずれも「定められていないもの」には当たらない。
問42-7

特定防火対象物における消防用設備等の技術上の基準の適用について、正しいものはどれか。

  • ①既存のものは常に従前の基準のままでよいとされる
  • ②増築を行った場合に限り現行の基準が適用される
  • ③用途を変更した場合に限り現行の基準が適用される
  • ④既存のものであっても常に現行の基準が適用される
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正解 ④既存のものであっても常に現行の基準が適用される
解説
消防法第17条の2の5は、既存の防火対象物に従前の基準の適用を認める既存不遡及の原則を定めているが、特定防火対象物についてはこの原則が適用されない。劇場、飲食店、百貨店、旅館、病院、社会福祉施設などの特定防火対象物は、不特定多数の者が利用し、又は避難に配慮を要する者が利用するため、火災時の人命危険が特に大きいことから、既存のものであっても常に現行の技術上の基準に適合させなければならない。

他の選択肢が不適切な理由
既存のものは常に従前の基準のままでよいという記述は、非特定防火対象物についての原則にすぎず、特定防火対象物には当てはまらない。増築を行った場合に限るという記述は、増築等が遡及の一つのきっかけであることは事実だが、特定防火対象物ではそれがなくても現行基準が及ぶため誤りである。用途変更の場合に限るという記述も同様の理由で誤りである。
問52-7

既存の防火対象物について増築又は改築を行った場合に、現行の技術上の基準が適用されることとなる規模として、正しいものはどれか。

  • ①床面積の合計1000平方メートル以上、又は従前の2分の1以上
  • ②床面積の合計300平方メートル以上、又は従前の3分の1以上
  • ③床面積の合計2000平方メートル以上、又は従前の3分の2以上
  • ④床面積の合計500平方メートル以上、又は従前の2分の1以上
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正解 ①床面積の合計1000平方メートル以上、又は従前の2分の1以上
解説
消防法第17条の2の5及び消防法施行令第34条の2は、既存の防火対象物であっても、増築又は改築に係る部分の床面積の合計が1000平方メートル以上であるとき、又はその床面積の合計が従前の延べ面積の2分の1以上であるときは、現行の技術上の基準を適用すると定めている。工事の規模が大きい場合は、建物が実質的に新しいものに近づくとみることができ、そのときにあわせて消防用設備等も現行基準へ改めさせる趣旨である。

他の選択肢が不適切な理由
床面積の合計500平方メートル以上・従前の2分の1以上とする組合せは、面積の数値が誤っている。床面積の合計300平方メートル以上・従前の3分の1以上とする組合せは、面積も割合も誤りである。床面積の合計2000平方メートル以上・従前の3分の2以上とする組合せも、いずれの数値も定められたものと異なるため誤りである。「1000平方メートルか、2分の1か」と対にして覚えるとよい。
問62-7

防火対象物の用途を変更した場合における消防用設備等の技術上の基準の適用について、正しいものはどれか。

  • ①用途変更の後においても変更前の基準がそのまま適用される
  • ②用途変更により特定防火対象物となるときは現行基準による
  • ③用途変更をしても消防用設備等の基準は全く適用されない
  • ④用途変更の前後を問わず必ず新築時の基準が適用される
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正解 ②用途変更により特定防火対象物となるときは現行基準による
解説
消防法第17条の3は、防火対象物の用途を変更した場合について、原則として変更前の用途に係る基準によることを認めている。しかし、用途変更によりその防火対象物が特定防火対象物となる場合には、既存不遡及の考え方が及ばず、変更後の用途に応じた現行の技術上の基準に適合させなければならない。事務所を飲食店や旅館に変えるような場合が典型で、人命危険が高まる方向への変更であるためである。

他の選択肢が不適切な理由
用途変更の後も常に変更前の基準でよいとする記述は、特定防火対象物となる場合などの例外を無視しており誤りである。用途変更をしても基準が全く適用されないという記述は、消防用設備等の設置義務そのものを否定するもので明らかに誤りである。前後を問わず必ず新築時の基準が適用されるという記述も、用途変更に関する規定の趣旨と異なり誤りである。
問72-7

消防法施行令第32条に定める基準の特例について、これを認めることができる者として正しいものはどれか。

  • ①工事に従事した消防設備士
  • ②免状を交付した都道府県知事
  • ③所轄の消防長又は消防署長
  • ④建築確認を行った建築主事
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正解 ③所轄の消防長又は消防署長
解説
消防法施行令第32条は、消防用設備等について、消防長又は消防署長が、防火対象物の位置、構造又は設備の状況から判断して、政令に定める基準によらなくとも火災の発生又は延焼のおそれが著しく少なく、かつ、火災等の災害による被害を最少限度に止めることができると認めるときは、これらの規定を適用しないことができると定めている。個別の建物の実情に応じた柔軟な運用を可能にするための規定である。

他の選択肢が不適切な理由
消防設備士は消防用設備等の工事、整備及び点検を行う資格者であり、基準の特例を認める権限は与えられていない。都道府県知事は消防設備士免状の交付等を行うが、個別の防火対象物についての特例の判断は行わない。建築主事は建築基準法に基づく建築確認を行う者であり、消防用設備等の基準の特例を認める立場にはない。
問82-7

通常用いられる消防用設備等に代えて用いることができる「必要とされる防火安全性能を有する消防の用に供する設備等」に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①消防設備士が指定した設備であれば代替として用いてよい
  • ②関係者が任意に選定した設備であれば自由に用いてよいとされる
  • ③いかなる場合も通常の消防用設備等に代えることはできない
  • ④消防長等が必要な防火安全性能を有すると認めるものを用いる
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正解 ④消防長等が必要な防火安全性能を有すると認めるものを用いる
解説
消防法第17条第3項及び消防法施行令第29条の4は、通常用いられる消防用設備等と同等以上の防火安全性能を有すると認められる設備等について、消防長又は消防署長が認めるものを、通常の消防用設備等に代えて用いることができる仕組みを定めている。技術の進歩によって生まれた新しい方式の設備を、性能を確認したうえで活用できるようにする趣旨であり、性能規定化と呼ばれる考え方に基づくものである。

他の選択肢が不適切な理由
関係者が任意に選定した設備を自由に用いてよいという記述は、性能の確認という前提を欠いており誤りである。いかなる場合も代えることはできないという記述は、この制度の存在自体を否定するもので誤りである。消防設備士が指定した設備であればよいという記述も、消防設備士に代替設備を認める権限はないため誤りである。
問92-7

延べ面積300平方メートル未満の特定小規模施設について、通常の自動火災報知設備に代えて用いることができるものはどれか。

  • ①特定小規模施設用自動火災報知設備
  • ②非常警報器具
  • ③住宅用防災警報器
  • ④漏電火災警報器
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正解 ①特定小規模施設用自動火災報知設備
解説
延べ面積300平方メートル未満で、旅館や社会福祉施設などの特定用途に供される小規模な防火対象物は「特定小規模施設」と呼ばれ、総務省令により、通常の自動火災報知設備に代えて特定小規模施設用自動火災報知設備を設けることができるとされている。この設備は無線式の感知器を相互に連動させることなどにより、受信機や配線工事を要しない構成とすることができ、小規模施設でも導入しやすいように配慮されたものである。

他の選択肢が不適切な理由
住宅用防災警報器は、一般住宅の各居室等に設けて居住者に警報を発するためのものであり、防火対象物の自動火災報知設備の代替として認められたものではない。非常警報器具は在館者へ火災を知らせる警鐘等の器具であって、火災を自動で感知する機能を持たない。漏電火災警報器は建築物の金属部分に流れる漏えい電流を検出する設備であり、火災の感知を目的とするものではない。
問102-7

消防用設備等の設置単位及び基準の適用に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①開口部のない耐火構造の床や壁で区画したときは別の対象物とみなす
  • ②特定防火対象物は既存のものであっても現行の基準が適用される
  • ③複合用途防火対象物では常に建物全体を一の対象物として適用する
  • ④消防長等が認めるときは政令の基準によらないことができる
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正解 ③複合用途防火対象物では常に建物全体を一の対象物として適用する
解説
消防法施行令第9条は、複合用途防火対象物の各用途に供される部分について、原則としてそれぞれを別の一の防火対象物とみなして消防用設備等の技術上の基準を適用すると定めている。常に建物全体を一の防火対象物として適用するという記述は、この原則と正反対であるため誤りである。もっとも同条のかっこ書により、一定の規定については建物全体で判断することとされているため、原則と例外を区別して理解しておく必要がある。

他の選択肢が不適切な理由
開口部のない耐火構造の床や壁で区画したときに別の防火対象物とみなすという記述は、施行令第8条第1号の定めのとおりであり正しい。特定防火対象物に既存のものであっても現行基準が適用されるという記述も、既存不遡及の例外として消防法第17条の2の5第2項第4号に定められており正しい。消防長等が認めるときに政令の基準によらないことができるという記述も、施行令第32条の特例のとおりであり正しい。

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