2026年版・2-6

消防機関へ通報する火災報知設備・非常警報設備の一問一答

消防設備士甲種4類「消防関係法令(第4類)」から、消防機関へ通報する火災報知設備・非常警報設備に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問12-6

消防法令上「消防機関へ通報する火災報知設備」として現在用いられている機器の説明として、正しいものはどれか。

  • ①電話回線を通じて消防機関を呼び出し蓄積音声情報を送る装置
  • ②感知器の作動と連動し館内に一斉に警報を鳴らす音響装置である
  • ③非常電源から給電され消火ポンプを遠隔で起動する装置である
  • ④受信機から中継器を経て感知器へ電力を供給する装置である
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正解 ①電話回線を通じて消防機関を呼び出し蓄積音声情報を送る装置
解説
消防法施行令第23条の「消防機関へ通報する火災報知設備」は、現在では火災通報装置と呼ばれる機器を指す。手動起動装置の操作又は自動火災報知設備との連動により、電話回線を通じて消防機関を呼び出し、あらかじめ記録された防火対象物の名称や所在地などの蓄積音声情報を自動的に送出したうえで、通報者と消防機関が通話することもできる装置である。通報の遅れや、慌てて所在地を正しく伝えられないことを防ぐ役割を担っている。

他の選択肢が不適切な理由
館内に一斉に警報を鳴らす装置は非常警報設備の説明であり、建物の外部にある消防機関へ通報するものではない。消火ポンプを遠隔で起動する装置は屋内消火栓設備等の起動装置に関する説明であって、通報の設備ではない。受信機から中継器を経て感知器へ電力を供給する装置という記述は自動火災報知設備の回路構成の一部の説明であり、通報の機能を持たない。
問22-6

次の防火対象物のうち、延べ面積に関係なく消防機関へ通報する火災報知設備を設置しなければならないものはどれか。

  • ①旅館、ホテル、宿泊所
  • ②特別養護老人ホーム
  • ③小学校その他の学校
  • ④百貨店その他の店舗
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正解 ②特別養護老人ホーム
解説
消防法施行令第23条第1項は、施行令別表第一(6)項ロに掲げる自力避難が困難な者が入所する社会福祉施設について、延べ面積に関係なく消防機関へ通報する火災報知設備を設置しなければならないと定めている。特別養護老人ホームはこれに当たる。入所者の避難に介助を要し、夜間は職員が少ないため、通報が遅れると被害が急速に拡大するおそれが高いことが理由である。患者を入院させる施設を有する病院なども同様の扱いを受ける。

他の選択肢が不適切な理由
旅館、ホテル、宿泊所は延べ面積500平方メートル以上のものが設置対象であり、面積に関係なく必要とはいえない。百貨店その他の店舗も延べ面積500平方メートル以上が基準である。小学校その他の学校は延べ面積1000平方メートル以上が基準であり、いずれも面積要件が定められている。
問32-6

次の防火対象物のうち、延べ面積500平方メートル以上で消防機関へ通報する火災報知設備の設置が必要となるものはどれか。

  • ①事務所
  • ②共同住宅
  • ③百貨店
  • ④倉庫
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正解 ③百貨店
解説
消防法施行令第23条第1項第2号は、劇場等(別表第一(1)項)、キャバレー・遊技場等((2)項)、百貨店等((4)項)、旅館・ホテル((5)項イ)、入院施設のない診療所等((6)項イ(4))、通所の社会福祉施設((6)項ハ)、幼稚園・特別支援学校((6)項ニ)、工場・映画スタジオ((12)項)、重要文化財等((17)項)について、延べ面積500平方メートル以上のものを消防機関へ通報する火災報知設備の設置対象としている。百貨店はこの区分に含まれる。

他の選択肢が不適切な理由
共同住宅は別表第一(5)項ロに当たり、同条第1項第3号により延べ面積1000平方メートル以上が基準となる。事務所は同表(15)項に当たり、こちらも延べ面積1000平方メートル以上が基準である。倉庫は同表(14)項に当たり、やはり延べ面積1000平方メートル以上が基準であるため、いずれも500平方メートルの区分には該当しない。
問42-6

次の防火対象物のうち、延べ面積1000平方メートル以上で消防機関へ通報する火災報知設備の設置が必要となるものはどれか。

  • ①旅館
  • ②百貨店
  • ③劇場
  • ④図書館
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正解 ④図書館
解説
消防法施行令第23条第1項第3号は、飲食店・料理店等(別表第一(3)項)、寄宿舎・下宿・共同住宅((5)項ロ)、学校((7)項)、図書館・博物館((8)項)、公衆浴場((9)項)、停車場((10)項)、神社・寺院・教会((11)項)、駐車場・車庫((13)項)、倉庫((14)項)、事務所((15)項)について、延べ面積1000平方メートル以上のものを消防機関へ通報する火災報知設備の設置対象としている。図書館はこの区分に含まれる。

他の選択肢が不適切な理由
旅館は別表第一(5)項イに当たり、同条第1項第2号により延べ面積500平方メートル以上が基準となる。百貨店は同表(4)項に当たり、こちらも延べ面積500平方メートル以上が基準である。劇場は同表(1)項に当たり、やはり延べ面積500平方メートル以上が基準であるため、いずれも1000平方メートルの区分には該当しない。飲食店が1000平方メートルの側、工場が500平方メートルの側に入っている点は自動火災報知設備の区分と異なるので、混同しないよう注意する。
問52-6

消防機関へ通報する火災報知設備の設置を省略できる場合に関する記述のうち、原則として正しいものはどれか。

  • ①消防機関へ常時通報できる電話を設置したときは省略できる
  • ②自動火災報知設備を設置したときには省略することができる
  • ③防火管理者を選任しているときは省略することができる
  • ④非常警報設備を設置したときは省略することができる
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正解 ①消防機関へ常時通報できる電話を設置したときは省略できる
解説
消防法施行令第23条は、同条第1項の防火対象物であっても、消防機関へ常時通報することができる電話を設置したときは、原則として消防機関へ通報する火災報知設備を設置しないことができると定めている。電話がいつでも使える状態にあれば、人が消防機関へ直接通報する手段が確保されているとみることができるからである。ただし、この省略が認められない用途があることに注意を要する。

他の選択肢が不適切な理由
自動火災報知設備を設置したときに省略できるという記述は誤りで、自動火災報知設備は建物内部で火災を覚知させる設備であり、消防機関への通報を代替するものではない。防火管理者の選任は防火管理体制に関する義務であって、設備の省略事由ではない。非常警報設備も館内に警報を発する設備にすぎず、外部への通報の機能を持たないため省略事由とはならない。
問62-6

消防機関へ常時通報することができる電話を設置しても、消防機関へ通報する火災報知設備の設置を省略することができない防火対象物はどれか。

  • ①延べ面積1000平方メートルの事務所
  • ②延べ面積600平方メートルのホテル
  • ③延べ面積1500平方メートルの図書館
  • ④延べ面積2000平方メートルの倉庫
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正解 ②延べ面積600平方メートルのホテル
解説
消防法施行令第23条第3項は、電話の設置による省略を原則として認めつつ、旅館・ホテル・宿泊所(別表第一(5)項イ)、病院・診療所・助産所(同表(6)項イ)、自力避難が困難な者が入所する社会福祉施設(同表(6)項ロ)、老人デイサービスセンター等の通所の社会福祉施設(同表(6)項ハ)については、この省略を認めないかっこ書を置いている。これらは就寝を伴い、又は避難に時間や介助を要する用途であり、火災に気づいてから人が電話をかけるという手順では通報が遅れるおそれが高いためである。したがって延べ面積600平方メートルのホテルは、電話があっても火災通報装置を設けなければならない。

他の選択肢が不適切な理由
事務所、図書館、倉庫はいずれも就寝を伴わず、在館者が自力で避難できることを前提とできる用途であり、電話の設置による省略が認められる。したがって、これらは省略できない防火対象物には当たらない。省略できないのは「泊まる用途と、医療・福祉の用途」と整理して覚えるとよい。
問72-6

消防法令上、非常警報設備に該当するものの組合せとして正しいものはどれか。

  • ①警鐘、携帯用拡声器、手動式サイレン
  • ②非常ベル、警鐘、携帯用拡声器
  • ③非常ベル、自動式サイレン、放送設備
  • ④自動式サイレン、手動式サイレン、警鐘
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正解 ③非常ベル、自動式サイレン、放送設備
解説
消防法施行令第7条第3項第4号は、非常警報設備として非常ベル、自動式サイレン及び放送設備の三つを掲げている。いずれも建物内の在館者に対して火災の発生を知らせ、避難を開始させるための設備であり、電源を備えて自動的に鳴動できる点に特徴がある。これに対し、より簡易なものは非常警報「器具」として区別されている。設備と器具の区別は試験で頻繁に問われる。

他の選択肢が不適切な理由
警鐘、携帯用拡声器、手動式サイレンの組合せは、いずれも非常警報器具に該当するものであり、非常警報設備ではない。非常ベル、警鐘、携帯用拡声器の組合せは、設備である非常ベルと器具である警鐘等が混在しているため誤りである。自動式サイレン、手動式サイレン、警鐘の組合せも、器具である手動式サイレンと警鐘が含まれており誤りである。
問82-6

消防法令上、非常警報器具に該当するものの組合せとして正しいものはどれか。

  • ①携帯用拡声器、放送設備、非常ベル
  • ②非常ベル、放送設備、警鐘
  • ③自動式サイレン、放送設備、非常ベル
  • ④警鐘、携帯用拡声器、手動式サイレン
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正解 ④警鐘、携帯用拡声器、手動式サイレン
解説
消防法施行令第7条第3項第4号は、非常警報器具として警鐘、携帯用拡声器及び手動式サイレンその他の器具を掲げている。いずれも人が手で操作して音や声を発するもので、電源を必要とせず、収容人員が比較的少ない防火対象物に用いられる。自動的に鳴動する非常ベル、自動式サイレン、放送設備が「非常警報設備」であるのに対し、人力によるものが「非常警報器具」であると整理して覚えるとよい。器具が求められるのは、消防法施行令第24条第1項により、百貨店、社会福祉施設、公衆浴場、工場などで収容人員が20人以上50人未満のものであり、比較的小規模な防火対象物が想定されている。

他の選択肢が不適切な理由
非常ベル、放送設備、警鐘の組合せは、非常ベルと放送設備が非常警報設備であるため誤りである。自動式サイレン、放送設備、非常ベルの組合せは、三つとも非常警報設備であって器具ではない。携帯用拡声器、放送設備、非常ベルの組合せも、放送設備と非常ベルが設備に当たるため、器具の組合せとしては誤りである。
問92-6

非常警報器具の設置の省略に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①自動火災報知設備を設置したときはその有効範囲内で省略できる
  • ②屋内消火栓設備を設置したときはその範囲で省略できる
  • ③消防機関へ通報する火災報知設備を設置したときには省略できる
  • ④防火管理者を定めたときはその建物全体について省略できる
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正解 ①自動火災報知設備を設置したときはその有効範囲内で省略できる
解説
消防法施行令第24条第1項ただし書は、自動火災報知設備又は非常警報設備が技術上の基準に従って設置されているときは、その有効範囲内の部分について非常警報器具を設置しないことができると定めている。自動火災報知設備には音響装置による警報の機能が備わっており、在館者へ火災を知らせるという非常警報器具の役割が重複して満たされるためである。

他の選択肢が不適切な理由
消防機関へ通報する火災報知設備は建物の外部にある消防機関へ通報する設備であり、在館者への警報とは目的が異なるため省略事由とはならない。屋内消火栓設備は消火のための設備であり、警報の機能を代替するものではない。防火管理者を定めることは人的な防火管理体制の確保であって、設備や器具の設置義務を免れさせる事由ではない。
問102-6

自動火災報知設備と他の警報設備との関係に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①自動火災報知設備を設置すれば、ガス漏れ火災警報設備は不要となる
  • ②自動火災報知設備を設置すれば漏電火災警報器の設置は不要である
  • ③自動火災報知設備を設置しても消防機関への通報設備は免除されない
  • ④自動火災報知設備を設置すれば誘導灯の設置は不要となる
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正解 ③自動火災報知設備を設置しても消防機関への通報設備は免除されない
解説
自動火災報知設備は、感知器が熱や煙を検知して受信機に信号を送り、館内の音響装置を鳴らして在館者へ火災を知らせる設備である。これに対し消防機関へ通報する火災報知設備は、建物の外部にある消防機関へ火災の発生と所在地を伝えるための設備であり、役割が全く異なる。したがって消防法施行令第23条には、自動火災報知設備の設置を理由とする免除の定めは置かれておらず、両者はそれぞれの基準に従って設置しなければならない。

他の選択肢が不適切な理由
ガス漏れ火災警報設備は燃料用ガス等の漏れを検知する設備であり、熱や煙を検知する自動火災報知設備では代替できない。漏電火災警報器は建築物の金属部分に流れる漏えい電流を検出する設備であって、目的も検出対象も異なる。誘導灯は避難口や避難方向を示す避難設備であり、警報設備によって代替されるものではない。

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