2026年版・1-6

消防用設備等の点検・報告制度の一問一答

消防設備士甲種4類「消防関係法令(共通)」から、消防用設備等の点検・報告制度に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問11-6

消防用設備等の点検の種類と実施の期間の組合せとして、正しいものはどれか。

  • ①機器点検は6か月ごと、総合点検は1年ごとに実施する
  • ②機器点検は3か月ごと、総合点検は6か月ごとに実施する
  • ③機器点検は1年ごと、総合点検は3年ごとに実施する
  • ④機器点検は1か月ごと、総合点検は6か月ごとに実施する
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正解 ①機器点検は6か月ごと、総合点検は1年ごとに実施する
解説
消防法第17条の3の3に基づく点検の種類と期間は、消防庁告示及び消防法施行規則第31条の6により、機器点検は6か月ごと、総合点検は1年ごとと定められている。機器点検は外観や配置、簡易な操作で確認できる範囲を見るもので頻度が高く、総合点検は設備を実際に作動させて総合的な機能を確認するため頻度が低い、という関係になっている。実施の期間と、次に述べる報告の期間は別の数値であるため、混同しないよう分けて覚える必要がある。

他の選択肢が不適切な理由
「機器点検1年、総合点検3年」は、点検の期間と報告の期間を取り違えたものである。「機器点検3か月、総合点検6か月」「機器点検1か月、総合点検6か月」という周期は消防法令に定められていない。点検は6か月と1年、報告は1年と3年、と二組の数値で整理するとよい。
問21-6

消防用設備等の点検結果の報告の期間に関する組合せとして、正しいものはどれか。

  • ①特定防火対象物は6か月に1回、非特定防火対象物は1年に1回
  • ②特定防火対象物は1年に1回、非特定防火対象物は3年に1回
  • ③特定防火対象物は3年に1回、非特定防火対象物は1年に1回
  • ④特定防火対象物は1年に1回、非特定防火対象物は5年に1回
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正解 ②特定防火対象物は1年に1回、非特定防火対象物は3年に1回
解説
消防法施行規則第31条の6第3項は、消防用設備等の点検結果の報告について、特定防火対象物は1年に1回、その他の防火対象物(非特定防火対象物)は3年に1回と定めている。点検そのものは特定・非特定を問わず機器点検6か月ごと・総合点検1年ごとに行う必要があり、そのうえで消防機関へ報告する頻度だけが用途によって変わる、という構造である。不特定多数が出入りする特定防火対象物のほうが報告の頻度が高い。

他の選択肢が不適切な理由
「特定6か月、非特定1年」は点検の周期と報告の周期を取り違えている。「特定3年、非特定1年」は特定と非特定を逆にしている。「非特定5年に1回」という報告の周期は規定されていない。点検の周期(6か月・1年)と報告の周期(1年・3年)を必ず区別すること。

なお点検は法令上の義務であり、報告の周期が3年である非特定防火対象物であっても、点検自体を3年に1回で済ませてよいという意味ではないことを確実に理解しておきたい。
問31-6

消防用設備等の点検結果の報告に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①防火対象物の関係者が、都道府県知事に報告するものとされる
  • ②点検を行った消防設備士が、消防長又は消防署長に報告する
  • ③防火対象物の関係者が、所轄の消防長又は消防署長に報告する
  • ④点検を行った消防設備士が、都道府県知事に報告するとされる
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正解 ③防火対象物の関係者が、所轄の消防長又は消防署長に報告する
解説
消防法第17条の3の3は、防火対象物の関係者が、消防用設備等について定期に点検し、その結果を消防長又は消防署長に報告しなければならないと定めている。点検の実施自体を消防設備士等に依頼することはできるが、報告義務を負う主体はあくまで関係者である。設置及び維持の義務者が関係者であること(消防法第17条第1項)と一貫した仕組みになっている。

他の選択肢が不適切な理由
「点検を行った消防設備士が報告する」とするものは、報告義務者を取り違えている。消防設備士は点検結果を報告書にまとめて関係者に提出する立場である。「都道府県知事に報告する」とするものも誤りで、報告先は所轄の消防長又は消防署長である。都道府県知事が関わるのは消防設備士免状に関する事務であり、点検報告の受理ではない。

なお関係者が点検を業者に委託した場合でも、報告書を作成して消防機関へ提出する責任は関係者にあり、委託によって義務そのものが移転するわけではない点にも注意したい。
問41-6

消防設備士又は消防設備点検資格者に点検させなければならない防火対象物として、正しいものはどれか。

  • ①延べ面積500平方メートル以上の非特定防火対象物
  • ②延べ面積1000平方メートル以上の非特定防火対象物
  • ③延べ面積300平方メートル以上の特定防火対象物
  • ④延べ面積1000平方メートル以上の特定防火対象物
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正解 ④延べ面積1000平方メートル以上の特定防火対象物
解説
消防法施行令第36条第2項は、消防設備士免状の交付を受けている者又は消防設備点検資格者に点検させなければならない防火対象物として、延べ面積1000平方メートル以上の特定防火対象物、延べ面積1000平方メートル以上の非特定防火対象物のうち消防長又は消防署長が指定するもの、及び特定一階段等防火対象物を定めている。これら以外の防火対象物では、関係者が自ら点検することも認められている。

他の選択肢が不適切な理由
「1000平方メートル以上の非特定防火対象物」は、消防長又は消防署長の指定があってはじめて有資格者点検の対象となるため、それだけでは要件を満たさない。「300平方メートル以上の特定防火対象物」は消防用設備等の設置届出と検査が必要になる規模であり、有資格者点検の基準ではない。「500平方メートル以上の非特定防火対象物」も甲種防火管理者を要する規模の数値であって、点検資格の基準ではない。
問51-6

特定一階段等防火対象物における消防用設備等の点検に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①延べ面積にかかわらず、常に有資格者に点検させなければならない
  • ②延べ面積1000平方メートル以上の場合に限り有資格者が点検する
  • ③延べ面積300平方メートル以上の場合に限り有資格者が点検する
  • ④消防長が指定した場合に限り、有資格者に点検させることになる
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正解 ①延べ面積にかかわらず、常に有資格者に点検させなければならない
解説
特定一階段等防火対象物は、避難階以外の階に特定用途があり屋内階段が一つしかない建物で、火災時に避難経路が絶たれる危険が特に大きい。そのため消防法施行令第36条第2項は、これを延べ面積の大小にかかわらず消防設備士又は消防設備点検資格者による点検の対象としている。自動火災報知設備の設置についても規模を問わず義務づけられるなど、この類型は面積要件を外して厳しく規制されるのが特徴である。

他の選択肢が不適切な理由
「1000平方メートル以上の場合に限り」とするものは、特定防火対象物一般の基準を当てはめており誤り。「300平方メートル以上の場合に限り」も同様に面積要件を持ち込んでいる点で誤りである。「消防長が指定した場合に限り」とするものは、非特定防火対象物に関する要件を当てはめたもので、特定一階段等防火対象物には指定の有無を問わず義務が生じる。
問61-6

延べ面積1000平方メートル以上の非特定防火対象物において、消防設備士又は消防設備点検資格者による点検が必要となる場合として、正しいものはどれか。

  • ①地階を有するものであると認められる場合
  • ②消防長又は消防署長が指定したものである場合
  • ③無窓階を有するものであると認められる場合
  • ④収容人員が50人以上であると認められる場合
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正解 ②消防長又は消防署長が指定したものである場合
解説
消防法施行令第36条第2項第2号は、延べ面積1000平方メートル以上の非特定防火対象物のうち、消防長又は消防署長が火災予防上必要があると認めて指定したものについて、消防設備士又は消防設備点検資格者による点検を義務づけている。特定防火対象物が面積要件だけで自動的に対象となるのに対し、非特定防火対象物では面積要件に加えて消防機関による個別の指定が必要という二段構えになっている点が重要である。

他の選択肢が不適切な理由
「無窓階を有する」「地階を有する」ことは、個々の消防用設備等の設置基準を厳しくする要素ではあるが、有資格者点検の要件としては定められていない。「収容人員が50人以上」は非特定防火対象物における防火管理者の選任基準であり、点検資格に関する基準ではない。

なお指定は火災予防上必要があると認められる場合に行われ、指定を受けた建物では以後、関係者が自ら点検することはできず、有資格者に点検させなければならない。
問71-6

消防用設備等の点検を行うことができる者に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①乙種消防設備士は、免状に指定された類の点検を行うことができない
  • ②甲種消防設備士は、免状に指定された類以外の点検も行うことができる
  • ③消防設備点検資格者は、所定の講習の課程を修了した者に限られている
  • ④消防設備点検資格者は、消防設備士免状の交付を受けた者に限られる
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正解 ③消防設備点検資格者は、所定の講習の課程を修了した者に限られている
解説
消防用設備等の点検を行う有資格者は、消防設備士免状の交付を受けている者と、消防設備点検資格者の二本立てである。消防設備点検資格者は、総務大臣の登録を受けた法人が行う講習の課程を修了し、免状の交付を受けた者をいい、対象設備に応じて第一種、第二種、特種に区分されている。消防設備士とは別の資格であり、消防設備士免状を持っていることが要件とされているわけではない。

他の選択肢が不適切な理由
「乙種消防設備士は点検を行うことができない」は誤りで、乙種は工事はできないが整備と点検は行える。「甲種消防設備士は免状に指定された類以外の点検も行うことができる」も誤りで、消防設備士が行える工事、整備及び点検は免状に指定された区分の設備に限られる。「消防設備点検資格者は消防設備士免状の交付を受けた者に限られる」も誤りで、両者は別個の資格制度である。
問81-6

消防用設備等の機器点検の内容として、正しいものはどれか。

  • ①設備の全部を作動させて、総合的な機能を確認することをいうもの
  • ②設備の使用開始からの経過年数を調べ、更新の要否のみを判定して確認する
  • ③設備の設計図書と現地の施工内容が一致しているかどうかのみを確認する
  • ④設備の配置や損傷の有無など、主に外観から判別できる事項等を確認する
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正解 ④設備の配置や損傷の有無など、主に外観から判別できる事項等を確認する
解説
点検の基準を定める消防庁告示によれば、機器点検とは、消防用設備等に附置される非常電源や動力消防ポンプの正常な作動、消防用設備等の機器の適正な配置、損傷等の有無その他主として外観から判別できる事項及び機能について、告示で定める基準に従い確認することをいう。感知器が正しい位置に付いているか、受信機の表示灯が切れていないか、といった日常的な確認が中心であり、6か月ごとに実施する。

他の選択肢が不適切な理由
「設備の全部を作動させ、総合的な機能を確認する」のは総合点検の内容である。「設計図書と現地の施工内容が一致しているかどうかのみを確認する」のは設置時の完成検査に近い作業で、定期点検の内容ではない。「経過年数を調べ更新の要否のみを判定する」ことも点検の定義に含まれておらず、点検はあくまで現に機能しているかどうかの確認を目的としている。
問91-6

消防用設備等の総合点検の内容として、正しいものはどれか。

  • ①設備の全部又は一部を作動させ、総合的な機能を確認するものをいう
  • ②設備の設置に要した費用と耐用年数を照らし合わせて確認するものをいう
  • ③設備の外観及び配置の適否のみを目視により確認するものをいう
  • ④設備の製造業者に対する聞き取りにより性能を確認するものをいうもの
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正解 ①設備の全部又は一部を作動させ、総合的な機能を確認するものをいう
解説
点検の基準を定める消防庁告示によれば、総合点検とは、消防用設備等の全部若しくは一部を作動させ、又は当該設備等を使用することにより、その総合的な機能を告示で定める基準に従い確認することをいう。自動火災報知設備であれば、加熱試験器や加煙試験器で感知器を実際に作動させ、受信機での表示や地区音響装置の鳴動、非常電源への切替えまで一連の動作を確認する。実際に動かして確かめるため、周期は1年ごととされている。

他の選択肢が不適切な理由
「外観及び配置の適否のみを目視により確認する」のは機器点検の中心的な内容であり、総合点検の定義ではない。「設置に要した費用と耐用年数を照らし合わせる」ことは経理上の管理であって点検ではない。「製造業者に対する聞き取りにより性能を確認する」ことも、現物を確認するという点検の趣旨に反する。
問101-6

消防用設備等の点検及び報告の義務の対象とならないものはどれか。

  • ①共同住宅の共用部分
  • ②延べ面積が小さい飲食店
  • ③一戸建ての専用住宅
  • ④小規模な事務所の建築物
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正解 ③一戸建ての専用住宅
解説
消防法第17条の3の3に基づく点検及び報告の義務は、消防法施行令第36条により、消防法施行令別表第一に掲げる防火対象物に課される。一戸建ての専用住宅は別表第一に掲げられておらず、消防用設備等の設置義務そのものが原則としてないため、点検及び報告の対象にもならない。住宅に義務づけられているのは、消防法第9条の2に基づく住宅用防災警報器等の設置及び維持であり、これは点検結果の報告を要する制度ではない。

他の選択肢が不適切な理由
「延べ面積が小さい飲食店」は別表第一(3)項ロの特定防火対象物であり、設置された消防用設備等について点検及び報告の義務がある。「共同住宅の共用部分」も(5)項ロの防火対象物として対象となる。「小規模な事務所の建築物」も(15)項に該当し、規模が小さくても設置されている消防用設備等については点検及び報告が必要である。

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