2026年版・1-4

既存防火対象物の特例と用途変更の一問一答

消防設備士試験(甲種第1類)「消防関係法令(共通)」から、既存防火対象物の特例と用途変更に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。筆記試験は本試験と同じ四肢択一です。記述式の実技(鑑別・製図)の論点も、ここでは4択に置き換えて出題しています。

問11-4
消防用設備等の技術上の基準が改正された際、既に存在する防火対象物の消防用設備等が新しい基準に適合しない場合の原則的な扱いとして、正しいものはどれか。
  • ①改正の日から1年の猶予期間を過ぎると、新しい基準に適合させる必要がある
  • ②原則として新しい基準は適用されず、従前の規定が適用されることになる
  • ③関係者が希望した場合に限り、従前の規定がそのまま適用される
  • ④消防長の承認を得た場合を除き、新しい基準がすぐに適用される
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正解 ②原則として新しい基準は適用されず、従前の規定が適用されることになる
解説
消防法第17条の2の5第1項により、基準の施行又は適用の際に現に存する(又は工事中の)防火対象物の消防用設備等が新しい基準に適合しないときは、その消防用設備等には新しい基準を適用せず、従前の規定を適用します。
これを「既存防火対象物に対する適用除外(不遡及)」といいます。
ただし、特定防火対象物や、消火器・避難器具などの一部の設備には例外として新しい基準が適用されます(同条第2項など)。

他の選択肢が誤りである理由
・「改正の日から1年の猶予期間を過ぎると、新しい基準に適合させる必要がある」は誤りです。原則は不遡及で、1年の猶予期間を過ぎたら適合させなければならない、という規定はありません。
・「関係者が希望した場合に限り、従前の規定がそのまま適用される」は誤りです。関係者の希望で決まるものではなく、法律によって従前の規定が適用されます。
・「消防長の承認を得た場合を除き、新しい基準がすぐに適用される」は誤りです。原則は新しい基準を適用しない(従前の規定による)ことで、消防長の承認は関係ありません。

覚え方のポイント
原則は「既存の建物には新基準を遡って適用しない」。そのうえで「例外として遡って適用するもの」を覚えるのが、この分野の攻略法です。
問21-4
基準が改正された場合に、既存の防火対象物であっても常に新しい基準が適用される(適用除外とならない)消防用設備等として、正しいものはどれか。
  • ①屋内消火栓設備
  • ②スプリンクラー設備
  • ③屋外消火栓設備
  • ④誘導灯及び誘導標識
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正解 ④誘導灯及び誘導標識
解説
消防法第17条の2の5第1項の括弧書きと消防法施行令第34条により、消火器・避難器具のほか、簡易消火用具、漏電火災警報器、非常警報器具及び非常警報設備、誘導灯及び誘導標識、一定の防火対象物の自動火災報知設備などは、既存の防火対象物でも常に新しい基準が適用されます。
これらは設置が比較的容易で、人命の安全に直結するためです。

他の選択肢が誤りである理由
・「屋内消火栓設備」は誤りです。屋内消火栓設備は適用除外の対象(遡及しない設備)です。特定防火対象物などの例外に当たらなければ、従前の規定が適用されます。
・「スプリンクラー設備」は誤りです。スプリンクラー設備も適用除外の対象です。遡及するかどうかは、特定防火対象物かどうかなどで決まります。
・「屋外消火栓設備」は誤りです。屋外消火栓設備も適用除外の対象で、設備の種類としては常に遡及するものではありません。

覚え方のポイント
常に遡及する設備は「消火器・避難器具・簡易消火用具・漏電火災警報器・非常警報・誘導灯」など、比較的設置しやすく人命に直結するもの。第1類の4設備は含まれません。

ひっかけ注意
第1類の設備(屋内消火栓・スプリンクラーなど)は設備の種類としては遡及しません。遡及するのは「特定防火対象物」や「大規模な増改築」の場合です。
問31-4
既存の防火対象物で、基準の施行後に増築又は改築を行った場合に、消防用設備等に新しい基準が適用されることとなる工事の規模として、正しいものはどれか。
  • ①増改築部分の床面積の合計が1,000平方メートル以上となるもの
  • ②増改築部分の床面積の合計が300平方メートル以上となるもの
  • ③増改築部分の床面積の合計が延べ面積の3分の1以上となるもの
  • ④増改築部分の床面積の合計が1,500平方メートル以上となるもの
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正解 ①増改築部分の床面積の合計が1,000平方メートル以上となるもの
解説
消防法施行令第34条の2により、基準時以後に着手した増築又は改築で、その部分の床面積の合計が1,000平方メートル以上となるもの、又は基準時の延べ面積の2分の1以上となるものは、新しい基準が適用されます。
大きな工事をする機会に、建物全体を新しい基準に適合させるという考え方です。

他の選択肢が誤りである理由
・「増改築部分の床面積の合計が300平方メートル以上となるもの」は誤りです。300平方メートルでは足りません。基準は1,000平方メートル以上です。
・「増改築部分の床面積の合計が延べ面積の3分の1以上となるもの」は誤りです。割合の基準は延べ面積の2分の1以上で、3分の1ではありません。
・「増改築部分の床面積の合計が1,500平方メートル以上となるもの」は誤りです。1,500平方メートルまで待つ必要はありません。基準は1,000平方メートル以上です。

覚え方のポイント
増改築で遡及するのは「1,000m²以上」又は「延べ面積の1/2以上」。どちらか一方に当たれば新基準です。
問41-4
既存の防火対象物で、基準の施行後に大規模の修繕又は模様替えを行った場合に、消防用設備等に新しい基準が適用されることとなる工事として、正しいものはどれか。
  • ①建物の外壁の塗装を、全面にわたって塗り替える工事
  • ②屋根の防水層を、全面にわたってやり直す工事
  • ③主要構造部である壁について行う過半の模様替え
  • ④各階の床の仕上げ材を、すべて新しく張り替える工事
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正解 ③主要構造部である壁について行う過半の模様替え
解説
消防法施行令第34条の3により、新しい基準が適用される大規模の修繕・模様替えは、「主要構造部である壁について行う過半の修繕又は模様替え」です。
主要構造部は、建築基準法第2条第5号に定める壁・柱・床・はり・屋根・階段ですが、この規定で対象となるのは「壁」の過半の工事です。

他の選択肢が誤りである理由
・「建物の外壁の塗装を、全面にわたって塗り替える工事」は誤りです。外壁の塗装の塗り替えは、主要構造部である壁の過半の修繕・模様替えには当たりません。
・「屋根の防水層を、全面にわたってやり直す工事」は誤りです。屋根の防水工事は、この規定の対象(壁の過半の修繕・模様替え)ではありません。
・「各階の床の仕上げ材を、すべて新しく張り替える工事」は誤りです。床の仕上げ材の張替えは、この規定の対象ではありません。

覚え方のポイント
大規模の修繕・模様替えで遡及するのは「主要構造部の壁の過半」だけ。屋根・床・柱の工事では遡及しない点がポイントです。
問51-4
既存防火対象物の適用除外の特例が適用されず、常に新しい基準が適用されることとなる防火対象物として、正しいものはどれか。
  • ①事務所
  • ②共同住宅
  • ③病院
  • ④倉庫
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正解 ③病院
解説
消防法第17条の2の5第2項第4号により、特定防火対象物(百貨店・旅館・病院・地下街・(16)項イなど)の消防用設備等には、既存の建物であっても常に新しい基準が適用されます。
病院は(6)項イで特定防火対象物に当たるため、新しい基準に適合させなければなりません。
不特定多数の者や避難が難しい人が利用する建物は、火災時の被害が大きくなるためです。

他の選択肢が誤りである理由
・「事務所」は誤りです。事務所は(15)項の非特定防火対象物で、原則として従前の規定が適用されます。
・「共同住宅」は誤りです。共同住宅は(5)項ロの非特定防火対象物で、原則として従前の規定が適用されます。
・「倉庫」は誤りです。倉庫は(14)項の非特定防火対象物で、原則として従前の規定が適用されます。

覚え方のポイント
「特定防火対象物は必ず遡及」。不特定多数・避難困難者の建物は、古い建物でも最新の基準が求められます。
問61-4
既存の防火対象物の消防用設備等で、基準の改正の時点で、改正前の基準(従前の規定)にも適合していなかった場合の扱いとして、正しいものはどれか。
  • ①従前の規定に違反していたので、新しい基準が適用される
  • ②そのまま従前の規定が適用され、改修する必要はない
  • ③関係者が届け出れば、従前の規定で改修してもよいことになる
  • ④新しい基準と従前の規定のうち、緩い方を選んで適用できる
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正解 ①従前の規定に違反していたので、新しい基準が適用される
解説
消防法第17条の2の5第2項第1号により、改正の際に従前の規定にも適合しておらず、もともと違反していた消防用設備等には、適用除外の特例は適用されず、新しい基準が適用されます。
違反状態だった設備まで古い基準で守る理由はないためです。

他の選択肢が誤りである理由
・「そのまま従前の規定が適用され、改修する必要はない」は誤りです。もともと違反していた設備は保護されません。新しい基準に適合させる必要があります。
・「関係者が届け出れば、従前の規定で改修してもよいことになる」は誤りです。届出によって従前の規定で改修することが認められる、という規定はありません。
・「新しい基準と従前の規定のうち、緩い方を選んで適用できる」は誤りです。緩い方を選べる、という規定はありません。

覚え方のポイント
適用除外(不遡及)が守るのは「当時は適法だった設備」だけ。もともと違反していた設備は新基準です。
問71-4
防火対象物の用途を変更した場合の消防用設備等の扱いに関する記述として、正しいものはどれか。
  • ①用途を変更した場合は、すべての消防用設備等に新しい用途の基準がすぐに適用される
  • ②用途を変更すると、関係者は1年以内に消防用設備等を新しい用途の基準に合わせる
  • ③原則は変更後の基準によるが、非特定防火対象物に変更したときは変更前の基準による
  • ④原則は変更前の基準によるが、特定防火対象物に変更したときは変更後の基準による
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正解 ④原則は変更前の基準によるが、特定防火対象物に変更したときは変更後の基準による
解説
消防法第17条の3第1項により、用途の変更によって消防用設備等が変更後の用途の基準に適合しなくなるときは、原則として変更前の用途の基準を適用します。
ただし、変更後の用途が特定防火対象物である場合や、変更後に1,000平方メートル以上などの増改築をした場合、変更前の基準にも違反していた場合などは、変更後の用途の基準が適用されます(同条第2項)。

他の選択肢が誤りである理由
・「用途を変更した場合は、すべての消防用設備等に新しい用途の基準がすぐに適用される」は誤りです。原則は変更前の用途の基準によるので、すべてにすぐ変更後の基準が適用されるわけではありません。
・「用途を変更すると、関係者は1年以内に消防用設備等を新しい用途の基準に合わせる」は誤りです。1年以内に合わせる、という規定はありません。
・「原則は変更後の基準によるが、非特定防火対象物に変更したときは変更前の基準による」は誤りです。原則と例外が逆になっています。原則は変更前の用途の基準で、変更後の用途が特定防火対象物であるときなどに変更後の用途の基準が適用されます。

覚え方のポイント
用途変更も、既存防火対象物と同じ考え方。「原則は変更前の基準、特定防火対象物になるなら変更後の基準」です。
問81-4
次のうち、既存防火対象物の消防用設備等であっても新しい基準が適用される場合に該当しないものはどれか。
  • ①新しい基準に適合するように、関係者が自ら設備を改修した場合
  • ②事務所ビルの各階の床の仕上げ材を全面的に張り替えた場合
  • ③基準時以後に、延べ面積の2分の1以上の増築を行った場合
  • ④基準時以後に、主要構造部である壁の過半の模様替えを行った場合
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正解 ②事務所ビルの各階の床の仕上げ材を全面的に張り替えた場合
解説
床の仕上げの張替えは、消防法施行令第34条の3の「主要構造部である壁について行う過半の修繕又は模様替え」に当たりません。
そのため、非特定防火対象物である事務所ビルの消防用設備等には、原則どおり従前の規定が適用されます。

他の選択肢が正しい理由
・「新しい基準に適合するように、関係者が自ら設備を改修した場合」は、新しい基準が適用される場合に当たります。新しい基準に適合するに至った設備には、新しい基準が適用されます(法第17条の2の5第2項第3号)。
・「基準時以後に、延べ面積の2分の1以上の増築を行った場合」は、新しい基準が適用される場合に当たります(令第34条の2)。
・「基準時以後に、主要構造部である壁の過半の模様替えを行った場合」は、新しい基準が適用される場合に当たります(令第34条の3)。

覚え方のポイント
遡及の4パターン=「もともと違反」「大規模な増改築・壁の過半の修繕」「自ら新基準に適合させた」「特定防火対象物」。
問91-4
消防法施行令第34条の4による「特定防火対象物」の範囲として、既存防火対象物の特例が適用されないものに含まれないものはどれか。
  • ①(16)項イの複合用途防火対象物
  • ②(9)項イの蒸気浴場・熱気浴場
  • ③(1)項の劇場・集会場
  • ④(16)項ロの複合用途防火対象物
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正解 ④(16)項ロの複合用途防火対象物
解説
既存防火対象物の特例が適用されない特定防火対象物は、法第17条の2の5第2項第4号と令第34条の4により、百貨店・旅館・病院・地下街のほか、(16)項イの複合用途防火対象物、(1)項〜(4)項、(5)項イ、(6)項、(9)項イ、(16の3)項です。
(16)項ロは、特定用途の部分を含まない複合用途防火対象物で、特定防火対象物ではありません。

他の選択肢が正しい理由
・「(16)項イの複合用途防火対象物」は特定防火対象物に含まれます(令第34条の4第1項)。
・「(9)項イの蒸気浴場・熱気浴場」は特定防火対象物に含まれます(令第34条の4第2項)。
・「(1)項の劇場・集会場」は特定防火対象物に含まれます(令第34条の4第2項)。

覚え方のポイント
複合用途は「(16)項イ=特定・遡及あり」「(16)項ロ=非特定・遡及なし」。
問101-4
延べ面積3,000平方メートルの既存の倉庫((14)項)で、基準時以後に床面積800平方メートルの増築を行った。この場合の消防用設備等の扱いとして、正しいものはどれか。
  • ①増築が1,000平方メートル未満かつ延べ面積の2分の1未満なので従前の規定による
  • ②増築が延べ面積の4分の1を超えるので、建物全体に新しい基準が適用される
  • ③増築部分だけが新しい基準の対象になり、既存の部分はどの基準の対象にもならない
  • ④倉庫には消防用設備等の設置義務がないので、増築の規模に関係なく基準は適用されない
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正解 ①増築が1,000平方メートル未満かつ延べ面積の2分の1未満なので従前の規定による
解説
消防法施行令第34条の2により、新しい基準が適用される増改築は、床面積の合計が1,000平方メートル以上、又は基準時の延べ面積の2分の1以上のものです。
この例では、増築は800平方メートルで1,000平方メートル未満、延べ面積3,000平方メートルの2分の1(1,500平方メートル)にも届かないため、どちらにも当たりません。
倉庫は特定防火対象物ではないので、原則どおり従前の規定が適用されます(ただし、消火器・避難器具・誘導灯など令第34条に掲げる消防用設備等は、既存の防火対象物でも常に新しい基準に従います)。

他の選択肢が誤りである理由
・「増築が延べ面積の4分の1を超えるので、建物全体に新しい基準が適用される」は誤りです。4分の1という基準はありません。新しい基準が適用されるのは1,000平方メートル以上又は延べ面積の2分の1以上の場合で、800平方メートルは3,000平方メートルの約27%にとどまります。
・「増築部分だけが新しい基準の対象になり、既存の部分はどの基準の対象にもならない」は誤りです。既存部分も含めて、基準の対象であることに変わりはありません。適用されるのが従前の規定か新しい基準かの問題です。
・「倉庫には消防用設備等の設置義務がないので、増築の規模に関係なく基準は適用されない」は誤りです。倉庫にも、規模などに応じて消防用設備等の設置義務があります(たとえば屋内消火栓設備は延べ面積700平方メートル以上)。

覚え方のポイント
「1,000m²以上」か「1/2以上」かを、問題の数字に当てはめて判断します。どちらにも当たらず、特定防火対象物でもなければ従前の規定です。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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