2026年版・3-18

差動式分布型感知器(空気管式・熱電対式・熱半導体式)の一問一答

消防設備士乙種4類「自動火災報知設備等の構造・機能・整備」から、差動式分布型感知器(空気管式・熱電対式・熱半導体式)に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問13-18

差動式分布型感知器における空気管式・熱電対式・熱半導体式の3方式に共通する検出のしくみに関する説明として、最も適切なものはどれか。

  • ①天井等に広く分布させた感知部分の周囲温度上昇率をとらえ、面的な熱効果によって作動する
  • ②天井等の1か所に集中して設けた感知部分の煙濃度をとらえ、局所的な煙の効果によって作動する
  • ③壁面に設けた送光部と受光部の間に生じる光の減光量をとらえ、遠方の炎を感知して作動する
  • ④床面付近に設置した放射線源からのイオン電流の変化をとらえ、局所の煙の効果によって作動する
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正解 ①天井等に広く分布させた感知部分の周囲温度上昇率をとらえ、面的な熱効果によって作動する
解説
差動式分布型感知器は、空気管式・熱電対式・熱半導体式のいずれの方式であっても、天井等の広い範囲に感知部分を分布させ、その周囲の温度上昇率を面的にとらえて作動する構造となっている。1か所の熱効果だけで作動する差動式スポット型感知器とは、この「面的に監視する」という点が大きく異なる。

他の選択肢が不適切な理由
煙濃度や局所的な煙の効果を利用するのはイオン化式スポット型感知器や光電式スポット型感知器など煙感知器の仕組みである。送光部と受光部の間の減光量を利用するのは光電式分離型感知器の仕組みである。放射線源によるイオン電流の変化を利用するのはイオン化式スポット型感知器の仕組みであり、いずれも差動式分布型感知器の検出のしくみではない。
問23-18

差動式分布型感知器(空気管式)に用いる空気管の規格として、規格省令上正しいものはどれか。

  • ①外径1.94ミリメートル以上、肉厚0.3ミリメートル以上とすること
  • ②外径0.94ミリメートル以上、肉厚0.1ミリメートル以上とすること
  • ③外径2.94ミリメートル以上、肉厚0.5ミリメートル以上とすること
  • ④外径1.94ミリメートル以下、肉厚0.3ミリメートル以下とすること
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正解 ①外径1.94ミリメートル以上、肉厚0.3ミリメートル以上とすること
解説
差動式分布型感知器(空気管式)に用いる空気管は、規格省令により外径1.94ミリメートル以上、肉厚0.3ミリメートル以上とすることが定められている。この太さ・厚みが確保されていないと、内部を流れる空気の圧力変化を正しくダイヤフラムへ伝えられず、感知性能に支障が生じるおそれがある。

他の選択肢が不適切な理由
外径0.94ミリメートル・肉厚0.1ミリメートルは、いずれも規格で定められた数値より小さく基準を満たさない。外径2.94ミリメートル・肉厚0.5ミリメートルは規格の数値より大きい組み合わせであり、実際の基準とは異なる。「以下」とする記述は、規格が定める「以上」という下限の考え方と逆であり誤りである。
問33-18

差動式分布型感知器(空気管式)において、1つの検出部に接続することができる空気管の長さの合計の上限として、正しいものはどれか。

  • ①50メートル以下
  • ②100メートル以下
  • ③150メートル以下
  • ④200メートル以下
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正解 ②100メートル以下
解説
差動式分布型感知器(空気管式)において、1つの検出部に接続することができる空気管の長さの合計は100メートル以下とすることが定められている。この上限を超えて空気管を接続すると、空気の圧力変化が検出部まで正しく伝わらず、感知性能が損なわれるおそれがある。

他の選択肢が不適切な理由
50メートル以下は基準となっている上限より小さい数値であり、正しい上限ではない。150メートル以下・200メートル以下は、いずれも実際に定められている100メートル以下という上限を超える数値であり、基準に合致しない。
問43-18

差動式分布型感知器(空気管式)の空気管を、感知区域の取付け面に設ける場合の位置に関する基準として、最も適切なものはどれか。

  • ①感知区域の取付け面の各辺から1.5メートル以内、かつ取付け面の下方0.3メートル以内の位置に設けること
  • ②感知区域の取付け面の各辺から3.0メートル以内、かつ取付け面の下方0.6メートル以内の位置に設けること
  • ③感知区域の取付け面の各辺から0.5メートル以内、かつ取付け面の下方1.0メートル以内の位置に設けること
  • ④感知区域の取付け面の各辺から2.0メートル以内、かつ取付け面の下方0.5メートル以内の位置に設けること
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正解 ①感知区域の取付け面の各辺から1.5メートル以内、かつ取付け面の下方0.3メートル以内の位置に設けること
解説
差動式分布型感知器(空気管式)の空気管は、感知区域の取付け面の各辺から1.5メートル以内、かつ取付け面の下方0.3メートル以内の位置に設けることとされている。天井付近に滞留する熱を空気管全体で有効にとらえられるよう、このような位置関係が定められている。

他の選択肢が不適切な理由
各辺から3.0メートル以内・下方0.6メートル以内、各辺から0.5メートル以内・下方1.0メートル以内、各辺から2.0メートル以内・下方0.5メートル以内は、いずれも実際に定められた数値とは異なる組み合わせであり、正しい基準ではない。
問53-18

差動式分布型感知器(空気管式)において、相対する空気管相互の間隔に関する基準として、最も適切なものはどれか。

  • ①主要構造部が耐火構造である場合は9メートル以下、その他の構造である場合は6メートル以下とする
  • ②主要構造部が耐火構造である場合は6メートル以下、その他の構造である場合は9メートル以下とする
  • ③主要構造部が耐火構造である場合は12メートル以下、その他の構造である場合は9メートル以下とする
  • ④主要構造部が耐火構造である場合は15メートル以下、その他の構造である場合は12メートル以下とする
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正解 ①主要構造部が耐火構造である場合は9メートル以下、その他の構造である場合は6メートル以下とする
解説
差動式分布型感知器(空気管式)は、相対する空気管相互の間隔が、主要構造部を耐火構造とした防火対象物では9メートル以下、その他の構造の防火対象物では6メートル以下となるように設けることとされている。耐火構造の方が熱がこもりやすく火災の熱効果をとらえやすいため、その他の構造よりも間隔をやや広くとることが認められている。

他の選択肢が不適切な理由
耐火構造6メートル以下・その他9メートル以下という組み合わせは、耐火構造とその他の構造の数値が入れ替わっており誤りである。12メートル以下・9メートル以下、15メートル以下・12メートル以下は、いずれも実際に定められた数値より大きく基準に合致しない。
問63-18

差動式分布型感知器(熱電対式)における熱電対部の設置個数に関する基準として、最も適切なものはどれか。

  • ①1つの感知区域につき4個以上とし、1つの検出器に接続できる合計は20個以下とする
  • ②1つの感知区域につき20個以上とし、1つの検出器に接続できる合計は4個以下とする
  • ③熱電対部の設置個数に関する基準は特に存在せず、施工者が任意に定めてよいとされる
  • ④1つの感知区域につき1個のみとし、複数個を設置することは認められていないとされる
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正解 ①1つの感知区域につき4個以上とし、1つの検出器に接続できる合計は20個以下とする
解説
差動式分布型感知器(熱電対式)は、火災を有効に感知できるよう1つの感知区域につき熱電対部を4個以上設けることとされ、かつ1つの検出器に接続できる熱電対部の合計は20個以下とすることとされている。

他の選択肢が不適切な理由
感知区域につき20個以上、検出器への接続は4個以下とする記述は、実際の基準の数値が入れ替わっており誤りである。設置個数に関する基準が存在しないという記述、感知区域につき1個のみとする記述も、いずれも実際の基準に反する。
問73-18

差動式分布型感知器(熱電対式)の検出原理に関する説明として、最も適切なものはどれか。

  • ①火災の熱により熱電対部に生じる熱起電力(ゼーベック効果)を検出して火災信号を発信する
  • ②火災の熱により空気管内部の空気が膨張し、その圧力でダイヤフラムを変位させて発信する
  • ③火災の熱により金属製のバイメタルが反り返り接点を閉じることによって火災信号を発信する
  • ④火災の熱によりサーミスタ等の熱半導体素子の電気抵抗が変化することを検出して発信する
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正解 ①火災の熱により熱電対部に生じる熱起電力(ゼーベック効果)を検出して火災信号を発信する
解説
差動式分布型感知器(熱電対式)は、火災の熱によって熱電対部に温度差が生じることで熱起電力(ゼーベック効果による起電力)が発生し、これを検出回路が検出して火災信号を発信する仕組みとなっている。

他の選択肢が不適切な理由
空気の膨張とダイヤフラムの変位を利用するのは空気管式の仕組みである。金属製のバイメタルの反りを利用するのは定温式スポット型感知器に多く見られる方式である。熱半導体素子の電気抵抗の変化を利用するのは熱半導体式の仕組みであり、熱電対式とは異なる。
問83-18

差動式分布型感知器(熱半導体式)の検出原理に関する説明として、最も適切なものはどれか。

  • ①火災の熱によりサーミスタ等の熱半導体素子の電気抵抗が変化することを検出して発信する
  • ②火災の熱により空気管内の空気が膨張し、その圧力でダイヤフラムが変位して発信する
  • ③火災の熱により熱電対部にゼーベック効果による熱起電力が生じることを検出して発信する
  • ④火災で発生した煙の粒子による光の乱反射を受光素子が検出して火災信号を発信する
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正解 ①火災の熱によりサーミスタ等の熱半導体素子の電気抵抗が変化することを検出して発信する
解説
差動式分布型感知器(熱半導体式)は、火災の熱によってサーミスタ等の熱半導体素子の電気抵抗が変化することを検出回路が検出し、火災信号を発信する仕組みとなっている。

他の選択肢が不適切な理由
空気の膨張とダイヤフラムの変位を利用するのは空気管式の仕組みである。熱電対部の熱起電力(ゼーベック効果)を利用するのは熱電対式の仕組みである。煙の粒子による光の乱反射を検出するのは光電式スポット型感知器など煙感知器の仕組みであり、熱半導体式とは異なる。
問93-18

差動式分布型感知器(空気管式)の点検で行う「火災作動試験(空気注入試験)」の方法とその目的として、最も適切なものはどれか。

  • ①空気管に空気注入試験器を用いて規定量の空気を注入し、規定時間内に火災表示が行われるか確認する
  • ②空気管の内部に石けん水や水を注入して気密性のみを入念に調べ、水が漏れ出さないかを確認する
  • ③受信機に接続されている予備電源を取り外し、非常電源へ自動的に切り替わるかどうかを確認する
  • ④感知器の外部から紫外線を一定時間にわたって照射し、規定の時間内に受光素子が反応するか確認する
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正解 ①空気管に空気注入試験器を用いて規定量の空気を注入し、規定時間内に火災表示が行われるか確認する
解説
火災作動試験(空気注入試験)は、空気管の一端に空気注入試験器(テストポンプ)を接続して規定量の空気を注入し、規定時間内に受信機が火災表示を行うかどうかを確認する試験であり、感知器が正常に作動するかを点検する重要な項目である。

他の選択肢が不適切な理由
水を注入して気密性のみを確認する試験ではない。予備電源から非常電源への切り替えを確認する試験は、感知器ではなく受信機や電源設備に関する点検項目である。紫外線を用いた受光素子の反応を確認する試験は紫外線式スポット型炎感知器等に関するものであり、空気管式の火災作動試験とは異なる。
問103-18

差動式分布型感知器(空気管式等)と差動式スポット型感知器の使い分けに関する説明として、最も適切なものはどれか。

  • ①分布型は取付け面の高さ15メートル未満まで設置でき、体育館や倉庫等の大空間に適している
  • ②分布型は取付け面の高さ4メートル未満までしか設置できず、スポット型より狭い範囲にのみ用いる
  • ③分布型とスポット型は設置できる取付け面の高さが全く同一であり、使い分ける必要はないとされる
  • ④分布型は湿度の高い場所専用の感知器であり、天井の高さとは無関係に選定されるとされる
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正解 ①分布型は取付け面の高さ15メートル未満まで設置でき、体育館や倉庫等の大空間に適している
解説
差動式分布型感知器は取付け面の高さ15メートル未満まで設置することができ、天井が高い体育館や倉庫、工場などの大空間を面的に監視するのに適している。一方、差動式スポット型感知器は取付け面の高さ8メートル未満までしか設置できないため、天井の高い場所ではスポット型に代えて分布型を用いるという使い分けがなされる。

他の選択肢が不適切な理由
分布型が4メートル未満までしか設置できないという記述は、実際の基準(15メートル未満)より大幅に低く誤りである。分布型とスポット型で設置できる高さが同一という記述も誤りであり、両者には明確な差がある。分布型は湿度専用の感知器ではなく、天井の高さは種別選定における重要な考慮要素である。

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