2026年版・4-9

第1石油類の性状の一問一答

甲種危険物取扱者「危険物の性質・火災予防・消火」から、第1石油類の性状に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-9

ガソリンの性状に関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①引火点はマイナス40℃以下で、常温でも引火する危険がある
  • ②燃焼範囲は約1.4から7.6容量パーセントである
  • ③蒸気比重は約3から4であり、空気よりかなり重い
  • ④水によく溶けるため、水で希釈することで安全になる
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正解 ④水によく溶けるため、水で希釈することで安全になる
解説
ガソリンは非水溶性で水に溶けず、水より軽いため水面に浮いて広がります。注水は火災を拡大させます。

ポイント
ガソリンは炭素数4から10程度の炭化水素の混合物で、自動車用は識別のためオレンジ色に着色されています。

試験の罠
発火点は約300℃で、灯油(約220℃)より高い値です。引火点の低さと発火点の高さを混同しないようにします。

他の選択肢が不適切な理由
「引火点はマイナス40℃以下で常温でも引火する」ことは正しい記述で、冬でも液面から燃える濃さの蒸気が出ています。「燃焼範囲は約1.4から7.6容量パーセント」も正しい値で、範囲は狭いものの下限が低いため、わずかな蒸気でも引火します。「蒸気比重は約3から4であり空気よりかなり重い」ことも正しく、蒸気が床面や側溝を伝って離れた火源まで流れる危険につながります。
問24-9

ベンゼンとトルエンの性状の比較として、正しいものはどれか。

  • ①無色の液体で水に溶けず、ベンゼンの方が引火点が低い
  • ②いずれも水によく溶け、トルエンの方が引火点は低くなる
  • ③ベンゼンは常温で固体であり、トルエンは液体である
  • ④いずれも水より重いため、水に沈んで層をつくる
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正解 ①無色の液体で水に溶けず、ベンゼンの方が引火点が低い
解説
ベンゼンの引火点は約マイナス11℃、トルエンは約4℃で、ベンゼンの方が低くなります。いずれも無色の芳香族炭化水素で、水に溶けず水より軽い液体です。

ポイント
ベンゼンは毒性が強く発がん性が指摘されています。トルエンも蒸気の吸入により中枢神経に影響します。

試験の罠
トルエンは引火点0℃以上のため屋外貯蔵所で貯蔵できますが、ベンゼンはできません。

他の選択肢が不適切な理由
「いずれも水によく溶け、トルエンの方が引火点は低い」とする記述は二重に誤りで、どちらも水に溶けない炭化水素であり、引火点はベンゼンの方が低くなります。「ベンゼンは常温で固体である」とする記述も誤りで、常温では液体です。「いずれも水より重いため水に沈んで層をつくる」とする記述も誤りで、どちらも水より軽く水面に浮いて広がるため、注水すれば火面が拡大します。
問34-9

アセトンの性状に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①水には溶けずアルコールにのみ溶ける、黄色の油状の液体である
  • ②水にもアルコールにも溶け、特有の臭気がある無色の液体である
  • ③引火点は約40℃で、常温では引火する危険がほとんどない液体
  • ④沸点が約150℃と高く、揮発しにくいため蒸気は発生しにくい
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正解 ②水にもアルコールにも溶け、特有の臭気がある無色の液体である
解説
アセトンは無色で特有の臭気を持つ液体で、水・アルコール・エーテルのいずれにもよく溶けます。第1石油類の水溶性に区分され、指定数量は400Lです。

ポイント
引火点はマイナス20℃前後で、常温で容易に引火します。消火には耐アルコール泡を用います。

試験の罠
水溶性であることから、一般の泡消火薬剤では消泡してしまいます。

他の選択肢が不適切な理由
「水には溶けずアルコールにのみ溶ける黄色の油状の液体」とする記述は、色も溶解性も実際と異なります。水に溶けるからこそ、一般の泡では消火できず耐アルコール泡が必要になります。「引火点は約40℃で常温では引火の危険がほとんどない」とする記述は誤りで、実際の引火点は氷点下であり、常温で容易に引火します。「沸点が約150℃と高く揮発しにくい」とする記述も誤りで、沸点は水よりも低く、盛んに蒸気を出します。
問44-9

第1石油類に該当する物品の組合せとして、正しいものはどれか。

  • ①重油・クレオソート油・アニリン・ニトロベンゼン
  • ②灯油・軽油・キシレン・酢酸
  • ③ガソリン・ベンゼン・トルエン・アセトン
  • ④ギヤー油・シリンダー油・グリセリン・エチレングリコール
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正解 ③ガソリン・ベンゼン・トルエン・アセトン
解説
第1石油類は引火点21℃未満のもので、ガソリン、ベンゼン、トルエン、アセトン、酢酸エチル、メチルエチルケトン、ピリジンなどが該当します。

ポイント
灯油・軽油・キシレン・酢酸は第2石油類、重油・クレオソート油・アニリン・ニトロベンゼンは第3石油類(非水溶性)です。

試験の罠
ギヤー油・シリンダー油は第4石油類ですが、グリセリン(引火点約199℃)とエチレングリコール(引火点約111℃)は第3石油類の水溶性です。名前や用途ではなく引火点で区分されます。

他の選択肢が不適切な理由
重油・クレオソート油・アニリン・ニトロベンゼンは、いずれも引火点が70℃以上200℃未満の範囲にあり、第3石油類に区分されます。灯油・軽油・キシレン・酢酸は引火点が21℃以上70℃未満で、第2石油類にあたります。ギヤー油とシリンダー油は引火点が200℃以上の第4石油類で、グリセリンとエチレングリコールは引火点が高い水溶性の液体として第3石油類に入ります。区分の基準はあくまで引火点です。
問54-9

自動車ガソリンに関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①無色透明であり、着色されていない
  • ②識別のために全体が青色に着色されている
  • ③識別のため緑色に着色されている
  • ④識別のためオレンジ色に着色されている
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正解 ④識別のためオレンジ色に着色されている
解説
自動車ガソリンは、他の油種との誤用を防ぐためオレンジ色に着色されています。

ポイント
灯油はほぼ無色または淡紫黄色、軽油は淡黄色または淡褐色です。色による識別は事故防止の基本です。

試験の罠
灯油とガソリンの取り違えによる事故は実際に多発しています。色と臭いによる確認が重要です。

他の選択肢が不適切な理由
「無色透明であり着色されていない」とする記述は誤りで、灯油との取り違えによる事故を防ぐため、あえて色を付けることが求められています。「青色に着色されている」「緑色に着色されている」とする記述も誤りで、いずれも自動車ガソリンに定められた色ではありません。参考までに、灯油はほぼ無色または淡い色、軽油は淡黄色から淡褐色であり、色の違いが油種を見分ける最初の手がかりになります。
問64-9

酢酸エチルの性状に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①果実のような芳香を持つ無色の液体で、引火点は約マイナス4℃である
  • ②刺激臭のある黄色の固体であり、常温ではまったく引火することはない
  • ③水よりも重いため、水に沈んで下の層をつくる液体である
  • ④不燃性の液体であり、消火剤としても広く用いられている
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正解 ①果実のような芳香を持つ無色の液体で、引火点は約マイナス4℃である
解説
酢酸エチルは果実のような香りを持つ無色の液体で、引火点は約マイナス4℃、第1石油類(非水溶性)に区分されます。

ポイント
水にはわずかに溶け、アルコールやエーテルにはよく溶けます。塗料やインキの溶剤として広く使われます。

試験の罠
液比重は約0.9で水より軽く、水に浮きます。

他の選択肢が不適切な理由
「刺激臭のある黄色の固体でありまったく引火しない」とする記述は、状態も引火性も実際と異なり、常温より低い温度で引火する液体です。「水よりも重いため水に沈んで下の層をつくる」とする記述も誤りで、液比重は1より小さく水面に浮きます。「不燃性の液体であり消火剤としても用いられている」とする記述は、引火性液体である第4類の分類そのものに反しており、実際には塗料やインキの溶剤として使われる可燃性の液体です。
問74-9

ガソリンを容器に詰め替える際の注意事項として、誤っているものはどれか。

  • ①容器の口元まで満たさずに、十分な空間容積を残す
  • ②作業を速く終えるため、注入の流速をできるだけ大きくする
  • ③作業中は火気を近づけないようにし、換気を十分に行う
  • ④金属製の容器を用いたうえで、容器と注入設備を確実に接地する
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正解 ②作業を速く終えるため、注入の流速をできるだけ大きくする
解説
流速を大きくすると静電気の発生量が増え、放電火花により引火する危険が高まります。ゆっくりと注入することが基本です。

ポイント
給油取扱所で顧客にガソリンを容器で販売する場合は、購入者の本人確認、使用目的の確認、販売記録の作成が義務づけられています。

試験の罠
静電気は目に見えないため軽視されがちですが、ガソリン火災の主要な着火源です。

他の選択肢が不適切な理由
「容器の口元まで満たさずに十分な空間容積を残す」ことは正しい注意事項で、温度が上がると液体が膨張して漏えいや容器の破損につながるためです。「火気を近づけないようにし換気を十分に行う」ことも正しく、空気より重い蒸気が足元にたまるのを防ぎます。「金属製の容器を用いたうえで容器と注入設備を確実に接地する」ことも正しい注意事項で、電気を通しにくい油の流動で生じた電荷を地面へ逃がすためです。
問84-9

第1石油類のうち水溶性のものと非水溶性のものの区分として、正しいものはどれか。

  • ①アセトンとピリジンは非水溶性、ガソリンとベンゼンは水溶性である
  • ②いずれも水溶性であり、指定数量は同じ400Lである
  • ③アセトンとピリジンは水溶性、ガソリンとベンゼンは非水溶性である
  • ④いずれも非水溶性であり、指定数量は同じ200Lである
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正解 ③アセトンとピリジンは水溶性、ガソリンとベンゼンは非水溶性である
解説
第1石油類の水溶性にはアセトン、ピリジンなどがあり指定数量は400Lです。非水溶性にはガソリン、ベンゼン、トルエン、酢酸エチルなどがあり指定数量は200Lです。

ポイント
水溶性は非水溶性の2倍の指定数量、という規則がここでも成り立ちます。

試験の罠
水溶性かどうかは消火剤の選定に直結します。単なる暗記ではなく実務上の意味があります。

他の選択肢が不適切な理由
「アセトンとピリジンは非水溶性、ガソリンとベンゼンは水溶性」とする記述は、四つとも区分が入れ替わっています。「いずれも水溶性であり指定数量は同じ400L」とする記述は、水に溶けず水面に浮くガソリンやベンゼンの性質と合わず、消火剤の選び方も誤らせます。「いずれも非水溶性であり指定数量は同じ200L」とする記述も誤りで、水に溶けるものは指定数量が2倍に設定されています。
問94-9

メチルエチルケトンの性状に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①黄色の液体で水よりも重く、不燃性の物質である
  • ②無色の固体で水に溶けず、引火点は約50℃である
  • ③常温では気体であり、液体としては存在しないものである
  • ④無色の液体で水に溶け、引火点は約マイナス9℃である
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正解 ④無色の液体で水に溶け、引火点は約マイナス9℃である
解説
メチルエチルケトンは無色で特有の臭気を持つ液体で、水にかなり溶け、引火点は約マイナス9℃です。

ポイント
法令上の「水溶性液体」とは、1気圧・20℃で同容量の純水と穏やかにかき混ぜたとき、流動がおさまった後も混合液が均一な外観を保つものをいいます。メチルエチルケトンはこれに当たらないため、第1石油類の非水溶性に区分されます。

試験の罠
「水に溶ける」ことと「法令上の水溶性」は別です。区分は政令の定めによります。

他の選択肢が不適切な理由
「黄色の液体で水よりも重く不燃性である」とする記述は、色・比重・燃焼性のいずれも実際と異なり、そもそも第4類は可燃性の液体です。「無色の固体で水に溶けず引火点は約50℃」とする記述も誤りで、常温では液体であり、引火点は氷点下で常温でも容易に引火します。「常温では気体であり液体としては存在しない」とする記述も誤りで、常温では液体として扱われるからこそ引火性液体に区分されています。
問104-9

第1石油類の火災に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①液面上に泡の層をつくって窒息消火するのが基本である
  • ②棒状の水を勢いよくかけて希釈することが最も基本である
  • ③消火せずに燃焼が終わるのを待つのが最も安全である
  • ④砂をかけると再燃するため、乾燥砂は使用できない
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正解 ①液面上に泡の層をつくって窒息消火するのが基本である
解説
第1石油類の火災は液面からの蒸気が燃えているため、泡で液面を覆って蒸気の供給と酸素の供給を同時に絶つのが基本です。

ポイント
水溶性のアセトン等には耐アルコール泡、非水溶性のガソリン等には一般の泡が使えます。

試験の罠
少量の火災であれば乾燥砂も有効です。「使用できない」は誤りです。

他の選択肢が不適切な理由
「棒状の水を勢いよくかけて希釈する」とする記述は危険で、水より軽く水に溶けない油に強い水流を当てると、燃えている液体が飛散し、水面に浮いたまま燃え広がります。「消火せずに燃焼が終わるのを待つのが最も安全」とする記述は誤りで、放置すれば周囲の設備に延焼し被害が拡大します。「砂をかけると再燃するため乾燥砂は使用できない」とする記述も誤りで、少量の火災であれば乾燥砂で覆う方法も有効です。

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