2026年版・4-7

第4類 引火性液体の共通性状の一問一答

甲種危険物取扱者「危険物の性質・火災予防・消火」から、第4類 引火性液体の共通性状に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-7

第4類危険物の共通する性状として、誤っているものはどれか。

  • ①引火性の液体であり、蒸気が空気と混合して燃焼する
  • ②すべて水に溶けやすく、水で希釈することで消火できる
  • ③蒸気比重は1より大きく、低い場所に滞留しやすくなる
  • ④多くは電気の不良導体で、静電気が蓄積しやすい
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正解 ②すべて水に溶けやすく、水で希釈することで消火できる
解説
第4類の多くは水に溶けない非水溶性です。ガソリン・灯油・軽油・ベンゼンなどは水に浮いて広がるため、注水は火災を拡大させます。

ポイント
水に溶けるものにはアルコール類・アセトン・ピリジン・酢酸・エチレングリコール・グリセリンなどがあり、これらの火災には水溶性液体用泡消火薬剤(耐アルコール泡)を用います。

試験の罠
「すべて」「必ず」という限定表現が付く選択肢は、例外の存在を疑って検討します。

他の選択肢が不適切な理由
「引火性の液体であり蒸気が空気と混合して燃焼する」ことは正しい記述で、燃えているのは液体そのものではなく液面から出た蒸気です。「蒸気比重は1より大きく低い場所に滞留しやすい」ことも正しく、床面や側溝、地下ピットにたまるため低所の換気が重要になります。「多くは電気の不良導体で静電気が蓄積しやすい」ことも正しい記述で、これが注入時の流速制限や接地が求められる理由です。
問24-7

第4類危険物の火災予防に関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①みだりに蒸気を発生させず、容器は密栓して冷暗所に貯蔵する
  • ②蒸気が滞留しないよう、低所の換気を十分に行う
  • ③蒸気を屋外の低い位置に排出し、そこで拡散させる
  • ④静電気の発生を抑えるため、注入する際の流速を制限する
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正解 ③蒸気を屋外の低い位置に排出し、そこで拡散させる
解説
第4類の蒸気は空気より重いため、低い位置に排出すると地表付近に滞留し、遠くの火源まで流れて引火する危険があります。排出は屋外の高所から行います。

ポイント
排気口は室内の低い位置に、排出先は屋外の高所に、という組合せが基本です。

試験の罠
「低所から吸って高所へ出す」と覚えると間違えません。

他の選択肢が不適切な理由
「みだりに蒸気を発生させず容器は密栓して冷暗所に貯蔵する」ことは正しい予防策で、蒸気の量を減らすことが引火の危険を下げる基本です。「蒸気が滞留しないよう低所の換気を十分に行う」ことも正しく、空気より重い蒸気は床面付近にたまるため、吸い込み口は低い位置に設けます。「注入する際の流速を制限する」ことも正しい予防策で、流速が速いほど静電気の発生量が増え、放電火花が着火源になるためです。
問34-7

第4類危険物の消火方法に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①消火は事実上不可能であるため、燃え尽きるのを待つほかにない
  • ②棒状の注水による冷却消火が、もっとも有効な方法である
  • ③注水によって危険物を希釈することが、常に最良の方法となる
  • ④泡・粉末・二酸化炭素等による窒息消火や抑制消火が有効である
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正解 ④泡・粉末・二酸化炭素等による窒息消火や抑制消火が有効である
解説
第4類の火災には、燃焼面を覆って酸素を絶つ泡、抑制効果のある粉末やハロゲン化物、窒息効果のある二酸化炭素が有効です。

ポイント
水溶性液体には水溶性液体用泡消火薬剤(耐アルコール泡)を使います。一般の泡は溶けて消泡します。

試験の罠
棒状注水は油を飛散させ火災を拡大します。霧状注水は状況により有効な場合があります。

他の選択肢が不適切な理由
「消火は事実上不可能である」とする記述は誤りで、燃焼面を覆う方法や燃焼を化学的に抑える方法によって十分に消火できます。「棒状の注水による冷却消火がもっとも有効」とする記述は危険で、水より軽く水に溶けない油に棒状の水をかけると、油が飛散し水面に浮いて燃え広がります。「注水によって希釈することが常に最良」とする記述も誤りで、希釈が効くのは水に溶ける一部のものに限られ、しかも大量の水を要します。
問44-7

第4類危険物の静電気対策として、誤っているものはどれか。

  • ①注入する際の流速をできるだけ速くする
  • ②容器やタンク、配管を確実に接地する
  • ③取扱い場所の湿度をできるだけ高く保つ
  • ④合成繊維の作業服を避け、帯電防止服を着用する
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正解 ①注入する際の流速をできるだけ速くする
解説
流速が速いほど静電気の発生量は増えます。特に注入初期は流速を抑えることが重要です。

ポイント
タンクへ注入する際は、底部から静かに入れて液面の乱れを抑えます。落下による飛散も帯電の原因になります。

試験の罠
静電気は電気の不良導体である非水溶性の油類で特に蓄積します。ガソリンの取扱いでは最重要の対策です。

他の選択肢が不適切な理由
「容器やタンク、配管を確実に接地する」ことは正しい対策で、たまった電荷を地面へ逃がして放電火花を防ぎます。「取扱い場所の湿度をできるだけ高く保つ」ことも正しく、空気中の水分が電気を逃がす通り道になるため、電荷が蓄積しにくくなります。「合成繊維の作業服を避け帯電防止服を着用する」ことも正しい対策で、人体に帯電した静電気も十分に着火源となり得ます。
問54-7

第4類危険物の液比重に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①多くは1より大きく、二硫化炭素のように1より小さいものもある
  • ②多くは1より小さいが、二硫化炭素のように1より大きいものもある
  • ③水に溶けないものは1より小さく、水に溶けるものは1より大きくなる
  • ④温度が上がると液比重は大きくなり、水に沈みやすくなっていく
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正解 ②多くは1より小さいが、二硫化炭素のように1より大きいものもある
解説
第4類の多くは水より軽く水に浮きますが、二硫化炭素(約1.26)、酢酸(約1.05)、クロロベンゼン、グリセリン、ニトロベンゼンなどは水より重くなります。

ポイント
二硫化炭素は水より重く水に溶けないため、水中に沈めて貯蔵し蒸発を防ぎます。

試験の罠
液比重は温度が上がると小さくなります。「常に一定」は誤りです。

他の選択肢が不適切な理由
「多くは1より大きく二硫化炭素のように1より小さいものもある」とする記述は関係が逆で、ガソリンや灯油のように水に浮くものが大半です。「水に溶けないものは1より小さく水に溶けるものは1より大きい」とする記述も誤りで、水に溶けない二硫化炭素やニトロベンゼンは水より重く、溶けるアルコール類は水より軽いなど、溶けるかどうかと重さは対応しません。「温度が上がると液比重は大きくなる」とする記述も逆で、温められた液体は膨張して軽くなります。
問64-7

第4類危険物の蒸気に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①濃度が燃焼範囲の上限を超えると、酸素と結びついて激しく燃える
  • ②空気より軽いため、天井付近に集まって滞留しやすい性質がある
  • ③低所やピットに滞留し、離れた場所にある火源まで流れて引火する
  • ④無色でにおいがないため、人の感覚では存在に気づくことができない
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正解 ③低所やピットに滞留し、離れた場所にある火源まで流れて引火する
解説
第4類の蒸気は空気より重く、床面・側溝・ピット・地下室に滞留します。滞留した蒸気が離れた場所の火源に達して引火する事故が実際に多発しています。

ポイント
このため、低所の換気と火源の管理が特に重要になります。

試験の罠
燃焼範囲の下限値未満の濃度では引火しません。「どれだけ薄くても」は誤りです。

他の選択肢が不適切な理由
「燃焼範囲の上限を超えると激しく燃える」とする記述は誤りで、蒸気が濃すぎると酸素が足りず、かえって燃焼が起こりません。「空気より軽いため天井付近に集まる」とする記述は正反対で、蒸気は空気より重いため床面や地下にたまります。「無色でにおいがないため感覚では気づけない」とする記述も誤りで、ガソリンやアセトンなど多くは特有の強いにおいを持ち、においは漏えいに気づく手がかりになります。
問74-7

第4類危険物を貯蔵するタンクの空間容積に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①空間容積は容器の50パーセント以上を確保する必要がある
  • ②満量まで入れることが、蒸気の発生を防ぐため最も安全である
  • ③空間容積は不要であり、容器の容量いっぱいに入れてよい
  • ④液体の熱膨張に備え、一定の空間容積を確保する必要がある
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正解 ④液体の熱膨張に備え、一定の空間容積を確保する必要がある
解説
液体は温度が上がると膨張するため、満量にすると容器の破損や漏えいの原因になります。危険物の規制に関する規則では、タンクの空間容積は内容積の100分の5以上100分の10以下と定められています。

ポイント
運搬容器に液体の危険物を収納する場合は、これとは別に内容積の98パーセント以下の収納率とし、55℃の温度で漏れないだけの空間容積を確保します。

試験の罠
タンクの空間容積(5から10パーセント)と、運搬容器の収納率(98パーセント以下)は別々の基準です。どちらを問われているかを読み分けます。

他の選択肢が不適切な理由
「空間容積は50パーセント以上必要」とする記述は過大で、実際の基準はタンクの内容積のごく一部にすぎず、これでは容器の半分以上が使えなくなってしまいます。「満量まで入れることが最も安全」とする記述と「空間容積は不要」とする記述は、いずれも液体が温度上昇によって膨張するという事実を無視しており、そのまま満たせば容器の変形や漏えい、破損を招きます。
問84-7

第4類危険物のうち水溶性のものに対する消火剤として、最も適切なものはどれか。

  • ①水溶性液体用泡消火薬剤(耐アルコール泡)
  • ②一般のたん白泡消火薬剤
  • ③棒状の水
  • ④金属火災用の粉末消火剤
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正解 ①水溶性液体用泡消火薬剤(耐アルコール泡)
解説
アルコール類やアセトンなどの水溶性液体は、一般の泡の水分を吸って泡を壊してしまうため、耐アルコール泡を使用します。

ポイント
粉末消火剤や二酸化炭素も有効ですが、再着火を防ぐには泡による被覆が確実です。

試験の罠
金属火災用の粉末消火剤は第2類の金属粉や第3類の金属に用いるもので、第4類には使いません。

他の選択肢が不適切な理由
「一般のたん白泡消火薬剤」は、水に溶ける液体に触れると泡の中の水分を吸われて泡が壊れてしまい、燃焼面を覆い続けることができません。「棒状の水」は液面をかき乱して燃えている液体を飛散させ、容器から流出させるおそれがあるため適しません。「金属火災用の粉末消火剤」は第2類の金属粉や第3類の金属に用いるもので、引火性液体の火災を対象とした消火剤ではありません。
問94-7

第4類危険物の指定数量と品名の対応として、正しいものはどれか。

  • ①第2石油類の水溶性は1,000Lである
  • ②動植物油類は10,000Lである
  • ③第4石油類は4,000Lである
  • ④アルコール類は200Lである
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正解 ②動植物油類は10,000Lである
解説
動植物油類の指定数量は10,000Lで、第4類の中で最も大きい値です。

ポイント
第4石油類は6,000L、第2石油類は非水溶性1,000L・水溶性2,000L、アルコール類は400Lです。

試験の罠
水溶性は非水溶性の2倍という規則性を使うと、記憶量を半分にできます。ただしアルコール類には水溶性・非水溶性の区別がありません。

他の選択肢が不適切な理由
「第2石油類の水溶性は1,000L」とする記述は、非水溶性の値をそのまま当てはめたもので、水に溶けるものは非水溶性の2倍と定められています。「第4石油類は4,000L」とする記述も実際の値より小さく、第4石油類は引火点が高いぶん指定数量も大きく設定されています。「アルコール類は200L」とする記述も実際の半分の値で、アルコール類には水溶性と非水溶性の区別自体がありません。
問104-7

第4類危険物を取り扱う場所の電気設備に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①照明については、白熱電球を裸のまま使用するのが望ましい
  • ②一般の家庭用の配線器具を用いても、特に差し支えはない
  • ③可燃性蒸気が滞留するおそれのある場所では、防爆構造とする
  • ④電気設備を設けなければ、静電気はまったく発生することはない
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正解 ③可燃性蒸気が滞留するおそれのある場所では、防爆構造とする
解説
可燃性蒸気が存在する場所の電気設備は、スイッチの開閉時の火花や器具の高温部が着火源にならないよう、防爆構造のものを使用します。

ポイント
スイッチ操作、モーターの火花、静電気、摩擦熱はいずれも着火源になり得ます。

試験の罠
静電気は電気設備の有無と関係なく、液体の流動や人体の摩擦でも発生します。

他の選択肢が不適切な理由
「白熱電球を裸のまま使用するのが望ましい」とする記述は誤りで、球の表面は高温になり、割れればフィラメントがそのまま着火源になります。「一般の家庭用の配線器具を用いても差し支えない」とする記述も誤りで、スイッチを入り切りするときの小さな火花でも、滞留した蒸気に引火するには十分です。「電気設備を設けなければ静電気はまったく発生しない」とする記述も誤りで、静電気は液体の流動や人体の摩擦だけでも発生します。

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