2026年版・4-5

第3類 自然発火性・禁水性の一問一答

甲種危険物取扱者「危険物の性質・火災予防・消火」から、第3類 自然発火性・禁水性に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-5

第3類危険物の共通する性状として、正しいものはどれか。

  • ①常温では固体のものに限られ、液体のものは含まれていない
  • ②それ自体は不燃性であり、酸素を放出して他の物質を燃やすものである
  • ③自然発火性と禁水性の両方を、いずれの物品もあわせもっている
  • ④空気に触れて発火するか、水と接触して可燃性ガスを発生する
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正解 ④空気に触れて発火するか、水と接触して可燃性ガスを発生する
解説
第3類は自然発火性物質および禁水性物質で、空気にさらされると発火する性質、または水と接触して発火もしくは可燃性ガスを発生する性質を持ちます。

ポイント
多くは両方の性質を併せ持ちますが、黄りんは自然発火性のみ、リチウムは禁水性のみを持ちます。

試験の罠
第3類には固体と液体の両方があります。アルキルアルミニウムやジエチル亜鉛は液体です。

他の選択肢が不適切な理由
「常温では固体のものに限られる」とする記述は誤りで、アルキルアルミニウムやジエチル亜鉛のように常温で液体のものも含まれます。「それ自体は不燃性であり酸素を放出して他の物質を燃やす」とする記述は、酸化性固体である第1類や酸化性液体である第6類の説明です。「自然発火性と禁水性の両方をいずれの物品もあわせもつ」とする記述も言い過ぎで、黄りんのように自然発火性だけを持つもの、リチウムのように禁水性だけを持つものがあります。
問24-5

黄りんの貯蔵方法として、正しいものはどれか。

  • ①水中に沈めて空気を遮断した状態で貯蔵する
  • ②アルコール中に沈めて空気を遮断して貯蔵する
  • ③灯油の中に沈めて空気を遮断して貯蔵する
  • ④乾燥した空気中で密閉容器に入れて貯蔵する
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正解 ①水中に沈めて空気を遮断した状態で貯蔵する
解説
黄りんは常温をやや上回る程度の低い温度で自然発火するため、空気を遮断する目的で水中に貯蔵します。黄りんは水とは反応しないので、水を保護液に使えます。

ポイント
カリウム・ナトリウムは水と激しく反応するため、灯油や流動パラフィンなどの保護液中に貯蔵します。保護液の違いが識別のかぎです。

試験の罠
黄りんは禁水性ではなく自然発火性のみを持つ点が特徴です。この違いが保護液の違いを生みます。

他の選択肢が不適切な理由
「アルコール中に沈めて貯蔵する」とする記述は誤りで、アルコールは引火性の液体であり、保護液として使えば新たな火災の危険を持ち込むことになります。「灯油の中に沈めて貯蔵する」とする記述は、水と激しく反応するカリウムやナトリウムの保存方法であり、水と反応しない黄りんには当てはまりません。「乾燥した空気中で密閉容器に入れて貯蔵する」とする記述も、空気に触れること自体が発火の引き金になるという性質に反します。
問34-5

カリウム・ナトリウムの性状に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①水と反応して酸素を発生し、周囲の物質を強く酸化していく
  • ②水と激しく反応して水素を発生し、発火することがある
  • ③灯油とは激しく反応するため、水中に貯蔵している
  • ④比重は1より大きく、水に沈んでから徐々に反応していく
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正解 ②水と激しく反応して水素を発生し、発火することがある
解説
カリウムやナトリウムはイオン化傾向が非常に大きく、水と激しく反応して水酸化物と水素を生じ、その際の反応熱で水素が発火することがあります。

ポイント
いずれも銀白色の軟らかい金属で、灯油や流動パラフィンなどの保護液中に貯蔵します。

試験の罠
発生するのは水素です。第1類の無機過酸化物が酸素を出すのと区別します。

他の選択肢が不適切な理由
「水と反応して酸素を発生する」とする記述は生成するガスの取り違えで、酸素を出すのは第1類の無機過酸化物です。「灯油とは激しく反応するため水中に貯蔵している」とする記述は保護液の関係が正反対で、灯油や流動パラフィンこそが保護液であり、水との接触は厳禁です。「比重は1より大きく水に沈む」とする記述も誤りで、どちらも水より軽いため水面に浮き、そこで反応して発火する危険があります。
問44-5

第3類危険物の消火方法に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①黄りんを含め、いずれの第3類危険物にも注水消火が有効である
  • ②アルキルアルミニウムには、二酸化炭素消火剤が有効である
  • ③禁水性物品には乾燥砂や炭酸水素塩類の粉末消火剤を用いる
  • ④りん酸塩類の粉末消火剤が、禁水性物品には最も適している
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正解 ③禁水性物品には乾燥砂や炭酸水素塩類の粉末消火剤を用いる
解説
禁水性物品には水系の消火剤を用いず、乾燥砂・膨張ひる石・膨張真珠岩や、炭酸水素塩類を用いた粉末消火剤で覆って消火します。

ポイント
黄りんは禁水性ではないため、水や泡による消火が可能です。

試験の罠
アルキルアルミニウムなどは二酸化炭素やハロゲン化物とも反応するため、これらの消火剤は使用できません。

他の選択肢が不適切な理由
「いずれの第3類にも注水消火が有効」とする記述は誤りで、禁水性の物品に水をかければ可燃性ガスの発生や爆発的な反応を招きます。「アルキルアルミニウムには二酸化炭素消火剤が有効」とする記述も誤りで、この物質は二酸化炭素やハロゲン化物とも反応するため、これらの消火剤は使えません。「りん酸塩類の粉末消火剤が最も適している」とする記述も違い、禁水性物品に用いるのは炭酸水素塩類を用いた粉末消火剤です。
問54-5

第3類危険物の容器に表示すべき注意事項として、正しいものはどれか。

  • ①自然発火性物品も禁水性物品も「火気注意」「衝撃注意」と表示する
  • ②自然発火性物品は「禁水」、禁水性物品は「空気接触厳禁」「火気厳禁」
  • ③自然発火性物品も禁水性物品も「可燃物接触注意」とだけ表示する
  • ④自然発火性物品は「空気接触厳禁」「火気厳禁」、禁水性物品は「禁水」
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正解 ④自然発火性物品は「空気接触厳禁」「火気厳禁」、禁水性物品は「禁水」
解説
自然発火性物品には「空気接触厳禁」および「火気厳禁」を、禁水性物品には「禁水」を表示します。両方の性質を持つ物品には三つとも表示します。

ポイント
表示内容は危険性の中身をそのまま表しています。性状を理解していれば導き出せます。

試験の罠
「可燃物接触注意」は第1類・第6類の酸化性物質の表示です。

他の選択肢が不適切な理由
「火気注意」「衝撃注意」とする記述は、加熱や衝撃で分解する第1類に求められる表示であり、空気や水に触れて発火する第3類の危険性を伝えていません。自然発火性のものに「禁水」、禁水性のものに「空気接触厳禁」とする記述は組合せが入れ替わっており、水中に保存する黄りんに禁水を表示するような矛盾が生じます。「可燃物接触注意」とだけ表示するとする記述も、酸化性である第1類や第6類の表示であり、第3類には当てはまりません。
問64-5

第3類危険物の運搬に関する混載規制として、正しいものはどれか。

  • ①第4類との混載のみが認められる
  • ②第1類との混載のみが認められる
  • ③第5類および第6類との混載が認められる
  • ④すべての類との混載が認められる
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正解 ①第4類との混載のみが認められる
解説
第3類が混載できるのは第4類のみです。

ポイント
混載可能な組合せは、第1類と第6類、第2類と第4類、第2類と第5類、第3類と第4類、第4類と第5類の五通りです。

試験の罠
第4類は第2類・第3類・第5類の三つと混載できる、最も守備範囲の広い類です。

他の選択肢が不適切な理由
「第1類との混載のみが認められる」とする記述は誤りで、第1類は酸化剤であり、空気や水に触れて発火する第3類とは積み合わせできません。「第5類および第6類との混載が認められる」とする記述も誤りで、第5類は自己反応性物質、第6類は酸化性液体であり、どちらも第3類との組合せは認められていません。「すべての類との混載が認められる」とする記述は、混載できる組合せが限られているという規制の趣旨そのものに反します。
問74-5

第3類危険物の貯蔵・取扱いに関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①禁水性物品は、水分や湿気との接触を避けて貯蔵する
  • ②容器は通気口を設け、内部のガスを常時外部へ放出させる
  • ③保護液に貯蔵するものは、液面から露出しないよう液量を管理する
  • ④自然発火性物品は、空気との接触を確実に避けて貯蔵する
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正解 ②容器は通気口を設け、内部のガスを常時外部へ放出させる
解説
第3類は空気や水分との接触を避けるため、容器を密封して貯蔵します。通気口を設けて外気を入れると自然発火や反応の原因になります。

ポイント
アルキルアルミニウムなどは、窒素などの不活性ガスを封入して貯蔵します。

試験の罠
保護液から一部でも露出すると、その部分から発火します。液量の管理は極めて重要です。

他の選択肢が不適切な理由
「禁水性物品は水分や湿気との接触を避けて貯蔵する」ことは正しい取扱いで、わずかな湿気でも可燃性ガスの発生や発熱を招きます。「保護液に貯蔵するものは液面から露出しないよう液量を管理する」ことも正しく、一部でも液面から出れば、その部分が空気に触れて発火するおそれがあります。「自然発火性物品は空気との接触を確実に避ける」ことも正しい取扱いで、これらは空気にさらされるだけで発火する性質を持ちます。
問84-5

第3類危険物の危険等級と指定数量の組合せとして、正しいものはどれか。

  • ①カリウム・ナトリウム等は危険等級Ⅲで、指定数量は300kgである
  • ②黄りんは危険等級Ⅲに区分され、指定数量は500kgである
  • ③カリウム・ナトリウム等は危険等級Ⅰで、指定数量は10kgである
  • ④第3類の危険物は、すべて危険等級Ⅱとして区分されている
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正解 ③カリウム・ナトリウム等は危険等級Ⅰで、指定数量は10kgである
解説
カリウム、ナトリウム、アルキルアルミニウム、アルキルリチウムは危険等級Ⅰで指定数量10kgです。黄りんも危険等級Ⅰで指定数量20kgです。

ポイント
その他の第3類は、第1種自然発火性物質等が10kg、第2種が50kg、第3種が300kgとなります。

試験の罠
黄りんの指定数量20kgは、他と異なる独自の数値です。

他の選択肢が不適切な理由
「カリウム・ナトリウム等は危険等級Ⅲで指定数量300kg」とする記述は、等級も数量も実際より大幅に緩く、これらは第3類の中で最も危険性が高い区分に置かれています。「黄りんは危険等級Ⅲで指定数量500kg」とする記述も同様に緩すぎ、黄りんは最上位の等級に区分され、指定数量も他の品名にはない独自の小さな値が定められています。「すべて危険等級Ⅱ」とする記述も誤りで、第3類には三つの等級が存在します。
問94-5

アルキルアルミニウムの性状に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①水に溶けて安定な水溶液となる、無色の結晶である
  • ②空気中では安定であり、水ともまったく反応しない固体である
  • ③不燃性であり、酸素を放出して他の物質を燃やす液体である
  • ④空気に触れると発火し、水と激しく反応する無色の液体である
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正解 ④空気に触れると発火し、水と激しく反応する無色の液体である
解説
アルキルアルミニウムは無色の液体または固体で、空気に触れると直ちに発火し、水とは爆発的に反応します。

ポイント
貯蔵・取扱いでは窒素などの不活性ガスを封入し、容器を完全に密閉します。移送の際は関係消防機関への書面の送付が必要です。

試験の罠
消火には乾燥砂等を用います。水・泡・二酸化炭素・ハロゲン化物はいずれも使用できません。

他の選択肢が不適切な理由
「水に溶けて安定な水溶液となる無色の結晶」とする記述は誤りで、水とは爆発的に反応するため、水溶液という状態そのものが成り立ちません。「空気中では安定であり水ともまったく反応しない固体」とする記述は、自然発火性と禁水性の両方を持つという性質に正面から反します。「不燃性であり酸素を放出して他の物質を燃やす」とする記述は、酸化性である第1類や第6類の説明であり、自ら燃える第3類には当てはまりません。
問104-5

炭化カルシウム(カーバイド)の性状に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①水と反応してアセチレンガスを発生する
  • ②水と反応して水素を発生する
  • ③水と反応して酸素を発生する
  • ④水と反応せず、注水消火が最も有効である
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正解 ①水と反応してアセチレンガスを発生する
解説
炭化カルシウムは水と反応して水酸化カルシウムと可燃性のアセチレンガスを生じます。アセチレンは燃焼範囲が極めて広く、爆発の危険が大きいガスです。

ポイント
炭化カルシウム自体は不燃性ですが、発生するガスが危険なため禁水性物質として規制されます。

試験の罠
炭化アルミニウムは水と反応してメタンを発生します。生成するガスの違いが問われます。

他の選択肢が不適切な理由
「水と反応して水素を発生する」とする記述は、カリウムやナトリウムなどの金属に当てはまるもので、炭化物である炭化カルシウムから出るガスとは異なります。「水と反応して酸素を発生する」とする記述は、酸化剤である第1類の無機過酸化物の挙動であり、還元性の炭化物には当てはまりません。「水と反応せず注水消火が最も有効」とする記述は、水との接触こそが危険の原因であるという禁水性物質の性格に反します。

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