2026年版・4-16

第6類 主な物品の性状の一問一答

甲種危険物取扱者「危険物の性質・火災予防・消火」から、第6類 主な物品の性状に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-16

過酸化水素の性状に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①黄色の固体であり、水にはまったく溶けない物質である
  • ②無色の液体であり、濃度が高いほど安定になり分解しなくなっていく
  • ③無色の液体で、濃度が高いほど不安定になり分解して酸素を発生する
  • ④可燃性の液体であり、単独であっても激しく燃焼するものである
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正解 ③無色の液体で、濃度が高いほど不安定になり分解して酸素を発生する
解説
過酸化水素は無色の粘性のある液体で、濃度が高いほど不安定になり、分解して水と酸素を生じます。分解は熱・日光・金属イオン(鉄・銅など)により促進されます。

ポイント
りん酸や尿酸などの安定剤を加えて分解を抑えます。容器は通気性のある栓を使います。

試験の罠
消防法上の危険物となるのは濃度36パーセント以上のものです。市販の消毒用オキシドールは3パーセント程度で該当しません。

他の選択肢が不適切な理由
「黄色の固体でありまったく水に溶けない」とする記述は誤りで、常温では粘り気のある無色の液体であり、水溶液の形で取り扱われます。「濃度が高いほど安定になり分解しなくなる」とする記述は方向が逆で、濃いものほど不安定になり、熱や日光、金属イオンによって分解が進みます。「可燃性の液体であり単独でも激しく燃焼する」とする記述も誤りで、第6類はいずれも不燃性であり、危険なのは他の可燃物の燃焼を助ける点にあります。
問24-16

硝酸の性状に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①光や熱により分解して、酸素と水素を発生する液体である
  • ②アルミニウムやステンレスを激しく侵すため、これらの容器は使えない
  • ③可燃性の液体であり、単独であっても激しく燃焼するものである
  • ④金属を腐食させ、光や熱により分解して二酸化窒素を生じる
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正解 ④金属を腐食させ、光や熱により分解して二酸化窒素を生じる
解説
硝酸は無色の液体で、強い酸化力と腐食性を持ちます。光や熱により分解して赤褐色で有毒な二酸化窒素を生じるため、褐色瓶に入れて冷暗所に保管します。

ポイント
鉄・アルミニウム・クロムは濃硝酸により表面に酸化被膜ができて溶けなくなります。これを不動態といいます。

試験の罠
不動態になるのは濃硝酸の場合です。希硝酸では溶けます。

他の選択肢が不適切な理由
「分解して酸素と水素を発生する」とする記述は誤りで、生じるのは赤褐色で有毒な窒素の酸化物であり、水素が出ることはありません。「アルミニウムやステンレスを激しく侵す」とする記述も誤りで、濃いものではこれらの金属の表面に緻密な酸化被膜ができて、それ以上溶けなくなります。「可燃性の液体であり単独でも激しく燃焼する」とする記述も、不燃性である第6類の分類そのものに反します。
問34-16

発煙硝酸の性状に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①二酸化窒素を溶かした赤褐色の液体で、酸化力が極めて強い
  • ②無色透明の液体であり、硝酸よりも酸化力は弱いものである
  • ③常温では白色の固体であり、加熱することで液化する
  • ④可燃性の液体であり、引火点も非常に低いものである
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正解 ①二酸化窒素を溶かした赤褐色の液体で、酸化力が極めて強い
解説
発煙硝酸は、濃硝酸に二酸化窒素を過剰に溶解させた赤褐色または赤色の液体で、空気中で刺激性の煙を発生します。酸化力は硝酸よりさらに強くなります。

ポイント
有機物と接触すると発火することがあります。取扱いには特に注意が必要です。

試験の罠
第6類はいずれも不燃性です。引火点という概念自体がありません。

他の選択肢が不適切な理由
「無色透明の液体であり硝酸よりも酸化力は弱い」とする記述は、色も酸化力も実際と異なり、有機物と触れただけで発火させるほど強力です。「常温では白色の固体であり加熱することで液化する」とする記述も誤りで、第6類は常温で液体であることが分類の前提です。「可燃性の液体であり引火点も非常に低い」とする記述も誤りで、それ自体は燃えないため引火点という考え方が当てはまりません。
問44-16

過塩素酸の性状に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①可燃性の液体であり、単独でも燃焼を継続していくものである
  • ②無色の発煙性の液体で、常圧で加熱すると爆発的に分解する
  • ③無色の液体で安定性が高く、密栓すれば長期の保存にも耐える
  • ④淡黄色の粘性のある液体で、空気中では発煙することがない
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正解 ②無色の発煙性の液体で、常圧で加熱すると爆発的に分解する
解説
過塩素酸は無色で刺激臭のある発煙性の液体で、極めて強い酸です。常圧で加熱すると爆発的に分解し、有毒な塩化水素ガスを生じます。

ポイント
不安定で、密閉容器中でも常温で徐々に分解します。定期的に点検し、変色したものは廃棄します。

試験の罠
皮膚に触れると激しい薬傷を起こします。可燃物との接触では自然発火することもあります。

他の選択肢が不適切な理由
「可燃性の液体であり単独でも燃焼を継続する」とする記述は、不燃性であるという第6類の性格に反します。「安定性が高く密栓すれば長期の保存にも耐える」とする記述も誤りで、密閉した容器の中でも常温で少しずつ分解が進むため、定期的に点検し変色したものは処分します。「淡黄色の粘性のある液体で発煙することがない」とする記述も誤りで、実際には無色で、空気中では刺激性の煙を出します。
問54-16

濃硝酸に対して不動態を形成し、溶解しない金属の組合せとして正しいものはどれか。

  • ①ナトリウム・カリウム・リチウム
  • ②銅・銀・水銀
  • ③鉄・アルミニウム・ニッケル
  • ④亜鉛・スズ・鉛
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正解 ③鉄・アルミニウム・ニッケル
解説
鉄・アルミニウム・ニッケル・クロムなどは、濃硝酸によって表面に緻密な酸化被膜が形成され、それ以上溶けなくなります。この状態を不動態といいます。

ポイント
このため濃硝酸はアルミニウム製の容器で輸送されることがあります。

試験の罠
希硝酸には溶けます。濃度によって挙動が変わる点が重要です。

他の選択肢が不適切な理由
ナトリウム・カリウム・リチウムはいずれも第3類の禁水性の金属で、水とも酸とも激しく反応するため、表面に安定な被膜ができて反応が止まるということがありません。銅・銀・水銀は、酸化力のある硝酸に溶けて有毒な窒素の酸化物を発生させるため、容器の材質としても使えません。亜鉛やスズも硝酸に侵される金属であり、これらの組合せは被膜によって保護される例として挙げられるものではありません。
問64-16

過酸化水素の分解を促進する要因として、誤っているものはどれか。

  • ①日光や熱に長い時間さらされること
  • ②鉄・銅などの金属イオンが混入すること
  • ③アルカリ性の物質が微量でも混入すること
  • ④りん酸などの安定剤が添加されていること
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正解 ④りん酸などの安定剤が添加されていること
解説
りん酸や尿酸などの安定剤は分解を抑えるために加えられるもので、分解を促進しません。

ポイント
分解を促すのは、熱・日光・金属イオン・アルカリ・粗い表面などです。

試験の罠
分解により酸素が発生するため、容器を完全密栓すると破裂の危険があります。

他の選択肢が不適切な理由
「日光や熱に長い時間さらされる」ことは分解を促す要因です。光と熱はどちらも分解反応の引き金になります。「鉄・銅などの金属イオンが混入する」ことも分解を促す要因で、ごく微量でも触媒のように働いて分解を加速します。「アルカリ性の物質が微量でも混入する」ことも同様に分解を促します。これらはいずれも、容器の材質や保管場所を選ぶ際に避けるべき条件として押さえておく必要があります。
問74-16

ハロゲン間化合物の性状に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①二種類のハロゲンからなる化合物で、水と激しく反応する
  • ②ハロゲンと金属からなる化合物で、水に溶けて安定である
  • ③炭素を含む有機化合物であり、可燃性である
  • ④常温で気体であり、液体としては存在しない
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正解 ①二種類のハロゲンからなる化合物で、水と激しく反応する
解説
ハロゲン間化合物は、ふっ素・塩素・臭素・よう素などのうち二種類のハロゲンが結合した化合物で、三ふっ化臭素・五ふっ化臭素・五ふっ化よう素などがあります。水と激しく反応して有毒なふっ化水素等を生じます。

ポイント
ほとんどの金属や非金属と反応してハロゲン化物をつくります。消火には粉末消火剤や乾燥砂を用います。

試験の罠
第6類で唯一、注水が厳禁となる品名です。

他の選択肢が不適切な理由
「ハロゲンと金属からなる化合物で水に溶けて安定である」とする記述は、構成する元素も水に対する挙動も誤りで、水と出会えば激しく反応して有毒で腐食性の強いガスを生じます。「炭素を含む有機化合物であり可燃性である」とする記述も誤りで、第6類はすべて無機の不燃性液体です。「常温で気体であり液体としては存在しない」とする記述も、常温で液体であることを前提とする第6類の分類に反します。
問84-16

硝酸の貯蔵容器の材質として、適切でないものはどれか。

  • ①耐酸性の樹脂製容器
  • ②銅製の容器
  • ③ガラス製の容器
  • ④ステンレス鋼製の容器
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正解 ②銅製の容器
解説
銅は硝酸と反応して溶解し、有毒な窒素酸化物を発生します。硝酸の貯蔵には適しません。

ポイント
ステンレス鋼、ガラス、耐酸性の合成樹脂などが用いられます。

試験の罠
銅は希塩酸には溶けませんが、酸化力のある硝酸には溶けます。酸の種類による違いに注意します。

他の選択肢が不適切な理由
耐酸性の樹脂製容器は、強い酸に侵されにくい材質として選ばれるもので、この用途に適します。ガラス製の容器も酸に侵されず、光による分解を防ぐために褐色のものが用いられます。ステンレス鋼も、濃いものに対しては表面に緻密な被膜ができて溶けにくくなるため、容器や配管の材質として広く使われています。避けるべきなのは、酸化力のある酸に溶けて有毒なガスを出す金属です。
問94-16

第6類危険物が流出したときの応急措置として、正しいものはどれか。

  • ①そのまま放置しておき、自然に分解するのを待つ
  • ②おがくずや紙に吸収させたうえで、安全な場所へ回収する
  • ③大量の水で希釈するか、乾燥砂等で受け止めて回収する
  • ④可燃性の有機溶剤を大量に使って洗い流してしまう
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正解 ③大量の水で希釈するか、乾燥砂等で受け止めて回収する
解説
流出した第6類は、大量の水で希釈するか、乾燥砂や中和剤で処理して回収します。

ポイント
ハロゲン間化合物の場合は水と反応するため、水は使わず乾燥砂等で処理します。

試験の罠
おがくず・紙・有機溶剤はいずれも可燃物であり、酸化されて発火するおそれがあります。絶対に使ってはいけません。

他の選択肢が不適切な理由
「そのまま放置して自然に分解するのを待つ」とする記述は誤りで、周囲の可燃物と接触すれば発火するおそれがあり、腐食性による被害も広がります。「おがくずや紙に吸収させたうえで回収する」とする記述は極めて危険で、これらは酸化されやすい可燃物であり、吸わせた時点で発火することがあります。「可燃性の有機溶剤を大量に使って洗い流す」とする記述も同じ理由で危険で、酸化剤と可燃物を混ぜ合わせる行為にほかなりません。
問104-16

過酸化水素の用途と危険性に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①漂白剤や消毒剤に使われ、濃度が高いほど安定性は増していく
  • ②分解を抑えるため、容器は必ず密栓して保存する必要がある
  • ③可燃性であるため、燃料としても広く用いられている物質である
  • ④漂白剤や消毒剤に使われるが、高濃度では強い酸化剤となる
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正解 ④漂白剤や消毒剤に使われるが、高濃度では強い酸化剤となる
解説
過酸化水素は漂白・消毒に広く使われますが、高濃度になると強い酸化剤として働き、可燃物と接触すると発火の危険があります。濃度が高いほど不安定になります。

ポイント
相手によっては還元剤としても働く、めずらしい性質を持ちます。分解を抑えるため、りん酸などの安定剤を加えて貯蔵します。

試験の罠
分解して生じた酸素で内圧が上がるため、容器は密栓せず通気のための穴のある栓を用います。密栓すると容器が破裂するおそれがあります。

他の選択肢が不適切な理由
「濃度が高いほど安定性は増していく」とする記述は方向が逆で、濃いものほど分解しやすく、可燃物と触れれば発火の危険が生じます。「容器は必ず密栓して保存する」とする記述も誤りで、分解によって出る酸素で内圧が上がるため、この物質だけは通気のための穴のある栓を用います。「可燃性であるため燃料としても広く用いられている」とする記述も誤りで、それ自体は燃えず、他の物質の燃焼を助ける側に働きます。

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