2026年版・3-3

物質の分類と化学結合の一問一答

甲種危険物取扱者「物理学及び化学」から、物質の分類と化学結合に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問13-3

単体・化合物・混合物の分類として、正しいものはどれか。

  • ①ガソリンもエタノールも、いずれも単体として分類される
  • ②ガソリンは化合物であり、エタノールは単体である
  • ③ガソリンもエタノールも、いずれも混合物である
  • ④ガソリンは混合物であり、エタノールは化合物である
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正解 ④ガソリンは混合物であり、エタノールは化合物である
解説
ガソリンは炭素数4から10程度の炭化水素が多数混ざった混合物です。エタノールはC2H5OHという一定の組成を持つ化合物です。

ポイント
単体は1種類の元素からなる純物質で、酸素・硫黄・鉄などが該当します。

試験の罠
灯油・軽油・重油・原油もすべて混合物です。混合物には一定の沸点がなく、沸点範囲を持ちます。

他の選択肢が不適切な理由
「いずれも単体」「ガソリンは化合物でエタノールは単体」とする記述は、単体が1種類の元素だけからできた物質であることを見落としています。どちらも炭素や水素など複数の元素を含むため単体ではありません。「いずれも混合物」とする記述は、エタノールが決まった組成と一定の沸点を持つ一つの物質である点に反します。ガソリンのように沸点が幅を持つものが混合物です。
問23-3

鉄がさびる変化と、氷が溶ける変化の区別として、正しいものはどれか。

  • ①鉄がさびるのは化学変化であり、氷が溶けるのは物理変化である
  • ②鉄がさびるのは物理変化であり、氷が溶けるのは化学変化である
  • ③鉄がさびるのも氷が溶けるのも、いずれも化学変化である
  • ④鉄がさびるのも氷が溶けるのも、いずれも物理変化である
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正解 ①鉄がさびるのは化学変化であり、氷が溶けるのは物理変化である
解説
鉄がさびるのは鉄が酸素と結合して酸化鉄になる化学変化です。氷が溶けるのは水という物質のままで状態だけが変わる物理変化です。

ポイント
燃焼・爆発・中和・電気分解は化学変化、蒸発・溶解・昇華・破砕は物理変化です。

試験の罠
食塩が水に溶けるのは物理変化ですが、金属が塩酸に溶けて水素を発生するのは化学変化です。「溶ける」という言葉だけでは判断できません。

他の選択肢が不適切な理由
鉄がさびる変化を物理変化とする記述は、鉄が酸素と結び付いて別の物質になっており、元の鉄には戻らない点で誤りです。氷が溶ける変化を化学変化とする記述は、氷も水も同じ物質であり、冷やせば再び氷に戻る点に反します。両方を同じ種類の変化とする記述も、一方は物質そのものが変わり、もう一方は姿だけが変わるという違いを見落としています。
問33-3

同素体の組合せとして、正しいものはどれか。

  • ①水と過酸化水素
  • ②酸素とオゾン
  • ③エタノールとジメチルエーテル
  • ④一酸化炭素と二酸化炭素
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正解 ②酸素とオゾン
解説
同素体とは、同じ元素からできているが性質の異なる単体どうしをいいます。酸素O2とオゾンO3はいずれも酸素だけからなる単体で、同素体の関係にあります。

ポイント
ほかに、炭素のダイヤモンド・黒鉛、りんの黄りん・赤りん、硫黄の斜方硫黄・単斜硫黄・ゴム状硫黄があります。

試験の罠
エタノールとジメチルエーテルは分子式が同じで構造が異なる「異性体」であり、同素体ではありません。

他の選択肢が不適切な理由
「水と過酸化水素」は、いずれも水素と酸素からできていますが二種類の元素を含む化合物であり、単体どうしの関係ではありません。「エタノールとジメチルエーテル」は、原子の数が同じで並び方が違う関係にあり、同じ元素だけからなる単体ではないため別の分類になります。「一酸化炭素と二酸化炭素」は、含まれる酸素の数そのものが違う別々の化合物で、組成が異なります。
問43-3

化学結合に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①共有結合は、金属原子どうしが自由電子を共有してできる結合である
  • ②金属結合は、非金属原子どうしが電子対を共有する結合である
  • ③イオン結合は、陽イオンと陰イオンが静電気力で引き合う結合である
  • ④水素結合は、共有結合よりもはるかに強い結合のことである
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正解 ③イオン結合は、陽イオンと陰イオンが静電気力で引き合う結合である
解説
イオン結合は金属元素の陽イオンと非金属元素の陰イオンが静電気的な引力で結び付く結合で、塩化ナトリウムが代表例です。

ポイント
共有結合は非金属原子どうしが電子対を共有する結合、金属結合は金属原子が自由電子を共有する結合です。

試験の罠
水素結合は分子間に働く比較的弱い結合です。水やアルコールの沸点が高い理由になっています。

他の選択肢が不適切な理由
「共有結合は金属原子どうしが自由電子を共有してできる」とする記述と「金属結合は非金属原子どうしが電子対を共有する」とする記述は、二つの結合の説明をそっくり入れ替えたものです。共有結合は非金属どうし、金属結合は金属どうしの結び付きです。「水素結合は共有結合よりもはるかに強い」とする記述は、分子と分子の間に働く比較的弱い引力である点と逆になっています。
問53-3

有機化合物の一般的な特徴として、誤っているものはどれか。

  • ①炭素を骨格としており、その多くは可燃性である
  • ②一般に水に溶けにくく、有機溶媒に溶けやすいものが多い
  • ③一般に融点・沸点が無機化合物より低いものが多い
  • ④一般に電気をよく通し、電解質であるものが多い
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正解 ④一般に電気をよく通し、電解質であるものが多い
解説
有機化合物の多くは共有結合でできた分子性物質であり、水に溶けてもイオンに電離しない非電解質が大半です。したがって電気を通しにくい性質を持ちます。

ポイント
有機化合物は可燃性で、燃焼すると二酸化炭素と水を生じます。第4類危険物はほとんどが有機化合物です。

試験の罠
酢酸などのカルボン酸は弱酸として一部電離しますが、それでも電気伝導性は低いままです。

他の選択肢が不適切な理由
残る三つはいずれも正しい特徴です。炭素を骨格とし多くが可燃性であるのは、炭素と水素が酸素と結び付いて熱を出しやすいためで、第4類危険物の大半がこれにあたります。水に溶けにくく有機溶媒に溶けやすいのは、分子に極性の小さいものが多いためです。融点や沸点が低いものが多いのは、分子どうしの結び付きが弱く、少ない熱で離れやすいためです。
問63-3

元素の周期表に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①同じ族に属する元素は、化学的性質が似ている
  • ②同じ周期の元素は、化学的性質が似ている
  • ③周期表は元素を原子量の順に並べたものである
  • ④アルカリ金属は周期表の右端に位置している
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正解 ①同じ族に属する元素は、化学的性質が似ている
解説
周期表は原子番号の順に元素を並べたもので、縦の列(族)が同じ元素は最外殻電子の数が同じため化学的性質が似ています。

ポイント
1族のアルカリ金属(リチウム・ナトリウム・カリウム)は左端にあり、いずれも水と激しく反応します。第3類危険物に多く含まれます。

試験の罠
周期表は原子量ではなく原子番号の順です。

他の選択肢が不適切な理由
「同じ周期の元素は化学的性質が似ている」とする記述は、横の並びが電子の入る殻の段階を示すもので、性質が似るのは縦の並びである点を取り違えています。「原子量の順に並べたもの」とする記述は、並べる基準が原子番号である点で誤りです。「アルカリ金属は右端に位置している」とする記述は、水と激しく反応するこれらの金属が左端の列にあることと逆になっています。
問73-3

純物質と混合物の見分け方に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①混合物は融点・沸点が一定であるが、純物質は一定の値をとらない
  • ②純物質は融点・沸点が一定であるが、混合物は一定の値をとらない
  • ③純物質も混合物も、融点・沸点は常に一定の値である
  • ④融点・沸点では、純物質と混合物を区別することはできない
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正解 ②純物質は融点・沸点が一定であるが、混合物は一定の値をとらない
解説
純物質は一定の融点・沸点を示しますが、混合物は成分の割合によって値が変わり、沸騰も一定温度では起こらず範囲を持ちます。

ポイント
灯油の沸点が「約145℃から270℃」と幅で示されるのは混合物だからです。

試験の罠
混合物の引火点は、含まれる成分のうち最も引火点の低いものに強く影響されます。

他の選択肢が不適切な理由
「混合物は一定であるが純物質は一定の値をとらない」とする記述は、両者の性質をそっくり入れ替えたものです。「どちらも常に一定の値である」とする記述は、灯油の沸点が幅で示されることを説明できません。「融点や沸点では区別できない」とする記述は、値が一点に定まるかどうかがまさに純物質と混合物を見分ける手がかりになるという事実に反します。
問83-3

分子量の求め方に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①分子を構成する原子の原子番号をすべて合計して求める
  • ②分子を構成する原子の数をそのまま合計して求める
  • ③分子を構成する原子の原子量をすべて合計して求める
  • ④分子の質量をその密度で割ることによって求める
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正解 ③分子を構成する原子の原子量をすべて合計して求める
解説
分子量は、その分子を構成するすべての原子の原子量の総和です。たとえば水H2Oは1×2+16=18になります。

ポイント
主要な原子量はH=1、C=12、N=14、O=16、Na=23、S=32、Cl=35.5です。これらは暗記しておきます。

試験の罠
原子番号と原子量は別の値です。炭素は原子番号6、原子量12です。

他の選択肢が不適切な理由
「原子番号をすべて合計する」とする記述は、原子番号が陽子の数を示す番号であって重さそのものではない点を取り違えています。炭素は原子番号6ですが重さの目安は12です。「原子の数をそのまま合計する」とする記述は、重い原子も軽い原子も同じ1と数えることになり、重さの指標になりません。「質量を密度で割る」とする記述は体積を求める計算であり、分子量とは別のものです。
問93-3

溶解に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①溶解のしやすさは分子量のみによって決まる
  • ②極性の大きい物質は無極性の溶媒に溶けやすい
  • ③すべての有機化合物は、水に対してよく溶ける性質がある
  • ④極性の大きい物質は極性の大きい溶媒に溶けやすい
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正解 ④極性の大きい物質は極性の大きい溶媒に溶けやすい
解説
「似たものは似たものを溶かす」という原則があり、極性物質は水などの極性溶媒に、無極性物質はベンゼンなどの無極性溶媒に溶けやすくなります。

ポイント
アルコール類は分子内に極性の大きいヒドロキシ基を持つため水に溶けますが、炭素鎖が長くなるほど無極性の性格が強まり水に溶けにくくなります。

試験の罠
ガソリンやベンゼンは無極性のため水に溶けず、水に浮きます。

他の選択肢が不適切な理由
「分子量のみによって決まる」とする記述は、分子の中の電気的な偏りが溶けやすさを大きく左右する点を見落としています。「極性の大きい物質は無極性の溶媒に溶けやすい」とする記述は、似た性質どうしがなじむという原則と逆になっています。「すべての有機化合物は水によく溶ける」とする記述は、ガソリンやベンゼンが水に溶けずに浮くという身近な事実と正面から食い違います。
問103-3

コロイドに関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①直径が10のマイナス9乗メートル程度の粒子が分散した状態をいう
  • ②溶質が完全にイオンにまで分かれてしまった状態のことをいう
  • ③目に見えるほどの大きさをもつ粒子が沈殿してしまっている状態をいう
  • ④二種類以上の液体が完全に均一に混じり合った状態をいう
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正解 ①直径が10のマイナス9乗メートル程度の粒子が分散した状態をいう
解説
コロイドは、およそ1nmから100nm程度の粒子が液体などの中に分散した状態です。牛乳や煙が代表例です。

ポイント
コロイド溶液に光を当てると光の通路が見えるチンダル現象や、粒子が不規則に動くブラウン運動が観察されます。

試験の罠
真の溶液(イオンや分子が分散)とコロイド、懸濁液を粒子の大きさで区別します。

他の選択肢が不適切な理由
「溶質が完全にイオンにまで分かれた状態」とする記述は、食塩水のような真の溶液の説明で、粒子が分子より大きい状態を指すコロイドとは異なります。「目に見えるほどの大きさの粒子が沈殿している状態」とする記述は、粒子が大きすぎて分散を保てない状態であり、コロイドはこれより小さく沈まずに漂います。「二種類以上の液体が完全に均一に混じり合った状態」とする記述も、粒子が漂う状態とは別のものです。

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