2026年版・3-4

化学反応式とモル計算の一問一答

甲種危険物取扱者「物理学及び化学」から、化学反応式とモル計算に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問13-4

メタンCH4の完全燃焼を表す化学反応式として、正しいものはどれか。

  • ①CH4 + 2O2 → CO2 + 2H2O
  • ②CH4 + O2 → CO2 + H2O
  • ③CH4 + 3O2 → 2CO2 + 2H2O
  • ④2CH4 + O2 → 2CO + 4H2
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正解 ①CH4 + 2O2 → CO2 + 2H2O
解説
メタン1分子には炭素1個と水素4個があるため、生成物は二酸化炭素1分子と水2分子です。右辺の酸素原子は2+2=4個なので、左辺は酸素分子2個が必要です。

ポイント
炭化水素の完全燃焼では、炭素は二酸化炭素に、水素は水になります。まず炭素と水素を合わせ、最後に酸素の数を合わせるのが手順です。

試験の罠
不完全燃焼では一酸化炭素や煤が生じます。「完全燃焼」の語を見落とさないようにします。

他の選択肢が不適切な理由
酸素分子を1個とする式は、右辺に酸素原子が四つ必要なのに二つしか供給しておらず、両辺の数が合いません。酸素分子を3個として二酸化炭素を2分子とする式は、左辺に炭素が1個しかないのに右辺で2個生じることになり、炭素の数が合いません。一酸化炭素と水素を生じるとする式は、完全燃焼という条件に反するうえ、水素が水にならず残ってしまう点でも成り立ちません。
問23-4

標準状態において、プロパンC3H8を1mol完全燃焼させるのに必要な酸素の体積として正しいものはどれか。

  • ①22.4L
  • ②112L
  • ③67.2L
  • ④134.4L
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正解 ②112L
解説
プロパンの燃焼式はC3H8+5O2→3CO2+4H2Oです。プロパン1molに対し酸素は5mol必要で、標準状態では5×22.4=112Lになります。

ポイント
反応式の係数がそのまま物質量の比になり、気体では体積の比にもなります。

試験の罠
二酸化炭素の生成量(3mol=67.2L)と取り違えないよう、何を問われているかを確認します。

他の選択肢が不適切な理由
22.4Lは、必要な酸素が1molだと考えた場合の値で、燃焼式の係数を見ていません。67.2Lは、生じる二酸化炭素3molぶんの体積であり、問われている酸素とは別のものです。134.4Lは、酸素を6molとして計算した場合の値で、水素8個から水4分子が生じることと、二酸化炭素3分子ぶんを合わせた酸素原子の数を数え違えると生じます。反応式の係数を正しく立てることが出発点になります。
問33-4

炭素12gを完全燃焼させたときに生じる二酸化炭素の質量として、正しいものはどれか。

  • ①12g
  • ②22g
  • ③44g
  • ④56g
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正解 ③44g
解説
炭素の原子量は12なので12gは1molです。C+O2→CO2より、生じる二酸化炭素も1molで、その分子量は12+16×2=44、したがって44gになります。

ポイント
質量保存の法則により、炭素12gと酸素32gが結合して二酸化炭素44gが生じています。

試験の罠
炭素の質量がそのまま生成物の質量になるわけではありません。結合した酸素の分だけ増えます。

他の選択肢が不適切な理由
12gは、炭素の質量がそのまま生成物の質量になると考えた場合の値で、結び付いた酸素の分を数えていません。22gは、求めた値の半分にあたり、二酸化炭素が0.5molしか生じないと誤って計算した場合に出てきます。56gは、二酸化炭素の分子量を44ではなく56と取り違えた場合の値で、炭素の12を二重に数えると生じます。まず物質量を出し、次に分子量を掛ける手順が確実です。
問43-4

化学反応の量的関係に関する法則として、正しいものはどれか。

  • ①アボガドロの法則により、同質量の気体は同体積を占める
  • ②質量保存の法則により、反応の前後で分子の総数は変わらない
  • ③定比例の法則により、同じ元素の組合せは常に同じ化合物になる
  • ④質量保存の法則により、反応の前後で物質の総質量は変わらない
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正解 ④質量保存の法則により、反応の前後で物質の総質量は変わらない
解説
化学反応では原子の組合せが変わるだけで原子そのものは増減しないため、反応前後の総質量は変化しません。

ポイント
定比例の法則は、一つの化合物を構成する成分元素の質量比が常に一定であるという法則です。

試験の罠
分子の総数は変わることがあります。たとえばCH4+2O2→CO2+2H2Oでは3分子から3分子ですが、反応によっては増減します。

他の選択肢が不適切な理由
「同質量の気体は同体積を占める」とする記述は、同じ温度と圧力で同じ体積を占めるのが同じ物質量のときであり、質量ではない点を取り違えています。「反応の前後で分子の総数は変わらない」とする記述は、変わらないのが原子の数であって分子の数ではない点で誤りです。「同じ元素の組合せは常に同じ化合物になる」とする記述は、一酸化炭素と二酸化炭素のように比率の違う化合物が存在することと合いません。
問53-4

水18gに含まれる水分子の物質量として、正しいものはどれか。

  • ①1mol
  • ②0.5mol
  • ③2mol
  • ④18mol
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正解 ①1mol
解説
水の分子量は1×2+16=18です。物質量は質量を分子量で割って求めるので、18÷18=1molになります。

ポイント
1molには約6.02×10の23乗個の粒子が含まれます。これがアボガドロ数です。

試験の罠
分子量の計算で水素の原子量を2としないよう注意します。水素原子1個の原子量は1です。

他の選択肢が不適切な理由
0.5molは、水の分子量を36と誤って倍に見積もった場合の値です。2molは、逆に分子量を9として半分に見積もった場合の値で、水素原子の数え方を誤ると生じます。18molは、質量の数値をそのまま物質量として答えたもので、分子量で割るという手順を踏んでいません。物質量は質量を分子量で割って求めるという一点を守れば、これらの値にはなりません。
問63-4

熱化学に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①発熱反応では反応物より生成物のエネルギーが高くなる
  • ②発熱反応では反応物より生成物のエネルギーが低くなる
  • ③吸熱反応では、その周囲の温度が上昇する
  • ④燃焼はすべて吸熱反応に分類されるものである
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正解 ②発熱反応では反応物より生成物のエネルギーが低くなる
解説
発熱反応では、反応物の持つエネルギーの一部が熱として外部へ放出されるため、生成物のエネルギーは反応物より低くなります。

ポイント
燃焼はすべて発熱反応です。第5類危険物のように、分子内に酸素を含むなどして自ら反応が進みやすい物質では、この発熱が急激に起こって爆発に至ることがあります。

試験の罠
吸熱反応では周囲から熱を奪うため、周囲の温度は下がります。

他の選択肢が不適切な理由
「発熱反応では生成物のエネルギーが高くなる」とする記述は、外へ熱を放り出しているのだから手元に残るエネルギーは減るはずだという関係と逆になっています。「吸熱反応では周囲の温度が上昇する」とする記述は、周りから熱を奪う反応であり、実際には周囲が冷える点で誤りです。「燃焼はすべて吸熱反応」とする記述は、燃えているものが熱と光を出しているという最も基本的な事実に反します。
問73-4

反応速度に影響する要因に関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①温度が高いほど反応速度は大きくなる
  • ②反応物の濃度が高いほど反応速度は大きくなる
  • ③触媒は反応熱の大きさを変化させ、反応を速める
  • ④固体は表面積が大きいほど反応速度は大きくなる
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正解 ③触媒は反応熱の大きさを変化させ、反応を速める
解説
触媒は活性化エネルギーを小さくして反応速度を変えますが、反応熱の大きさや反応の前後のエネルギー差そのものは変えません。

ポイント
一般に温度が10℃上がると反応速度は約2倍から3倍になります。粉じん爆発が激しいのは、粉体の表面積が極めて大きいためです。

試験の罠
触媒は反応の前後で自身が変化しません。消費されるという記述も誤りです。

他の選択肢が不適切な理由
残る三つはいずれも正しい記述です。温度が高いほど速いのは、分子の運動が激しくなって反応に必要なエネルギーを持つものが増えるためです。濃度が高いほど速いのは、分子どうしがぶつかる機会がそれだけ多くなるためです。固体の表面積が大きいほど速いのは、反応が起きるのが表面だからで、粉状にすると爆発的に燃えるのはこの性質によります。
問83-4

化学平衡に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①温度や圧力を変えても状態が変化しない性質をいう
  • ②反応が完全に停止して物質の変化がなくなった状態をいう
  • ③反応物がすべて生成物に変化しきってしまった状態のことをいう
  • ④可逆反応で正反応と逆反応の速度が等しくなった状態をいう
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正解 ④可逆反応で正反応と逆反応の速度が等しくなった状態をいう
解説
化学平衡は、正反応と逆反応の速度が等しくなり、見かけ上は変化が止まって見える状態です。実際には両方向の反応が続いています。

ポイント
ルシャトリエの原理により、温度・圧力・濃度を変えると、その変化を和らげる方向へ平衡が移動します。

試験の罠
平衡状態でも反応は進行しています。「完全に停止」は誤りです。

他の選択肢が不適切な理由
「温度や圧力を変えても状態が変化しない性質」とする記述は、条件を変えると釣り合いの位置が動くという性質と逆です。「反応が完全に停止して物質の変化がなくなった状態」とする記述は、見かけ上変化がないだけで両方向の反応は続いている点を取り違えています。「反応物がすべて生成物に変化しきった状態」とする記述は、行きと戻りが釣り合って両方が共存するという釣り合いの意味そのものに反します。
問93-4

エタノールC2H5OHの完全燃焼を表す化学反応式として、正しいものはどれか。

  • ①C2H5OH + 3O2 → 2CO2 + 3H2O
  • ②C2H5OH + 2O2 → 2CO2 + 2H2O
  • ③C2H5OH + 4O2 → 2CO2 + 3H2O
  • ④C2H5OH + O2 → CO2 + H2O
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正解 ①C2H5OH + 3O2 → 2CO2 + 3H2O
解説
炭素2個から二酸化炭素2分子、水素6個から水3分子が生じます。右辺の酸素原子は2×2+3=7個で、左辺にはエタノール自身が1個持つため、残り6個=酸素分子3個が必要です。

ポイント
分子内に酸素を持つ物質では、その酸素も勘定に入れることを忘れないようにします。

試験の罠
エタノール自身が持つ酸素1個を数え落とすと、必要な酸素が多すぎる計算になり、係数の大きい誤りの式を選んでしまいます。まず炭素と水素を合わせ、最後に両辺の酸素原子の数を数え直すのが確実です。

他の選択肢が不適切な理由
酸素分子を2個とし水を2分子とする式は、水素原子が6個あるのに水4個ぶんしか作っておらず、水素の数が合いません。酸素分子を4個とする式は、生成物側の酸素原子が7個であるのに左辺で9個を用意することになり、エタノール自身が持つ酸素1個を数え落とすと選んでしまいます。酸素分子を1個とする式は、炭素も水素も酸素もすべて数が合っておらず、係数を付ける作業をしていない状態です。
問103-4

1気圧・0℃において、二酸化炭素44gが占める体積として正しいものはどれか。

  • ①11.2L
  • ②22.4L
  • ③44.8L
  • ④67.2L
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正解 ②22.4L
解説
二酸化炭素の分子量は44なので、44gは1molです。標準状態で気体1molの体積は22.4Lです。

ポイント
二酸化炭素消火剤の体積を見積もる際にもこの関係を使います。液化して充填された二酸化炭素は、放出されると大きく体積を増して酸素濃度を下げます。

試験の罠
標準状態でない場合は状態方程式で補正が必要です。条件を必ず確認します。

他の選択肢が不適切な理由
11.2Lは、二酸化炭素44gを0.5molと誤って見積もった場合の値で、分子量を88と取り違えると生じます。44.8Lは2molぶんの体積で、分子量を22とした場合に出てきます。67.2Lは3molぶんの体積です。まず質量を分子量で割って物質量を出し、それに標準状態での1molあたりの体積を掛ける、という順序を守れば取り違えは起きません。

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