2026年版・2-5

運搬・移送の基準と混載の一問一答

甲種危険物取扱者「危険物に関する法令②」から、運搬・移送の基準と混載に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問12-5

危険物の運搬に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①運搬を行うには危険物取扱者の資格が必要である
  • ②運搬の基準は、指定数量以上の場合にのみ適用される
  • ③運搬を行うには市町村長等の承認が必要である
  • ④運搬の基準は、指定数量未満であっても適用される
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正解 ④運搬の基準は、指定数量未満であっても適用される
解説
運搬に関する技術上の基準は、危険物の数量にかかわらず適用されます。指定数量未満であっても、容器・積載方法・運搬方法の基準を守らなければなりません。

ポイント
運搬には危険物取扱者の資格も、行政庁の許可・承認も不要です。これに対し移送(移動タンク貯蔵所による輸送)には免状を持つ者の乗車が必要です。

試験の罠
運搬と移送の違いは毎回出題される最重要論点です。運搬=トラック等で容器を運ぶ、移送=タンクローリーで運ぶ、と押さえます。

他の選択肢が不適切な理由
「運搬を行うには危険物取扱者の資格が必要」「市町村長等の承認が必要」とする記述は、いずれも運搬に資格も行政の手続も求められていない点で誤りです。運搬では容器に密封された状態で運ぶため、容器と積み方の基準を守ることで安全が確保される仕組みになっています。「指定数量以上の場合にのみ適用される」とする記述は、少量であっても容器が壊れれば漏れることに変わりはないという事情を見落としています。
問22-5

指定数量以上の危険物を車両で運搬する場合の標識に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①0.3m平方の黒色の板に黄色の反射塗料で「危」と表示した標識を掲げる
  • ②0.3m平方の黄色の板に黒色の文字で「危険物」と表示した標識を掲げる
  • ③0.6m平方の白色の板に赤色の文字で「危」と表示した標識を掲げる
  • ④標識の掲示は移動タンク貯蔵所に限られ、車両運搬では不要である
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正解 ①0.3m平方の黒色の板に黄色の反射塗料で「危」と表示した標識を掲げる
解説
指定数量以上の危険物を車両で運搬する場合は、0.3m平方の地が黒色の板に黄色の反射塗料等で「危」と表示した標識を、車両の前後の見やすい箇所に掲げます。

ポイント
この標識は移動タンク貯蔵所にも同様に掲げます。

試験の罠
色の組合せ(黒地に黄文字)と大きさ(0.3m平方)の両方が問われます。製造所等の「火気厳禁」の掲示板とは別物です。

他の選択肢が不適切な理由
「黄色の板に黒色の文字」とする記述は地と文字の色が入れ替わっており、表示する文字も定められたものと異なります。「0.6m平方の白色の板に赤色の文字」とする記述は、大きさも配色も実際の定めと合いません。「掲示は移動タンク貯蔵所に限られ、車両運搬では不要」とする記述は、容器で運ぶ場合であっても周囲の車や事故対応にあたる者に中身の危険を知らせる必要がある点に反します。
問32-5

危険物の運搬容器の外部に表示すべき事項として、含まれないものはどれか。

  • ①危険物の数量
  • ②運搬する車両の登録番号
  • ③収納する危険物に応じた注意事項
  • ④危険物の品名・危険等級および化学名
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正解 ②運搬する車両の登録番号
解説
運搬容器の外部には、品名・危険等級・化学名(第4類の水溶性のものは「水溶性」の表示も)、数量、収納する危険物に応じた注意事項を表示します。車両の登録番号は容器の表示事項ではありません。

ポイント
注意事項の例は、第1類のアルカリ金属の過酸化物が「火気・衝撃注意」「可燃物接触注意」「禁水」、第4類が「火気厳禁」です。

試験の罠
表示事項を問う問題では、施設側の掲示板の記載事項と混同しないようにします。

他の選択肢が不適切な理由
残る三つはいずれも表示すべき事項です。数量を書くのは、漏れたときにどれだけの量が広がりうるかを判断する材料になるためです。危険物に応じた注意事項を書くのは、水をかけてよいのか、火気だけを避ければよいのかという対応がひと目で分かるようにするためです。品名・危険等級・化学名を書くのは、中身を特定するための基本の情報です。車両の登録番号は容器そのものの危険とは関係がありません。
問42-5

危険物の類別による運搬時の混載禁止に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①第1類と第4類は混載することができる
  • ②第2類と第6類は混載することができる
  • ③第1類と第6類は混載することができる
  • ④第3類と第5類は混載することができる
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正解 ③第1類と第6類は混載することができる
解説
混載できる組合せは、第1類と第6類、第2類と第4類、第2類と第5類、第3類と第4類、第4類と第5類です。第1類と第6類はいずれも酸化性であるため混載が認められます。

ポイント
覚え方として、第4類は第2類・第3類・第5類と混載でき、第1類は第6類とだけ混載できる、と整理します。

試験の罠
この混載規制は、指定数量の10分の1以下の危険物には適用されません。

他の選択肢が不適切な理由
「第1類と第4類」「第2類と第6類」とする記述は、いずれも酸素を供給する性質のものと燃えやすいものを組み合わせており、荷崩れなどで接触すれば発火や激しい燃焼につながるため認められません。「第3類と第5類」とする記述は、空気や水と反応するものと、自身の中に酸素を持ち分解しやすいものを同じ車両に積むことになり、一方の事故がもう一方を巻き込む危険が大きい組合せです。
問52-5

混載の禁止規定が適用されない場合に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①運搬距離が50km以内である場合
  • ②指定数量の5分の1以下の危険物である場合
  • ③危険物取扱者が同乗している場合
  • ④指定数量の10分の1以下の危険物である場合
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正解 ④指定数量の10分の1以下の危険物である場合
解説
類を異にする危険物の混載禁止は、指定数量の10分の1以下の危険物については適用されません。

ポイント
10分の1という数字は、危険等級の適用や表示の一部緩和にも関わります。少量危険物の5分の1と混同しないようにします。

試験の罠
運搬距離や資格の有無は混載規制の適用に影響しません。

他の選択肢が不適切な理由
「運搬距離が50km以内である場合」とする記述は、距離が短くても事故が起きれば同じ危険が生じる点で理由になりません。「指定数量の5分の1以下」とする記述は、5分の1が少量危険物として条例の規制対象となる入口の数値であり、混載の規制とは別のものです。「危険物取扱者が同乗している場合」とする記述は、そもそも運搬に資格が求められていないことと、資格者がいても物どうしの反応は防げないことの二つに反します。
問62-5

危険物の積載方法に関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①すべての危険物は、雨水の浸透を防ぐため防水性の被覆をすること
  • ②第1類・第3類の自然発火性物品等は、日光の直射を避ける被覆をすること
  • ③第4類のうち特殊引火物は、日光の直射を避けるため遮光性の被覆をすること
  • ④運搬容器は、必ずその収納口を上方に向けた状態で積載すること
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正解 ①すべての危険物は、雨水の浸透を防ぐため防水性の被覆をすること
解説
防水性の被覆が必要なのは、第1類のアルカリ金属の過酸化物、第2類の鉄粉・金属粉・マグネシウム、第3類の禁水性物品です。すべての危険物に必要なわけではありません。

ポイント
遮光性の被覆が必要なのは、第1類、第3類の自然発火性物品、第4類の特殊引火物、第5類、第6類です。

試験の罠
遮光性(日光を避ける)と防水性(水を避ける)の対象を混同させる出題が頻出です。水と反応するものは防水、と結び付けます。

他の選択肢が不適切な理由
残る三つはいずれも正しい基準です。第1類や第3類の自然発火性物品に日光の直射を避ける被覆を求めるのは、熱や光が分解や発熱のきっかけになるためです。特殊引火物に同じ被覆を求めるのは、沸点が低く日射で温まると蒸気が急に増えるためです。運搬容器の収納口を上方に向けて積載するのは、横倒しにすると口の部分から漏れやすく、内圧で押し出される危険もあるためです。
問72-5

危険物の移送に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①移送する車両には、危険物取扱者が同乗していれば免状の携帯は不要である
  • ②移送する危険物を取り扱える免状を有する者が乗車しなければならない
  • ③移送とは、容器に収納した危険物をトラックで運ぶことをいう
  • ④移送の際は、あらかじめ市町村長等の承認を受ける必要がある
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正解 ②移送する危険物を取り扱える免状を有する者が乗車しなければならない
解説
移動タンク貯蔵所による危険物の移送は、当該危険物を取り扱うことができる危険物取扱者が乗車して行い、その者は免状を携帯しなければなりません。

ポイント
長距離を連続して移送する場合(一人が運転する時間が4時間を超える、または一日あたり9時間を超える場合)は、原則として2名以上の運転要員を確保します。

試験の罠
乗車だけでなく免状の「携帯」まで必要である点が問われます。

他の選択肢が不適切な理由
「同乗していれば免状の携帯は不要」とする記述は、走行中に資格を確かめる手立てが免状の現物を示すこと以外にない点を見落としています。「容器に収納した危険物をトラックで運ぶこと」とする記述は、それが運搬であって、タンクローリーによる移送とは別の行為である点で誤りです。「あらかじめ市町村長等の承認を受ける必要がある」とする記述は、移動タンク貯蔵所が施設としてすでに許可を受けており、走るたびの手続は求められていないことに反します。
問82-5

移送の際に消防機関へ通知が必要となる危険物として、正しいものはどれか。

  • ①指定数量の10倍以上のすべての危険物
  • ②ガソリンおよび灯油など第4類の危険物のすべて
  • ③アルキルアルミニウムおよびアルキルリチウム
  • ④第4類および第5類の危険物のうち液体のもの
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正解 ③アルキルアルミニウムおよびアルキルリチウム
解説
アルキルアルミニウム、アルキルリチウムなど特に危険性の高い危険物を移送する場合は、移送の経路等を記載した書面を関係消防機関に送付し、その写しを携帯して当該書面に記載された経路を通行しなければなりません。

ポイント
これらの物質は空気や水と激しく反応するため、事故時の初動を確実にする趣旨です。

試験の罠
ガソリン等の一般的な第4類の移送には、この通知義務はありません。

他の選択肢が不適切な理由
「指定数量の10倍以上のすべての危険物」とする記述は、通知の要否が量ではなく物質そのものの危険性で決まる点に反します。「第4類のすべて」「第4類および第5類のうち液体のもの」とする記述は、対象があまりに広く、日常的に大量に運ばれるガソリンや灯油まで含めれば制度が回らなくなります。通知が求められるのは、空気や水に触れただけで激しく反応し、通常の消火方法が通用しにくいごく限られた物質です。
問92-5

運搬容器の材質に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①運搬容器の材質は、鋼板およびアルミニウム板の2種類に限られる
  • ②ガラス製の容器は、第4類の危険物に限って使用が認められている
  • ③紙製やファイバー板製の容器は、材質として認められていない
  • ④鋼板・アルミニウム板・ガラス・プラスチック等が用いられる
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正解 ④鋼板・アルミニウム板・ガラス・プラスチック等が用いられる
解説
運搬容器の材質は、鋼板、アルミニウム板、ブリキ板、ガラス、金属板、紙、プラスチック、ファイバー板、ゴム類、合成繊維、麻、木、陶磁器などが認められています。

ポイント
材質は、収納する危険物の性質に適応し、危険物と反応したり容器が劣化したりしないものを選びます。

試験の罠
材質の種類は幅広く認められています。「金属のみ」といった限定は誤りです。

他の選択肢が不適切な理由
「鋼板およびアルミニウム板の2種類に限られる」「紙製やファイバー板製の容器は認められていない」とする記述は、いずれも認められる材質を狭く見すぎています。実際には中身の性質に合っていて劣化しなければ、紙や木、陶磁器なども用いられます。「ガラス製は第4類に限って認められる」とする記述は、材質の可否が類ごとに一律に決まるのではなく、その危険物と反応しないかどうかで判断される点に反します。
問102-5

危険物の運搬中における事故発生時の措置として、正しいものはどれか。

  • ①災害の発生を防止するための応急措置を講じ、直ちに消防機関等に通報する
  • ②まず荷主に連絡したうえで、その指示を待ってから応急措置を開始する
  • ③漏れた危険物は、速やかに側溝や下水に流し、現場から除去する
  • ④少量の漏えいであれば、消防機関に通報をせずにそのまま運搬を継続してよい
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正解 ①災害の発生を防止するための応急措置を講じ、直ちに消防機関等に通報する
解説
運搬中に危険物が著しく漏れる等の災害が発生するおそれのある場合は、応急措置を講ずるとともに、直ちに最寄りの消防機関その他の関係機関に通報しなければなりません。

ポイント
応急措置と通報は同時並行で行います。指示を待つ余裕はありません。

試験の罠
側溝や下水への流入は、火災の拡大や水質汚濁を招くため絶対に行ってはなりません。

他の選択肢が不適切な理由
「荷主の指示を待ってから応急措置を開始する」とする記述は、待っている間に火災へ発展しうる点で、直ちに動くべき場面と相容れません。「側溝や下水に流して現場から除去する」とする記述は、蒸気が管を伝って離れた場所で引火するおそれがあり、被害をかえって広げます。「少量なら通報せずに運搬を継続してよい」とする記述は、漏れの原因が取り除かれていない以上、走行を続ければ漏れが拡大する点を見落としています。

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