2026年版・1-7

措置命令・許可取消しと罰則の一問一答

甲種危険物取扱者「危険物に関する法令①」から、措置命令・許可取消しと罰則に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問11-7

市町村長等が製造所等の許可を取り消すことができる場合として、正しいものはどれか。

  • ①予防規程の変更の認可を受けなかったとき
  • ②危険物保安監督者の選任の届出を怠ったとき
  • ③完成検査を受けずに製造所等を使用したとき
  • ④危険物取扱者が保安講習を受講しなかったとき
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正解 ③完成検査を受けずに製造所等を使用したとき
解説
許可の取消しまたは使用停止命令の事由は、無許可での位置・構造・設備の変更、完成検査済証の交付を受ける前の使用、位置・構造・設備の修理・改造・移転を命ずる命令への違反、保安検査の未受検、定期点検の未実施や記録の未作成・虚偽記載の五つです。

ポイント
これら五つは、いずれも施設そのものの安全性に直結する重大な違反です。

試験の罠
使用停止命令にとどまるのは、危険物の貯蔵・取扱いの基準に従うべき旨の命令への違反、危険物保安統括管理者の未選任、危険物保安監督者の未選任、これらの者の解任命令への違反の四つです。予防規程の認可を受けていないことや保安講習の未受講は、どちらの事由にも含まれません。

他の選択肢が不適切な理由
予防規程の変更の認可を受けなかったこと、保安監督者の選任の届出を怠ったこと、保安講習を受講しなかったことは、いずれも施設そのものの安全性が損なわれた状態を意味しません。書類や手続の不備、あるいは個人の義務の不履行にとどまるため、施設の許可を取り上げるほどの重い処分にはつながりません。これに対し検査を受けないまま使い始めることは、基準に適合しているかどうか未確認の施設で危険物を扱うことになり、性質が異なります。
問21-7

使用停止命令の事由にはなるが、許可の取消しの事由にはならないものはどれか。

  • ①完成検査を受けずに使用したとき
  • ②定期点検を実施していないとき
  • ③許可を受けずに位置・構造・設備を変更したとき
  • ④危険物保安監督者を定めていないとき
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正解 ④危険物保安監督者を定めていないとき
解説
危険物保安監督者の未選任や、保安監督者に業務を行わせていないこと、危険物保安統括管理者の未選任、これらの者の解任命令に違反したこと、危険物の貯蔵・取扱いの基準に従うべき旨の命令に違反したことは、使用停止命令の事由にとどまります。

ポイント
許可取消しにもなる五つの重大事由(無許可での位置・構造・設備の変更、完成検査前の使用、位置・構造・設備の修理・改造・移転を命ずる命令への違反、保安検査の未受検、定期点検の未実施等)を先に覚え、それ以外は使用停止のみと整理します。

試験の罠
同じ「命令違反」でも、施設のハードを直せという命令に違反すれば許可取消しもあり得るのに対し、危険物の扱い方を改めよという命令に違反した場合は使用停止どまりです。何についての命令かで結論が変わります。

他の選択肢が不適切な理由
残る三つはいずれも許可の取消しにもつながる事由です。完成検査を受けずに使用することは、適合性が確かめられていない施設を稼働させる行為です。許可を受けずに位置・構造・設備を変更することは、審査を経ていない状態に施設を作り変える行為です。定期点検を実施していないことは、劣化や漏れを長期にわたって見過ごす状態を招きます。三つとも施設のハードの安全性が担保されない点で共通しています。
問31-7

危険物保安監督者の解任命令に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①市町村長等は、消防法令に違反した保安監督者の解任を命ずることができる
  • ②都道府県知事は、製造所等の危険物保安監督者の解任を直接命ずることができる
  • ③消防長または消防署長が、保安監督者の解任を命ずることができる
  • ④危険物保安監督者の解任を命ずる制度は、法令上設けられていない
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正解 ①市町村長等は、消防法令に違反した保安監督者の解任を命ずることができる
解説
市町村長等は、危険物保安監督者や危険物保安統括管理者が消防法令に違反したとき、またはその業務を行わせることが公共の安全の維持等に支障を及ぼすおそれがあると認めるときは、その解任を命ずることができます。

ポイント
都道府県知事の権限は免状の返納命令です。人に対する処分でも、施設側は市町村長等、資格側は知事、と主体が分かれます。

試験の罠
解任命令に従わない場合は、施設に対する使用停止命令の事由にもなります。

他の選択肢が不適切な理由
「都道府県知事が直接命ずることができる」とする記述は、知事の権限が免状という資格に関する処分に限られ、施設の保安体制には及ばない点で誤りです。「消防長または消防署長が命ずる」とする記述は、これらが承認や立入検査を担う立場であり、選任された者を外させるという重い判断の権限を持たないことに反します。「制度が設けられていない」とする記述は、監督者が機能しなければ施設の保安が成り立たないという現実に照らして成り立ちません。
問41-7

危険物の貯蔵・取扱基準に違反した場合の措置命令に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①命令は口頭で行うことができ、書面によることを要しないものである
  • ②市町村長等は、基準に従って貯蔵・取扱いをすべきことを命ずることができる
  • ③命令に従わない場合であっても、許可の取消しや使用停止の事由にはならない
  • ④消防長または消防署長のみが、この種の命令を発することができる
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正解 ②市町村長等は、基準に従って貯蔵・取扱いをすべきことを命ずることができる
解説
製造所等における危険物の貯蔵・取扱いが技術上の基準に違反しているときは、市町村長等がその基準に従って貯蔵・取扱いをすべきことを命ずることができます。

ポイント
この命令に違反した場合は、期間を定めた使用停止命令の対象になります。許可の取消しの事由には含まれません。

試験の罠
同じ市町村長等の命令でも、位置・構造・設備が技術上の基準に適合していない場合の修理・改造・移転の命令に違反したときは、許可の取消しの事由になります。危険物の扱い方についての命令か、施設そのものについての命令かで結論が変わります。

他の選択肢が不適切な理由
「口頭で行うことができる」とする記述は、命令の内容や期限を後から確かめられなければ、従ったかどうかを判断できなくなる点で不適切です。「命令に従わなくても取消しや使用停止の事由にならない」とする記述は、従わせる手立てがなければ命令そのものが意味を失うことと矛盾します。「消防長または消防署長のみが発することができる」とする記述は、この命令が施設に対する処分であり、許可権者である市町村長等の権限である点に反します。
問51-7

無許可の場所で指定数量以上の危険物を貯蔵している者に対する命令として、正しいものはどれか。

  • ①消防長等は、当該危険物の所有権を取得して処分することができる
  • ②市町村長等は、直ちに施設を撤去する行政代執行のみを行うことができる
  • ③市町村長等は、危険物の除去その他の必要な措置を命ずることができる
  • ④命令の対象は所有者に限られ、管理者や占有者は対象とならない
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正解 ③市町村長等は、危険物の除去その他の必要な措置を命ずることができる
解説
市町村長等は、無許可の場所で指定数量以上の危険物を貯蔵・取り扱っている者に対し、その危険物の除去その他災害防止のための必要な措置を命ずることができます。

ポイント
命令の相手方は所有者・管理者・占有者のいずれもが含まれます。

試験の罠
行政代執行は命令に従わない場合の次の段階であり、いきなり代執行のみを行うわけではありません。

他の選択肢が不適切な理由
「消防長等が所有権を取得して処分できる」とする記述は、行政が私人の財産を当然に取り上げる仕組みが用意されていない点で誤りです。「直ちに施設を撤去する代執行のみを行う」とする記述は、まず本人に必要な措置を命じ、それでも従わない場合に次の段階へ進むという順序を飛ばしています。「命令の対象は所有者に限られる」とする記述は、現に危険物を管理し、または占有している者こそ直ちに措置をとれる立場にあることを見落としています。
問61-7

移動タンク貯蔵所の走行中における消防吏員の権限として、正しいものはどれか。

  • ①停止させることはできるが、免状の提示は求められない
  • ②あらかじめ市町村長等の許可がなければ停止を求められない
  • ③警察官のみが停止を求めることができるとされ、消防吏員はできない
  • ④停止させて危険物取扱者免状の提示を求めることができる
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正解 ④停止させて危険物取扱者免状の提示を求めることができる
解説
消防吏員または警察官は、火災防止のため特に必要があると認める場合、走行中の移動タンク貯蔵所を停止させ、乗車している危険物取扱者に免状の提示を求めることができます。

ポイント
これが、移送の際に免状の携帯が義務づけられている理由です。

試験の罠
権限を持つのは消防吏員と警察官の両方です。どちらか一方に限る記述は誤りです。

他の選択肢が不適切な理由
「停止させられるが免状の提示は求められない」とする記述は、止めても資格の有無を確かめられないのでは、停止させる意味がほとんど失われる点で不自然です。「あらかじめ市町村長等の許可がなければ停止を求められない」とする記述は、走行中の車両に対する判断が現場で直ちに求められることと相容れません。「警察官のみができる」とする記述は、火災の防止という目的に照らして消防機関の職員にこそ権限が与えられている点に反します。
問71-7

危険物取扱者に対する処分と、製造所等に対する処分の組合せとして、正しいものはどれか。

  • ①免状の返納命令は都道府県知事、使用停止命令は市町村長等が行う
  • ②免状の返納命令は市町村長等、使用停止命令は都道府県知事が行う
  • ③免状の返納命令も使用停止命令も、いずれも市町村長等が行う
  • ④免状の返納命令も使用停止命令も、消防長または消防署長が行う
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正解 ①免状の返納命令は都道府県知事、使用停止命令は市町村長等が行う
解説
人(資格)に対する処分である免状の返納命令は交付した都道府県知事が、施設に対する処分である使用停止命令や許可取消しは市町村長等が行います。

ポイント
免状は知事が交付するものなので、取り上げるのも知事、と結び付けると覚えやすくなります。

試験の罠
保安監督者の解任命令は「人」に見えますが、施設の保安体制に関する処分なので市町村長等の権限です。

他の選択肢が不適切な理由
免状の返納命令を市町村長等や消防長等が行うとする記述は、免状を交付したのが都道府県知事である以上、取り上げる判断も同じ知事が担うという対応関係から外れています。使用停止命令を都道府県知事や消防長等が行うとする記述は、施設の設置を許可した市町村長等がその使用を止める権限を併せ持つという構成に反します。資格に関する処分と施設に関する処分は、それぞれを与えた側が扱うと整理すると混同を避けられます。
問81-7

製造所等に対する緊急使用停止命令に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①この命令を発することができるのは、総務大臣のみに限られている
  • ②公共の安全の維持等のため緊急の必要があるときに発することができる
  • ③あらかじめ聴聞の手続を行わなければ、これを発することが一切できない
  • ④重大な法令違反がある場合に限って発することができるものである
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正解 ②公共の安全の維持等のため緊急の必要があるときに発することができる
解説
市町村長等は、公共の安全の維持または災害の発生の防止のため緊急の必要があると認めるときは、製造所等の使用の一時停止または使用の制限を命ずることができます。

ポイント
この命令は法令違反を要件としません。違反がなくても、周辺での大規模火災など緊急事態に対応するために発せられます。

試験の罠
通常の使用停止命令が違反を前提とするのに対し、緊急使用停止命令は違反を前提としない点が最大の相違です。

他の選択肢が不適切な理由
「総務大臣のみが発することができる」とする記述は、緊急の事態に対して直ちに動く必要があることと、現場に近い市町村長等が判断する仕組みであることの両方に反します。「あらかじめ聴聞の手続を行わなければ一切できない」とする記述は、手続に時間をかけている間に被害が広がるおそれがあるという緊急性の趣旨と相容れません。「重大な法令違反がある場合に限る」とする記述は、この命令が違反の有無を要件としない点で誤りです。
問91-7

危険物の無許可貯蔵に関する罰則の対象者として、正しいものはどれか。

  • ①法人が処罰される場合、違反をした個人は処罰を免れる
  • ②違反行為をした者は処罰されるが、法人には行政処分だけが行われる
  • ③違反行為をした者のほか、法人に対しても罰金刑が科され得る
  • ④罰則は、行政上の措置命令に従わなかった場合に限り適用される
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正解 ③違反行為をした者のほか、法人に対しても罰金刑が科され得る
解説
消防法には両罰規定があり、法人の代表者や従業者が業務に関して違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人に対しても罰金刑が科されます。

ポイント
両罰規定は行為者と法人の双方を罰するものです。法人が罰せられても、違反行為をした個人の責任がなくなるわけではありません。

試験の罠
罰則は措置命令違反に限られません。無許可での貯蔵・取扱いそのものが処罰の対象です。

他の選択肢が不適切な理由
「法人が処罰されると個人は処罰を免れる」「個人は処罰されるが法人には行政処分だけ」とする記述は、いずれも行為をした者と、その者を使って事業を行っている法人の双方に責任を問うという考え方の一方だけを取り出したものです。「措置命令に従わなかった場合に限り罰則が適用される」とする記述は、許可を受けずに危険物を貯蔵すること自体がすでに違法であり、命令を待つまでもなく処罰の対象となる点に反します。
問101-7

次のうち、許可の取消しまたは使用停止命令の事由に該当しないものはどれか。

  • ①定期点検の記録を作成せず、または虚偽の記録を作成したとき
  • ②許可を受けずに位置・構造・設備を変更したとき
  • ③保安検査を受けなかったとき
  • ④危険物取扱者が保安講習を受講していないとき
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正解 ④危険物取扱者が保安講習を受講していないとき
解説
保安講習の未受講は、危険物取扱者個人の義務違反であり、免状の返納命令の事由にはなり得ますが、施設に対する許可取消し・使用停止命令の事由ではありません。

ポイント
施設に対する処分事由は、施設の設置・変更・検査・点検に関するものが中心です。

試験の罠
個人の義務と施設の義務を切り分けて考えるのが、この分野の得点のコツです。

他の選択肢が不適切な理由
残る三つはいずれも施設に対する処分の事由です。定期点検の記録を作らず、または虚偽の記録を作ることは、点検を行っていないのと同じか、それ以上に危険な状態を隠す行為です。許可を受けずに位置・構造・設備を変更することは、審査を経ていない施設を作り出す行為です。保安検査を受けないことは、大規模な施設の劣化を行政が確かめられなくなることを意味し、いずれも施設の安全性に直結します。

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