2026年版・5-1

施工計画(事前調査と仮設計画)の一問一答

2級建築施工管理技士「施工管理法」から、施工計画(事前調査と仮設計画)に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問15-1

工事の着手に先立って行う事前調査に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①解体工事における石綿含有の有無は、設計図書の確認だけで判断する。
  • ②敷地境界の確認は、隣地所有者などの立会いを求めたうえで行う。
  • ③近隣建物の現況調査は、工事の影響が想定される範囲を対象として行う。
  • ④地下水位や地盤の透水性の調査は、山留め計画の資料として行う。
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正解 ①解体工事における石綿含有の有無は、設計図書の確認だけで判断する。
解説
解体や改修の工事では、石綿含有建材の有無を着工前に調査することが法令で義務づけられています。調査は設計図書などの書面調査だけでは足りず、必ず現地での目視調査を行い、それでも判断できない材料は分析調査を行うか、石綿含有とみなして措置をとらなければなりません。古い建物では図面に材料名が記載されていなかったり、記載と異なる材料に改修されていたりすることが多く、書面だけを信じると石綿を飛散させる重大な事故につながるためです。調査は所定の講習を修了した者が行い、結果は現場に掲示するとともに、一定規模以上の工事では行政に報告する必要があります。

他の選択肢が不適切な理由
「近隣建物の現況調査は、工事の影響が想定される範囲を対象として行う」は、工事後に損傷の申し出があったときに備え、影響が想定される範囲の建物のひび割れや傾きを着工前に記録しておく調査であり、適当な記述です。「敷地境界の確認は、隣地所有者などの立会いを求めたうえで行う」は、境界杭の位置を当事者の立会いのもとで確認し、後日の紛争を避けるために行うもので適当です。「地下水位や地盤の透水性の調査は、山留め計画の資料として行う」は、山留め壁の種類や排水工法、盤ぶくれの検討に直接必要となる資料であり、これも適当な記述です。

試験の罠
石綿の事前調査は「書面調査 → 目視調査 → 分析調査」の三段階で進みます。書面だけで終わってよい調査は一つもありません。分析を省く場合は「石綿含有とみなして措置する」という扱いになる点も、判断を問う設問でよく狙われます。
問25-1

事前調査の項目と、その調査を行う主な目的との組合せとして、最も不適当なものはどれか。

  • ①敷地内の地中障害物の調査 ―― 基礎工事の工法の選定
  • ②周辺の商業施設の調査 ―― 山留め支保工の工法の選定
  • ③前面道路の交通規制の調査 ―― 資材の搬入計画の立案
  • ④周辺の井戸の使用状況の調査 ―― 排水による影響の把握
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正解 ②周辺の商業施設の調査 ―― 山留め支保工の工法の選定
解説
山留め支保工の工法は、地盤の土質や地下水位、掘削の深さと平面の形状、周辺地盤や近接構造物への影響などの条件から選定します。周辺にどのような商業施設があるかは、資材搬入の時間帯の設定や騒音・振動への配慮、通学路や人通りへの対応といった仮設計画・近隣対策の検討材料にはなりますが、地中の条件で決まる山留め支保工の工法選定とは直接結びつきません。事前調査は「何のためにその情報を集めるのか」という目的と対応させて計画することが重要で、目的の伴わない調査は費用と工期の無駄になります。

他の選択肢が不適切な理由
「敷地内の地中障害物の調査 ―― 基礎工事の工法の選定」は、旧建物の基礎や杭、埋設管が残っていると杭工事や根切りが計画どおり進まないため、工法の選定に直結する調査であり、組合せとして適当です。「前面道路の交通規制の調査 ―― 資材の搬入計画の立案」は、幅員や一方通行、時間帯規制によって使用できる車両の大きさや搬入時間が決まるため、適当な組合せです。「周辺の井戸の使用状況の調査 ―― 排水による影響の把握」は、排水工法で地下水位が低下すると井戸がかれるおそれがあるため、これも適当な組合せです。

試験の罠
組合せ問題は「その情報が地中の条件か、地上の条件か」で振り分けると速く解けます。山留めや基礎の工法は地中の条件(土質・地下水位・掘削深さ)で決まり、搬入計画や近隣対策は地上の条件(道路・周辺施設)で決まります。
問35-1

仮設計画に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①仮設物の配置は、工事の進捗に伴う移設が少なくなるように計画する。
  • ②施工者が計画する仮設は、その材料や構造を施工者の責任で定める。
  • ③工事現場の周囲の仮囲いは、高さ1.5メートル以上として計画する。
  • ④仮設計画は、安全の確保と第三者への配慮を優先して立案する。
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正解 ③工事現場の周囲の仮囲いは、高さ1.5メートル以上として計画する。
解説
建築基準法施行令第136条の2の20は、木造で高さ13メートル若しくは軒の高さ9メートルを超えるもの、または木造以外で階数が2以上の建築物について、建築、修繕、模様替または除却の工事を行う場合、工事期間中、工事現場の周囲に地盤面からの高さ1.8メートル以上の板塀その他これに類する仮囲いを設けなければならないと定めています。仮囲いは、資材や粉じんの飛散を防ぎ、第三者が工事区域へ立ち入るのを抑え、通行人を工事の危害から守るための設備です。1.5メートルでは大人の目線の高さに届かず、内部の危険な状態が外から見通せてしまううえ、乗り越えや立入りを十分に防げません。なお、これと同等以上の効力を有する他の囲いがある場合や、周辺の状況から危害防止上支障がない場合は、設けないことができます。

他の選択肢が不適切な理由
「仮設物の配置は、工事の進捗に伴う移設が少なくなるように計画する」は、盛替えに伴う手間と費用、そのたびに生じる危険を減らすための基本的な考え方であり、適当な記述です。「施工者が計画する仮設は、その材料や構造を施工者の責任で定める」は、設計図書で指定された指定仮設を除き、任意仮設は施工者が工法や工程に応じて自由に計画できるという原則によるもので適当です。「仮設計画は、安全の確保と第三者への配慮を優先して立案する」は、仮設計画が経済性だけで決められてはならないことを示す記述であり、これも適当です。

試験の罠
仮設まわりの高さの数値は取り違えやすい対象です。仮囲いは1.8メートル以上、足場の手すりは85センチメートル以上、わく組足場の幅木は15センチメートル以上と、根拠となる規定がそれぞれ異なります。仮囲いだけが建築基準法施行令、足場は労働安全衛生規則に基づく数値である点もあわせて押さえてください。
問45-1

工事現場における仮設事務所や材料置場の計画に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①作業員詰所は、職種数や作業員数に見合った大きさのものを設ける。
  • ②現場事務所は、作業の全体が見渡せる位置に配置するのが望ましい。
  • ③危険物の貯蔵所は、他の建物から所定の距離をとる位置に設ける。
  • ④材料置場は、揚重機の稼働範囲の外側に離して設けることとする。
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正解 ④材料置場は、揚重機の稼働範囲の外側に離して設けることとする。
解説
材料置場は、搬入した材料をクレーンなどの揚重機で直接つり上げて所定の階へ運べるよう、揚重機の作業半径の内側に計画するのが原則です。稼働範囲の外に置くと、いったん人力や小運搬でつり荷位置まで運び直す二重の手間が生じ、その小運搬中に台車の転倒や荷崩れといった災害が起こりやすくなります。仮設計画では、搬入口から材料置場、揚重機、施工箇所までの動線が一筆書きのように短くつながることを重視して配置を決めます。あわせて、材料の荷重に耐える地盤の整備や、雨水がたまらない排水の確保も必要です。

他の選択肢が不適切な理由
「作業員詰所は、職種数や作業員数に見合った大きさのものを設ける」は、休憩や着替えの場を確保して安全と衛生を保つために必要であり、適当な記述です。「現場事務所は、作業の全体が見渡せる位置に配置するのが望ましい」は、施工の状況や不安全な行動を早期に把握するためであり、これも適当です。「危険物の貯蔵所は、他の建物から所定の距離をとる位置に設ける」は、消防法などで保有空地や保安距離が定められているためであり、適当な記述です。

試験の罠
材料置場は揚重機に「近づける」、危険物貯蔵所は他の建物から「離す」。同じ配置計画でも狙いが正反対です。近づける理由は動線の短縮、離す理由は延焼と爆発の防止と整理しておくと、内外を入れ替えた選択肢に引っかかりません。
問55-1

工事現場の仮設設備に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①仮設の配線は、通路の床面に敷設して使用することを原則とする。
  • ②工事用の給水設備は、工事の最盛期の使用水量を基準に計画する。
  • ③工事用の照明は、作業の内容に応じた明るさが得られるようにする。
  • ④工事用の分電盤には、感電を防ぐため漏電遮断器を取り付ける。
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正解 ①仮設の配線は、通路の床面に敷設して使用することを原則とする。
解説
労働安全衛生規則第338条は、仮設の配線または移動電線を通路面において使用してはならないと定めています。通路面に電線をはわせると、人や台車、車両が繰り返し踏み越えることで絶縁被覆が擦り切れ、感電や漏電による火災の原因となるためです。したがって仮設の配線は、原則として頭上に架設するか壁面に沿わせて固定し、やむを得ず通路を横断させる場合には、防護管やケーブルプロテクターで覆うなど、車両その他の物が通過しても絶縁被覆が損傷するおそれのない状態にしなければなりません。同条のただし書も、この「損傷のおそれのない状態」であることを条件として使用を認めているにすぎず、そのまま床に置いてよいという意味ではありません。

他の選択肢が不適切な理由
「工事用の分電盤には、感電を防ぐため漏電遮断器を取り付ける」は、湿潤な場所での作業が多い建設現場で感電災害を防ぐための基本であり、労働安全衛生規則でも可搬式の電動機械器具について漏電遮断装置の接続が求められています。「工事用の給水設備は、工事の最盛期の使用水量を基準に計画する」は、水量が不足すると養生や清掃、洗い作業が滞るため適当です。「工事用の照明は、作業の内容に応じた明るさが得られるようにする」は、粗な作業と精密な作業で必要な照度が異なるためであり、これも適当な記述です。

試験の罠
「原則は禁止、損傷のおそれがなければ例外的に可」という構造の規定です。防護して使えることと、そのまま敷設してよいことは別物だと押さえてください。あわせて、対地電圧が150ボルトを超える移動式または可搬式の電動機械器具には、感電防止用漏電しや断装置の接続が必要である点(同規則第333条)も頻出です。
問65-1

工事現場に設ける仮囲いに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①仮囲いには、必要に応じて内部が見える窓を設けることができる。
  • ②木造以外で2階建ての工事では、仮囲いの高さを1.5mとする。
  • ③工事現場の周辺の状況によっては、仮囲いを設けないことができる。
  • ④仮囲いの下端に隙間が生じる場合は、幅木や土台コンクリートを設ける。
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正解 ②木造以外で2階建ての工事では、仮囲いの高さを1.5mとする。
解説
建築基準法施行令では、木造で高さ13mもしくは軒の高さ9mを超える建築物、または木造以外で2階以上の建築物について、工事現場の周囲に地盤面から高さ1.8m以上の仮囲いを設けることを義務づけています。1.8mという高さは、通行人が現場内に立ち入ることを防ぎ、資材の飛来や落下から第三者を守るために必要な最小限の寸法として定められたものです。したがって木造以外の2階建ての工事で高さ1.5mとすることはできません。なお、仮囲いは第三者の安全確保が目的であるため、道路側だけでなく敷地の周囲に連続して設けます。

他の選択肢が不適切な理由
「仮囲いには、必要に応じて内部が見える窓を設けることができる」は、近隣への配慮として工事の状況を公開する目的で採用される例があり、強度や安全に支障がなければ差し支えありません。「工事現場の周辺の状況によっては、仮囲いを設けないことができる」は、同等以上の効力のある既存の塀がある場合など、危害の防止上支障がない場合の除外が令に定められているためです。「仮囲いの下端に隙間が生じる場合は、幅木や土台コンクリートを設ける」は、雨水や泥水の流出と資材の飛散を防ぐ措置であり、適当な記述です。

試験の罠
仮囲いの高さは「1.8m以上」。作業床の手すり85cm以上、幅木10cm以上といった他の高さと混同しやすい数値です。対象も「木造は高さ13m超または軒の高さ9m超」「木造以外は2階以上」と条件が分かれる点が狙われます。
問75-1

工事現場の出入口(ゲート)の計画に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①出入口の位置は、通学路や交差点を避けて計画するのが望ましい。
  • ②出入口には、車両の入退場を知らせる警報装置などを設ける。
  • ③出入口の幅は、搬入する車両の全長に合わせた寸法で計画する。
  • ④出入口の扉は、内開きとするか引戸として道路上に出ないようにする。
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正解 ③出入口の幅は、搬入する車両の全長に合わせた寸法で計画する。
解説
出入口の有効幅は、通過する車両の全長ではなく、車両の全幅に必要な余裕を加えた寸法で決めます。あわせて、前面道路から敷地内へ進入する際の回転半径を検討し、車両が一度で曲がりきれる開口幅と敷地内の空地を確保することが重要です。全長は、敷地内での待機スペースの長さや道路上での停車時間の検討に用いる寸法であり、開口幅の根拠にはなりません。生コン車や大型トレーラーなど、工事の各段階で最も大きな車両を想定して計画し、必要な場合は道路管理者や所轄警察署と協議して進入方法を定めます。

他の選択肢が不適切な理由
「出入口の位置は、通学路や交差点を避けて計画するのが望ましい」は、歩行者や交差する車両との接触を避けるためであり、第三者災害の防止として適当な記述です。「出入口には、車両の入退場を知らせる警報装置などを設ける」は、歩道を横断する車両の存在を歩行者に知らせるためで、誘導員の配置とあわせて行われます。「出入口の扉は、内開きとするか引戸として道路上に出ないようにする」は、扉の開閉が道路の通行を妨げないようにするためであり、これも適当な記述です。

試験の罠
開口の「幅」を決めるのは車両の全幅、敷地内の待機スペースの「長さ」を決めるのが車両の全長です。全幅と全長を入れ替えた記述は定番の引っかけなので、寸法が何のために必要かをその都度確かめる習慣をつけましょう。
問85-1

建築工事における揚重機の計画に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①タワークレーンの位置は、旋回範囲が敷地外に出ないよう配慮する。
  • ②工事用エレベーターは、躯体工事の進捗に応じて上部へ延長する。
  • ③移動式クレーンの設置地盤は、地耐力を確認したうえで整備する。
  • ④クレーンの定格荷重には、フックや玉掛用具の質量を含めておく。
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正解 ④クレーンの定格荷重には、フックや玉掛用具の質量を含めておく。
解説
クレーンのつり上げ荷重は、構造や材料に応じてつり上げることができる最大の荷重で、フックやグラブバケットなどのつり具の質量を含んだ値です。これに対して定格荷重は、そのつり上げ荷重からフックやワイヤロープなどのつり具の質量を差し引いた、実際につることができる荷(荷そのもの)の最大の重さをいいます。したがって定格荷重にフックや玉掛用具の質量を含めてよいとする記述は誤りです。この区別を誤ると、実際の荷重が能力を超えて過負荷となり、転倒やジブ折損といった重大災害につながるため、作業計画の段階で必ず正しく整理しておく必要があります。

他の選択肢が不適切な理由
「タワークレーンの位置は、旋回範囲が敷地外に出ないよう配慮する」は、つり荷が第三者の頭上を通ることを避けるためで、やむを得ず越境する場合は関係者との協議と特別な安全措置が必要になります。「工事用エレベーターは、躯体工事の進捗に応じて上部へ延長する」は、マストを階の進行に合わせて継ぎ足していく通常の施工手順であり、適当です。「移動式クレーンの設置地盤は、地耐力を確認したうえで整備する」は、アウトリガー反力による地盤の沈下や転倒を防ぐためであり、これも適当な記述です。

試験の罠
「つり上げ荷重」はフックなどのつり具の質量を含む値、「定格荷重」はそれを差し引いた値です。含む・含まないを逆にした記述が最も多く出ます。「定格=実際につれる荷の重さ」と覚えると取り違えません。
問95-1

建築工事における墨出しや位置の基準に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①陸墨は、各階の柱や壁に付ける垂直の基準となる墨のことをいう。
  • ②縄張りは、建物の位置を地面にロープなどで表示する作業をいう。
  • ③ベンチマークは、移動のおそれのない位置に2箇所以上設ける。
  • ④遣方は、建物の位置と高さの基準を示すために設ける仮設物である。
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正解 ①陸墨は、各階の柱や壁に付ける垂直の基準となる墨のことをいう。
解説
陸墨は、各階の床から一定の高さ(一般に床仕上げ面から1mの位置など)に水平に引く、高さの基準となる水平の墨です。天井の高さ、開口部の位置、建具や設備の取付け高さなど、その階のあらゆる高さ方向の寸法はこの陸墨を基準として測ります。これに対し、垂直方向の基準となるのは、下げ振りやレーザー墨出し器で上階へ移していく通り芯の墨や、柱の建入れを見る墨であり、陸墨とは役割が異なります。用語の定義を取り違えると、階全体の高さが狂うという取り返しのつかない誤りにつながります。

他の選択肢が不適切な理由
「縄張りは、建物の位置を地面にロープなどで表示する作業をいう。」は、設計図に示された建物の位置を石灰やロープで敷地上に表示し、隣地や道路との関係を確認する作業のことであり、適当な記述です。「ベンチマークは、移動のおそれのない位置に2箇所以上設ける。」は、高さの基準点が万一動いた場合に相互に照合できるようにするためで、適当です。「遣方は、建物の位置と高さの基準を示すために設ける仮設物である。」は、水杭と水貫を組んで通り芯の位置と基準の高さを表示する仮設物のことであり、これも適当な記述です。

試験の罠
「陸墨」は水平の墨、垂直の基準となるのは通り芯を上階へ移していく墨です。陸墨の「陸(ろく)」は水平を意味する言葉で、日常語の陸とは関係ありません。「縄張り」は位置の表示、「遣方」は位置と高さの基準を示す仮設物と対で覚えます。
問105-1

荷受け構台や乗入れ構台の計画に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①乗入れ構台の支柱は、山留めの切梁の支柱と兼用しないようにする。
  • ②乗入れ構台の高さは、大引の下端を1階の床の上端より低くする。
  • ③荷受け構台の作業床には、材料の飛散を防ぐため幅木を設ける。
  • ④乗入れ構台の幅は、使用する施工機械や車両の動線から決定する。
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正解 ②乗入れ構台の高さは、大引の下端を1階の床の上端より低くする。
解説
乗入れ構台の高さは、構台の大引の下端が1階の床スラブの上端よりも上になるように計画します。こうしておくと、構台をかけたままでも1階床の配筋・型枠・コンクリートの打込みと表面の均しが構台の下で行え、構台を解体した後の床の補修も最小限で済むためです。大引の下端が床の上端より低いと、床の躯体と構台の部材が干渉して床を打設できず、構台を先に解体するか床の一部を後打ちにするしかなくなり、工程にも品質にも悪影響が出ます。構台の高さは、この躯体との取合いを第一に考えて決めるのが定石です。

他の選択肢が不適切な理由
「乗入れ構台の支柱は、山留めの切梁の支柱と兼用しないようにする。」は、構台に加わる車両の荷重や衝撃が切梁に伝わって山留めの安定を損なうおそれがあるためで、適当な記述です。「荷受け構台の作業床には、材料の飛散を防ぐため幅木を設ける。」は、材料や工具が床の端から落下して下方の作業員や第三者に当たることを防ぐためであり、適当です。「乗入れ構台の幅は、使用する施工機械や車両の動線から決定する。」は、車両のすれ違いや旋回、材料の仮置きに必要な寸法を確保するためであり、これも適当な記述です。

試験の罠
「大引の下端が1階の床の上端より上」が原則で、上下を入れ替えた記述が定番の誤りです。高さを決める基準になるのは地下階の床ではなく1階の床である点も、あわせて押さえておきましょう。構台の幅は動線から、高さは躯体との取合いから決まると整理できます。

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