2026年版・2-1

建築設備(給排水・衛生・空調)の一問一答

2級建築施工管理技士「共通」から、建築設備(給排水・衛生・空調)に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問12-1

給水設備に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①クロスコネクションは、断水時に有効な配管の接続方法である。
  • ②高置水槽方式は、揚水した水を重力により給水する方式である。
  • ③受水槽は、六面の点検ができるように設置する必要がある。
  • ④水道直結直圧方式は、水道本管の圧力で直接給水する方式である。
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正解 ①クロスコネクションは、断水時に有効な配管の接続方法である。
解説
クロスコネクションとは、上水の給水管と、井水や雑用水など上水以外の系統の配管とを直接連結してしまうことをいい、法令により固く禁止されています。逆流が起これば飲料水が汚染され、その建物だけでなく水道本管を通じて周辺へも被害が及ぶおそれがあるためです。したがって「断水時に有効な接続方法」という記述は誤りで、いかなる理由があっても行ってはなりません。仮設の接続や、弁を設けて普段は閉じておくといった方法も認められず、系統は完全に分離する必要があります。

他の選択肢が不適切な理由
「水道直結直圧方式は、水道本管の圧力で直接給水する方式である。」は正しく、受水槽が不要で水質を保ちやすい方式です。「高置水槽方式は、揚水した水を重力により給水する方式である。」も正しく、水圧が安定するという特徴があります。「受水槽は、六面の点検ができるように設置する必要がある。」も正しく、周囲に60cm以上、上部に100cm以上の空間を確保します。

試験の罠
クロスコネクションは、飲料水の配管と井水や雑用水などの配管が直接つながることで、水質汚染の原因となるため絶対に禁止されています。「断水時に便利」といった利点があるかのような記述はすべて誤りです。
問22-1

排水設備のトラップに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①トラップは、下水からの臭気や害虫の侵入を防ぐものである。
  • ②封水深は、100mm以上200mm以下とすることとされる。
  • ③二重トラップとすると、排水の流れが大きく妨げられてしまう。
  • ④自己サイホン作用は、封水が失われる原因の一つとされる。
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正解 ②封水深は、100mm以上200mm以下とすることとされる。
解説
排水トラップの封水深は、50mm以上100mm以下とすることが定められています。封水深が浅すぎると、排水の勢いや管内の圧力変動によって水が容易に失われ、下水からの臭気やねずみ・害虫の侵入を許してしまいます。反対に深すぎると、封水部分に汚物が滞留しやすくなり、自浄作用が働かず詰まりの原因となります。両方の不都合を避けるため上限と下限が定められており、100mm以上200mm以下とするのは規定を外れた誤った値です。

他の選択肢が不適切な理由
「トラップは、下水からの臭気や害虫の侵入を防ぐものである。」は正しく、封水によって排水管と室内を遮断します。「二重トラップとすると、排水の流れが大きく妨げられてしまう。」も正しく、2つの封水の間の空気が逃げ場を失って排水が流れにくくなるため禁止されています。「自己サイホン作用は、封水が失われる原因の一つとされる。」も正しく、破封の代表的な原因です。

試験の罠
トラップの封水深は50mm以上100mm以下です。浅すぎると蒸発や吸出しで破れやすく、深すぎると自浄作用が失われて汚物が滞留します。封水が失われる原因は、自己サイホン・誘導サイホン・蒸発・毛細管現象・跳ね出しの5つです。
問32-1

排水設備の配管に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①管径75mmの排水横管の勾配は、1/100以上とする。
  • ②掃除口は、詰まりの生じやすい箇所などに必ず設けておく。
  • ③管径が大きい排水横管ほど、必要となる勾配は急になる。
  • ④雨水ますには、150mm以上の泥だめを設けておく。
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正解 ③管径が大きい排水横管ほど、必要となる勾配は急になる。
解説
排水横管の勾配は、管径が大きくなるほど緩くしてよいと定められています。標準的には、管径65mm以下で1/50以上、75mmと100mmで1/100以上、125mmで1/150以上、150mm以上で1/200以上とされます。これは、汚物を押し流すのに必要な流速はおおむね0.6〜1.5m/sと決まっており、管径が大きいほど緩い勾配でもその流速が得られるためです。勾配を急にしすぎると水だけが先に流れて固形物が残るため、かえって詰まりやすくなります。したがって記述は逆です。

他の選択肢が不適切な理由
「管径75mmの排水横管の勾配は、1/100以上とする。」は正しく、標準的な値のとおりです。「掃除口は、詰まりの生じやすい箇所などに必ず設けておく。」も正しく、管の起点や方向を変える箇所、長い直管の途中などに設けます。「雨水ますには、150mm以上の泥だめを設けておく。」も正しく、土砂が排水管へ流れ込むのを防ぐためです。

試験の罠
排水横管の勾配は管径が大きいほど緩くなります。65mm以下は1/50、75mm・100mmは1/100、125mmは1/150、150mm以上は1/200が目安です。「太い管ほど緩勾配」と覚えると、逆にした選択肢に引っかかりません。
問42-1

給湯設備に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①レジオネラ属菌の繁殖を防ぐため、貯湯の温度を管理する。
  • ②中央式給湯方式は、機械室などから各所へ配管する方式である。
  • ③貯湯槽には、内部の圧力上昇に備えて逃し弁などを設ける。
  • ④ガス瞬間湯沸器の1号は、40℃上昇の湯を毎分1L出せる。
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正解 ④ガス瞬間湯沸器の1号は、40℃上昇の湯を毎分1L出せる。
解説
ガス瞬間湯沸器の能力を表す「号数」は、入水温度より25℃高い温度の湯を、1分間に1リットル出せる能力を1号と定めたものです。したがって40℃上昇ではなく25℃上昇が正しい定義です。たとえば24号の機器であれば、25℃上昇の湯を毎分24リットル供給できることを意味します。冬期は水温が低いため同じ号数でも出せる湯量は少なくなり、必要な号数を選ぶ際は、同時に使用する給湯栓の数と設置地域の水温を考慮する必要があります。

他の選択肢が不適切な理由
「中央式給湯方式は、機械室などから各所へ配管する方式である。」は正しく、ホテルや病院など給湯量の多い建物に適します。「貯湯槽には、内部の圧力上昇に備えて逃し弁などを設ける。」も正しく、加熱により水が膨張して内部の圧力が上がるためです。「レジオネラ属菌の繁殖を防ぐため、貯湯の温度を管理する。」も正しく、貯湯温度を60℃以上に保つことが基本とされています。

試験の罠
ガス瞬間湯沸器の号数は「水温を25℃上昇させた湯を毎分何L出せるか」で、40℃ではありません。16号なら毎分16Lの湯を25℃上げられる能力を意味します。25という数字を覚えておくのが要点です。
問52-1

空気調和設備に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①二重ダクト方式は、省エネルギー性に最も優れた方式である。
  • ②ファンコイルユニット方式は、各室に小型の空調機を置く。
  • ③変風量方式は、送風量を変えて室温を調整する方式である。
  • ④単一ダクト方式は、1本の主ダクトで空気を送る方式である。
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正解 ①二重ダクト方式は、省エネルギー性に最も優れた方式である。
解説
二重ダクト方式は、冷風と温風をそれぞれ別のダクトで送り、各室の混合ユニットで必要な温度に混ぜ合わせて吹き出す方式です。室ごとの温度調整の自由度は高いものの、いったん冷やした空気と暖めた空気を混合するため、その分のエネルギーが相殺されて無駄になります。またダクトが2系統必要となり、天井内の空間も多く占めます。したがって「省エネルギー性に最も優れた方式」という記述は誤りで、むしろエネルギー効率の面では不利な方式に分類されます。

他の選択肢が不適切な理由
「単一ダクト方式は、1本の主ダクトで空気を送る方式である。」は正しく、機械室で処理した空気をまとめて各室へ送ります。「ファンコイルユニット方式は、各室に小型の空調機を置く。」も正しく、室ごとの個別制御がしやすい方式です。「変風量方式は、送風量を変えて室温を調整する方式である。」も正しく、負荷が小さいときは送風量を絞れるため搬送動力を減らせます。

試験の罠
二重ダクト方式は温風と冷風を別々に送って混合するため、混合による熱の損失が生じ、省エネルギー性は劣ります。個別制御性に優れる一方でエネルギー効率が悪い、という長所と短所を対で覚えます。
問62-1

衛生器具設備に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①吐水口空間は、給水管への逆流を防ぐために設ける。
  • ②大便器の洗浄弁には、吐水口空間があれば逆流は生じない。
  • ③洗浄弁式の大便器には、70kPa程度の給水圧力が必要である。
  • ④節水型の便器は、洗浄水量を抑えた器具のことをいう。
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正解 ②大便器の洗浄弁には、吐水口空間があれば逆流は生じない。
解説
洗浄弁(フラッシュバルブ)式の大便器は、給水管が便器に直結する構造であり、水面より上に吐水口を離して置くという吐水口空間による逆流防止ができません。断水などで給水管内が負圧になると、便器内の汚水が吸い上げられて給水管へ逆流するおそれがあります。このため洗浄弁には、負圧が生じたときに自動的に大気を導入して逆流を断ち切るバキュームブレーカーを設けることが義務づけられています。したがって「吐水口空間があれば逆流は生じない」という記述は誤りです。

他の選択肢が不適切な理由
「吐水口空間は、給水管への逆流を防ぐために設ける。」は正しく、水槽の越流面と給水口との間に確保する垂直距離のことです。「洗浄弁式の大便器には、70kPa程度の給水圧力が必要である。」も正しく、一般の水栓の30kPaより高い圧力が求められます。「節水型の便器は、洗浄水量を抑えた器具のことをいう。」も正しく、洗浄方式の改良により少ない水量で洗浄します。

試験の罠
大便器の洗浄弁は吐水口空間を確保できないため、逆流を防ぐにはバキュームブレーカーの設置が必要です。「吐水口空間があれば足りる」という記述は前提から誤っています。必要給水圧力は70kPa程度です。
問72-1

受水槽及び高置水槽に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①水槽のマンホールは、槽の上面より立ち上げて設ける。
  • ②受水槽の内部には、飲料水以外の配管を通してはならない。
  • ③オーバーフロー管は、排水管に直接接続することとする。
  • ④通気管の先端には、防虫網を設ける必要がある。
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正解 ③オーバーフロー管は、排水管に直接接続することとする。
解説
飲料水を貯留する水槽のオーバーフロー管は、排水管に直接接続してはならず、必ず排水口空間を設けた間接排水としなければなりません。直接接続すると、排水管が詰まったり満水になったりした際に、汚水が水槽内へ逆流して飲料水を汚染するおそれがあるためです。間接排水とし、管の先端と排水を受ける器具のあふれ縁との間に空間を設けることで、物理的に逆流の経路を断ちます。あわせて管の先端には、虫やねずみの侵入を防ぐ防虫網を取り付けます。

他の選択肢が不適切な理由
「受水槽の内部には、飲料水以外の配管を通してはならない。」は正しく、他系統の配管からの漏水による汚染を防ぐためです。「水槽のマンホールは、槽の上面より立ち上げて設ける。」も正しく、上面にたまった水やほこりが流入するのを防ぐため、10cm以上立ち上げます。「通気管の先端には、防虫網を設ける必要がある。」も正しく、汚染の経路を断つための措置です。

試験の罠
受水槽や高置水槽のオーバーフロー管・水抜き管は、必ず排水口空間を設けた間接排水とします。直接接続すると、排水が逆流したときに飲料水が汚染されるためです。「飲料水系統は必ず間接排水」と原則で覚えます。
問82-1

排水通気設備に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①通気管は、排水管内の圧力の変動を緩和する役割をもつ。
  • ②伸頂通気方式は、排水立て管の頂部を延長する方式である。
  • ③ループ通気管は、最上流の器具の下流側から取り出す。
  • ④通気管は、排水管の詰まりを取り除くために設けられる。
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正解 ④通気管は、排水管の詰まりを取り除くために設けられる。
解説
通気管の目的は、排水が流れる際に管内に生じる圧力の変動を緩和し、トラップの封水が吸い出されたり吹き出したりして失われるのを防ぐことにあります。あわせて、排水管内に新鮮な空気を流通させて管を清潔に保つ働きもあります。詰まりを取り除くために設けられるのは掃除口であり、通気管とは目的も構造もまったく異なります。したがって記述は、設備の目的を取り違えています。通気が不十分な排水系統では、封水切れによる悪臭の発生や、排水がスムーズに流れないといった不具合が生じます。

他の選択肢が不適切な理由
「通気管は、排水管内の圧力の変動を緩和する役割をもつ。」は正しく、これが通気管の最も基本的な役割です。「伸頂通気方式は、排水立て管の頂部を延長する方式である。」も正しく、そのまま大気に開放して通気とする簡素な方式です。「ループ通気管は、最上流の器具の下流側から取り出す。」も正しく、複数の器具をまとめて通気する方式です。

試験の罠
通気管の目的は、排水管内の圧力変動を緩和して封水が破れるのを防ぐことです。詰まりを取り除くために設けるのは掃除口であり、目的がまったく異なります。ループ通気管は最上流の器具の下流側から取り出します。
問92-1

空調設備の熱源及び機器に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①吸収冷凍機は、冷媒としてフロンを用いる冷凍機である。
  • ②ヒートポンプは、低温側から高温側へ熱を移動させる。
  • ③全熱交換器は、排気の熱を回収して外気の負荷を減らす。
  • ④冷却塔は、冷凍機の凝縮器で得た熱を外気へ放出する。
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正解 ①吸収冷凍機は、冷媒としてフロンを用いる冷凍機である。
解説
吸収冷凍機は、冷媒に水を、吸収液に臭化リチウムの水溶液を用い、蒸気やガスの燃焼による熱を駆動源として冷水をつくる機器です。圧縮機を持たずポンプだけで運転できるため騒音や振動が小さく、電力の使用量も少なくて済むという特徴があります。フロン系の冷媒を用いるのは、圧縮機によって冷媒を循環させる遠心冷凍機や往復動冷凍機などの圧縮式冷凍機です。したがって「冷媒としてフロンを用いる」という記述は誤りで、両者の仕組みを取り違えています。

他の選択肢が不適切な理由
「冷却塔は、冷凍機の凝縮器で得た熱を外気へ放出する。」は正しく、水の蒸発潜熱を利用して冷却水の温度を下げます。「ヒートポンプは、低温側から高温側へ熱を移動させる。」も正しく、少ないエネルギーで大きな熱量を扱えます。「全熱交換器は、排気の熱を回収して外気の負荷を減らす。」も正しく、温度だけでなく湿度も含めて回収します。

試験の罠
吸収冷凍機は冷媒に水、吸収液に臭化リチウムを用い、加熱源に蒸気や温水を使う機器です。フロンを冷媒とするのは圧縮式冷凍機で、両者の冷媒を入れ替えた選択肢が定番です。
問102-1

建築設備の配管に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①給水管と排水管が並行する場合、給水管を上方に配管する。
  • ②排水管には、臭気を防ぐためトラップを2個直列に設ける。
  • ③異種金属を接続する場合は、電食に注意する必要がある。
  • ④配管の伸縮を吸収するため、伸縮継手を設けることがある。
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正解 ②排水管には、臭気を防ぐためトラップを2個直列に設ける。
解説
排水トラップは、排水管の途中に水をためて封水をつくり、下水の臭気や害虫、有害なガスが室内へ入るのを防ぐための仕組みです。1つの排水系統に直列で2個のトラップを設けると、2つの封水にはさまれた管の中の空気が逃げ場を失い、排水がスムーズに流れなくなったり、圧力の変動で封水が破られたりします。これを二重トラップといい、衛生上の措置として設けてはならないとされています(建築基準法施行令第129条の2の4第3項、昭和50年建設省告示第1597号)。したがって「排水管には、臭気を防ぐためトラップを2個直列に設ける。」という記述は誤りで、1つの器具に対してトラップは1個とするのが原則です。

他の選択肢が不適切な理由
「給水管と排水管が並行する場合、給水管を上方に配管する。」は正しく、排水が漏れた場合でも給水管が汚染されないようにするためです。「配管の伸縮を吸収するため、伸縮継手を設けることがある。」も正しく、温度変化による管の伸び縮みを逃がして、継手や支持部の損傷を防ぎます。「異種金属を接続する場合は、電食に注意する必要がある。」も正しく、絶縁継手などを用いて電位差による腐食を防ぎます。

試験の罠
トラップは「多いほど臭気に強い」わけではなく、直列に2個設ける二重トラップは禁止されます。封水は深すぎても浅すぎてもよくないこと、通気管を設けて封水の破れを防ぐことも併せて押さえます。

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