2026年版・1-1

環境工学(換気・伝熱・結露)の一問一答

2級建築施工管理技士「建築学」から、環境工学(換気・伝熱・結露)に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問11-1

換気に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①第3種機械換気は、給気機と排気機を併用する方式をいう。
  • ②必要換気量は、室内の二酸化炭素濃度を基準として算定する。
  • ③換気回数とは、1時間当たりの換気量を室容積で除した値をいう。
  • ④温度差換気の換気量は、内外の温度差の平方根に比例する。
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正解 ①第3種機械換気は、給気機と排気機を併用する方式をいう。
解説
機械換気の種別は、給気側と排気側のどちらに送風機を置くかで決まります。第3種機械換気は、給気は給気口から自然に取り入れ、排気だけを排気機で強制的に行う方式です。給気と排気の両方に送風機を用いるのは第1種機械換気で、両者はまったく別の方式です。第3種は排気側だけを機械で引くため室内が周囲より低い圧力(負圧)になり、そこで発生した臭気や水蒸気が他室へ流れ出しにくくなります。この性質を利用して、便所・浴室・厨房など汚染源のある室に採用されるのが一般的です。

他の選択肢が不適切な理由
「換気回数とは、1時間当たりの換気量を室容積で除した値をいう。」は正しく、単位は回/hで、その室の空気が1時間に何回入れ替わるかを表します。「必要換気量は、室内の二酸化炭素濃度を基準として算定する。」も正しく、在室者の呼吸により発生する二酸化炭素を許容濃度以下に保つ量として算定します。「温度差換気の換気量は、内外の温度差の平方根に比例する。」も正しい記述で、温度差そのものではなく平方根に比例し、上下開口部の高低差の平方根にも比例します。

試験の罠
機械換気は「どちら側に送風機を置くか」で覚えます。第1種は給気も排気も機械、第2種は給気だけ機械で室内は正圧、第3種は排気だけ機械で室内は負圧です。第2種は汚れた空気を入れたくない手術室やクリーンルーム、第3種は臭気や湿気を出したくない便所・浴室・厨房、と用途まで結び付けると取り違えません。
問21-1

住宅の居室の換気に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①換気に有効な開口部の面積は、居室の床面積の1/20以上とする。
  • ②襖など随時開放できる建具で仕切られた2室は、別々の室として扱う。
  • ③火気を使用する調理室には、換気設備を設けなければならない。
  • ④シックハウス対策の機械換気設備は、換気回数0.5回/h以上とする。
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正解 ②襖など随時開放できる建具で仕切られた2室は、別々の室として扱う。
解説
建築基準法施行令では、襖や障子など随時開放することができる建具で仕切られた2室は、採光・換気の規定を適用するときに1室とみなすと定められています。開け放てば実質的に一つの空間として空気が行き来するため、開口部のある側の室の窓を、奥の室の換気にも算入できるという考え方です。したがって「別々の室として扱う」という記述は誤りで、逆に一体の室として合算して判定します。この規定があるため、窓のない納戸的な室でも、隣室と襖で通じていれば居室として成立させられる場合があります。

他の選択肢が不適切な理由
「換気に有効な開口部の面積は、居室の床面積の1/20以上とする。」は正しく、これを満たさない場合は換気設備の設置が必要になります。「シックハウス対策の機械換気設備は、換気回数0.5回/h以上とする。」も正しく、住宅等の居室ではホルムアルデヒドの濃度上昇を抑えるため常時換気が義務づけられています。「火気を使用する調理室には、換気設備を設けなければならない。」も正しく、燃焼により発生する水蒸気や一酸化炭素を屋外へ排出する必要があるためです。

試験の罠
採光に有効な開口部は床面積の1/7以上、換気に有効な開口部は1/20以上で、分母が違います。「採光は7分の1、換気は20分の1」と対で覚えます。ふすまや障子など随時開放できる建具で仕切られた2室を1室とみなす扱いは、採光でも換気でも共通に適用されます。
問31-1

機械換気方式とその適用に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①第2種機械換気は、室内を正圧に保つため手術室などに用いられる。
  • ②第1種機械換気は、給気と排気の両方を送風機で行う方式である。
  • ③第2種機械換気は、汚染空気の拡散を防ぐため駐車場に用いられる。
  • ④第3種機械換気は、室内を負圧に保つため便所や浴室に用いられる。
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正解 ③第2種機械換気は、汚染空気の拡散を防ぐため駐車場に用いられる。
解説
第2種機械換気は給気だけを送風機で行うため室内が正圧になり、空気は室内から室外へ押し出されます。これは外部の汚れた空気を入れたくない室に向く性質であり、逆に室内側で発生した汚染物質を他へ出したくない室には向きません。駐車場は排気ガスや粉じんの発生源であり、それを外へ漏らさないよう室内を負圧に保つ第3種機械換気(または排気量を給気量より多くした第1種)とするのが原則です。したがって駐車場に第2種を用いるという記述が不適当です。

他の選択肢が不適切な理由
「第1種機械換気は、給気と排気の両方を送風機で行う方式である。」は正しく、室内の圧力を自由に調整でき、劇場や地下街など確実な換気量が要求される室に用いられます。「第2種機械換気は、室内を正圧に保つため手術室などに用いられる。」も正しく、清浄な空気を押し込んで汚染空気の侵入を防ぎます。「第3種機械換気は、室内を負圧に保つため便所や浴室に用いられる。」も正しく、臭気や湿気を発生室内に閉じ込めて排出する考え方です。

試験の罠
第2種と第3種は、室内をどちらの圧力にしたいかで決まります。正圧は「汚れた空気を入れたくない室」、負圧は「汚れた空気を出したくない室」です。駐車場は排気ガスを外へ出したい室なので第3種または第1種であり、正圧にする第2種は適しません。
問41-1

自然換気に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①風力換気による換気量は、外部風速に比例して大きくなる。
  • ②中性帯より下部の開口からは、外気が室内へ流入しやすくなる。
  • ③温度差換気による換気量は、開口部の高低差が大きいほど増える。
  • ④温度差換気による換気量は、内外温度差に比例して大きくなる。
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正解 ④温度差換気による換気量は、内外温度差に比例して大きくなる。
解説
温度差換気(重力換気)は、暖かい空気が軽く冷たい空気が重いという密度差によって生じる圧力差を駆動力とします。開口部を通る空気の速度は圧力差の平方根に比例するため、換気量は内外温度差そのものではなく、その平方根に比例します。したがって温度差が4倍になっても換気量は2倍にしかなりません。同じ理由で、上下の開口部の高低差についても平方根に比例します。「温度差に比例する」とすると換気量を大きく見積もりすぎることになり、設計上危険な誤りとなります。

他の選択肢が不適切な理由
「風力換気による換気量は、外部風速に比例して大きくなる。」は正しく、風圧差は風速の2乗に比例しますが、換気量はその平方根をとるため結果として風速に正比例します。「温度差換気による換気量は、開口部の高低差が大きいほど増える。」も正しく、高低差の平方根に比例して増加します。「中性帯より下部の開口からは、外気が室内へ流入しやすくなる。」も正しく、室内が外より暖かい場合、中性帯より下では外気が流入し、上部からは室内空気が流出します。

試験の罠
自然換気は「何に比例するか」が繰り返し問われます。風力換気の換気量は外部風速に正比例しますが、温度差換気の換気量は内外温度差の平方根、上下開口部の高低差の平方根に比例します。「風は1乗、温度差はルート」と覚えると迷いません。
問51-1

伝熱に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①中空層の熱抵抗は、層の厚さに正比例して大きくなり続ける。
  • ②熱貫流率が小さい壁ほど、断熱性能は高いと評価される。
  • ③同じ材料でも、含湿すると熱伝導率は大きくなる傾向がある。
  • ④熱伝導率は、材料内部の熱の伝わりやすさを表す値である。
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正解 ①中空層の熱抵抗は、層の厚さに正比例して大きくなり続ける。
解説
壁体内の中空層(空気層)は、静止した空気の熱伝導率が小さいため断熱に寄与します。しかし層を厚くしていくと、内部で暖かい面から冷たい面へ向かう対流が起こりやすくなり、対流と放射による熱移動が増えてしまいます。このため中空層の熱抵抗は、おおむね20〜30mm程度までは厚さとともに増えますが、それ以上厚くしてもほとんど増えず頭打ちになります。断熱性能を上げたい場合は空気層を厚くするのではなく、断熱材を充填する、あるいは中空層に面する側に低放射(Low-E)材を用いるほうが有効です。

他の選択肢が不適切な理由
「熱伝導率は、材料内部の熱の伝わりやすさを表す値である。」は正しく、単位はW/(m・K)で、値が小さいほど断熱性に優れます。「熱貫流率が小さい壁ほど、断熱性能は高いと評価される。」も正しく、熱貫流率は単位面積・単位温度差当たりに壁を通過する熱量ですから、小さいほど熱が逃げにくいことになります。「同じ材料でも、含湿すると熱伝導率は大きくなる傾向がある。」も正しく、材料内の空隙が水で置き換わると熱を伝えやすくなるためです。

試験の罠
中空層の熱抵抗は厚さ2〜3cm程度で頭打ちになり、それ以上厚くすると内部で対流が起こって逆に熱が伝わります。用語は単位で区別すると確実で、熱伝導率はW/(m・K)で材料そのものの性質、熱貫流率はW/(m²・K)で壁全体の熱の通しやすさを表します。
問61-1

結露に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①表面結露は、壁の表面温度が露点温度を下回ったときに生じる。
  • ②熱橋となる部位は、周囲より表面温度が高いため結露しにくい。
  • ③内部結露を防ぐには、断熱材の室内側に防湿層を設けるとよい。
  • ④室内の水蒸気発生量を減らすことは、結露の防止に有効である。
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正解 ②熱橋となる部位は、周囲より表面温度が高いため結露しにくい。
解説
熱橋(ヒートブリッジ)とは、鉄骨柱や梁、コンクリートのスラブ端部など、周囲よりも熱を通しやすい部分が壁体を貫いている箇所をいいます。この部分は熱が集中して屋外へ逃げるため、冬期には室内側の表面温度が周囲の壁面より低くなります。表面温度が下がれば露点温度を下回りやすくなるので、熱橋部はむしろ結露が生じやすい弱点となります。したがって「表面温度が高いため結露しにくい」という記述は逆です。対策としては、熱橋部を含めて連続的に断熱材を巡らせる(断熱の連続性を確保する)ことが基本になります。

他の選択肢が不適切な理由
「表面結露は、壁の表面温度が露点温度を下回ったときに生じる。」は正しく、これが表面結露の定義そのものです。「内部結露を防ぐには、断熱材の室内側に防湿層を設けるとよい。」も正しく、冬型結露では水蒸気は室内側から壁体内へ流れるため、高温多湿側である室内側で水蒸気の侵入を止めます。「室内の水蒸気発生量を減らすことは、結露の防止に有効である。」も正しく、露点温度そのものを下げる直接的な対策になります。

試験の罠
「表面結露は室内側の表面」「内部結露は壁体の内部」で起こります。防湿層は水蒸気が壁の中へ入るのを止めるものなので、水蒸気の多い側すなわち断熱材の室内側に設けます。熱橋(ヒートブリッジ)は周囲より表面温度が低くなる部位で、結露しやすい弱点になります。
問71-1

建築物の熱的性能に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①外壁の断熱を強化すると、冬期の室内表面温度は高く保たれる。
  • ②熱貫流抵抗は、各層の熱抵抗と両表面の熱伝達抵抗の和で表される。
  • ③熱容量の大きい建物は、外気温の変化に対して室温が速く追従する。
  • ④同じ材料では、密度が大きいものほど熱伝導率は大きくなる。
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正解 ③熱容量の大きい建物は、外気温の変化に対して室温が速く追従する。
解説
熱容量とは、その部位の温度を1度上げるのに必要な熱量のことで、コンクリートやれんがのように比熱と質量が大きい材料を多く用いた建物ほど大きくなります。熱容量が大きいと、外気温が変化しても躯体が熱を吸収・放出する緩衝材として働くため、室温の変動幅は小さくなり、変化が現れるまでの時間も遅れます。したがって「室温が速く追従する」という記述は逆です。逆に木造の軽量な建物のように熱容量が小さいと、暖まりやすく冷めやすいため室温の変動が大きくなります。

他の選択肢が不適切な理由
「熱貫流抵抗は、各層の熱抵抗と両表面の熱伝達抵抗の和で表される。」は正しく、その逆数が熱貫流率になります。「外壁の断熱を強化すると、冬期の室内表面温度は高く保たれる。」も正しく、室内側表面から屋外へ逃げる熱が減るため表面温度が上がり、結露防止にも有効です。「同じ材料では、密度が大きいものほど熱伝導率は大きくなる。」も正しく、内部の空隙が減って固体部分が連続するほど熱が伝わりやすくなるためです。

試験の罠
「熱伝導率」は材料の伝えやすさ、「熱容量」は暖まりにくさ・冷めにくさで、まったく別の量です。熱容量が大きい重い建物は室温の変化がゆるやかで、外気温の変化に遅れて追従します。速く追従するのは熱容量の小さい軽量な建物です。
問81-1

室容積150m³の居室で、換気回数を1時間当たり2回とするために必要な換気量として、正しいものはどれか。

  • ①75m³/h
  • ②600m³/h
  • ③150m³/h
  • ④300m³/h
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正解 ④300m³/h
解説
換気回数nは、1時間当たりの換気量Q(m³/h)を室容積V(m³)で除した値として定義されます。すなわちn=Q÷Vであり、これを換気量について解くとQ=n×Vとなります。本問では室容積V=150m³、換気回数n=2回/hですから、必要な換気量はQ=2×150=300m³/hとなります。換気回数は「室の空気が1時間に何回入れ替わるか」を表す指標で、室容積が大きい室では同じ換気回数を確保するために大きな換気量が必要になる点を押さえておくと計算を間違えにくくなります。

他の選択肢が不適切な理由
「75m³/h」は室容積を換気回数で除してしまった値(150÷2)で、乗除を取り違えた場合に生じる誤りです。「150m³/h」は室容積の数値をそのまま換気量としたもので、換気回数1回/hのときの値に相当します。「600m³/h」は換気回数を4回/hとした場合の値であり、本問の条件である2回/hの2倍を掛けてしまった誤りです。定義式Q=n×Vに数値を代入すれば、正しい値は300m³/hと確認できます。

試験の罠
定義式はQ=n×V(換気量=換気回数×室容積)です。n=Q÷Vと逆に覚えていると150÷2=75と誤答します。単位で確かめるのが確実で、回/h×m³=m³/hとなる組合せだけが正しい計算です。
問91-1

湿り空気に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①相対湿度が同じ空気でも、温度が高いほど絶対湿度は小さい。
  • ②露点温度は、空気を冷却したとき飽和に達する温度をいう。
  • ③絶対湿度は、乾燥空気1kgに含まれる水蒸気の質量で表される。
  • ④飽和水蒸気圧は、空気の温度が高くなるほど大きくなる。
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正解 ①相対湿度が同じ空気でも、温度が高いほど絶対湿度は小さい。
解説
相対湿度は、その温度における飽和水蒸気圧に対して実際の水蒸気圧が何パーセントかを表す値です。飽和水蒸気圧は温度が高いほど大きくなるため、同じ相対湿度であれば、温度が高い空気ほど実際に含んでいる水蒸気の量は多くなります。したがって「温度が高いほど絶対湿度は小さい」という記述は逆で、正しくは温度が高いほど絶対湿度は大きくなります。たとえば相対湿度50%の空気でも、30℃の空気は10℃の空気の3倍近い水蒸気を含んでおり、この違いが結露や除湿計画を考えるうえでの基本になります。

他の選択肢が不適切な理由
「絶対湿度は、乾燥空気1kgに含まれる水蒸気の質量で表される。」は正しく、単位はkg/kg(DA)で、温度が変わっても水蒸気量が変わらなければ値は変化しません。「露点温度は、空気を冷却したとき飽和に達する温度をいう。」も正しく、この温度以下の面に触れると結露します。「飽和水蒸気圧は、空気の温度が高くなるほど大きくなる。」も正しく、高温の空気ほど多くの水蒸気を含むことができます。

試験の罠
「相対湿度」はその温度の飽和水蒸気量に対する割合で単位は%、「絶対湿度」は乾燥空気1kg中の水蒸気の質量でkg/kg(DA)です。温度が高いほど飽和水蒸気圧が大きいので、相対湿度が同じなら絶対湿度は高温側のほうが大きくなります。
問101-1

外壁の結露防止に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

  • ①室内側に防湿層を設けることは、内部結露の抑制に効果がある。
  • ②外断熱工法は、内断熱工法に比べて熱橋部の結露が生じやすい。
  • ③通気層を設けることは、壁体内の湿気の排出に効果がある。
  • ④同じ室内でも、換気の少ない押入れの内部は結露しやすい。
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正解 ②外断熱工法は、内断熱工法に比べて熱橋部の結露が生じやすい。
解説
外断熱工法は、断熱材を躯体の屋外側に連続して張る工法です。柱・梁・スラブといった熱を通しやすい部分も含めて外側から包み込めるため、断熱が途切れる箇所が生じにくく、熱橋そのものができにくいという利点があります。これに対して内断熱工法では、スラブや梁が外壁を貫通する取合い部で断熱材を連続させることが難しく、その部分が熱橋となって表面温度が下がり結露しやすくなります。したがって「外断熱工法のほうが熱橋部の結露が生じやすい」という記述は逆で、実際には外断熱のほうが結露に対して有利です。

他の選択肢が不適切な理由
「室内側に防湿層を設けることは、内部結露の抑制に効果がある。」は正しく、水蒸気が壁体内へ入る入口を塞ぐことが内部結露対策の基本です。「通気層を設けることは、壁体内の湿気の排出に効果がある。」も正しく、外装材の裏側に空気の通り道を確保して湿気を上方へ逃がします。「同じ室内でも、換気の少ない押入れの内部は結露しやすい。」も正しく、空気が滞留して表面温度が下がりやすいうえ湿気もこもるためです。

試験の罠
外断熱は柱・梁・スラブの外側を断熱材で連続して覆うため、熱橋ができにくい工法です。「外断熱は熱橋に強い、内断熱は熱橋ができやすい」と対で覚えます。層の位置関係は「防湿層は室内側、通気層は外側」もあわせて押さえておきます。

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