2026年版・9-4

基礎-4 投資信託のきほんの一問一答

証券外務員二種「最初に覚える土台知識」から、基礎-4 投資信託のきほんに関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問19-4

投資信託の基本的な性格として、正しいものはどれか。

  • ①専門家が運用し成果は投資者のもの
  • ②専門家が運用し元本と利回りを保証
  • ③投資者一人ひとりが運用を指図する
  • ④販売会社が資金を貸し付けて運用する
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正解 ①専門家が運用し成果は投資者のもの
解説
投資信託は、大勢の投資者から集めた資金を1つの大きな財産(信託財産)にまとめ、運用の専門家が株式や債券に投資し、その成果(損益)をそのまま投資者に返す仕組みです。

利点は主に2つ。(1)少額から始められる、(2)1本で多くの銘柄に投資できるので分散投資の効果が得られる。

そして、絶対に外せないのが「元本保証ではない」という点です。運用がうまくいかなければ、投じた金額を下回ります。専門家に任せることと、損をしないことは、まったく別の話です。ここは勧誘の場面でも最も重要な説明事項になります。
他の選択肢について

・元本と利回りを保証する:投資信託に元本保証はなく、そう説明すること自体が禁じられています。
・投資者一人ひとりが指図を出す:運用の指図は委託会社が行い、投資者は指図しません。
・販売会社が貸し付ける:そのような仕組みではありません。
問29-4

契約型の証券投資信託における当事者の役割として、正しいものはどれか。

  • ①委託者が保管し受託者が指図する
  • ②委託者が指図し受託者が保管する
  • ③受益者が指図し委託者が保管する
  • ④販売会社が指図し委託者が保管する
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正解 ②委託者が指図し受託者が保管する
解説
日本の投資信託の中心は契約型で、3者が登場します。

・委託者=投資信託委託会社(運用会社)…どの銘柄をいくら売買するかを指図する。
・受託者=信託銀行…信託財産を保管・管理し、指図に従って売買を実行する。
・受益者=投資者…運用の成果を受け取る。

ここに販売会社(証券会社・銀行など)が加わり、募集・販売や分配金の支払いの窓口になります。

役割を分けている理由は、運用する人とお金を持つ人を別にしておくためです。こうしておけば、運用会社が破綻しても信託財産は信託銀行に守られており、投資者の財産は保全されます。
他の選択肢について

・委託者が保管し受託者が指図:役割が入れ替わっています。
・受益者が運用を指図:受益者は成果を受け取る立場で、指図はしません。
・販売会社が運用を指図:販売会社は募集・販売の窓口であり、運用の指図はしません。
問39-4

投資信託の1口当たりの値段を何と呼ぶか。

  • ①額面金額
  • ②純資産総額
  • ③基準価額
  • ④信託報酬
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正解 ③基準価額
解説
投資信託の値段は基準価額と呼ばれます。1口当たりいくらかを表す数字で、実務では見やすいように1万口当たりで表示されるのが一般的です。

計算のしかたは基準価額 = 純資産総額 ÷ 受益権総口数です。純資産総額とは、組み入れている株式や債券などの時価の合計に収入を加え、未払いの費用を差し引いたものです。信託報酬などの費用は毎日ここから引かれるため、基準価額は費用を引いた後の数字です。

基準価額は1日に1回だけ計算されます。取引時間中に動く値段ではなく、買付けや解約を申し込んだ日の基準価額が、その日の取引終了後に決まります。

なお、分配金が支払われると、その分のお金が信託財産から出ていくため基準価額は下がります。「下がった=運用の失敗」とは限りません。
他の選択肢について

・純資産総額:その投資信託が持っている財産の合計額で、1口当たりの値段ではありません。
・額面金額:債券などで償還時に払い戻される金額を指す言葉で、投資信託では使いません。
・信託報酬:保有している間、信託財産から日々差し引かれる費用の名称です。
問49-4

純資産総額が45億円、受益権総口数が50億口である投資信託の、1万口当たり基準価額はいくらか。なお、手数料および税金は考慮しない。

  • ①10,000円
  • ②0.9円
  • ③11,111円
  • ④9,000円
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正解 ④9,000円
解説
手順は2段階です。まず1口当たりを求め、次に1万口に直します。

(1)1口当たりの基準価額
45億円 ÷ 50億口 = 0.9円/口

(2)1万口当たりに換算
0.9円 × 10,000口 = 9,000円

多くの投資信託は1口=1円(1万口=10,000円)でスタートします。今回は9,000円なので、設定時から10%値下がりしていると読み取れます。基準価額の数字は「スタートの10,000円と比べてどうか」で意味をつかむのがコツです。

なお、実務では「1万口当たり」で表示するのが一般的ですが、追加型のなかには1口=1万円で設定し、1口当たりで表示するものもあります。表示の単位がどちらなのかを必ず確かめてから比べましょう。
他の選択肢について

・10,000円:設定時の価額そのままで、運用による増減を反映していません。
・11,111円:50億円÷45億口として、割る順番を逆にすると出てくる数値です。
・0.9円:1口当たりの金額で正しい計算の途中経過ですが、1万口当たりへの換算をしていません。
問59-4

追加型(オープン型)投資信託の説明として、正しいものはどれか。

  • ①設定後もいつでも追加で購入できる
  • ②当初の募集期間中しか購入できない
  • ③追加購入した人だけに分配金が出る
  • ④追加購入のとき手数料が免除される
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正解 ①設定後もいつでも追加で購入できる
解説
投資信託は、購入できるタイミングで2つに分かれます。

・追加型(オープン型)…運用が始まった後も、原則としていつでもその日の基準価額で買い増しできる。現在の主流です。
・単位型(ユニット型)…当初の募集期間中しか買えず、その後は買い増しできない。まとまった資金で一斉に運用を始める形です。

覚え方は「オープン=入口がずっと開いている」「ユニット=ひとかたまりで完結」。追加型は日々の資金の出入りがあるため、運用会社は解約に備えて一定の現金を持ちながら運用する必要があります。
他の選択肢について

・当初の募集期間中しか購入できない:これは単位型の説明です。
・追加購入した投資者だけに分配:分配金は保有口数に応じて受益者全員に支払われます。
・購入時手数料が免除される:手数料の有無と追加型・単位型の区別は関係ありません。
問69-4

公社債投資信託の説明として、正しいものはどれか。

  • ①約款上、株式を半分まで組み入れる
  • ②約款上、株式を組み入れられない
  • ③株式を持たない期間だけそう呼ぶ
  • ④公社債だけを組み入れ元本を保証する
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正解 ②約款上、株式を組み入れられない
解説
証券投資信託は、約款(=運用のルールブック)で株式を組み入れられるかどうかで2つに分かれます。

・公社債投資信託…約款上、株式をいっさい組み入れられないもの。MRFなどが代表例。
・株式投資信託…約款上、株式を組み入れることができるもの。

ここが引っかけどころです。株式投資信託は「株式を組み入れることができる」だけであって、実際には1株も持っていなくても株式投資信託です。判断の基準は現実の中身ではなく約款の定めだと覚えてください。この区分は、後で学ぶ税金の取扱いの違いにもつながります。
他の選択肢について

・半分まで認められる:そのような枠はなく、いっさい組み入れられません。
・株式を持たない期間だけ:区分は約款で決まり、期間によって変わりません。
・元本が保証されている:公社債投資信託にも元本保証はありません。
問79-4

投資信託を保有している間、信託財産から毎日差し引かれる費用を何と呼ぶか。

  • ①信託財産留保額
  • ②購入時手数料
  • ③信託報酬
  • ④委託手数料
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正解 ③信託報酬
解説
保有している間ずっと、毎日信託財産から差し引かれる費用が信託報酬(運用管理費用)です。年率何%という形で決められ、運用の指図を行う委託会社、財産を保管する受託者(信託銀行)、窓口の販売会社で分け合います。

気をつけたいのは、投資者が別に振り込むのではなく、すでに差し引かれた後の金額が基準価額として表示される点です。そのため負担に気づきにくいのですが、持っている限りかかり続けます。年1%なら10年間でその10年分が積み上がる、という感覚を持っておきましょう。

ほかの費用も「いつ払うか」で整理できます。買うときに1回だけ払うのが購入時手数料、解約するときに差し引かれ、残る受益者のために信託財産に留め置かれるのが信託財産留保額です。
他の選択肢について

・購入時手数料:買うときに一度だけ販売会社へ支払う費用で、毎日かかるものではありません。
・信託財産留保額:解約するときに差し引かれ、信託財産に残される費用です。
・委託手数料:株式の売買を証券会社に取り次いでもらったときに支払う手数料です。
問89-4

追加型株式投資信託の分配金のうち、元本払戻金(特別分配金)の説明として正しいものはどれか。

  • ①再投資したときだけ生じる分配金だ
  • ②運用の利益からの分配で課税される
  • ③分配金のうち金額が大きい部分だ
  • ④元本の一部が戻ったもので非課税
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正解 ④元本の一部が戻ったもので非課税
解説
追加型株式投資信託の分配金は、税金の面から2つに分けられます。

・普通分配金…運用でふえた分からの分配。もうけなので課税されます。
・元本払戻金(特別分配金)…その投資者が買ったときの値段(個別元本)を下回る部分からの分配。自分が出したお金が戻ってきただけなのでもうけではなく、課税されません。

ポイントは、同じ日に支払われる同じ分配金でも、投資者ごとに区分が変わることです。いつ買ったか(個別元本がいくらか)によって、ある人には普通分配金、別の人には元本払戻金になります。元本払戻金を受け取ると、その分だけ個別元本は下がります。
他の選択肢について

・利益からの分配で課税される:それは普通分配金の説明です。
・金額が大きい部分:区分は金額の大小ではなく、個別元本との関係で決まります。
・再投資した場合だけ生じる:受取型でも生じます。
問99-4

値動きの異なる複数の資産に分けて投資し、全体の値動きをおだやかにすることを何と呼ぶか。

  • ①分散投資
  • ②集中投資
  • ③信用取引
  • ④積立投資
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正解 ①分散投資
解説
分散投資は、資金を1つの銘柄や資産に集中させず、値動きの異なるものに分けて投資する考え方です。ある資産が値下がりしても別の資産が値上がりすれば、全体の値動きはおだやかになり、大きな損失を抑えられます。

分け方には3つの方向があります。
・資産の分散…株式、債券、不動産など性質の違うものに分ける
・地域の分散…国内と海外に分ける
・時間の分散…何回かに分けて買う

投資信託が初めての人に向くといわれるのは、1本買うだけで多くの銘柄に投資したのと近い効果が得られ、少額でも分散投資ができるからです。

ただし市場全体が下がる局面では値下がりを避けられません。分散はリスクを小さくする工夫であって、なくす方法ではないと押さえましょう。
他の選択肢について

・集中投資:少数の銘柄に絞って投資することで、当たれば大きい反面、値動きの振れも大きくなります。
・信用取引:証券会社から資金や株式を借りて行う取引で、資産を分ける考え方ではありません。
・積立投資:一定額を定期的に買い続ける方法で、時間を分ける工夫にあたりますが、資産を分ける言葉ではありません。
問109-4

J-REIT(不動産投資信託)の説明として、正しいものはどれか。

  • ①不動産に投資するが分配は行わない
  • ②不動産に投資し賃料収益を分配する
  • ③投資者が物件を選び所有権を得る
  • ④値上がり時に元本の返還を約束する
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正解 ②不動産に投資し賃料収益を分配する
解説
J-REITは、多くの投資者から集めた資金でオフィスビルや商業施設、物流施設などを取得・運用し、そこから生まれる賃料収入や売却益を投資者に分配する商品です。日本では投資法人という会社型の形をとり、その投資証券が取引所に上場しています。

初心者にとっての利点は、少額から不動産に分散投資できることと、取引所でいつでも売買できることです。現物の不動産を買う場合と違い、物件を選んだり管理したりする手間もかかりません。

一方で、投資証券の価格は市場で変動し、賃料収入が減れば分配金も減ります。元本保証も分配金の保証もありません。
他の選択肢について

・分配は行われていない:収益を投資者に分配することがJ-REITの中心的な仕組みです。
・特定の物件の所有権を取得:投資者が取得するのは投資証券であり、物件そのものではありません。
・元本の返還が約束されている:そのような約束はありません。

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