2026年版・9-1

基礎-1 証券市場と証券会社のしごとの一問一答

証券外務員二種「最初に覚える土台知識」から、基礎-1 証券市場と証券会社のしごとに関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問19-1

証券市場を通じた資金の流れ(直接金融)の特徴として、正しいものはどれか。

  • ①投資先を自分で選び、損益も自分が負う
  • ②預け先を選ぶだけで、損失は銀行が負う
  • ③投資先は自分で選び、損失は発行者が補う
  • ④投資先は選ばず、決まった利息だけを得る
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正解 ①投資先を自分で選び、損益も自分が負う
解説
まずここを押さえましょう。お金の流れ方には2つの型があります。直接金融は、お金を出す人(投資者)が、お金を必要とする企業などの発行する株式・債券を自分で選んで買う形で、証券市場が担っているのがこちらです。間接金融は、預金者が銀行に預け、貸出先は銀行が選ぶ形です。

見分ける決め手は「損をしたとき、誰がその損を最終的にかぶるか」です。直接金融では投資者自身がかぶり、間接金融では銀行がかぶります。

だからこそ直接金融では「自分で選ぶための正しい情報」が欠かせません。開示制度や説明のルールが厳しく定められているのは、この一点に理由があります。
他の選択肢について

・預け先を選ぶだけ:これは間接金融の説明です。預金者は貸出先を選びません。
・損失は発行者が補う:発行者が損失を補う仕組みはありません。損失の穴埋め(損失補塡)はむしろ禁止されています。
・決まった利息だけを得る:それは預金の性質で、株式への投資には当てはまりません。
問29-1

証券取引所が果たしている役割として、正しいものはどれか。

  • ①上場会社の株価を決めて公表する場
  • ②上場株式を投資者どうしが売買する場
  • ③上場会社に代わって配当金を支払う場
  • ④新しく発行する株式を引き受ける場
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正解 ②上場株式を投資者どうしが売買する場
解説
証券取引所は、すでに発行された株式などを、投資者どうしが売り買いする場を開いている機関です。東京証券取引所などがこれにあたり、内閣総理大臣の免許を受けて金融商品市場を開設しています(金融商品取引法第2条)。

取引所があることの意味は「売りたいときに買い手が見つかる」という安心が生まれる点にあります。これを流動性(=換金のしやすさ)といいます。いつでも売って現金に戻せるからこそ、投資者は安心して新しく発行される株式を買え、企業もお金を集めやすくなります。

また取引所は、売買のルールを定め、上場会社に決算などの情報を公表させることで、公正な価格形成を支えています。株価は取引所が決めるのではなく、集まった注文の需要と供給で決まります。
他の選択肢について

・株価を決めて公表する:取引所が値段を決めることはありません。株価は注文の需要と供給で決まります。
・会社に代わって配当金を支払う:配当を支払うのは発行会社であり、取引所の役割ではありません。
・新しく発行する株式を引き受ける:引受けは証券会社が行う業務です。
問39-1

証券会社が顧客の注文を受けて、顧客の計算で売買を行う業務を何というか。

  • ①募集の取扱い業務(セリング業務)
  • ②自己売買業務(ディーラー業務)
  • ③委託売買業務(ブローカー業務)
  • ④引受業務(アンダーライター業務)
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正解 ③委託売買業務(ブローカー業務)
解説
証券会社の中心的な業務は4つあり、まずこの区別から入るのが近道です。

・委託売買業務(ブローカー)…顧客の注文を取引所へ取り次ぐ。もうけは顧客から受け取る委託手数料で、売買による損益は顧客のもの。
・自己売買業務(ディーラー)…自社のお金と判断で売買する。損益は自社のもの。
・引受業務(アンダーライター)…新しく発行される証券を、売れ残ったら引き取る約束で引き受ける。
・募集の取扱い(セリング)…引き取る約束はせず、売る手伝いだけをする。

問題文にある「顧客の計算」は、日常語の計算ではなく「その取引の損得が最終的に誰のものになるか」を指す業界用語です。顧客の計算なら損も得も顧客のもの、自己の計算なら証券会社のもの。ここを押さえると、4つの業務の違いが一本の線でつながります。
他の選択肢について

・自己売買業務:自己の計算で行うので、顧客の計算という点が合いません。
・引受業務:売れ残りを引き取るリスクを負う、発行時の業務です。
・募集の取扱い業務:売れ残りを引き取らない点が引受業務との違いです。
問49-1

引受業務(アンダーライティング)の説明として、正しいものはどれか。

  • ①自社の資金と判断で売買し利益を得る
  • ②売れ残りは引き取らず販売を手伝う
  • ③顧客の注文を取引所へ取り次ぐだけ
  • ④売れ残りを引き取る約束で引き受ける
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正解 ④売れ残りを引き取る約束で引き受ける
解説
引受け(アンダーライティング)の核心は「売れ残りを自分で引き取る」という約束です。企業が新しく株式や債券を発行するとき、証券会社がこの約束をすることで、企業は「予定額を確実に調達できる」という安心を得られます。その代わり証券会社は売れ残りのリスクを負うので、引受けを行うには十分な財産的基礎が求められます。

引受けには、発行される証券をいったん全部買い取る買取引受けと、募集して売れ残った分だけを引き取る残額引受けがあります。どちらも「リスクを引き受ける」点は共通です。

よく似ているのが募集の取扱い(セリング)で、こちらは「売るのを手伝うだけ」。売れ残っても引き取りません。リスクを引き受けるか、手伝うだけかが両者の分かれ目です。
他の選択肢について

・販売だけを手伝う:これは募集の取扱い(セリング)の説明です。
・注文を取り次ぐだけ:委託売買業務(ブローカー)の説明で、発行時の業務ではありません。
・自社の資金と判断で売買:自己売買業務(ディーラー)の説明です。
問59-1

金融商品取引法上の有価証券に該当しないものはどれか。

  • ①銀行の普通預金の通帳
  • ②株式会社が発行する株券
  • ③国が発行する国債証券
  • ④投資信託の受益証券
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正解 ①銀行の普通預金の通帳
解説
金融商品取引法は、投資の対象になるものを有価証券として列挙し、その発行や売買にルールをかけています(金融商品取引法第2条)。株券、国債証券・地方債証券・社債券、投資信託の受益証券、投資証券(J-REITなど)が代表例です。

これらに共通するのは「値段が動き、投資した元本が減ることがある」という点。だから情報開示や販売ルールが必要になります。一方、預金は元本と利息が約束された銀行の商品で、値動きによって元本が減るものではないため、有価証券には含まれません(預金者の保護は銀行法や預金保険制度が担います)。
他の選択肢について

・株券:有価証券の代表格で、第2条第1項に明記されています。
・国債証券:同じく第2条第1項に挙げられた有価証券です。
・投資信託の受益証券:これも第2条第1項に挙げられており、募集の際には目論見書の交付が必要です。
問69-1

外務員の登録の申請を行う者として、正しいものはどれか。

  • ①外務員となる本人自身
  • ②所属する金融商品取引業者
  • ③勤務している営業所の長
  • ④雇用している会社の親会社
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正解 ②所属する金融商品取引業者
解説
試験に受かることと、実際に外務員として働けることは別です。外務員の職務を行うには、氏名や生年月日などを外務員登録原簿に登録してもらう必要があります(金融商品取引法第64条)。

ここで間違えやすいのが「誰が申請するのか」です。申請するのは本人ではなく、その人が所属する金融商品取引業者(証券会社など)です。会社が「この人にうちの外務員として働いてもらいます」と届け出る形になります。

あわせて次の2点も押さえましょう。(1)登録先は内閣総理大臣(実際の登録事務は日本証券業協会に委任されています)。(2)登録は所属する会社ごとなので、会社を移れば登録し直しになります。
他の選択肢について

・外務員となる本人:本人が直接申請する制度ではありません。
・営業所の長:登録の単位は営業所ではなく、金融商品取引業者です。
・雇用する会社の親会社:申請するのは実際に所属している会社そのものです。
問79-1

投資の世界でいう「リスク」の意味として、正しいものはどれか。

  • ①値下がりした金額そのもの
  • ②損をする可能性だけを指す言葉
  • ③収益が上下に振れる幅の大きさ
  • ④利益が出ない状態のこと
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正解 ③収益が上下に振れる幅の大きさ
解説
投資でいうリスクは、日常語の「危険」とは意味が違います。結果が上下にどれだけ振れるか、その振れ幅の大きさを指す言葉で、値下がりする可能性だけでなく、大きく値上がりする可能性もリスクに含まれます。

たとえば、1年後の値動きが「+3%から-3%に収まりそうな商品」と「+40%から-40%まで動きそうな商品」なら、後者のほうがリスクが大きいといいます。もうかる幅も損する幅も大きいからです。

そして大原則があります。大きなリターン(収益)を期待できる商品ほど、リスクも大きいということです。「リスクが小さく、しかも高い収益が確実に得られる」という商品は存在せず、そう言い切って勧誘することは禁止されています。
他の選択肢について

・損をする可能性だけを指す:上に振れる場合も含めるのが、投資でいうリスクです。
・値下がりした金額そのもの:それは実際に生じた損失の額であり、振れ幅の大きさを表す言葉ではありません。
・利益が出ない状態:リスクは結果につける呼び名ではなく、結果がどれだけばらつくかを表す考え方です。
問89-1

日本投資者保護基金による補償について、正しいものはどれか。

  • ①投資先の倒産による損失を補償する
  • ②株式が値下がりした損失を補償する
  • ③預けた資産を金額にかかわらず全額補償
  • ④資産を返せないとき一千万円まで補償
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正解 ④資産を返せないとき一千万円まで補償
解説
投資者の資産は二段構えで守られています。

(1)分別管理…証券会社は顧客から預かった金銭・有価証券を、自社の財産と分けて管理する義務があります。これが守られていれば、証券会社が破綻しても顧客の資産は全額返ってきます。
(2)投資者保護基金…分別管理が守られておらず返還できない場合の最後の受け皿で、一般顧客一人あたり1,000万円が上限です(日本投資者保護基金)。

ここでの要点は、補償されるのは「返してもらえないこと」であって「値下がりして損したこと」ではない、という点です。
他の選択肢について

・金額にかかわらず全額補償:基金の補償には1,000万円の上限があります(分別管理が守られていれば全額戻りますが、それは基金の補償ではありません)。
・値下がりの損失:価格変動のリスクは投資者自身が負うもので、補償の対象外です。
・投資先の倒産による損失:発行会社の信用リスクであり、これも対象外です。
問99-1

証券会社の分別管理義務の説明として、正しいものはどれか。

  • ①預かった資産を自社の財産と分ける
  • ②預かった金銭を自社の資金と合わせる
  • ③取引記録を年度ごとに分けて保存する
  • ④注文を規模の大きい順に処理する
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正解 ①預かった資産を自社の財産と分ける
解説
分別管理とは、顧客から預かった金銭や有価証券を、証券会社自身の財産とはっきり分けて管理する義務です(金融商品取引法第43条の2など)。顧客の有価証券は自社の持ち分と区別して保管し、顧客から預かった金銭は信託銀行への信託によって切り離します。

なぜ必要かというと、混ざっていると証券会社が破綻したときに債権者の取り分と区別できなくなるからです。分けてあれば、破綻しても顧客の資産はそのまま返ってきます。投資者保護基金の補償は、これが守られなかった場合の予備の仕組みという位置づけです。
他の選択肢について

・自社の資金と合わせる:まさに禁じられている行為で、分別管理の趣旨に真っ向から反します。
・取引記録を年度ごとに保存:帳簿書類の作成・保存義務の話で、財産の分別とは別の義務です。
・注文を規模の大きい順に処理:売買の優先順位は価格と時間で決まり、注文の規模では決まりません。
問109-1

投資における自己責任の原則の説明として、正しいものはどれか。

  • ①損失が出れば証券会社が一部を補う
  • ②自分の判断で投資し損益を自ら負う
  • ③勧誘に従った場合は責任を負わない
  • ④内容を理解せず買えば責任を負わない
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正解 ②自分の判断で投資し損益を自ら負う
解説
証券投資の大前提が自己責任の原則です。どの商品をいつ買うかは投資者が自分で決め、その結果としての値上がり益も値下がり損も投資者のものになります。

ただし、これは「証券会社は何もしなくてよい」という意味ではまったくありません。むしろ逆で、投資者が自分で正しく判断できる状態を整えることが、証券会社と発行会社に求められます。だからこそ、
・発行会社には企業内容等の開示
・証券会社には適合性の原則と十分な説明
・そして断定的判断の提供や損失補塡の禁止
といったルールが置かれているのです。

「判断できる材料と環境を整えるのが業者の責任、判断の結果を負うのが投資者の責任」と対にして覚えましょう。
他の選択肢について

・証券会社が損失を補う:損失補塡は法律で禁止されています。
・勧誘に従った場合は責任を負わない:最終的に買うと決めたのは投資者自身です(ただし違法な勧誘があれば別途責任が問われます)。
・理解しないまま買った場合は責任を負わない:理解しないまま契約しないことも、投資者に期待される行動です。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。