2026年版・5-4

株式の投資指標の計算の一問一答

証券外務員二種「株式業務」から、株式の投資指標の計算に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問15-4

A社の株価は2,400円、当期純利益は60億円、発行済株式数は5,000万株である。このとき、A社のPER(株価収益率)は何倍か。なお、手数料および税金は考慮しない。

  • ①200倍
  • ②20倍
  • ③120倍
  • ④0.05倍
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正解 ②20倍
解説
PER(株価収益率)は、株価が1株当たり当期純利益(EPS)の何倍まで買われているかを示す指標で、「株価÷1株当たり当期純利益」で求めます。まずEPSを計算し、次に株価をEPSで割るという2段階の手順になります。PERが高いほど利益に対して株価が割高、低いほど割安と評価されるのが一般的な見方です。

計算過程
1株当たり当期純利益(EPS)=当期純利益÷発行済株式数
=6,000,000,000円÷50,000,000株
=120円
PER=株価÷1株当たり当期純利益
=2,400円÷120円
=20倍

他の選択肢が不適切な理由
「200倍」は、発行済株式数を5億株と桁を1つ多く読み違えた場合の値です(EPSが12円となり、2,400÷12=200倍)。億・万の単位変換で桁を間違えると生じます。
「120倍」は、途中で求めたEPSの数値120をそのまま倍率として答えてしまった場合の誤りです。EPSは円単位の金額であり、倍率ではありません。
「0.05倍」は、株価とEPSを逆に割った値(120÷2,400=0.05)です。これは益回り(0.05=5%)に対応する数値であり、PERの逆数にあたります。

覚え方のポイント
PERは「株価が利益の何年分か」と読み替えると意味がつかめます。1株当たり120円の利益を稼ぐ会社の株を2,400円で買うなら、利益で元をとるのに20年かかる、という関係です。「倍率を求める指標は必ず株価が分子」と決めておけば、逆数のミスは起こりません。
問25-4

B社の株価は1,800円、純資産(自己資本)は240億円、発行済株式数は2,000万株である。このとき、B社のPBR(株価純資産倍率)は何倍か。なお、手数料および税金は考慮しない。

  • ①0.67倍
  • ②0.15倍
  • ③15倍
  • ④1.5倍
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正解 ④1.5倍
解説
PBR(株価純資産倍率)は、株価が1株当たり純資産(BPS)の何倍まで買われているかを示す指標で、「株価÷1株当たり純資産」で求めます。純資産は会社を解散して資産を換金したときに株主に残る価値の目安なので、PBRが1倍を下回ると、株価が解散価値を下回っている状態と評価されます。

計算過程
1株当たり純資産(BPS)=純資産÷発行済株式数
=24,000,000,000円÷20,000,000株
=1,200円
PBR=株価÷1株当たり純資産
=1,800円÷1,200円
=1.5倍

他の選択肢が不適切な理由
「0.67倍」は、株価とBPSを逆に割った値(1,200÷1,800=0.666…)です。PBRは株価が分子であることを忘れると生じます。
「0.15倍」は、発行済株式数を200万株と読み違えた場合の値です(BPSが12,000円となり、1,800÷12,000=0.15倍)。
「15倍」は、純資産を24億円と読み違えた場合の値です(BPSが120円となり、1,800÷120=15倍)。億単位の読み取りを1桁誤ると10倍・100倍の差になるので注意が必要です。

覚え方のポイント
PERは「利益」との比較、PBRは「純資産」との比較です。分母がフロー(1年間の利益)かストック(貯まった財産)かの違いだけで、公式の形はどちらも「株価÷1株当たりの値」で同じです。PBRは1倍が解散価値の目安、という水準感も一緒に覚えておくと判断が速くなります。
問35-4

C社の当期純利益は45億円、発行済株式数は1億5,000万株である。このとき、C社の1株当たり当期純利益(EPS)はいくらか。なお、手数料および税金は考慮しない。

  • ①30円
  • ②3円
  • ③300円
  • ④45円
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正解 ①30円
解説
1株当たり当期純利益(EPS)は、会社が1年間に稼いだ当期純利益を発行済株式数で割ったもので、「当期純利益÷発行済株式数」で求めます。株主が保有する1株がどれだけの利益を生み出しているかを示す指標で、PERを計算するときの分母にもなる基本の数値です。

計算過程
EPS=当期純利益÷発行済株式数
=4,500,000,000円÷150,000,000株
=30円
(億と万の単位をそろえると、45億円=4,500,000,000円、1億5,000万株=150,000,000株)

他の選択肢が不適切な理由
「3円」は、発行済株式数を15億株と桁を1つ多く読み違えた場合の値です。
「300円」は、発行済株式数を1,500万株と桁を1つ少なく読み違えた場合の値です。
「45円」は、当期純利益の「45」という数字をそのまま円に読み替えてしまった場合の誤りです。45は億円単位の数値であり、1株当たりの金額ではありません。

覚え方のポイント
この種の計算で間違える原因はほぼすべて桁の読み違えです。計算に入る前に、億・万をゼロの数に直して書き出す習慣をつけてください(1億=0が8個、1万=0が4個)。「45億÷1.5億=30」と、億をそろえて先に約分してしまう方法もミスが少なく速く解けます。
問45-4

D社の純資産(すべて自己資本)は800億円、発行済株式数は4億株である。このとき、D社の1株当たり純資産(BPS)はいくらか。なお、手数料および税金は考慮しない。

  • ①20円
  • ②2,000円
  • ③200円
  • ④800円
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正解 ③200円
解説
1株当たり純資産(BPS)は、会社の純資産を発行済株式数で割ったもので、「純資産÷発行済株式数」で求めます。1株にどれだけの財産の裏付けがあるかを示す指標であり、PBRを計算するときの分母になります。純資産は資産から負債を差し引いた残りであり、株主に帰属する価値を表します。

計算過程
BPS=純資産÷発行済株式数
=80,000,000,000円÷400,000,000株
=200円
(億をそろえて計算すると、800億円÷4億株=200円)

他の選択肢が不適切な理由
「20円」は、発行済株式数を40億株と桁を1つ多く読み違えた場合の値です。
「2,000円」は、発行済株式数を4,000万株と桁を1つ少なく読み違えた場合の値です。
「800円」は、純資産の「800」という数字をそのまま円に読み替えてしまった場合の誤りです。800は億円単位の数値であり、1株当たりの金額ではありません。

覚え方のポイント
EPSは利益を株数で割る、BPSは純資産を株数で割る、というだけの違いです。「1株当たり◯◯」という指標は、例外なく「◯◯÷発行済株式数」の形になると覚えてください。単位をそろえて億同士で約分すれば、桁のミスをほぼ防げます。
問55-4

E社の当期純利益は36億円、自己資本は450億円である。このとき、E社のROE(自己資本利益率)は何%か。なお、手数料および税金は考慮しない。

  • ①12.5%
  • ②8%
  • ③0.8%
  • ④80%
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正解 ②8%
解説
ROE(自己資本利益率)は、株主が出したお金(自己資本)を使ってどれだけ効率よく利益を上げたかを示す指標で、「当期純利益÷自己資本×100」で求めます。株主の立場からみた収益性の指標であり、数値が高いほど資本を有効に使えていると評価されます。

計算過程
ROE(%)=当期純利益÷自己資本×100
=36億円÷450億円×100
=0.08×100
=8%

他の選択肢が不適切な理由
「12.5%」は、当期純利益と自己資本を逆に割った値(450÷36=12.5)です。分子は利益、分母は自己資本であることを取り違えると生じます。
「0.8%」は、割り算の結果0.08をそのまま%として書いてしまった場合の値です。100を掛ける手順を忘れると小数点が1桁ずれます。
「80%」は、逆に100を2度掛けたり、0.08を80%と読み違えた場合の値です。

覚え方のポイント
ROEは「株主のお金に対する利回り」と考えると意味がすっきりします。分子は1年間の成果(利益)、分母は株主が置いてあるお金(自己資本)です。同じ形の指標としてROA(総資産利益率=当期純利益÷総資産×100)があり、こちらは分母が借金も含めた総資産になります。分母が「株主のお金だけか、借入も含む全部か」で区別してください。
問65-4

F社の株価は2,500円、1株当たりの年間配当金は75円である。このとき、F社株式の配当利回りは何%か。なお、手数料および税金は考慮しない。

  • ①33.3%
  • ②0.3%
  • ③1.5%
  • ④3%
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正解 ④3%
解説
配当利回りは、投資した金額に対して1年間にどれだけの配当を受け取れるかを示す指標で、「1株当たり年間配当金÷株価×100」で求めます。分子は1年間に受け取れる配当、分母は自分が支払う株価であり、預金の利率と同じ感覚で比較できる数値です。

計算過程
配当利回り(%)=1株当たり年間配当金÷株価×100
=75円÷2,500円×100
=0.03×100
=3%

他の選択肢が不適切な理由
「33.3%」は、配当金と株価を逆に割った値(2,500÷75=33.33…)です。分母は必ず自分が払う金額である株価です。
「0.3%」は、割り算の結果0.03の小数点の位置を誤り、100を掛ける処理を取り違えた場合の値です。
「1.5%」は、年間配当金75円を半期分の配当と誤解し、実質37.5円として計算した場合の値です。問題文が「年間」の配当金と示している場合は、そのまま用います。

覚え方のポイント
「利回り」と名の付く指標は、分子が1年間に入ってくるお金、分母が自分が出したお金です。この形を押さえておけば、配当利回り・益回り・最終利回りといった指標をすべて同じ発想で処理できます。逆数を答えてしまうミスは、答えの桁が常識的な水準(配当利回りは通常0〜6%程度)から外れていないかを確認すれば防げます。
問75-4

G社の当期純利益は50億円、配当金総額は15億円である。このとき、G社の配当性向は何%か。なお、手数料および税金は考慮しない。

  • ①30%
  • ②333.3%
  • ③3%
  • ④70%
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正解 ①30%
解説
配当性向は、稼いだ当期純利益のうちどれだけを配当として株主に支払ったかを示す指標で、「配当金総額÷当期純利益×100」で求めます。1株当たりの数値を使って「1株当たり配当金÷1株当たり当期純利益×100」としても同じ結果になります。配当性向が高ければ株主還元に積極的、低ければ利益を社内に留保して成長投資に回している、と読み取れます。

計算過程
配当性向(%)=配当金総額÷当期純利益×100
=15億円÷50億円×100
=0.3×100
=30%

他の選択肢が不適切な理由
「333.3%」は、当期純利益と配当金総額を逆に割った値(50÷15=3.333…)です。分母は利益であることを取り違えると生じます。配当性向が300%を超えるのは通常ありえない水準なので、値の大きさからも誤りと気づけます。
「3%」は、逆に割った結果3.333を四捨五入して%として書いてしまった場合の値です。
「70%」は、配当に回さずに社内に残した割合(内部留保率=100%-30%)を答えてしまった場合の値です。問われているのは配当に回した割合です。

覚え方のポイント
「性向」は「傾向」という意味で、利益をどれだけ配当に振り向ける傾向があるかを表します。分子は必ず「配る側のお金=配当」、分母は「稼いだお金=利益」です。配当性向と内部留保率を足すと100%になる関係もあわせて押さえておくと、ひっかけを避けられます。
問85-4

H社の株価は1,600円、当期純利益は40億円、減価償却費は40億円、発行済株式数は2,000万株である。このとき、H社の株価キャッシュフロー倍率は何倍か。なお、キャッシュフローは当期純利益に減価償却費を加えたものとし、手数料および税金は考慮しない。

  • ①8倍
  • ②0.25倍
  • ③4倍
  • ④40倍
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正解 ③4倍
解説
株価キャッシュフロー倍率(PCFR)は、株価が1株当たりキャッシュフローの何倍まで買われているかを示す指標です。キャッシュフローは当期純利益に減価償却費を加えて求めます。減価償却費は費用として利益を減らしますが、現金が実際に社外へ出ていくわけではないため、利益に足し戻すと実際の資金の稼ぎ出す力に近い数値になります。設備投資の多い会社ではPERよりも実態を反映しやすい指標といわれます。

計算過程
キャッシュフロー=当期純利益+減価償却費
=40億円+40億円=80億円
1株当たりキャッシュフロー=80億円÷2,000万株
=8,000,000,000円÷20,000,000株=400円
株価キャッシュフロー倍率=株価÷1株当たりキャッシュフロー
=1,600円÷400円
=4倍

他の選択肢が不適切な理由
「8倍」は、減価償却費を足し戻さず当期純利益だけで計算した場合の値です(EPSが200円となり、1,600÷200=8倍)。これはPERの値であり、株価キャッシュフロー倍率ではありません。
「0.25倍」は、株価と1株当たりキャッシュフローを逆に割った値(400÷1,600=0.25)です。
「40倍」は、発行済株式数を2億株と桁を1つ多く読み違えた場合の値です(1株当たりキャッシュフローが40円となり、1,600÷40=40倍)。

覚え方のポイント
「キャッシュフロー=利益+減価償却費」という足し戻しを忘れないことが最大のポイントです。減価償却費を加えるとキャッシュフローは利益より大きくなるので、株価キャッシュフロー倍率は必ずPERより小さくなります。この大小関係を確認すれば、計算ミスにすぐ気づけます。
問95-4

I社の株価は3,200円、発行済株式数は1億2,500万株である。このとき、I社の時価総額はいくらか。なお、手数料および税金は考慮しない。

  • ①400億円
  • ②4,000億円
  • ③4兆円
  • ④40億円
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正解 ②4,000億円
解説
時価総額は、株式市場がその会社全体をいくらと評価しているかを表す金額で、「株価×発行済株式数」で求めます。TOPIXなどの浮動株時価総額加重型の株価指数は、この時価総額の合計をもとに算出されるため、指数の仕組みを理解するうえでも基本となる数値です。

計算過程
時価総額=株価×発行済株式数
=3,200円×125,000,000株
=400,000,000,000円
=4,000億円
(億をそろえて計算すると、3,200円×1.25億株=4,000億円)

他の選択肢が不適切な理由
「400億円」は、発行済株式数を1,250万株と桁を1つ少なく読み違えた場合の金額です。
「4兆円」は、発行済株式数を12億5,000万株と桁を1つ多く読み違えた場合の金額です(4,000億円の10倍が4兆円)。
「40億円」は、桁を2つ少なく読み違えた場合の金額です。いずれも計算そのものではなく、億・万の単位変換で誤ったものです。

覚え方のポイント
時価総額の計算では「株価(円)×株数(株)=円」と単位を意識するだけでミスが激減します。1億2,500万株は1.25億株と書き換えてから、3,200×1.25=4,000として最後に「億円」を付ける、という手順が最も速く確実です。1兆円=10,000億円という換算も必ず覚えておいてください。
問105-4

J社の株価は2,000円、1株当たり当期純利益は125円である。このとき、J社株式の益回りは何%か。なお、手数料および税金は考慮しない。

  • ①16%
  • ②0.625%
  • ③62.5%
  • ④6.25%
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正解 ④6.25%
解説
益回りは、投資した株価に対して1株当たりどれだけの利益が生み出されているかを示す指標で、「1株当たり当期純利益÷株価×100」で求めます。配当利回りが実際に受け取る配当をもとにするのに対し、益回りは配当に回されなかった分も含めた利益全体をもとにするため、企業の稼ぐ力と株価の関係を測ることができます。益回りはPER(株価収益率)の逆数を百分率で表したものです。

計算過程
益回り(%)=1株当たり当期純利益÷株価×100
=125円÷2,000円×100
=0.0625×100
=6.25%
(検算:PER=2,000円÷125円=16倍。その逆数1÷16=0.0625=6.25%となり一致する)

他の選択肢が不適切な理由
「16%」は、株価とEPSを逆に割ったPERの値16をそのまま%として書いてしまった場合の誤りです。16は倍率であり、率ではありません。
「0.625%」は、割り算の結果0.0625の小数点の位置を1桁誤った場合の値です。
「62.5%」は、小数点の位置を逆方向に1桁誤った場合の値です。株式の益回りが60%を超えることは通常ないため、水準感からも誤りと判断できます。

覚え方のポイント
「益回りとPERは逆数の関係」と覚えるのが最短です。PERが16倍なら益回りは1÷16=6.25%、PERが20倍なら益回りは5%です。したがってPERが低い(割安な)銘柄は益回りが高くなります。利回り系の指標は「分子=入ってくるお金、分母=払ったお金、最後に100を掛ける」という共通の形で処理してください。

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