2026年版・4-4

オプション取引の基礎の一問一答

証券外務員一種「デリバティブ取引・信用取引」から、オプション取引の基礎に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-4

コール・オプションとプット・オプションに関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①コールは原資産を売る権利、プットは原資産を買う権利のことである
  • ②コールは原資産を買う権利、プットは原資産を売る権利のことである
  • ③コールもプットも、原資産を買う権利である点では共通している
  • ④コールは権利であるのに対し、プットは原資産を売る義務をいう
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正解 ②コールは原資産を買う権利、プットは原資産を売る権利のことである
解説
オプション取引は、あらかじめ定めた期日までに、あらかじめ定めた価格で原資産を売買する権利を売買する取引です。
このうち、買う権利をコール・オプション、売る権利をプット・オプションといいます。
買う権利であるコールは、原資産が値上がりしたときに安く買えるため価値が高まり、売る権利であるプットは、値下がりしたときに高く売れるため価値が高まります。
したがって、上昇を見込む場合はコールの買い、下落を見込む場合はプットの買いが基本的な使い方になります。

他の選択肢が誤りである理由
コールを売る権利、プットを買う権利とする記述は誤りで、両者が入れ替わっています。
どちらも買う権利であるとする記述も誤りで、プットは売る権利です。
プットを売る義務とする記述も誤りで、オプションの買い手が持つのは権利であって義務ではありません。

覚え方のポイント
「コールは呼び寄せる=買う権利」「プットは置く=売る権利」と結びつけると混同しません。値上がりを見込むならコール、値下がりを見込むならプット、という対応も併せて押さえます。
問24-4

オプション取引の当事者に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①買い手は権利を有するにとどまり、権利行使をしないこともできる
  • ②買い手は権利を有し、期日には必ず権利を行使しなければならない
  • ③売り手は権利を有し、行使するか否かを自ら選ぶことができる
  • ④売り手も買い手も、それぞれ権利と義務を同時に負う関係にある
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正解 ①買い手は権利を有するにとどまり、権利行使をしないこともできる
解説
オプション取引の最大の特徴は、買い手と売り手の立場が対称でない点にあります。
買い手はプレミアムを支払うことによって権利を取得しますが、それを行使する義務はありません。行使して不利になる場合は、権利を放棄して何もしないことができます。
これに対し売り手は、プレミアムを受け取る代わりに、買い手が権利を行使した場合には必ずこれに応じる義務を負います。応じるかどうかを選ぶことはできません。
この非対称性があるからこそ、買い手は損失をプレミアムの範囲に限定でき、売り手は大きな損失を負う可能性を抱えることになります。

他の選択肢が誤りである理由
買い手が必ず権利を行使しなければならないとする記述は誤りで、放棄することができます。
売り手が権利を有するとする記述も誤りで、売り手が負うのは義務です。
双方が権利と義務を同時に負うとする記述も誤りで、それは先物取引の関係です。

覚え方のポイント
「買い手は権利だけ、売り手は義務だけ」が出発点です。ここから、プレミアムは権利の対価であり、義務を引き受ける売り手への報酬でもある、という関係が導かれます。
問34-4

オプションのプレミアムに関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①プレミアムは、売り手が買い手に対して支払う権利放棄の対価である
  • ②プレミアムは、買い手が売り手に支払う、権利そのものの価格である
  • ③プレミアムは、権利行使をした場合にのみ授受される取引の手数料である
  • ④プレミアムは、清算機関に預託される証拠金と同一の性格を持っている
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正解 ②プレミアムは、買い手が売り手に支払う、権利そのものの価格である
解説
プレミアムは、オプションという権利の値段であり、買い手が売り手に対して支払います。
売り手はこれを受け取る代わりに、買い手が権利を行使したときに応じる義務を引き受けます。
権利を行使するかどうかにかかわらず、プレミアムは取引成立時に授受され、買い手に返還されることはありません。したがって、買い手にとっては権利を放棄した場合でもプレミアムが損失として残ります。
市場で売買されているのはこのプレミアムであり、原資産価格や残存期間、価格変動の大きさなどによって日々変動します。

他の選択肢が誤りである理由
売り手が買い手に支払うとする記述は誤りで、支払う向きが逆です。
権利行使時にのみ授受される手数料とする記述も誤りで、取引成立時に授受されます。
証拠金と同一の性格とする記述も誤りで、証拠金は担保であり返還されうる点で異なります。

覚え方のポイント
プレミアムは「権利の値段」であって担保ではありません。買い手の最大損失がプレミアムに限られるのは、これが返ってこない代わりにそれ以上の支払いも生じないためです。
問44-4

アメリカン・タイプとヨーロピアン・タイプのオプションに関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①アメリカン・タイプは、満期日に限って権利行使が認められる
  • ②ヨーロピアン・タイプは、取引期間中いつでも権利行使ができる
  • ③いずれのタイプも、権利行使ができるのは満期日の翌営業日である
  • ④ヨーロピアン・タイプは、満期日に限って権利行使が認められる
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正解 ④ヨーロピアン・タイプは、満期日に限って権利行使が認められる
解説
オプションは権利行使できる時期によって二つの型に分かれます。
ヨーロピアン・タイプは満期日に限って権利行使ができる型であり、アメリカン・タイプは取引期間中であればいつでも権利行使ができる型です。
いつでも行使できるアメリカン・タイプの方が買い手にとって選択の幅が広いため、他の条件が同じであればプレミアムは高くなります。
わが国の株価指数オプションはヨーロピアン・タイプが採用されており、満期日以外に権利行使をすることはできませんが、期間中に転売してポジションを解消することは可能です。

他の選択肢が誤りである理由
アメリカン・タイプを満期日限りとする記述は誤りで、両者が入れ替わっています。
ヨーロピアン・タイプをいつでも行使できるとする記述も同様に誤りです。
満期日の翌営業日に行使するとする記述も誤りで、そのような制度はありません。

覚え方のポイント
「ヨーロピアンは満期日だけ」と一点で覚えます。権利行使ができないことと転売できないことは別問題であり、期間中に売却して利益を確定することは可能です。
問54-4

権利行使価格20,000のコール・オプションについて、原資産価格が20,400であるときの状態を表す用語として正しいものはどれか。

  • ①イン・ザ・マネー
  • ②アット・ザ・マネー
  • ③アウト・オブ・ザ・マネー
  • ④ディープ・アウト・オブ・ザ・マネー
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正解 ①イン・ザ・マネー
解説
コール・オプションは原資産を権利行使価格で買う権利です。
原資産価格が20,400のときに20,000で買える権利には400の価値があり、直ちに権利行使すれば利益が得られる状態です。この状態をイン・ザ・マネーといいます。
原資産価格と権利行使価格が等しい状態はアット・ザ・マネー、権利行使しても利益が出ない状態はアウト・オブ・ザ・マネーと呼びます。
コールの場合、原資産価格が権利行使価格を上回っていればイン・ザ・マネー、下回っていればアウト・オブ・ザ・マネーとなります。

他の選択肢が誤りである理由
アット・ザ・マネーは原資産価格と権利行使価格が等しい状態であり、本問は一致していません。
アウト・オブ・ザ・マネーは権利行使しても利益が出ない状態で、本問は利益が出ます。
ディープ・アウト・オブ・ザ・マネーは、アウト・オブ・ザ・マネーの度合いが大きい状態を指す表現です。

覚え方のポイント
コールは「原資産が高いほど得」、プットは「原資産が安いほど得」です。どちらの権利かを確認してから、得になっているかどうかで三つの状態を判定します。
問64-4

権利行使価格19,000のプット・オプションについて、原資産価格が19,500であるときの状態を表す用語として正しいものはどれか。

  • ①イン・ザ・マネー
  • ②アット・ザ・マネー
  • ③アウト・オブ・ザ・マネー
  • ④ディープ・イン・ザ・マネー
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正解 ③アウト・オブ・ザ・マネー
解説
プット・オプションは原資産を権利行使価格で売る権利です。
原資産価格が19,500であるときに19,000で売る権利を行使すれば、市場で売った方が高く売れるため損になります。したがって権利を行使する意味がなく、この状態をアウト・オブ・ザ・マネーといいます。
プットの場合、原資産価格が権利行使価格を下回っていればイン・ザ・マネー、上回っていればアウト・オブ・ザ・マネーとなり、コールとは向きが逆になります。
アウト・オブ・ザ・マネーのオプションは本源的価値がゼロであり、プレミアムはすべて時間価値で構成されます。

他の選択肢が誤りである理由
イン・ザ・マネーは権利行使により利益が出る状態で、本問は損になります。
アット・ザ・マネーは原資産価格と権利行使価格が等しい状態であり、本問は一致していません。
ディープ・イン・ザ・マネーは、イン・ザ・マネーの度合いが大きい状態を指す表現です。

覚え方のポイント
プットは「安く下がるほど得」です。コールと逆向きになる点を取り違えやすいので、権利の種類を確認してから原資産価格と権利行使価格の大小を比べる手順を徹底します。
問74-4

権利行使価格20,000のコール・オプションのプレミアムが350、原資産価格が20,200であるとき、このオプションの本源的価値として正しいものはどれか。

  • ①0
  • ②150
  • ③200
  • ④350
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正解 ③200
解説
オプションの本源的価値を求める問題です。
① 本源的価値とは、直ちに権利行使したと仮定した場合に得られる価値をいいます。
② コールの本源的価値=原資産価格−権利行使価格=20,200−20,000=200
③ したがって本源的価値は200となります。
なお、プレミアム350のうち本源的価値200を除いた150は時間価値であり、満期までの間に一段と有利な方向へ動く可能性に対する価値です。
本源的価値はマイナスにはならず、アウト・オブ・ザ・マネーの場合はゼロとして扱います。

他の選択肢が誤りである理由
150は本源的価値ではなく時間価値の額です。
350はプレミアムそのものであり、本源的価値と時間価値の合計です。
0はアウト・オブ・ザ・マネーの場合の値であり、本問はイン・ザ・マネーです。

覚え方のポイント
「プレミアム=本源的価値+時間価値」という分解を必ず押さえます。コールは原資産価格から権利行使価格を引き、プットは権利行使価格から原資産価格を引く点が違いです。
問84-4

オプションの時間価値に関する記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①時間価値は、プレミアムから本源的価値を差し引いた部分をいう
  • ②時間価値は、満期日に近づくにつれて減少していく性質を持つ
  • ③アウト・オブ・ザ・マネーのオプションにも時間価値は存在する
  • ④時間価値は、イン・ザ・マネーの度合いが深いほど大きくなる
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正解 ④時間価値は、イン・ザ・マネーの度合いが深いほど大きくなる
解説
時間価値は、満期までの間に原資産価格がさらに有利な方向へ動くかもしれないという可能性に対して支払われる価値です。
この可能性が最も大きいのは、原資産価格と権利行使価格が等しいアット・ザ・マネーの近辺であり、時間価値はこの付近で最大となります。
逆に、イン・ザ・マネーの度合いが深くなるほど、また、アウト・オブ・ザ・マネーの度合いが深くなるほど、状態が変わる可能性が小さくなるため時間価値は小さくなります。したがって、深いほど大きくなるとする記述が誤りです。
また、満期に近づくと動く余地そのものが減るため、時間価値は満期に向かって減少し、満期日にはゼロになります。

他の選択肢が誤りである理由
プレミアムから本源的価値を引いた部分とする記述は正しい定義です。
満期に近づくにつれて減少するとする記述も正しく、時間価値の減少と呼ばれます。
アウト・オブ・ザ・マネーにも時間価値があるとする記述も正しく、その場合プレミアムはすべて時間価値です。

覚え方のポイント
時間価値は「まだ何が起きるか分からない度合い」の値段です。アット・ザ・マネーで最大、満期でゼロ、という山型の形を覚えておけば判断できます。
問94-4

オプション取引と先物取引の違いに関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①オプションの買い手の損失は、支払ったプレミアムの範囲に限られる
  • ②オプションの売り手は、先物と異なり期日前に建玉を解消できない
  • ③オプションの買い手は、先物の買い方と同じく追加証拠金を求められる
  • ④オプションでは、買い手と売り手の損益が対称の形で発生する
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正解 ①オプションの買い手の損失は、支払ったプレミアムの範囲に限られる
解説
先物取引では買い方も売り方も同じ義務を負うため、損益は対称に発生し、価格が不利な方向へ動けば損失が拡大します。
これに対しオプションの買い手は、不利であれば権利を放棄すればよく、それ以上の支払いは生じません。したがって損失は支払ったプレミアムの範囲に限定されます。
権利を持つだけで義務を負わないことから、買い手には証拠金の預託も追加の差入れも求められません。
一方、売り手は義務を負うため証拠金の預託が必要であり、価格が不利に動けば損失が拡大しうる点で先物と似た立場になります。

他の選択肢が誤りである理由
買い手に追加証拠金が求められるとする記述は誤りで、買い手に証拠金は必要ありません。
売り手が期日前に建玉を解消できないとする記述も誤りで、反対売買による手じまいは可能です。
損益が対称に発生するとする記述も誤りで、非対称であることがオプションの特徴です。

覚え方のポイント
「先物は対称、オプションは非対称」が両者を分ける核心です。買い手に証拠金が不要である理由も、義務を負わないことから説明できます。
問104-4

株価指数オプション取引の制度に関する記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①権利行使価格は、複数の水準があらかじめ設定されて上場されている
  • ②権利行使価格は、取引の当事者が銘柄ごとに自由に決められる
  • ③満期日まで保有せず、期間中に転売して手じまうことができる
  • ④同一の原資産について、複数の限月の銘柄が同時に取引されている
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正解 ②権利行使価格は、取引の当事者が銘柄ごとに自由に決められる
解説
株価指数オプションは取引所に上場された市場デリバティブ取引であり、権利行使価格・限月・取引単位といった条件はあらかじめ取引所が定めています。
権利行使価格は一定の刻みで複数の水準が設定され、原資産価格の変動に応じて追加で設定されることもありますが、当事者が自由に決めることはできません。したがってこの記述が誤りです。
条件が標準化されているからこそ同一銘柄に注文が集まり、期間中いつでも転売や買戻しによって建玉を解消できます。
当事者が条件を自由に設計できるのは、相対で行う店頭オプション取引の特徴です。

他の選択肢が誤りである理由
複数の権利行使価格が設定されているとする記述は正しい内容です。
期間中に転売して手じまえるとする記述も正しく、権利行使とは別に売買で解消できます。
複数の限月が同時に取引されているとする記述も正しい内容です。

覚え方のポイント
市場オプションは「標準化されているから流動性が高い」という関係にあります。条件を自由に設計したい場合は店頭取引を使う、という使い分けを押さえておきます。

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