2026年版・4-2

先物取引の仕組みと理論価格の一問一答

証券外務員一種「デリバティブ取引・信用取引」から、先物取引の仕組みと理論価格に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

この分野の演習

全10問/解説つき・基本無料

アプリ形式で解く(全620問) デリバティブ取引・信用取引の要点解説を読む
問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-2

先物取引の限月に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①限月とは、原資産である株式の配当の権利が確定する月をいう
  • ②限月とは、先物取引の建玉に対して証拠金を追加する月をいう
  • ③限月とは、その先物取引の決済期限が到来する月のことをいう
  • ④限月とは、取引所が新たな銘柄の上場を認める月のことをいう
答えと解説を見る
正解 ③限月とは、その先物取引の決済期限が到来する月のことをいう
解説
先物取引は将来の一定時期を決済期限として売買する取引であり、その期限が属する月を限月といいます。
取引所は複数の限月を同時に上場しており、投資家は自分のヘッジ期間や相場観に合った限月を選んで売買します。
限月が異なれば残存期間が異なるため、同じ原資産であっても価格は一致しません。この差を利用するのが限月間スプレッド取引です。
取引最終日を過ぎた建玉は最終決済に回されるため、それより前に反対売買で手じまうか、次の限月へ乗り換える必要があります。

他の選択肢が誤りである理由
証拠金を追加する月とする記述は誤りで、追加証拠金は値洗いの結果として随時発生します。
配当の権利が確定する月とする記述も誤りで、これは現物株式の権利確定日の話です。
新たな銘柄の上場を認める月とする記述も誤りで、限月と上場審査は無関係です。

覚え方のポイント
限月は「その先物の期限が来る月」です。取引最終日と最終決済日は限月ごとに定められているので、乗り換え(ロールオーバー)の時期と併せて押さえておきます。
問24-2

株価指数先物取引の最終決済に用いられる特別清算指数(SQ)に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①SQは、取引最終日の終値をそのまま用いて算出される数値である
  • ②SQは、取引所が前月末に公表する見込みの指数の数値である
  • ③SQは、直近3か月間の指数の平均値として算出される数値である
  • ④SQは、算出日における構成銘柄の始値に基づいて算出される
答えと解説を見る
正解 ④SQは、算出日における構成銘柄の始値に基づいて算出される
解説
特別清算指数(SQ)は、株価指数先物・オプションの最終決済に用いられる数値で、算出日の各構成銘柄の始値に基づいて算出されます。
始値を用いるのは、特定の時点の価格に決済が集中することによる価格のゆがみを避け、より多くの注文が参加する寄付きの価格を使うためです。
SQ算出日は限月の第2金曜日とされており、その前日が取引最終日となります。
最終決済まで建玉を残した場合は、建値とSQとの差額の授受によって決済が完了します。

他の選択肢が誤りである理由
取引最終日の終値を用いるとする記述は誤りで、用いるのは翌日の始値に基づく数値です。
前月末に公表される見込み値とする記述も誤りで、SQは事後に実際の価格から算出されます。
3か月間の平均値とする記述も誤りで、平均値を用いる仕組みではありません。

覚え方のポイント
「SQ=第2金曜日の寄付きの値段で作る特別な指数」と覚えます。取引最終日はその前日である点が引っかけとして問われやすいところです。
問34-2

長期国債先物取引の対象となる標準物に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①標準物とは、利率と償還期限を仮想的に定めた架空の債券である
  • ②標準物とは、実在する国債のうち発行額が最大の銘柄のことをいう
  • ③標準物とは、直近に発行された10年利付国債そのものを指す
  • ④標準物とは、受渡適格銘柄の価格を平均した指標のことをいう
答えと解説を見る
正解 ①標準物とは、利率と償還期限を仮想的に定めた架空の債券である
解説
長期国債先物取引の対象は、利率と償還期限を仮想的に定めた標準物という架空の債券です。
実在する国債を対象にすると、その銘柄の需給や品薄によって先物価格がゆがみ、市場全体の金利水準を表さなくなるおそれがあります。
架空の債券を対象とすることで、特定銘柄の事情に左右されない金利指標としての先物価格が形成されます。
最終決済では受渡適格銘柄の中から売り方が銘柄を選んで受け渡し、標準物との条件の違いは交換比率によって調整されます。

他の選択肢が誤りである理由
発行額が最大の銘柄とする記述は誤りで、実在する特定銘柄を対象とはしていません。
直近に発行された国債そのものとする記述も誤りで、それは受渡適格銘柄の一つにすぎません。
受渡適格銘柄の価格の平均とする記述も誤りで、標準物は価格指標ではなく仮想の債券です。

覚え方のポイント
「標準物は実在しない債券」という一点を押さえます。実在しないからこそ受渡しの際に交換比率で調整する必要が生じる、という流れで理解すると混同しません。
問44-2

国債先物取引の決済に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①最終決済は、指数の最終清算数値との差額の授受により行われる
  • ②最終決済は、受渡適格銘柄の受渡しによって行うこととされている
  • ③建玉は取引最終日まで反対売買による手じまいが認められていない
  • ④受渡しに用いる銘柄は、買い方が任意に選択することとされている
答えと解説を見る
正解 ②最終決済は、受渡適格銘柄の受渡しによって行うこととされている
解説
長期国債先物取引の最終決済は、あらかじめ定められた受渡適格銘柄の受渡しによって行われます。
対象が標準物という架空の債券であるため、実在する国債のうち残存期間などの条件を満たすものを受渡適格銘柄として定め、その中から売り方が銘柄を選んで受け渡します。
売り方が選べるのは、受渡しに応じる義務を負うのが売り方だからであり、標準物との条件の違いは交換比率によって価格が調整されます。
もっとも、実際には期日前に反対売買で手じまうことが多く、受渡しに至る建玉は限られています。

他の選択肢が誤りである理由
最終清算数値との差額で決済するとする記述は誤りで、それは株価指数先物の方法です。
反対売買が認められていないとする記述も誤りで、期日前の手じまいは自由に行えます。
買い方が銘柄を選ぶとする記述も誤りで、受け渡す銘柄を選ぶのは売り方です。

覚え方のポイント
「渡す側が渡すものを選ぶ」と考えると、受渡銘柄の選択権が売り方にあることが自然に理解できます。株価指数先物との決済方法の違いと併せて整理しておきます。
問54-2

株価指数先物の理論価格に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①現物価格に、期間中の金利相当額と配当相当額をともに加えて求める
  • ②現物価格から、期間中の金利相当額と配当相当額をともに差し引いて求める
  • ③現物価格に、期間中の金利相当額を加え、配当相当額を差し引いて求める
  • ④現物価格から金利相当額を差し引き、配当相当額を加えることで求める
答えと解説を見る
正解 ③現物価格に、期間中の金利相当額を加え、配当相当額を差し引いて求める
解説
株価指数先物の理論価格は、現物を今買って期日まで保有した場合のコストと収入を現物価格に加減して求めます。
現物を買うには資金が必要であり、その資金を調達する金利がコストになるため、現物価格に金利相当額を加えます。
一方、現物を保有していれば期日までに配当を受け取れますが、先物にはそれがないため、配当相当額を差し引きます。
すなわち理論価格=現物価格+金利相当額−配当相当額となり、この差引きの純額をキャリーコストと呼びます。

他の選択肢が誤りである理由
金利と配当をともに加えるとする記述は誤りで、配当は現物保有の収入なので差し引きます。
ともに差し引くとする記述も誤りで、金利は保有のコストなので加えます。
金利を差し引き配当を加えるとする記述も誤りで、加減の向きが逆になっています。

覚え方のポイント
「現物を持つと、金利は出ていき配当は入ってくる」と考えれば、先物にはそのどちらもないので、金利は足して配当は引くという向きが導けます。丸暗記より仕組みからの理解が確実です。
問64-2

ある株価指数の現物価格が20,000、満期までの期間が3か月、短期金利が年1.0%、満期までに支払われる配当の指数換算額が30であるとき、この株価指数先物の理論価格として正しいものはどれか。

  • ①19,970
  • ②20,020
  • ③20,050
  • ④20,080
答えと解説を見る
正解 ②20,020
解説
株価指数先物の理論価格を求める問題です。
① 金利相当額=20,000×1.0%×(3か月÷12か月)=20,000×0.01×0.25=50
② 配当相当額=30
③ 理論価格=20,000+50−30=20,020
現物を買って3か月保有すると資金調達の金利が50かかる一方、配当を30受け取れます。
先物にはそのどちらも生じないため、その差額20だけ現物価格より高い水準が理論的な均衡点となります。

他の選択肢が誤りである理由
20,050は配当相当額を差し引き忘れた値です。
20,080は配当相当額を差し引くべきところを加えてしまった値です。
19,970は金利相当額を加え忘れ、配当だけを差し引いた値です。

覚え方のポイント
金利は「足す」、配当は「引く」という向きさえ間違えなければ計算自体は難しくありません。期間が3か月なら年率に0.25を掛ける、という日割りの処理も落としやすいので注意します。
問74-2

ある株価指数の現物価格が15,000、満期までの期間が6か月、短期金利が年2.0%、この期間に対応する配当利回りが年1.0%であるとき、この株価指数先物の理論価格として正しいものはどれか。

  • ①15,075
  • ②15,150
  • ③15,225
  • ④15,300
答えと解説を見る
正解 ①15,075
解説
金利と配当の双方を利回りで与えられた場合の理論価格を求める問題です。
① 正味の年率=短期金利2.0%−配当利回り1.0%=1.0%
② 期間の調整=6か月÷12か月=0.5
③ 理論価格=15,000×(1+0.01×0.5)=15,000×1.005=15,075
金利は現物を保有するためのコスト、配当は保有によって得られる収入なので、両者の差だけ先物価格が現物価格から離れます。
本問では金利が配当を上回るため、先物価格は現物価格より高くなります。

他の選択肢が誤りである理由
15,150は期間の調整をせず、年率をそのまま1年分として計算した値です。
15,225は配当利回りを差し引くべきところを加えてしまい、年率3.0%の半年分として計算した値です。
15,300は配当を差し引かず、かつ期間の調整もしなかった値です。

覚え方のポイント
利回りで与えられたときは「金利−配当」を先に計算し、そのうえで期間を掛けます。年率を月数で割ることを忘れる誤りが最も多いので、必ず期間の調整を確認します。
問84-2

先物価格と現物価格の関係を表す用語に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①先物価格が現物価格を上回る状態を逆ざやといい、順ざやとは区別する
  • ②先物価格が現物価格と一致する状態をバックワーデーションという
  • ③先物価格が現物価格を下回る状態を順ざやといい、コンタンゴともいう
  • ④先物価格が現物価格を上回る状態を順ざやといい、コンタンゴともいう
答えと解説を見る
正解 ④先物価格が現物価格を上回る状態を順ざやといい、コンタンゴともいう
解説
先物価格が現物価格を上回っている状態を順ざやといい、コンタンゴとも呼びます。
株価指数先物では、短期金利が予想配当を上回っていれば理論上は順ざやとなり、これが通常の姿です。
逆に先物価格が現物価格を下回る状態を逆ざやといい、バックワーデーションと呼びます。株価指数先物では、配当が金利を上回る局面や、先行きの下落を見込む売りが集まる局面で生じます。
どちらの状態であっても、期日が近づくにつれて先物価格と現物価格は接近していきます。

他の選択肢が誤りである理由
上回る状態を逆ざやとする記述は誤りで、順ざやと逆ざやが入れ替わっています。
下回る状態を順ざやとする記述も誤りで、下回る状態は逆ざやです。
一致する状態をバックワーデーションとする記述も誤りで、一致は水準の差がない状態にすぎません。

覚え方のポイント
「順ざや=先物が高い=コンタンゴ」「逆ざや=先物が安い=バックワーデーション」と三つ一組で覚えます。金利が配当より高ければ順ざやになる、という理論価格の式との結びつきも確認しておきます。
問94-2

株価指数先物取引の取引単位に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①取引単位は、指数の数値に取引所が定める倍数を乗じて算出される
  • ②取引単位は、投資家が注文を出す際に任意に決めることができる
  • ③取引単位は、対象となる指数の構成銘柄数によって毎日変動する
  • ④取引単位は、証拠金として差し入れた金額と常に同額に設定される
答えと解説を見る
正解 ①取引単位は、指数の数値に取引所が定める倍数を乗じて算出される
解説
株価指数そのものは金額ではないため、指数の数値に取引所が定めた一定の倍数を乗じて金銭に換算し、これを取引単位としています。
この倍数は商品ごとに定められており、同じ指数を対象とする商品でも、大口向けと小口向けで異なる倍数が設定されていることがあります。
倍数が定まっているため、指数が1動いたときの損益は倍数の金額そのものとなり、損益計算が単純になります。
取引単位が標準化されていることは、市場デリバティブ取引に共通する特徴です。

他の選択肢が誤りである理由
投資家が任意に決められるとする記述は誤りで、標準化されている点が市場取引の特徴です。
構成銘柄数によって毎日変動するとする記述も誤りで、倍数は制度として固定されています。
証拠金と同額に設定されるとする記述も誤りで、証拠金は取引金額の一部にすぎません。

覚え方のポイント
「指数×倍数=取引金額」という関係を押さえておけば、損益計算の問題は指数の変動幅に倍数を掛けるだけで解けます。倍数が異なる複数の商品が上場されている点も併せて確認しておきます。
問104-2

先物価格と理論価格の関係に関する記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①実際の先物価格は、需給の影響により理論価格から離れることがある
  • ②先物価格は常に理論価格と一致し、乖離が生じることはない
  • ③先物価格が理論価格から離れると、裁定取引が働く要因となる
  • ④満期日が近づくにつれ、先物価格は現物価格へ収束していく
答えと解説を見る
正解 ②先物価格は常に理論価格と一致し、乖離が生じることはない
解説
理論価格はあくまで金利と配当から導かれる均衡水準であり、実際の先物価格は市場の需給や先行きの見方によってそこから離れることがあります。したがって、常に一致するとする記述が誤りです。
もっとも、乖離が大きくなれば割高な方を売り割安な方を買う裁定取引が行われ、その売買を通じて価格差は縮小していきます。
裁定取引が機能する市場では、先物価格は理論価格の周辺で推移することになります。
また、満期が近づけば金利相当額も配当相当額も小さくなるため、先物価格は現物価格へ収束していきます。

他の選択肢が誤りである理由
需給により理論価格から離れることがあるとする記述は正しい内容です。
満期に向けて現物価格へ収束するとする記述も正しく、キャリーコストが縮小するためです。
乖離が裁定取引の要因となるとする記述も正しく、裁定取引が価格差を是正します。

覚え方のポイント
理論価格は「引力の中心」であって「常に一致する値」ではありません。乖離が生じるからこそ裁定取引が成立し、その裁定取引が乖離を縮める、という循環で理解します。

証券外務員一種の対策問題(全620問)に戻る

※本ページはアクセス解析のためCookieを利用し、その情報を外部(Google)へ送信しています。

※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。