2026年版・1-8

企業内容等の開示制度(発行開示)の一問一答

証券外務員一種「法令・諸規則」から、企業内容等の開示制度(発行開示)に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問11-8

新たに発行される有価証券の取得の申込みの勧誘が、原則として「募集」に該当するのは、何名以上の者を相手方として行う場合か。

  • ①30名以上
  • ②50名以上
  • ③100名以上
  • ④20名以上
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正解 ②50名以上
解説
募集とは、新たに発行される有価証券の取得の申込みの勧誘のうち、多数の者を相手方として行うものをいい、この多数の基準が50名以上とされています。
勧誘の相手方が多数にのぼると、その中には発行会社の内容を自力で調べる手立てを持たない一般の投資者が含まれる可能性が高くなります。
そこで一定の人数を超える勧誘には、有価証券届出書の提出と目論見書の交付という発行開示の義務を課し、判断材料を平等に行き渡らせる仕組みがとられています。
人数を数える際には、過去6か月以内に行われた同一種類の有価証券の勧誘が通算される点にも注意が必要です。

他の選択肢が誤りである理由
30名、100名、20名は、いずれも募集の人数基準として定められた数値ではありません。
50名未満で、かつ転売制限などの要件を満たす場合は少人数私募となり、発行開示の義務が原則としてかかりません。

覚え方のポイント
「50名以上なら募集、50名未満なら私募」という線引きを最初に固定します。
大量保有の5%、公開買付けの3分の1と並べて、数値と制度の対応表を作っておくと得点源になります。
問21-8

少人数私募に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①少人数私募では、取得者が多数の者に分割して転売することが制限される。
  • ②少人数私募では、勧誘の相手方が100名未満であればよいとされている。
  • ③少人数私募の要件を満たすかどうかは、発行価額の総額によって判断される。
  • ④少人数私募の人数計算では、過去6か月間に行われた勧誘は通算しない。
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正解 ①少人数私募では、取得者が多数の者に分割して転売することが制限される。
解説
少人数私募は、勧誘の相手方が50名未満であることに加えて、取得した者がそれを多数の者へ分割して転売できないようにする要件を満たすことが必要です。
人数が少なければ発行開示を省略してよいという考え方は、いったん取得した者がすぐに大勢へ売りさばくと簡単に崩れてしまうためです。
入口で人数を絞っても、出口が開いていれば実質的に多数への勧誘と変わらなくなります。
そのため社債券などでは、取得した者が一括して一人に譲渡する場合以外の譲渡を禁止する制限を付すこととされ、開示を省略した有価証券が一般の投資者に広く行き渡らないようにしています。

他の選択肢が誤りである理由
少人数私募の人数基準は50名未満であり、100名未満とする記述は基準が二倍にずれています。
少人数私募に当たるかどうかは勧誘の相手方の人数と転売の制限によって判断されるものであり、発行価額の総額で決まるわけではありません。総額は、募集に当たる場合に有価証券届出書などの手続が必要かどうかを分ける基準です。
人数の計算では、過去6か月以内の同一種類の有価証券の勧誘が通算されます。

覚え方のポイント
少人数私募は「50名未満」と「転売制限」の二本柱です。
金額の大小は私募かどうかの判定には関わらない点もあわせて押さえてください。
問31-8

有価証券届出書の提出が必要となる、募集又は売出しの発行価額又は売出価額の総額の基準はどれか。

  • ①1,000万円以上
  • ②5,000万円以上
  • ③1億円以上
  • ④10億円以上
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正解 ③1億円以上
解説
募集又は売出しに該当する場合であっても、その規模が小さいものにまで重い開示義務を課すと、発行会社の負担が投資者保護の利益に見合わなくなります。
そこで、発行価額又は売出価額の総額が1億円以上である場合に有価証券届出書の提出が必要とされています。
1億円未満であっても1,000万円を超える場合には、より簡易な有価証券通知書の提出が求められます。
規模に応じて開示の重さを三段階に分ける構造になっており、金額の区切りがそのまま手続の重さに対応します。

他の選択肢が誤りである理由
1,000万円は有価証券通知書の要否を分ける水準であり、届出書の基準ではありません。
5,000万円と10億円は、いずれも開示制度の区切りとして定められた金額ではありません。

覚え方のポイント
「1,000万円以下は不要、1,000万円超1億円未満は通知書、1億円以上は届出書」という三段階を金額の順に覚えます。
金額の基準は届出書の要否を問う形で繰り返し出題されます。
問41-8

有価証券届出書の効力が発生する時期について、原則として正しいものはどれか。

  • ①届出書が受理された日から15日を経過した日
  • ②届出書が受理された日から7日を経過した日
  • ③届出書が受理された日から20日を経過した日
  • ④届出書が受理された日から30日を経過した日
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正解 ①届出書が受理された日から15日を経過した日
解説
有価証券届出書は、提出すればただちに効力が生じるわけではなく、原則として受理された日から15日を経過した日に効力が発生します。
この待機期間には二つの意味があります。
一つは、当局が届出書の内容を確認し、必要があれば訂正を求める時間を確保することです。
もう一つは、投資者が公開された情報を読み込み、取得するかどうかを落ち着いて判断する時間を与えることです。
効力発生前でも勧誘そのものは可能ですが、投資者に有価証券を取得させることはできません。

他の選択肢が誤りである理由
7日、20日、30日は、いずれも効力発生までの原則的な期間として定められた日数ではありません。
継続開示を十分に行っている会社などについては、期間の短縮が認められる場合がありますが、原則はあくまで15日です。

覚え方のポイント
「受理から15日で効力発生、その間は勧誘のみ可能」と、期間と行為の可否をセットで覚えます。
期間の日数と、待機期間中に何ができるかは別々に問われます。
問51-8

有価証券届出書の提出から効力発生までの期間における行為について、正しいものはどれか。

  • ①届出の効力が発生する前は、投資者に対する勧誘を行うことができない。
  • ②届出の効力が発生する前でも、投資者に有価証券を取得させてよい。
  • ③届出書を提出する前であっても、取得の申込みの勧誘を行ってよい。
  • ④届出の効力が発生する前は、勧誘はできるが取得させてはならない。
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正解 ④届出の効力が発生する前は、勧誘はできるが取得させてはならない。
解説
発行開示の手続は、届出書の提出前、提出から効力発生までの待機期間、効力発生後という三つの段階に分かれます。
提出前は勧誘そのものが禁止されます。
提出後、効力が発生するまでの待機期間は、勧誘を行うことはできますが、投資者に実際に有価証券を取得させることはできません。
この段階では届出書の内容がまだ確定しておらず、投資者に示した情報が後で訂正される可能性があるためです。
効力が発生して初めて、取得させることや売り付けることが可能になります。

他の選択肢が誤りである理由
効力発生前でも勧誘は可能であるため、勧誘を行うことができないという記述は待機期間の意味を失わせます。
効力発生前に取得させることはできず、取得させてよいとする記述は段階を一つ飛ばしています。
届出書の提出前は勧誘自体が禁止されており、提出前でも勧誘してよいという記述は誤りです。

覚え方のポイント
三段階を「提出前は何もできない、待機期間は勧誘だけ、効力発生後は取得もできる」と階段状に整理します。
できることが一段ずつ増えていく構造として覚えると混乱しません。
問61-8

投資者から請求があった場合に交付すれば足りるとされる目論見書を何というか。

  • ①交付目論見書
  • ②請求目論見書
  • ③届出目論見書
  • ④訂正目論見書
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正解 ②請求目論見書
解説
目論見書は、投資判断に必要な情報を投資者に届けるための書面ですが、記載事項をすべて一冊にまとめると分量が膨大になり、かえって読まれなくなるという問題があります。
そこで、必ず交付しなければならない基本的な情報をまとめたものを交付目論見書、投資者から請求があった場合に交付すれば足りる詳細情報をまとめたものを請求目論見書として二段構えにしています。
まず要点を確実に読んでもらい、さらに詳しく知りたい投資者には追加の情報を届けるという設計です。
この区分は投資信託などで広く用いられています。

他の選択肢が誤りである理由
交付目論見書は、あらかじめ又は同時に必ず交付しなければならないもので、請求を待って交付するものではありません。
届出目論見書という区分は、目論見書の種類として定められていません。
訂正目論見書は、届出書の訂正に伴って内容を訂正する場合のものであり、請求に応じて交付する類型ではありません。

覚え方のポイント
「必ず渡すのが交付、頼まれたら渡すのが請求」と名称どおりに覚えます。
請求目論見書は、請求があったのに交付しないことは許されない点も押さえておきます。
問71-8

目論見書の交付義務に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①既に届出を終えた有価証券であれば、目論見書の交付は不要となる。
  • ②投資者が個人である場合には、目論見書の交付を省くことができる。
  • ③適格機関投資家に取得させる場合には、目論見書の交付を要しない。
  • ④電子的な方法により提供する場合は、目論見書の交付義務を負わない。
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正解 ③適格機関投資家に取得させる場合には、目論見書の交付を要しない。
解説
目論見書の交付義務は、自力で発行会社の情報を集め分析することが難しい一般の投資者を守るために置かれています。
したがって、そうした保護を必要としない相手方については例外が認められます。
適格機関投資家は、有価証券投資に関する専門的な知識と経験を備えた者として位置付けられており、これに取得させる場合には交付を要しません。
ほかにも、既に同一銘柄の目論見書の交付を受けた者や、その同居者で交付を受けないことに同意した者などが例外とされています。
いずれも、情報が重ねて届かなくても判断に支障がない場合に限られています。

他の選択肢が誤りである理由
届出を終えたことと目論見書の交付は別の手続であり、届出済みであることを理由に交付が不要になるわけではありません。
個人であることは例外事由ではなく、むしろ保護の必要性が高い相手方に当たります。
電子的な方法による提供は、相手方の承諾など一定の要件のもとで交付があったものとみなされる仕組みであり、義務そのものが消えるわけではありません。

覚え方のポイント
例外は「情報がすでに届いている場合」と「情報を必要としない専門家の場合」の二系統に整理できます。
電子交付は義務の免除ではなく交付方法の一つ、という点が引っかけになります。
問81-8

発行登録制度に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①発行登録は、初めて有価証券を発行する会社のみが使える制度である。
  • ②発行登録を行っても、実際の発行時には届出書の提出が必要となる。
  • ③発行登録の効力が及ぶ発行予定期間は、最長で5年間とされている。
  • ④発行登録の効力発生後は、追補書類の提出により機動的に発行できる。
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正解 ④発行登録の効力発生後は、追補書類の提出により機動的に発行できる。
解説
発行登録制度は、あらかじめ発行予定額や発行予定期間などを登録しておき、実際に発行する段階では発行登録追補書類を提出するだけで資金調達を行えるようにする制度です。
社債などは金利情勢に応じて発行の好機が短期間しか続かないことがあり、そのたびに届出書を出して効力発生を待っていては機会を逃してしまいます。
そこで、継続的に情報を開示している会社について、開示の実質を保ちながら手続の時間を短縮する仕組みが設けられました。
投資者に対しては、登録時と追補時の二段階で情報が提供されます。

他の選択肢が誤りである理由
発行登録は、継続して開示を行い一定の要件を満たす会社が利用する制度であり、初めて有価証券を発行する会社のための制度ではありません。
発行登録を行った場合、実際の発行時に提出するのは追補書類であり、改めて有価証券届出書を提出するわけではありません。
発行予定期間は1年間又は2年間とされており、最長5年間という記述は年数が誤っています。

覚え方のポイント
「あらかじめ枠を登録し、必要なときに追補書類で機動的に発行する」という流れで覚えます。
発行予定期間が1年又は2年である点は、数値として問われやすい箇所です。
問91-8

売出しに関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①売出しとは、新たに発行される有価証券の取得を50名以上に勧誘することをいう。
  • ②売出しとは、既発行の有価証券の売付けを50名以上に勧誘することをいう。
  • ③売出しに該当する場合であっても、有価証券届出書の提出は求められない。
  • ④売出しの相手方の人数を数える際、6か月以内の同種の勧誘は通算しない。
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正解 ②売出しとは、既発行の有価証券の売付けを50名以上に勧誘することをいう。
解説
売出しとは、既に発行された有価証券について、売付けの申込み又は買付けの申込みの勧誘を、多数の者を相手方として行うことをいい、その人数の基準は募集と同じく50名以上です。
すでに世の中に出ている有価証券であっても、大株主などが大量に売り出せば、それを取得するのは一般の投資者です。
取得する側から見れば、新規発行か既発行かによって必要な情報が変わるわけではありません。
そのため、既発行の有価証券についても発行開示と同様の規制がかけられています。

他の選択肢が誤りである理由
新たに発行される有価証券の取得を勧誘するのは募集であり、売出しの定義ではありません。
売出しに該当する場合も、金額基準を満たせば有価証券届出書の提出が必要となります。
人数の計算では、過去6か月以内の同一種類の有価証券の勧誘が通算されます。

覚え方のポイント
「新規発行なら募集、既発行なら売出し、人数はどちらも50名以上」と対で覚えます。
取得する投資者の側から見れば区別がない、という制度の趣旨を押さえておくと応用が利きます。
問101-8

適格機関投資家私募、いわゆるプロ私募に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①適格機関投資家私募では、転売先を適格機関投資家に限る制限が付される。
  • ②適格機関投資家私募でも、勧誘の相手方は50名未満である必要がある。
  • ③適格機関投資家私募に当たる場合であっても、有価証券届出書の提出を要する。
  • ④適格機関投資家私募では、取得した有価証券を一般投資家に転売できる。
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正解 ①適格機関投資家私募では、転売先を適格機関投資家に限る制限が付される。
解説
適格機関投資家私募は、勧誘の相手方を適格機関投資家に限定して行う私募です。
相手方が有価証券投資の専門的な知識と経験を備えた者だけであれば、発行開示によって情報を行き渡らせなくても、自力で判断できると考えられるためです。
ただし、この考え方は取得した有価証券が一般の投資者に流れないことを前提としています。
そこで、転売先を適格機関投資家に限る旨の制限が付されることが要件とされ、専門家の手の中で完結する取引であることが担保されています。

他の選択肢が誤りである理由
適格機関投資家私募は相手方の属性によって切り分ける制度であり、人数が50名未満であることは要件ではありません。
この私募に該当すれば発行開示の対象とならないため、有価証券届出書の提出を要するという記述は誤りです。
一般投資家への転売が自由にできるとすると、開示を省略した趣旨が失われてしまいます。

覚え方のポイント
私募は「人数で切る少人数私募」と「相手方の属性で切るプロ私募」の二本立てで整理します。
どちらにも転売制限が付く点が共通の要素です。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。