2026年版・1-5

禁止行為と損失補塡の禁止の一問一答

証券外務員一種「法令・諸規則」から、禁止行為と損失補塡の禁止に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問11-5

損失補塡等の禁止に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①損失が生じた後に補塡を申し込む行為は禁止されるが、事前の約束は禁止されない。
  • ②事前に利益を保証する約束は禁止されるが、事後の損失の補塡は禁止されない。
  • ③事前の利益の保証も、事後の損失の補塡も、いずれも禁止の対象とされている。
  • ④損失の補塡は、金銭を交付する方法による場合に限り禁止の対象とされている。
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正解 ③事前の利益の保証も、事後の損失の補塡も、いずれも禁止の対象とされている。
解説
損失補塡等の禁止は、取引を行う前の段階と、損失が生じた後の段階の双方を対象としています。
取引の前については、損失を補塡する旨や一定額の利益を保証する旨を申し込み、約束することが禁止されます。取引の後については、生じた損失を補塡し、または利益を追加するために財産上の利益を提供することが禁止されます。
この規制の根底にあるのは、投資は自己責任で行うという市場の大原則です。損失が補塡されるのであれば、顧客はリスクを検討しないまま資金を投じるようになり、価格が本来の評価を反映しなくなります。また、補塡を受けられる大口の顧客と受けられない一般の顧客との間に不公平が生じます。
提供される利益は金銭に限られず、有価証券の交付や有利な条件での取引など、財産上の利益であればすべて対象となります。

他の選択肢が誤りである理由
事前の約束は禁止されないとする記述、事後の補塡は禁止されないとする記述は、いずれも規制が及ぶ範囲を半分にしており誤りです。
金銭を交付する方法に限るとする記述も、財産上の利益全般が対象である点を見落としており誤りです。

覚え方のポイント
「事前も事後も、金銭に限らず」という三点で押さえてください。約束しただけで、実際に補塡していなくても違反が成立します。
問21-5

損失補塡に関する顧客側の責任について、正しいものはどれか。

  • ①損失の補塡を要求して約束させた顧客も、業者と同様に罰則の対象となる。
  • ②顧客は投資者として保護される立場にあるため、罰則の対象とはならない。
  • ③顧客が罰則の対象となるのは、補塡を受けた額が1億円を超える場合に限られる。
  • ④顧客が罰則の対象となるのは、その顧客が法人である場合に限られている。
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正解 ①損失の補塡を要求して約束させた顧客も、業者と同様に罰則の対象となる。
解説
損失補塡等の禁止は、金融商品取引業者等の側だけを縛る規制ではありません。顧客が業者に対して損失の補塡を要求し、これを約束させ、または実際に財産上の利益を提供させた場合には、その顧客も罰則の対象となります。
業者だけを処罰する仕組みにすると、顧客が強く求め続ける限り補塡の圧力はなくならず、規制の実効性が保てません。補塡は業者と顧客の合意によって成立する以上、双方に責任を及ぼす必要があるという考え方に立っています。
また、市場の公正を歪め、他の投資者との間に不公平を生じさせるという弊害は、補塡を受けた顧客の側にも帰せられるべきものです。

他の選択肢が誤りである理由
顧客は保護される立場だから罰則の対象とならないとする記述は誤りで、要求して約束させ、または提供させた顧客は処罰されます。
金額が1億円を超える場合に限るという基準は設けられていません。
法人である場合に限るという限定もなく、個人の顧客も対象となります。

覚え方のポイント
「損失補塡は業者と顧客の両方が罰せられる」という点が繰り返し問われます。顧客は常に保護される側だ、という思い込みで誤らないよう注意してください。
問31-5

損失補塡の禁止の例外に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①顧客との示談が成立していれば、その内容に従って損失の補塡を行うことができる。
  • ②顧客が長年の取引先である場合には、損失の補塡が例外的に認められている。
  • ③相場の急変により顧客が大きな損失を被った場合には、補塡が認められている。
  • ④事故に起因する損害の賠償は、原則として内閣総理大臣の確認を受けて行う。
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正解 ④事故に起因する損害の賠償は、原則として内閣総理大臣の確認を受けて行う。
解説
損失補塡の禁止には、事故に起因する損害を賠償する場合という例外があります。ここでいう事故とは、業者やその役職員による法令違反行為、注文の執行の誤り、システムの障害など、業者の側に責任のある事情によって顧客に損害を与えた場合をいいます。
これらは相場の変動によって生じた投資の結果ではなく、本来払われるべき損害賠償です。賠償まで禁じてしまえば、被害を受けた顧客が救済されなくなってしまいます。
もっとも、事故を口実にした実質的な補塡が行われるおそれがあるため、原則として内閣総理大臣の確認を受けたうえで賠償を行うこととされています。事故であることを外部の目で確かめる手続を置くことで、例外が抜け道になるのを防いでいます。

他の選択肢が誤りである理由
当事者間で示談が成立していることは例外の事由とはされておらず、その内容に従って補塡できるわけではありません。
長年の取引先であること、相場の急変により大きな損失が生じたことも、いずれも例外の事由とはされていません。

覚え方のポイント
例外が認められるのは「業者側に非がある損害の賠償」だけです。相場の変動による損失は、どれほど大きくても補塡できません。
問41-5

事故に係る確認を要しない場合に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①顧客が個人である場合には、確認を受けることなく賠償を行うことができる。
  • ②1人の顧客に支払う額が1回の取引につき10万円を超えないときは、確認を要しない。
  • ③1人の顧客に支払う額が1回の取引につき100万円を超えないときは、確認を要しない。
  • ④顧客との間で合意が成立している場合には、確認を受ける必要がないとされている。
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正解 ②1人の顧客に支払う額が1回の取引につき10万円を超えないときは、確認を要しない。
解説
事故に起因する損害の賠償は、原則として内閣総理大臣の確認を受けて行いますが、事故であることが客観的に明らかな場合や、金額がごく小さい場合にまで手続を求めるのは合理的ではありません。
そこで、裁判所の確定判決を得ている場合、裁判上の和解が成立している場合、民事調停が成立している場合、指定紛争解決機関や弁護士会のあっせんによる和解が成立している場合などは、確認を要しないこととされています。第三者の判断がすでに介在しており、実質的な補塡が紛れ込む余地がないためです。
これに加えて、1人の顧客に支払う額が1回の取引につき10万円を超えない少額の場合も、確認は不要とされています。

他の選択肢が誤りである理由
顧客が個人であること自体を理由に確認が不要となる扱いはありません。
少額であることを理由とする免除の基準は100万円ではなく、より低い水準です。
当事者間で合意が成立しているだけでは、第三者の判断が介在しないため確認は必要です。

覚え方のポイント
免除される場合は「第三者の判断がある場合」と「金額が少額の場合」の二系統に整理できます。少額の基準となる数値を押さえておいてください。
問51-5

作為的相場形成に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①一定の価格で買い注文を出す行為は、数量が少なければ規制の対象とはならない。
  • ②作為的な相場形成の規制は、株式を対象とするもので債券の売買には及ばない。
  • ③相場を変動させ又は固定させることを目的とする一連の売買は、禁止されている。
  • ④顧客の依頼に基づいて行う場合には、作為的な相場形成も例外的に許される。
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正解 ③相場を変動させ又は固定させることを目的とする一連の売買は、禁止されている。
解説
作為的相場形成とは、相場を変動させ、または一定の水準に固定させることを目的として、一連の売買やその委託を行うことをいい、金融商品取引法および協会規則により禁止されています。
市場価格は、多数の投資者の需給がぶつかり合った結果として自然に形成されるべきものです。ある者が意図的に価格を動かせば、その価格を信じて取引した他の投資者が判断を誤り、市場そのものへの信頼が失われます。
典型例としては、決算期末に株価を引き上げる目的で買い注文を集中させる行為が挙げられます。金融商品取引業者は、こうした注文を自ら行うことも、顧客からの委託を受けることも避けなければなりません。
なお、募集や売出しを容易にするために相場を安定させる安定操作取引は、政令が定める要件に従って行う場合に限り、例外として認められています。

他の選択肢が誤りである理由
数量が少なければ規制の対象とならないとする記述は誤りで、判断されるのは目的と一連の行為の性格です。
債券の売買には及ばないとする記述も誤りで、規制の対象は株式に限られません。
顧客の依頼に基づく場合も例外として許されるわけではなく、業者はその注文の受託を避けなければなりません。

覚え方のポイント
相場操縦との違いは、作為的相場形成が協会規則によっても幅広く戒められている点にあります。自ら行うことだけでなく、受託することも問題になります。
問61-5

いわゆるフロントランニングに関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①顧客の注文と同じ銘柄を、注文の成立後に自己の計算で売買する行為をいう。
  • ②顧客の注文を、他の顧客の注文よりも後に執行することを内容とする行為をいう。
  • ③複数の顧客の注文を、まとめて一つの注文として市場に取り次ぐ行為をいう。
  • ④顧客の注文の成立前に、自己の計算で有利な価格により売買する行為をいう。
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正解 ④顧客の注文の成立前に、自己の計算で有利な価格により売買する行為をいう。
解説
フロントランニングとは、顧客から有価証券の売買等の注文を受けた金融商品取引業者が、その注文を成立させる前に、同じ銘柄について自己の計算で顧客より有利な価格により売買を行う行為をいい、禁止されています。
顧客からまとまった買い注文を受ければ、その執行によって価格が上がる可能性が高いと業者は知ることができます。その情報を使って先回りして買い付ければ、業者は確実に近い利益を得られますが、その利益は顧客の注文情報を預かる立場を利用して得たものにほかなりません。
顧客は業者を信頼して注文を委ねているのであり、その情報を業者が自らの利益のために使うことは、信任関係に反します。この点に禁止の根拠があります。

他の選択肢が誤りである理由
注文の成立後に自己の計算で売買する行為は、先回りに当たらず、これには該当しません。
他の顧客の注文より後に執行する行為は、注文執行の順序の問題であって別の論点です。
複数の注文をまとめて市場に取り次ぐことは、通常の執行方法の一つであり、この行為には当たりません。

覚え方のポイント
要点は「顧客の注文の前に、自己の計算で、有利な価格で」の三つです。三つのうち一つでも欠けている選択肢は誤りだと判断できます。
問71-5

無断売買に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①顧客の同意を得ずに顧客の計算で売買を行うことは、禁止されている。
  • ②顧客に利益が生じた場合には、無断で行った売買も有効なものとなる。
  • ③事後に顧客の承諾を得れば、無断で行った売買は規制の対象とならない。
  • ④無断売買の禁止は、信用取引を行う場合にのみ適用される規制である。
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正解 ①顧客の同意を得ずに顧客の計算で売買を行うことは、禁止されている。
解説
金融商品取引業者等が、あらかじめ顧客の同意を得ることなく、顧客の計算により有価証券の売買等を行うことは禁止されています。これが無断売買の禁止です。
顧客の計算で行うとは、その取引による損益が顧客に帰属するという意味です。顧客が知らないうちに損益を生じさせることは、投資判断を顧客自身が行うという制度の前提を根本から覆します。
また、無断売買が許されるとすれば、業者が手数料を得るために顧客の資産を回転させることも可能になってしまいます。顧客の利益と業者の利益が正面から衝突する場面であるため、厳格に禁じられています。
結果として顧客に利益が生じたかどうかは、違反の成否とは関係がありません。

他の選択肢が誤りである理由
利益が生じた場合には有効とする記述は誤りで、結果の良し悪しは判断の基準になりません。
事後に承諾を得れば規制の対象とならないとする記述も誤りで、同意はあらかじめ得ておく必要があります。
信用取引にのみ適用されるとする記述も誤りで、現物取引を含むあらゆる売買が対象です。

覚え方のポイント
「同意は事前に、結果は無関係」の二点で押さえてください。事後承諾で救われるという発想が典型的な誤りです。
問81-5

一任勘定取引に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①顧客から売買の別、銘柄、数、価格のすべてを一任される取引も認められることとなる。
  • ②売買の別、銘柄、数、価格の同意を得たうえで、売買の時期を一任されることは認められる。
  • ③投資一任契約に基づいて顧客の資産を運用するには、第一種金融商品取引業の登録で足りる。
  • ④一任勘定取引は、顧客が書面で了解していれば範囲を問わず認められることとなる。
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正解 ②売買の別、銘柄、数、価格の同意を得たうえで、売買の時期を一任されることは認められる。
解説
金融商品取引業者等が、顧客から売買の別、銘柄、数、価格について同意を得ないまま、その裁量で有価証券の売買を行うことは、原則として禁止されています。
これらは投資判断の中核をなす要素であり、すべてを業者に委ねてしまえば、実質的に顧客の財産を業者が運用しているのと変わりません。手数料獲得のための過度な売買を招くおそれもあります。
一方で、これら四つの要素について顧客の同意を得たうえで、いつ執行するかという売買の時期だけを業者の判断に委ねることは認められています。相場の動きを見ながら執行の機会を選ぶことは、顧客の利益にもかなうからです。
また、投資一任契約に基づいて顧客の財産を運用することは、投資運用業の登録を受けた者が行う業務として、別の制度で正面から認められています。

他の選択肢が誤りである理由
四つの要素のすべてを一任される取引は、原則として認められません。
投資一任契約に基づく運用を行うには投資運用業の登録が必要であり、第一種金融商品取引業の登録で足りるとする記述は誤りです。
顧客の書面による了解があれば範囲を問わず認められるとする記述も誤りです。

覚え方のポイント
「四つの要素は顧客が決め、時期だけは任せてよい」という線引きで覚えてください。
問91-5

金融商品取引業者等の禁止行為に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①顧客を勧誘するために特別の利益を提供することは、少額であれば認められている。
  • ②特定の銘柄について不特定多数の顧客に一斉に買付けを勧めることは、制限されない。
  • ③顧客に対して特別の利益の提供を約束して勧誘する行為は、禁止されている。
  • ④法人関係情報を提供して勧誘する行為は、事前に届け出れば認められている。
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正解 ③顧客に対して特別の利益の提供を約束して勧誘する行為は、禁止されている。
解説
金融商品取引業者等またはその役職員が、顧客に対して特別の利益の提供を約束し、または第三者に約束させて勧誘することは禁止されています。
特別の利益とは、通常の取引条件を超える経済的な便宜をいい、金銭の提供に限らず、物品の贈与や有利な条件での取引なども含まれます。
こうした利益によって顧客を引き付ければ、顧客は商品そのものの内容ではなく、付随する便宜を理由に投資判断を行うことになります。投資は商品の内容とリスクに基づいて選択されるべきであり、その判断を歪める行為を認めるわけにはいきません。損失補塡の禁止と根を同じくする規制です。

他の選択肢が誤りである理由
少額であれば認められるとする記述は誤りで、金額による例外は設けられていません。
不特定多数の顧客に一斉に同一銘柄の買付けを勧めることは、大量推奨販売として制限の対象となります。
法人関係情報を提供して勧誘する行為も禁止されており、届出によって認められるものではありません。

覚え方のポイント
特別の利益の提供、大量推奨販売、法人関係情報を用いた勧誘は、いずれも顧客の判断や市場の公正を歪める行為として並べて出題されます。三つをまとめて押さえてください。
問101-5

相場操縦に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①相場操縦を行った者に対しては、刑事罰は科されず課徴金のみが課される。
  • ②馴合売買は、当事者双方が了解している以上、規制の対象とはならないとされる。
  • ③相場操縦の規制は、株式にのみ及び、公社債やデリバティブ取引には及ばない。
  • ④取引が繁盛であると誤解させる目的で仮装の売買を行うことは、禁止されている。
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正解 ④取引が繁盛であると誤解させる目的で仮装の売買を行うことは、禁止されている。
解説
相場操縦の代表的な類型が、仮装売買と馴合売買です。
仮装売買とは、権利の移転を目的としないのに売買を行う行為で、同一人が同じ銘柄について売り注文と買い注文を同時に出す形が典型です。馴合売買とは、あらかじめ他人と通謀したうえで、同じ時期に同じ価格で売り買いを行う行為をいいます。
いずれも実質的な取引の実態がないにもかかわらず、出来高や約定が増えたように見せかけるものです。他の投資者は、活発に取引されている銘柄だと誤解して参加し、判断を誤ります。
これらは、取引が繁盛であると誤解させる目的や、相場を変動させる目的をもって行われる場合に禁止されます。市場の価格形成そのものを偽る行為であることから、制裁も重く定められています。

他の選択肢が誤りである理由
刑事罰は科されないとする記述は誤りで、相場操縦は刑事罰の対象であり、課徴金の対象ともなります。
馴合売買は当事者が了解していても規制の対象であり、むしろ通謀していることが要件です。
規制の対象は株式に限られず、公社債やデリバティブ取引も含まれます。

覚え方のポイント
「仮装売買は一人で、馴合売買は通謀して」という違いで区別してください。どちらも実態のない取引を装う点は共通します。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。