2026年版・6-4

相続財産の評価(不動産・株式等)の一問一答

FP3級「相続・事業承継」から、相続財産の評価(不動産・株式等)に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問16-4

宅地の評価方法に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①宅地の評価方法は、実務上、地域を問わず全国一律に倍率方式のみが用いられる。
  • ②路線価方式によるその評価額は、宅地の固定資産税評価額に一定の倍率を乗じて計算する。
  • ③市街地の宅地は路線価方式で評価するのが原則で、路線価のない地域は倍率方式による。
  • ④路線価は、各都道府県知事が毎年独自に定めて公表する宅地の売買実例価格そのものである。
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正解 ③市街地の宅地は路線価方式で評価するのが原則で、路線価のない地域は倍率方式による。
解説
宅地の相続税評価は、路線価が定められている市街地的な地域では路線価方式(宅地の面する道路に付された路線価を基に画地調整を行って評価する方法)によります。路線価が定められていない地域では、固定資産税評価額に一定の倍率を乗じる倍率方式によります。

他の選択肢が不適切な理由
宅地の評価方法は地域によって路線価方式と倍率方式が使い分けられており、全国一律に倍率方式が用いられるわけではありません。固定資産税評価額に倍率を乗じるのは倍率方式の計算方法であり、路線価方式の計算方法ではありません。路線価は都道府県知事ではなく国税庁が毎年公表するものであり、地価公示価格の80%程度を目安とした評価上の指標であって、実際の売買実例価格そのものではありません。
問26-4

小規模宅地等の評価減の特例(特定居住用宅地等)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①特定居住用宅地等に該当する宅地は、330㎡までの部分について評価額が80%減額される。
  • ②特定居住用宅地等に該当する宅地は、330㎡までの部分について評価額が50%減額される。
  • ③特定居住用宅地等に該当する宅地は、200㎡までの部分について評価額が80%減額される。
  • ④特定居住用宅地等の特例は、そもそも面積の上限なく評価額が80%減額される。
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正解 ①特定居住用宅地等に該当する宅地は、330㎡までの部分について評価額が80%減額される。
解説
小規模宅地等の評価減の特例のうち、被相続人等の居住の用に供されていた宅地で一定の要件を満たすもの(特定居住用宅地等)は、330㎡までの部分について評価額が80%減額されます。配偶者が取得する場合は無条件で適用されるなど、要件が細かく定められています。

他の選択肢が不適切な理由
減額割合は50%ではなく80%です(50%減額は貸付事業用宅地等など別区分の割合と混同しやすいので注意が必要です)。限度面積は200㎡ではなく330㎡です。この特例には330㎡という限度面積があり、無制限に適用されるわけではありません。
問36-4

借地権の評価に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①借地権の価額は、その土地の固定資産税評価額に一律50%を乗じて計算する。
  • ②借地権の価額は、地域を問わず自用地価額の一律30%として計算する。
  • ③借地権は、地代を支払っている限り、相続税の課税対象には含まれない財産である。
  • ④借地権の価額は、更地としての自用地価額に、借地権割合を乗じて計算する。
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正解 ④借地権の価額は、更地としての自用地価額に、借地権割合を乗じて計算する。
解説
借地権(建物の所有を目的とする地上権または賃借権)の価額は、自用地としての価額(更地価額)に、路線価図等に地域ごとに定められている借地権割合を乗じて計算します。借地権割合は地域によって異なります。

他の選択肢が不適切な理由
借地権の評価は固定資産税評価額を基にするものではなく、自用地としての相続税評価額を基に計算します。借地権割合は地域ごとに定められており、一律30%ではありません。借地権は地代を支払っているかどうかにかかわらず財産的価値のある権利であり、相続税の課税対象財産に含まれます。
問46-4

貸宅地(底地)の評価に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①貸宅地(底地)の価額は、自用地としての価額に借地権割合を乗じて計算する。
  • ②貸宅地(底地)の価額は、自用地としての価額から借地権の価額を差し引いて計算する。
  • ③貸宅地(底地)の価額は、借地権が設定された土地でも自用地の価額と同額で評価する。
  • ④貸宅地(底地)の価額は、常に自用地としての価額の50%として計算する。
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正解 ②貸宅地(底地)の価額は、自用地としての価額から借地権の価額を差し引いて計算する。
解説
貸宅地(底地)とは、借地権が設定されている宅地の所有者(地主)側の権利のことです。その評価額は、自用地としての価額から、借主側の権利である借地権の価額を差し引いて計算します。

他の選択肢が不適切な理由
自用地価額に借地権割合を乗じる計算は借地権自体の評価方法であり、貸宅地の評価方法ではありません。貸宅地は借地権の分だけ利用が制約されるため、自用地と同額で評価するのは誤りです。貸宅地の減価割合は借地権割合によって決まり、地域にかかわらず一律50%となるわけではありません。
問56-4

貸家建付地の評価に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①貸家建付地の価額は、自用地価額から借地権割合・借家権割合・賃貸割合分を差し引く。
  • ②貸家建付地の価額は、入居率にかかわらず、自用地としての価額と同額で評価する。
  • ③貸家建付地の価額は、単純にその自用地としての価額に借地権割合のみを乗じて計算する。
  • ④貸家建付地の評価では、借地権割合と借家権割合のみを考慮し、賃貸割合は考慮しない。
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正解 ①貸家建付地の価額は、自用地価額から借地権割合・借家権割合・賃貸割合分を差し引く。
解説
貸家建付地とは、所有する土地に自ら賃貸用の建物(アパート等)を建てて他人に貸し付けている場合の、その土地のことです。評価額は自用地価額から「自用地価額×借地権割合×借家権割合×賃貸割合」を差し引いて計算し、賃貸によって利用が制約される分だけ評価額が下がります。

他の選択肢が不適切な理由
貸家建付地は入居率(賃貸割合)が低いほど評価額の減額幅も小さくなるため、常に自用地と同額になるわけではありません。自用地価額に借地権割合を乗じるだけの計算は借地権の評価方法であり、貸家建付地の評価方法ではありません。賃貸割合(実際に賃貸されている部分の割合)は評価額の計算式に組み込まれており、計算に含めないというのは誤りです。
問66-4

上場株式の評価方法に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①上場株式の価額は、課税時期における当日の終値と、直前の取引日の終値の平均額で評価する。
  • ②上場株式の価額は、課税時期の属する月以前3ヶ月間の各月終値の平均額のうち最も高い額で評価する。
  • ③上場株式の価額は、課税時期の終値と直近1年間の終値の平均額のいずれか高い方で評価する。
  • ④上場株式の価額は、課税時期の終値と月以前3ヶ月間の各月終値の平均額のうち最も低い額で評価する。
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正解 ④上場株式の価額は、課税時期の終値と月以前3ヶ月間の各月終値の平均額のうち最も低い額で評価する。
解説
上場株式の相続税評価額は、(1)課税時期の終値、(2)課税時期の属する月の毎日の終値の平均額、(3)課税時期の属する月の前月の終値の平均額、(4)課税時期の属する月の前々月の終値の平均額、の4つのうち最も低い価額によって評価します。株価変動による評価額の急激な上昇を避ける趣旨です。

他の選択肢が不適切な理由
上場株式の評価は課税時期の終値と直前の取引日の終値の平均額で行うのではなく、課税時期の属する月・前月・前々月それぞれの終値の月平均額とも比較します。4つの価額のうち最も低い価額を採用するのが原則であり、最も高い価額を採用するわけではありません。直近1年間の平均額と比較するのではなく、課税時期の終値と前3ヶ月分の各月平均額の4つを比較します。
問76-4

取引相場のない株式の評価方式に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①取引相場のない株式は、すべて時価がないことを理由に相続税評価額を0円として評価する。
  • ②取引相場のない株式の評価には類似業種比準方式等があり、株主区分や規模で方式が異なる。
  • ③取引相場のない株式の評価は、会社規模を問わず常に配当還元方式のみによって行う。
  • ④取引相場のない株式の評価は、上場株式の評価方法である終値の比較と全く同じ方法で行う。
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正解 ②取引相場のない株式の評価には類似業種比準方式等があり、株主区分や規模で方式が異なる。
解説
取引相場のない株式(非上場株式)の評価は、その株式を取得した株主が経営支配力を持つ同族株主等か少数株主かという区分や、会社の規模によって、類似業種比準方式、純資産価額方式、またはこれらの併用方式、少数株主については配当還元方式などを使い分けて評価します。

他の選択肢が不適切な理由
取引相場がなくても、一定の評価方法によって財産的価値が算定され、評価額が0円になるわけではありません。配当還元方式は主に少数株主が取得した場合に用いる簡便な方式であり、常に用いられるわけではありません。取引相場のない株式には市場の終値がないため、上場株式のような終値の比較による評価方法は用いません。
問86-4

自用家屋の評価に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①自用家屋の相続税評価額は、原則として建築費用の70%相当額である。
  • ②自用家屋の相続税評価額は、原則として時価(市場での売買実例価額)と同額である。
  • ③自用家屋の相続税評価額は、家屋の築年数にかかわらず一律の金額である。
  • ④自用家屋の相続税評価額は、原則として固定資産税評価額と同額である。
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正解 ④自用家屋の相続税評価額は、原則として固定資産税評価額と同額である。
解説
自ら使用している家屋(自用家屋)の相続税評価額は、原則としてその家屋の固定資産税評価額と同額です(倍率は1.0)。貸家の場合はここから借家権割合等を控除して評価します。

他の選択肢が不適切な理由
建築費用の70%相当額という評価方法は用いられません。市場での売買実例価額(時価)とも異なり、固定資産税評価額を基準とします。家屋の評価額は固定資産税評価額に基づくため、築年数等によって異なる金額になります(一律の金額ではありません)。
問96-4

貸家の評価に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①貸家の相続税評価額は、自用家屋の場合と全く同じく固定資産税評価額とそのまま同額で評価する。
  • ②貸家の相続税評価額は、固定資産税評価額に単純に借家権割合のみを加算して計算する。
  • ③貸家の相続税評価額は、固定資産税評価額からそれに借家権割合と賃貸割合を乗じた額を差し引く。
  • ④貸家の相続税評価額は、賃貸割合を問わず一律に固定資産税評価額の70%として計算する。
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正解 ③貸家の相続税評価額は、固定資産税評価額からそれに借家権割合と賃貸割合を乗じた額を差し引く。
解説
貸家(アパートなど賃貸の用に供している家屋)の相続税評価額は、固定資産税評価額から「固定資産税評価額×借家権割合×賃貸割合」を差し引いて計算します。賃貸に供され所有者の自由な使用が制約される分だけ評価額が下がります。

他の選択肢が不適切な理由
貸家は借家権の分だけ評価が下がるため、自用家屋と同額にはなりません。借家権割合は評価額に加算するのではなく、差し引く要素です。貸家の評価額は実際の賃貸割合によって変動するものであり、賃貸割合にかかわらず一律70%になるわけではありません。
問106-4

相続税における財産評価の基本的な考え方に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①相続税の財産評価は、原則として相続開始時における時価によって行うものである。
  • ②相続税の財産評価は、原則として被相続人が財産を取得した時点の取得価額によって行う。
  • ③相続税の財産評価は、原則として相続税の申告書を提出した時点の時価によって行う。
  • ④相続税の財産評価は、財産の種類を問わず、すべて路線価によって行うことである。
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正解 ①相続税の財産評価は、原則として相続開始時における時価によって行うものである。
解説
相続税における財産の評価は、相続税法の定めにより、原則として相続や遺贈によって財産を取得した時、すなわち相続開始時における時価によって行うこととされています(財産評価基本通達に具体的な評価方法が定められています)。

他の選択肢が不適切な理由
評価の基準時は被相続人が財産を取得した時点の取得価額ではなく、相続開始時の時価です。申告書の提出時点ではなく、相続開始時が評価の基準時です。路線価は宅地の評価に用いる方法であり、株式や預貯金など財産の種類ごとに異なる評価方法が定められています。

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