2026年版・4-3

税額控除・所得税の申告と納付の一問一答

FP3級「タックスプランニング」から、税額控除・所得税の申告と納付に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-3

住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)の仕組みに関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①年末の住宅ローン残高に控除率(原則0.7%)を乗じ、所得税額から差し引く税額控除である。
  • ②住宅ローンのその年間の返済総額から、一定の金額を所得金額から差し引く所得控除の一種である。
  • ③住宅ローンの借入時に支払った金利の総額を、一括して所得税額から差し引く税額控除である。
  • ④住宅ローン控除額が所得税額から控除しきれない場合、その残額は翌年の住宅ローン残高に加算される。
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正解 ①年末の住宅ローン残高に控除率(原則0.7%)を乗じ、所得税額から差し引く税額控除である。
解説
住宅ローン控除は、その年の12月31日時点の住宅ローンの年末残高に一定の控除率(原則0.7%)を乗じた金額を、所得税額から直接差し引く税額控除です。新築住宅は原則として最大13年間、中古(既存)住宅は最大10年間、この計算を毎年繰り返します。

他の選択肢が不適切な理由
所得金額から差し引く所得控除ではなく、税額から直接差し引く税額控除です。借入時の金利総額ではなく、各年末の借入金残高を基準に毎年計算します。所得税額から控除しきれない金額が生じた場合は、住宅ローンの残高に加算されるのではなく、一定の範囲で翌年度の住民税額から控除される仕組みが設けられています。
問24-3

住宅ローン控除の主な適用要件に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①住宅の床面積要件は、合計所得金額の水準にかかわらず、常に一律で40㎡以上とされている。
  • ②適用年分の合計所得金額が2,000万円以下であることなど、複数の要件がある制度である。
  • ③住宅ローンの返済期間は、5年以上であれば住宅ローン控除の適用要件を満たすとされている。
  • ④住宅ローン控除は、合計所得金額が2,000万円を超える年でも適用を受けられる特例がある。
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正解 ②適用年分の合計所得金額が2,000万円以下であることなど、複数の要件がある制度である。
解説
住宅ローン控除の主な適用要件には、適用年分の合計所得金額が2,000万円以下であること、償還期間が10年以上の住宅ローンであること、取得した住宅の床面積が原則50㎡以上であること等があり、これらをすべて満たす必要があります。

他の選択肢が不適切な理由
床面積要件は原則50㎡以上で、合計所得金額1,000万円以下の場合等に限り40㎡以上に緩和される特例があり、常に一律40㎡以上というわけではありません。返済期間(償還期間)は10年以上であることが要件とされており、5年以上では要件を満たしません。合計所得金額が2,000万円を超える年は、その年に限った特例もなく、住宅ローン控除の適用を受けることができません。
問34-3

住宅ローン控除の適用を受けるための手続きに関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①住宅ローン控除は、住宅の引渡しを受けた時点で、初年度分の控除額が自動的に所得税額から差し引かれる。
  • ②給与所得者は、控除2年目以降であれば、勤務先に必要書類を提出しなくても年末調整で自動的に適用される。
  • ③給与所得者であっても、控除を初めて受ける年分については、原則として確定申告をする必要があるとされる。
  • ④自営業者は、住宅ローン控除の適用を受ける最初の年に確定申告をすれば、2年目以降は申告手続きが不要になる。
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正解 ③給与所得者であっても、控除を初めて受ける年分については、原則として確定申告をする必要があるとされる。
解説
住宅ローン控除の適用を初めて受ける年分は、給与所得者であっても原則として確定申告を行う必要があります。2年目以降は、給与所得者の場合、勤務先に必要書類を提出することで年末調整により適用を受けることができます。

他の選択肢が不適切な理由
住宅の引渡しを受けただけで自動的に適用されるものではなく、初年度は確定申告等の申告手続きを行うことが必要です。給与所得者であっても、2年目以降に年末調整で控除を受けるには、税務署から交付される住宅借入金等特別控除申告書や年末残高等証明書を勤務先へ提出する必要があります。自営業者は、住宅ローン控除の適用を受ける限り毎年確定申告を行う必要があり、初年度以降も申告手続きが必要です。
問44-3

配当控除に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①配当控除の金額は、課税総所得金額の水準にかかわらず、配当所得の10%と定められている。
  • ②配当控除は、申告分離課税を選択した配当所得についてのみ適用される制度とされている。
  • ③配当控除は、確定申告不要制度を選択した配当所得についても自動的に適用される制度である。
  • ④総合課税を選択して確定申告をした配当所得について一定の税額控除を受けられる制度である。
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正解 ④総合課税を選択して確定申告をした配当所得について一定の税額控除を受けられる制度である。
解説
配当控除は、上場株式等の配当所得について総合課税を選択して確定申告をした場合に、二重課税の調整という趣旨から一定の税額控除を受けられる制度で、課税総所得金額等が1,000万円以下の部分については配当所得の金額の10%(住民税は2.8%)が控除されます(1,000万円を超える部分は控除率が異なります)。

他の選択肢が不適切な理由
配当控除の控除率は課税総所得金額等の水準によって異なり(1,000万円超の部分は原則5%等)、水準にかかわらず一律10%というわけではありません。申告分離課税を選択した場合は配当控除の対象になりません。確定申告不要制度を選択した場合は、そもそも確定申告をしていないため配当控除は適用されません。
問54-3

給与所得者の確定申告に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①給与所得者は、勤務先で年末調整を受けている限り、給与収入の金額にかかわらず確定申告は不要である。
  • ②確定申告が必要になるのは、2か所以上から給与を受けている人に限られ、それ以外には及ばない。
  • ③給与収入2,000万円超や、給与・退職所得以外の所得20万円超の人などは申告が必要になる。
  • ④給与所得者の副業所得が20万円を超える場合であっても、住民税の申告さえ行えば所得税の申告は不要である。
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正解 ③給与収入2,000万円超や、給与・退職所得以外の所得20万円超の人などは申告が必要になる。
解説
給与所得者であっても、給与収入が2,000万円を超える人、給与所得・退職所得以外の所得(副業の所得等)の合計額が20万円を超える人、2か所以上から給与を受けている人などは、原則として確定申告が必要です。

他の選択肢が不適切な理由
給与収入が2,000万円を超える人は、そもそも年末調整の対象外となるため、年末調整を受けていても確定申告が必要です。確定申告が必要になる要件は2か所以上からの給与受給に限られず、給与収入2,000万円超や副業所得20万円超など複数の要件のいずれかに該当すれば申告が必要です。副業所得が20万円を超える場合は、住民税の申告だけでなく所得税の確定申告も必要になります(20万円以下の場合に所得税の確定申告が不要になるのみで、住民税の申告は別途必要です)。
問64-3

所得税の確定申告の提出期間に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①還付を受けるための申告は、その年の翌年2月16日より前に提出することは認められていない。
  • ②確定申告書は、その年が終わってから1年以内であれば、いつ提出してもよいとされている。
  • ③確定申告書の提出期間は、毎年1月1日から1月31日までの1か月間と定められている。
  • ④原則として、その年の翌年2月16日から3月15日までの間に確定申告書を提出するとされる。
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正解 ④原則として、その年の翌年2月16日から3月15日までの間に確定申告書を提出するとされる。
解説
所得税の確定申告は、原則としてその年の所得について翌年2月16日から3月15日までの間に、納税地の所轄税務署長に申告書を提出して行います(期限が土日等に当たる場合は翌平日になります)。

他の選択肢が不適切な理由
還付を受けるための申告(還付申告)は、通常の確定申告期間を待たず、その年の翌年1月1日から提出することができ、2月16日より前の提出が認められないわけではありません。通常の確定申告には翌年2月16日から3月15日までという提出期間の定めがあり、1年以内ならいつでもよいわけではありません。1月1日から1月31日ではなく、2月16日から3月15日までが提出期間です。
問74-3

青色申告特別控除65万円の適用を受けるための要件として、最も適切なものはどれか。

  • ①簡易な方法による記帳(簡易簿記)を行っていれば、他の要件を問わず65万円の控除を受けられる。
  • ②確定申告書の提出期限に遅れた場合であっても、正当な理由がなく1週間以内なら65万円の控除が認められる。
  • ③複式簿記で記帳し期限内申告をした上で、電子申告または優良な電子帳簿保存の要件を満たす必要がある。
  • ④電子帳簿保存を行っている場合に限り、複式簿記ではなく簡易簿記であっても65万円の控除を受けられる。
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正解 ③複式簿記で記帳し期限内申告をした上で、電子申告または優良な電子帳簿保存の要件を満たす必要がある。
解説
青色申告特別控除65万円の適用を受けるには、複式簿記により記帳して青色申告決算書を作成し、期限内に確定申告書を提出したうえで、e-Taxによる電子申告または優良な電子帳簿保存のいずれかの要件を満たす必要があります。

他の選択肢が不適切な理由
簡易簿記による記帳の場合、青色申告特別控除は最高10万円にとどまり、65万円の控除は受けられません。期限内申告は65万円控除の要件の1つであり、正当な理由なく提出期限に遅れた場合は、遅れた日数にかかわらず65万円の控除は認められません。65万円の控除を受けるための複式簿記の要件は、電子帳簿保存の有無にかかわらず必要であり、簡易簿記のままでは電子帳簿保存を行っていても65万円の控除にはなりません。
問84-3

青色申告特別控除の55万円と65万円の違いに関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①65万円と55万円の違いは、事業所得か不動産所得かという所得の種類による区別に基づく違いである。
  • ②55万円の青色申告特別控除であっても、簡易な現金主義による記帳のみで適用を受けられるとされる。
  • ③複式簿記で記帳し期限内申告をしていても、電子申告等の要件を満たさなければ55万円にとどまる。
  • ④55万円の青色申告特別控除には、青色申告決算書に加え税理士による署名押印が必須とされている。
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正解 ③複式簿記で記帳し期限内申告をしていても、電子申告等の要件を満たさなければ55万円にとどまる。
解説
複式簿記による記帳・青色申告決算書の添付・期限内申告という要件を満たしていても、e-Taxによる電子申告または優良な電子帳簿保存のいずれの要件も満たさない場合は、控除額は65万円ではなく55万円にとどまります。

他の選択肢が不適切な理由
65万円と55万円の違いは所得の種類ではなく、電子申告等の要件を満たすかどうかによる違いです。55万円の控除も複式簿記による記帳が前提であり、簡易な現金主義の記帳のみでは最高10万円の控除にとどまります。55万円の青色申告特別控除の適用に税理士による署名押印は必須とされておらず、本人が青色申告決算書を作成・添付すれば要件を満たします。
問94-3

青色申告者の純損失の繰越控除に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①純損失の繰越控除の年数は、法人税の欠損金の繰越控除と同様に翌年以後10年間にわたり認められている。
  • ②青色申告者に生じた純損失は、その年限りで切り捨てられ、翌年以降に繰り越すことはできない。
  • ③事業所得等に生じた純損失は、翌年以後3年間にわたって繰り越し、各年の所得から控除できる。
  • ④純損失の繰越控除は、白色申告・青色申告のいずれであっても、要件を問わず同一の範囲で認められている。
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正解 ③事業所得等に生じた純損失は、翌年以後3年間にわたって繰り越し、各年の所得から控除できる。
解説
青色申告者は、その年に生じた純損失の金額を、翌年以後3年間にわたって繰り越し、各年の所得金額から控除することができます。損失が生じた年も期限内に青色申告書を提出していることが要件です。

他の選択肢が不適切な理由
個人の純損失の繰越控除の年数は3年間であり、法人税の欠損金の繰越控除(原則10年間)と同じ年数ではありません。青色申告者の場合、純損失はその年限りで切り捨てられるのではなく、翌年以後3年間繰り越すことができます。白色申告者は、変動所得の損失や被災事業用資産の損失など一部の例外を除き、青色申告者ほど広く純損失の繰越控除は認められておらず、両者が同一の範囲というわけではありません。
問104-3

給与所得者の源泉徴収と年末調整に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①年末調整を行えば、住宅ローン控除の適用初年度であっても確定申告をする必要はなくなる。
  • ②源泉徴収された税額は、月々の給与計算の時点で既に年間の正しい税額と一致するよう精算されている。
  • ③毎月の給与から源泉徴収された税額と年間の正しい税額との過不足を、年末調整で精算する仕組みだ。
  • ④年末調整の対象となるのは正社員に限られ、パートタイマーや契約社員は年末調整を受けられない。
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正解 ③毎月の給与から源泉徴収された税額と年間の正しい税額との過不足を、年末調整で精算する仕組みだ。
解説
給与所得者は、毎月の給与から概算で源泉徴収された税額と、年間の給与総額や各種所得控除を踏まえて計算した正しい税額との過不足を、勤務先が年末に行う年末調整で精算します。これにより、多くの給与所得者は確定申告をしなくても納税が完結します。

他の選択肢が不適切な理由
住宅ローン控除の適用を初めて受ける年分は、年末調整では対応できず、年末調整を行っていても原則として確定申告が必要です。毎月の源泉徴収税額はあくまで概算であり、年末調整によって初めて年間の正しい税額との過不足が精算されます。年末調整の対象になるかどうかは雇用形態ではなく、扶養控除等申告書の提出等の要件で判定されるため、パートタイマーや契約社員であっても要件を満たせば年末調整の対象になります。

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