2026年版・7-4

基礎-4 タックスプランニングの土台の一問一答

FP2級試験「最初に覚える土台知識」から、基礎-4 タックスプランニングの土台に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問17-4

納税者が自分で所得と税額を計算し、申告して納める国税の仕組みを何と呼ぶか。

  • ①申告納税制度
  • ②賦課課税制度
  • ③源泉徴収制度
  • ④予定納税制度
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正解 ①申告納税制度
解説
所得税や法人税、相続税など国税の多くは、納税者が自分で所得金額と税額を計算し、申告書を提出して納付する申告納税制度をとっています。

これに対して、行政機関が税額を決めて通知する方法を賦課課税制度といい、住民税や固定資産税など地方税で多く用いられます。届いた通知書どおりに払う税と、自分で計算して申告する税がある、という違いです。

申告納税制度を出発点に置くと、タックスプランニングの学習全体が見通しやすくなります。自分で計算する仕組みだからこそ、どの所得がいくらになり、どの控除が使えるのかを納税者側が知っておく必要があり、それを助けるのがFPの役割だからです。申告しなかったり期限に遅れたりすると加算税や延滞税が課される、という責任も納税者側にあります。
他の選択肢について

・賦課課税制度:行政機関が税額を決めて通知する方法で、地方税に多い方式です。
・源泉徴収制度:支払者が支払いの際に税を差し引いて納める仕組みです。
・予定納税制度:前年の税額が一定以上の人が、税額の一部を前もって納める制度です。
問27-4

所得税における所得の区分として正しいものはどれか。

  • ①10種類に区分し同じ式で計算。
  • ②10種類に区分し区分ごとに計算。
  • ③6種類に区分し収入がそのまま所得。
  • ④区分は納税者が自由に選択できる。
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正解 ②10種類に区分し区分ごとに計算。
解説
所得税では、利子・配当・不動産・事業・給与・退職・山林・譲渡・一時・雑の10種類に所得を区分し、それぞれ定められた計算方法で所得金額を求めます。

区分するのは、所得の性格によって担税力(=税を負担する力)が違うからです。長年の勤務に対してまとめて支払われる退職金と、毎月の給与とを同じように課税したら、退職した年だけ極端に重い税負担になってしまいます。

その調整として、退職所得は収入金額から退職所得控除額を引いた額に2分の1を乗じ、一時所得は50万円の特別控除を差し引く、といった区分ごとの計算式が定められています。この計算式の違いが、2級の計算問題の根幹です。
他の選択肢について

・すべて同じ式で計算:区分ごとに計算方法が定められています。
・6種類・収入がそのまま所得:区分数も誤りで、必要経費や控除を差し引いて計算します。
・納税者が自由に選択:所得の区分は所得の性質によって決まり、有利なほうを選ぶことはできません。
問37-4

所得税の計算で、所得控除を差し引くのはどの段階か。

  • ①税額控除を引いた後の段階
  • ②税率を乗じた後の段階
  • ③税率を乗じる前の段階
  • ④確定申告書を出した後の段階
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正解 ③税率を乗じる前の段階
解説
所得税は、各種所得金額を求めて合算し、そこから所得控除を差し引いて課税所得金額を出し、これに税率を乗じて税額を求め、最後に税額控除を差し引く、という順で計算します。所得控除を引くのは税率を乗じる前です。

この順番が身についていないと、計算問題は必ず途中で崩れます。特に間違えやすいのが、所得控除は税率の前、税額控除は税率の後、という位置の違いです。

順番は「所得をまとめる、所得を減らす、税率をかける、税額を減らす」と唱えるのが確実です。計算用紙にこの流れを先に書き出してから数値を埋めると、途中で迷いません。

なお、所得控除には社会保険料控除・生命保険料控除・扶養控除・基礎控除など多くの種類があり、その人の事情に応じて負担を軽くする役割を担っています。
他の選択肢について

・税率を乗じた後の段階:税率を乗じた後に差し引くのは税額控除です。
・税額控除を引いた後の段階:税額控除を引いた時点で税額は確定しています。
・確定申告書を出した後の段階:控除は申告書の中で計算するもので、提出後ではありません。
問47-4

算出された所得税額から直接差し引かれる控除を何と呼ぶか。

  • ①損益通算
  • ②所得控除
  • ③必要経費
  • ④税額控除
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正解 ④税額控除
解説
計算された所得税額から直接差し引かれる控除を税額控除といいます。控除額がそのまま減税額になるのが特徴です。

これに対して所得控除は、税率を乗じる前の所得を減らす控除です。実際に減る税額は「控除額×その人に適用される税率」になります。同じ10万円でも、税率が10%の人にとって所得控除なら減税額は1万円ですが、税額控除なら10万円まるごと税金が減ります。効き方がまったく違うわけです。

代表的な税額控除は、配当控除・住宅借入金等特別控除・外国税額控除の3つです。この3つ以外はほぼ所得控除だ、と押さえておくと見分けが速くなります。名前ではなく、差し引く段階で判断してください。どちらの制度を使うほうが有利かを考える場面では、この効き方の違いがそのまま根拠になります。
他の選択肢について

・所得控除:税率を乗じる前の所得を減らす控除で、減税額は税率によって変わります。
・必要経費:収入を得るためにかかった費用で、所得金額の計算で差し引きます。
・損益通算:ある所得の赤字を他の所得の黒字から差し引く手続きです。
問57-4

所得税の損益通算において、他の所得と損益通算できる損失の組合せとして、正しいものはどれか。

  • ①不動産所得・事業所得・山林所得・譲渡所得
  • ②配当所得・事業所得・山林所得・譲渡所得
  • ③不動産所得・事業所得・一時所得・雑所得
  • ④不動産所得・給与所得・退職所得・譲渡所得
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正解 ①不動産所得・事業所得・山林所得・譲渡所得
解説
損益通算(=ある所得の赤字を他の所得の黒字から差し引くこと)ができるのは、不動産所得・事業所得・山林所得・譲渡所得の4つで生じた損失に限られます。頭文字を取って「不事山譲(ふじさんじょう)」と覚えるのが定番です。

この4つに限られるのは、事業のように継続的な活動から生じる赤字や、資産を売って被った損失には、担税力を減らす実質があると考えられているからです。

ただし2級では例外まで問われます。土地を取得するための借入金の利子に対応する不動産所得の損失、別荘など生活に通常必要でない資産の譲渡損失、上場株式等の譲渡損失、生活用動産の譲渡損失などが代表例で、原則と例外をセットで押さえる必要があります。
他の選択肢について

・一時所得・雑所得を含む:一時所得と雑所得の損失は他の所得と通算できません。
・配当所得を含む:配当所得の損失は損益通算の対象外です。
・給与所得・退職所得を含む:どちらも損失が生じる想定がなく、対象になりません。
問67-4

所得税の総合課税で、課税所得を段階に区切り、上の段階を超えた部分にだけ高い税率をかける仕組みを何と呼ぶか。

  • ①単純累進税率
  • ②超過累進税率
  • ③比例税率
  • ④逆進税率
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正解 ②超過累進税率
解説
課税所得金額を段階に区切り、その段階を超えた部分にだけ高い税率を適用する仕組みを超過累進税率といいます。所得税の総合課税で使われている方式です。

たとえば課税所得が400万円の人は、その全額に高い税率がかかるのではありません。低い段階の部分には低い税率が、超えた部分だけに高い税率がかかり、積み上げたものが税額になります。

この方式が使われているのは、所得が少し増えただけで手取りが逆に減る、という不合理を避けるためです。所得の全額に高い税率をかける単純累進税率だと、段階の境目をまたいだ瞬間に税額が跳ね上がってしまいます。

実務では、この積み上げを一度に計算できる速算表が用いられます。「増えた分についてだけ税率が上がる」と理解しておけば十分です。
他の選択肢について

・単純累進税率:所得の全額に高い税率をかける方式で、所得税では使われません。
・比例税率:所得の大きさにかかわらず同じ税率をかける方式です。
・逆進税率:所得が多いほど税率が下がる方式で、所得税では用いません。
問77-4

本人や生計を一にする配偶者・親族のために支払った医療費について受けられる所得控除を何と呼ぶか。

  • ①扶養控除
  • ②社会保険料控除
  • ③医療費控除
  • ④雑損控除
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正解 ③医療費控除
解説
その年に支払った医療費について受けられる所得控除を医療費控除といいます。本人の分だけでなく、生計を一にする配偶者や親族のために支払った分も合算できます。

合算できるのは、家族の医療費を実際に負担しているのが同じ家計だからです。同居していなくても、仕送りをしている子どもや親の医療費であれば生計を一にすると扱われ、支払った人の控除に含められます。

注意したいのは、対象になるのは「支払った」医療費だという点です。治療を受けていても年内に支払っていなければその年の対象にはならず、保険金などで補てんされた金額は差し引きます。

また、医療費控除は年末調整では処理できないため、受けるには自分で確定申告をする必要があります。
他の選択肢について

・社会保険料控除:健康保険料や国民年金保険料など、支払った社会保険料についての控除です。
・扶養控除:一定の要件を満たす親族を扶養している場合に受けられる控除です。
・雑損控除:災害・盗難・横領によって資産に損害を受けた場合の控除です。
問87-4

青色申告特別控除の額を65万円とするための要件として正しいものはどれか。

  • ①不動産所得ではなく事業所得であること。
  • ②複式簿記で記帳し書面で申告する。
  • ③承認さえあれば記帳方法は不問。
  • ④複式簿記で記帳しe-Taxで申告。
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正解 ④複式簿記で記帳しe-Taxで申告。
解説
青色申告特別控除は、正規の簿記の原則(複式簿記)により記帳し、貸借対照表と損益計算書を添付して期限内に申告することで55万円になります。これに加えて、電子帳簿保存を行うか、e-Taxによる電子申告をすると65万円に上がります。要件を満たさない簡易な記帳の場合は10万円です。

10万円・55万円・65万円という3段階と、それぞれの条件をセットで押さえてください。

2級では、この控除に加え、青色事業専従者給与を必要経費に算入できること、純損失を翌年以後3年間繰り越せることなど、青色申告の特典が横断的に問われます。事業所得の計算問題では、最後にこの控除を引き忘れないことが得点の分かれ目です。
他の選択肢について

・複式簿記で記帳し書面で申告:この場合の控除額は55万円にとどまります。
・承認さえあれば記帳方法は不問:簡易な記帳の場合は10万円にとどまります。
・事業所得であること:事業的規模の不動産所得にも適用されます。
問97-4

給与から源泉徴収した所得税の過不足を、勤務先が年末に精算する手続を何と呼ぶか。

  • ①年末調整
  • ②確定申告
  • ③予定納税
  • ④更正の請求
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正解 ①年末調整
解説
給与の支払者が、その年に源泉徴収した所得税の合計額と、本来納めるべき税額との差を年末に精算する手続を年末調整といいます。多くの給与所得者は、これで所得税の課税関係が完結します。

毎月の源泉徴収は見込みの金額で行われているため、実際の年収や家族構成、支払った保険料が確定する年末に、必ずずれが出ます。そのずれを勤務先が計算し直し、納めすぎなら還付し、足りなければ追加で徴収します。12月の給与で税金が戻ってくることがあるのはこのためです。

ただし、年末調整では処理できない控除もあります。医療費控除・寄附金控除・雑損控除と、住宅借入金等特別控除の初年度がその代表で、これらを受けたい人は自分で確定申告をします。また、給与以外の所得が一定額を超える人は、年末調整を受けていても申告が必要です。
他の選択肢について

・確定申告:納税者が自分で税額を計算して申告する手続で、勤務先は行いません。
・予定納税:その年の税額の一部を前もって納める制度です。
・更正の請求:申告した税額が多すぎた場合に減額を求める手続です。
問107-4

預貯金の利子のように、受け取るときに税が差し引かれ、それだけで課税関係が終わる方法を何と呼ぶか。

  • ①申告分離課税
  • ②源泉分離課税
  • ③総合課税
  • ④予定納税
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正解 ②源泉分離課税
解説
受け取るときに一定の税率で税が差し引かれ、それによって課税関係が完結する方法を源泉分離課税といいます。預貯金の利子が代表例で、受け取った人は確定申告をする必要がなく、他の所得と合算することもできません。

所得税の課税方法は、総合課税・申告分離課税・源泉分離課税の3つです。総合課税は該当する所得を合算し、超過累進税率を適用する方法です。申告分離課税は、他の所得と合算せずにその所得だけを取り出し、定められた税率で計算して確定申告する方法で、土地・建物の譲渡所得などが当てはまります。

この3つの見分けが、タックス分野の入口になります。どの課税方法かによって、適用される税率も、他の所得の赤字と差し引きできるかどうかも変わるからです。
他の選択肢について

・申告分離課税:他の所得と分けて税額を計算し、確定申告をする方法です。
・総合課税:該当する所得を合算し、超過累進税率を適用する方法です。
・予定納税:課税方法の区分ではなく、税額の一部を前もって納める制度です。

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