2026年版・7-2

基礎-2 社会保険と公的年金の土台の一問一答

FP2級試験「最初に覚える土台知識」から、基礎-2 社会保険と公的年金の土台に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問17-2

会社員が加入する公的医療保険はどれか。

  • ①健康保険
  • ②国民健康保険
  • ③後期高齢者医療制度
  • ④労働者災害補償保険
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正解 ①健康保険
解説
会社員が加入する公的医療保険は健康保険です。わが国の公的医療保険は、会社員などの健康保険、自営業者などの国民健康保険、原則75歳以上の後期高齢者医療制度という3本立てです。

まず「誰がどれに入るのか」を押さえることが、社会保険分野すべての出発点です。加入先を取り違えると、受けられる給付も保険料の負担のしかたも、まるごとずれてしまうからです。

健康保険だけが持つ特徴が、被扶養者(=自分では保険料を負担せずに給付を受けられる家族)という区分です。国民健康保険に被扶養者の区分はなく、世帯の一人ひとりが被保険者となり、人数に応じて保険料が計算されます。

また、健康保険の保険料は会社と本人が折半しますが、国民健康保険に会社の負担部分はありません。
他の選択肢について

・国民健康保険:自営業者や無職の人など、健康保険に加入していない人が対象です。
・後期高齢者医療制度:原則75歳以上の人が、それまでの制度を離れて加入します。
・労働者災害補償保険:仕事や通勤が原因のけが・病気に給付を行う制度です。
問27-2

健康保険の傷病手当金として正しいものはどれか。

  • ①日額の全額で通算1年6ヵ月まで。
  • ②日額の3分の2で通算1年6ヵ月。
  • ③日額の2分の1で通算3年まで。
  • ④業務上のけがでも支給される。
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正解 ②日額の3分の2で通算1年6ヵ月。
解説
傷病手当金は、業務外の病気やけがで働けず給与が受けられないときに、1日あたり標準報酬日額(=標準報酬月額の平均をおおむね30で割った額)の3分の2相当額が、支給開始日から通算して1年6ヵ月を限度に支給されます。

覚えるべきは「3分の2」「通算1年6ヵ月」「業務外」の3点セットです。

特に大事なのが3つ目の業務外という条件です。仕事が原因のけがや病気は労災保険の休業補償給付の対象になり、健康保険からは支給されません。原因が仕事によるものかどうかで窓口がまったく変わる、という対比が2級では繰り返し問われます。

また「通算」という言葉にも意味があります。途中で復職した期間は日数に数えず、休んだ日を通算して1年6ヵ月に達するまで支給されます。
他の選択肢について

・日額の全額:給付水準は全額ではなく3分の2相当額です。
・2分の1で通算3年:割合も期間もどちらも実際の制度と異なります。
・業務上のけがでも支給:業務上の事由は労災保険の対象で、健康保険からは支給されません。
問37-2

公的介護保険の被保険者となり、保険料の負担が始まるのは何歳からか。

  • ①60歳
  • ②20歳
  • ③40歳
  • ④65歳
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正解 ③40歳
解説
公的介護保険の被保険者になるのは40歳からです。40歳以上65歳未満で医療保険に加入している人が第2号被保険者、65歳以上の人が第1号被保険者となります。

40歳で区切るのは、この年代から自分が加齢による病気で介護を必要とする可能性が出てくるうえ、親の介護に直面する人も増えるためです。

大切なのは、給付の受け方が第1号と第2号で違う点です。第1号被保険者は、交通事故が原因でも要介護と認定されれば給付を受けられます。一方、第2号被保険者は、末期がんや脳血管疾患など加齢が原因とされる特定疾病(=法令で定める16の病気)で要介護状態になった場合に限られます。

自己負担は原則1割ですが、第1号被保険者で一定以上の所得がある人は2割または3割です。
他の選択肢について

・20歳:20歳から加入するのは国民年金で、介護保険の加入年齢ではありません。
・60歳:年金の繰上げ受給などで出てくる年齢で、介護保険とは関係がありません。
・65歳:第1号被保険者になる年齢で、加入自体はその25年前から始まっています。
問47-2

仕事が原因で生じたけがや病気について給付を行う公的保険はどれか。

  • ①公的介護保険
  • ②健康保険
  • ③雇用保険
  • ④労災保険
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正解 ④労災保険
解説
仕事が原因のけがや病気に給付を行うのは労働者災害補償保険(労災保険)です。通勤の途中で起きた事故も対象になります。

ここで身につけたいのは、原因が仕事によるものかどうかで窓口が変わる、という考え方です。仕事が原因なら労災保険、私生活での病気やけがなら健康保険、という切り分けです。休んで給与が出ないときの給付も、労災保険では休業補償給付、健康保険では傷病手当金と別のものになります。

もう一つの特徴が保険料です。労災保険の保険料は全額を事業主が負担し、労働者は1円も払いません。労働基準法が事業主に負わせている災害補償の責任を肩代わりする制度だからです。給与明細に労災保険料の欄がないのはこのためです。
他の選択肢について

・健康保険:業務外の病気やけがが対象で、仕事が原因のものは対象外です。
・雇用保険:失業したときや育児・介護で休業したときの生活を支える制度です。
・公的介護保険:要介護・要支援と認定された人に介護サービスを給付する制度です。
問57-2

日本の公的年金の1階部分にあたり、20歳以上60歳未満の人が原則として全員加入する制度はどれか。

  • ①国民年金
  • ②厚生年金保険
  • ③国民年金基金
  • ④確定拠出年金
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正解 ①国民年金
解説
日本の公的年金は2階建てで、1階部分がすべての人に共通する国民年金、2階部分が会社員や公務員が上乗せで加入する厚生年金保険です。国内に住む20歳以上60歳未満の人は、原則として全員が国民年金の被保険者になります。

この2階建てという形をつかんでおくと、年金の話が一気に整理できます。自営業者は1階だけなので、老後に受け取るのは老齢基礎年金だけです。会社員は1階と2階の両方に入っているので、老齢基礎年金に老齢厚生年金が上乗せされます。

なお、会社員が加入するのは国民年金と厚生年金保険の両方であって、国民年金をやめて厚生年金保険へ移るわけではありません。厚生年金保険の保険料に1階部分の負担も含まれているため、別々に納めないだけです。
他の選択肢について

・厚生年金保険:会社員や公務員が加入する2階部分で、全員が加入するものではありません。
・国民年金基金:自営業者などが上乗せを作るために任意で加入する制度です。
・確定拠出年金:掛金を自分で運用し、その成果で受取額が決まる私的年金の制度です。
問67-2

老齢基礎年金について正しいものはどれか。

  • ①受給資格期間は25年以上必要。
  • ②受給資格期間が10年以上で受給。
  • ③1ヵ月納めれば満額を受給できる。
  • ④免除期間は一切算入されない。
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正解 ②受給資格期間が10年以上で受給。
解説
老齢基礎年金は、保険料納付済期間・保険料免除期間・合算対象期間を合わせた受給資格期間が10年以上あれば、原則65歳から受給できます。この期間は平成29年8月から25年以上より短縮されました。

ここで混同しやすいのが、受給資格期間と年金額はまったく別の話だという点です。受給資格期間はもらえるかどうかの入口の条件、年金額は20歳から60歳までの480月のうち何月納めたかで決まる金額の話です。

つまり10年ちょうどで受給権を得ても、年金額は満額の4分の1程度にとどまります。免除期間は受給資格期間には算入されますが、年金額には全額ではなく一定割合で反映されます。2級ではこの2段構えが年金額計算の前提になります。
他の選択肢について

・25年以上必要:かつての要件で、現在は10年に短縮されています。
・1ヵ月納めれば満額:受給資格すら得られず、年金額も納付月数に応じて決まります。
・免除期間は算入されない:免除期間も受給資格期間に算入されます。
問77-2

老齢基礎年金の繰上げ受給・繰下げ受給として正しいものはどれか。

  • ①繰上げの減額は5年で解消する。
  • ②繰下げは月0.7%増で70歳まで。
  • ③繰下げは月0.7%増で75歳まで。
  • ④繰上げ・繰下げは後から撤回可。
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正解 ③繰下げは月0.7%増で75歳まで。
解説
繰下げ受給は1ヵ月あたり0.7%の増額で、最長75歳まで繰り下げられます。65歳から10年(120月)繰り下げれば、増額率は最大84%になります。

一方の繰上げ受給は1ヵ月あたり0.4%の減額で、60歳まで繰り上げると最大24%の減額です(昭和37年4月1日以前に生まれた人は1ヵ月あたり0.5%、最大30%の減額となります)。

最も大切なのは、増額も減額も一生涯続き、後から元に戻せないという点です。繰上げの請求は取り消せず、障害基礎年金や寡婦年金の面でも不利になる場合があります。

2級では、何歳まで生きれば繰下げが得になるかという損益分岐の考え方や、老齢厚生年金と別々に繰り下げられることまで踏み込んで問われます。
他の選択肢について

・70歳まで:上限は令和4年4月から75歳に引き上げられています。
・減額が5年で解消する:繰上げによる減額は生涯続きます。
・後から撤回できる:繰上げ・繰下げの請求は原則として撤回できません。
問87-2

会社員に扶養されている配偶者が該当する、国民年金の被保険者の区分はどれか。

  • ①任意加入被保険者
  • ②第1号被保険者
  • ③第2号被保険者
  • ④第3号被保険者
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正解 ④第3号被保険者
解説
厚生年金保険に加入する会社員や公務員(第2号被保険者)に扶養されている20歳以上60歳未満の配偶者は、国民年金の第3号被保険者になります。

国民年金の被保険者は3つです。自営業者・学生・無職の人などが第1号、会社員・公務員が第2号、その第2号に扶養される配偶者が第3号です。

第3号被保険者の最大の特徴は、自分で保険料を納めなくても保険料納付済期間として扱われる点です。制度全体でその分を負担しているためで、将来の老齢基礎年金の額にも反映されます。

注意したいのは区分が変わる場面です。扶養している側が退職して第2号でなくなると、配偶者は自動的に第1号へ移るわけではなく、種別変更の届出をして自分で保険料を納めます。届出を忘れると未納期間となり、将来の年金額が減ってしまいます。
他の選択肢について

・第1号被保険者:自営業者や学生など、自分で保険料を納める人です。
・第2号被保険者:厚生年金保険に加入している会社員や公務員です。
・任意加入被保険者:60歳以降に年金額を増やすため希望して加入する区分です。
問97-2

遺族基礎年金を受給できる遺族の範囲として正しいものはどれか。

  • ①子のある配偶者または子である。
  • ②子のない配偶者も含まれている。
  • ③生計を維持された父母や祖父母。
  • ④生計が別であった配偶者も含む。
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正解 ①子のある配偶者または子である。
解説
遺族基礎年金を受給できるのは、死亡した人に生計を維持されていた「子のある配偶者」または「子」に限られます。ここでいう子とは、18歳到達年度の末日までにある子、または20歳未満で障害等級1級・2級に該当する子で、いずれも婚姻していないことが条件です。

範囲がここまで狭いのは、遺族基礎年金が子どもの養育を支えるための給付だからです。子が18歳到達年度末を過ぎれば、配偶者の受給権も消滅します。

2級では、まず遺族基礎年金の対象かを判定し、子がいない配偶者であれば遺族厚生年金や中高齢寡婦加算で手当てされるかを次に確認する、という順序で考えます。2階建ての年金のどちらから出るのかを分けて考えるのが基本です。
他の選択肢について

・子のない配偶者も含む:子の有無が要件で、子がいなければ受給できません。
・父母や祖父母:父母や祖父母が対象になり得るのは遺族厚生年金です。
・生計が別でも対象:生計を維持されていたことが受給の前提です。
問107-2

公的年金から支給される給付のうち、被保険者が亡くなったときに家族へ支給されるものはどれか。

  • ①老齢年金
  • ②遺族年金
  • ③障害年金
  • ④加給年金
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正解 ②遺族年金
解説
公的年金の給付は、老齢年金・障害年金・遺族年金の3種類です。このうち被保険者が亡くなったときに残された家族へ支給されるのが遺族年金です。

公的年金は老後のための制度だと思われがちですが、現役世代を支える保障も併せ持っています。重い障害を負って働けなくなったときには障害年金が、一家の働き手が亡くなったときには遺族年金が支給されます。保険料を納めることは、老後の備えであると同時に、若いうちの万一への備えでもあります。

3種類はいずれも、1階部分の国民年金から出るもの(老齢基礎年金など)と、2階部分の厚生年金保険から出るもの(老齢厚生年金など)に分かれます。「どの出来事に対する給付か」と「1階と2階のどちらから出るか」を組み合わせて考えるのが基本の型です。
他の選択肢について

・老齢年金:受給資格期間を満たした人が、原則65歳から受け取る給付です。
・障害年金:病気やけがで一定の障害の状態になったときに支給される給付です。
・加給年金:老齢厚生年金に上乗せされる加算で、独立した給付ではありません。

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