2026年版・5-4

腎臓・泌尿器系の一問一答

第一種衛生管理者試験「労働生理」から、腎臓・泌尿器系に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問15-4

腎臓の基本的な機能単位であるネフロン(腎単位)の構造に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①ネフロンは腎臓の外側全体をすっぽりと覆っている膜のことであり、血液のろ過には全く関与していない
  • ②ネフロンは膀胱の内部にのみいつも存在する構造であるとされ、尿を一時的に貯留しておく働きを担っている
  • ③ネフロンは、血液をろ過する糸球体とそれを包むボウマン嚢からなる腎小体と、そこに続く尿細管とで構成される
  • ④ネフロンは尿管の一部をいつも構成しており、腎臓から膀胱まで尿を送るだけの単なる通路そのものを指す言葉である
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正解 ③ネフロンは、血液をろ過する糸球体とそれを包むボウマン嚢からなる腎小体と、そこに続く尿細管とで構成される
解説
ネフロン(腎単位)は腎臓の機能上の最小単位で、毛細血管が糸玉状になった糸球体とそれを包むボウマン嚢からなる腎小体、およびそこに続く尿細管から構成されており、片方の腎臓に約100万個存在するとされています。

他の選択肢が不適切な理由
ネフロンは腎臓を覆う膜ではなく、血液のろ過や尿の生成を行う機能単位です。尿を一時的に貯留するのは膀胱であり、ネフロンとは異なります。ネフロンは尿管ではなく、腎臓内部で尿を生成する構造です。
問25-4

尿(原尿)が最初に作られる過程に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①原尿は膀胱の中で血液がずっとろ過されることによって作られ、その後尿管を通って腎臓へ送られる
  • ②原尿は尿細管の末端で血液中の赤血球や白血球がそのままずっと押し出されることで作られる
  • ③原尿は肝臓で老廃物が濃縮されることによって作られ、腎臓はその原尿を一時的に貯留するだけである
  • ④糸球体を流れる血液の血漿成分が高い圧力によりボウマン嚢へこし出されることで、原尿が作られる
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正解 ④糸球体を流れる血液の血漿成分が高い圧力によりボウマン嚢へこし出されることで、原尿が作られる
解説
腎小体では、糸球体の毛細血管を流れる血液が高い血圧によってろ過され、血球やタンパク質など大きな成分を除いた血漿成分がボウマン嚢へこし出されます。これが原尿となり、その後尿細管へ送られます。

他の選択肢が不適切な理由
原尿が作られるのは膀胱ではなく腎臓の腎小体であり、順序が逆になっています。糸球体でのろ過では赤血球や白血球など大きな成分は通常こし出されません。原尿を作るのは肝臓ではなく腎臓の役割です。
問35-4

尿細管における再吸収の働きに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①原尿が尿細管を通る間に、水分やブドウ糖、電解質などの大部分が血液中に再吸収され、残った成分が尿として排出される
  • ②尿細管では原尿に含まれる成分がすべてそのまま常に尿として排出されており、途中での再吸収は一切行われていない
  • ③尿細管での再吸収がいつも行われることにより、原尿には含まれていなかった老廃物が新たに尿へと加えられていく
  • ④尿細管での再吸収は肝臓の働きによっていつも制御されているとされ、腎臓自体は再吸収には全く関与しないものであるよ
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正解 ①原尿が尿細管を通る間に、水分やブドウ糖、電解質などの大部分が血液中に再吸収され、残った成分が尿として排出される
解説
ボウマン嚢から尿細管に送られた原尿は、そこを通過する間に体に必要な水分やブドウ糖、電解質などの大部分が周囲の毛細血管に再吸収され、残った老廃物などの成分が最終的な尿として排出されます。

他の選択肢が不適切な理由
尿細管では原尿の大部分の成分が再吸収されており、すべてがそのまま尿になるわけではありません。再吸収は原尿中の成分を血液に戻す働きであり、新たな老廃物を加える働きではありません。再吸収は腎臓の尿細管自体が行う働きです。
問45-4

1日に作られる原尿の量と、実際に排出される尿の量との関係に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①1日を通じて人の体内で作られる原尿の量と、実際に体外へ排出される尿の量というものはいつもほぼ同じであり、どちらも約1.5リットル程度である
  • ②1日に作られる原尿の量は約150リットルにも及ぶが、そのほとんどが尿細管で再吸収され、実際に排出される尿の量は約1~1.5リットル程度にとどまる
  • ③1日に腎臓で作られる原尿の量はおよそ約1.5リットル程度であるとされ、そのうち大部分が再吸収されるため実際の尿量は数百ミリリットル程度になる
  • ④原尿は尿細管を通過する間に再吸収されることが全くなくそのまま尿としてすべて排出されていくため、原尿量と尿量はいつも常に完全に一致するものであるよ
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正解 ②1日に作られる原尿の量は約150リットルにも及ぶが、そのほとんどが尿細管で再吸収され、実際に排出される尿の量は約1~1.5リットル程度にとどまる
解説
糸球体でろ過されて作られる原尿の量は1日あたり約150リットルにも達しますが、その99%程度が尿細管で再吸収されるため、最終的に体外へ排出される尿の量は1日あたり約1~1.5リットル程度になります。

他の選択肢が不適切な理由
原尿量と尿量はほぼ同じではなく、原尿の大部分が再吸収されるため両者には大きな差があります。原尿量は約1.5リットルではなく約150リットルと桁違いに多い量です。原尿は尿細管で大部分が再吸収されるため、原尿量と尿量が一致することはありません。
問55-4

健康な人の尿に通常含まれない成分に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①健康な人の尿には常に多量のタンパク質がいつも含まれており、これは腎臓が正常に機能している証拠である
  • ②健康な人の尿には常に多量のブドウ糖がいつも含まれており、これは糖を分解する腎臓の正常な働きによるものである
  • ③健康な人の尿にはタンパク質やブドウ糖はほとんど含まれず、これらが検出される場合は腎機能などの異常が疑われる
  • ④尿に含まれる成分は原尿と全く同じであり、尿検査によって血液の成分を直接知ることは決してできない
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正解 ③健康な人の尿にはタンパク質やブドウ糖はほとんど含まれず、これらが検出される場合は腎機能などの異常が疑われる
解説
タンパク質やブドウ糖は体にとって必要な成分であるため、通常は尿細管でほぼ完全に再吸収され、健康な人の尿にはほとんど含まれません。尿検査でこれらが検出される場合は腎機能の低下や糖代謝の異常などが疑われます。

他の選択肢が不適切な理由
健康な人の尿にタンパク質やブドウ糖が多量に含まれることは通常なく、むしろ異常のサインとなります。尿は原尿が尿細管で再吸収・濃縮された結果できるものであり、原尿とは成分が異なります。
問65-4

腎臓が持つ、尿の生成以外の働きに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①腎臓はホルモンを一切ずっと分泌せず、血液のろ過と尿の生成のみを行う臓器である
  • ②腎臓は消化酵素をずっと分泌しており、小腸における栄養素の吸収を助ける働きを担っている
  • ③腎臓は体温調節の中枢としての役割をずっと持っており、発汗量を直接コントロールしている
  • ④腎臓は血圧の調節に関わるホルモンや、赤血球の産生を促すホルモンの分泌にも関与している
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正解 ④腎臓は血圧の調節に関わるホルモンや、赤血球の産生を促すホルモンの分泌にも関与している
解説
腎臓は尿の生成による老廃物の排出だけでなく、血圧の調節に関わるホルモンの分泌や、骨髄での赤血球産生を促すホルモンの分泌など、尿の生成以外にも重要な内分泌機能を担っています。

他の選択肢が不適切な理由
腎臓は血圧調節や造血に関わるホルモンを分泌しており、ホルモンを全く分泌しないわけではありません。消化酵素の分泌は膵臓など消化器系の臓器の働きであり腎臓の役割ではありません。体温調節の中枢は視床下部であり腎臓ではありません。
問75-4

生成された尿が体外に排出されるまでの経路に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①腎臓で作られた尿は尿管を通っていつも膀胱に送られ、一時的に貯留された後、尿道を通って体外に排出される
  • ②腎臓で作られた尿は直接尿道へと送られており、膀胱を全く経由することなく体外に排出される経路をたどる
  • ③腎臓で作られた尿は一度肝臓へといつも送られて濃縮された後に、尿管を通って体外へと排出される経路をたどる
  • ④尿は膀胱の中でいつも作られており、腎臓は膀胱に貯留された尿を一時的に受け取るだけの働きをする臓器である
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正解 ①腎臓で作られた尿は尿管を通っていつも膀胱に送られ、一時的に貯留された後、尿道を通って体外に排出される
解説
腎臓で生成された尿は左右の尿管を通って膀胱に送られて一時的に貯留され、ある程度たまると膀胱が収縮して尿道を通じて体外へ排出されます。

他の選択肢が不適切な理由
尿は膀胱を経由してから尿道へ送られるのが正しい経路であり、膀胱を経由しないわけではありません。尿の濃縮は肝臓ではなく腎臓の尿細管で行われます。尿を作るのは腎臓であり、膀胱は尿を一時的に貯留する臓器です。
問85-4

膀胱の働きに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①膀胱は硬い骨のような組織でできているとされ、伸び縮みすることなく常に一定の形と大きさを保っている
  • ②膀胱は伸縮性のある袋状の臓器で、腎臓から送られてくる尿を一定量になるまで一時的にためておく働きをする
  • ③膀胱には消化酵素がいつも分泌されており、尿とともに送られてきた老廃物をさらに分解する働きを持つ臓器である
  • ④膀胱は尿そのものをいつも作る臓器であるとされ、腎臓は膀胱で作られた尿を体外へ排出するだけの通路にすぎない
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正解 ②膀胱は伸縮性のある袋状の臓器で、腎臓から送られてくる尿を一定量になるまで一時的にためておく働きをする
解説
膀胱は筋肉でできた伸縮性のある袋状の臓器で、腎臓から尿管を通って送られてくる尿を一定量たまるまで貯留し、たまると尿意を感じて排尿へとつながります。健康な成人では膀胱に尿が150~300mL程度たまると尿意を感じ始めるとされ、膀胱が十分に伸び縮みできることは正常な排尿にとって重要です。

他の選択肢が不適切な理由
膀胱は伸縮性に富む筋肉性の臓器であり、硬い組織で形が固定されているわけではありません。膀胱には消化酵素は含まれず、尿の分解にも関与しません。尿を作るのは腎臓であり、膀胱はそれを一時的に貯留する臓器です。
問95-4

健康な人の尿の性状に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①健康な人の尿はいつも無色透明であるとされ、少しでも色がついていれば必ず異常を意味するとされている
  • ②健康な人の尿は強いいつもアルカリ性を示しており、酸性になることは決してないと考えられている
  • ③健康な人の尿はふつう淡い黄色を呈しており、弱い酸性であることが比較的多いといわれている
  • ④健康な人の尿は血液とほとんど全く同じ赤い色をしているのが正常な状態であるとされている
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正解 ③健康な人の尿はふつう淡い黄色を呈しており、弱い酸性であることが比較的多いといわれている
解説
健康な人の尿は、老廃物であるウロクロムという色素により淡黄色を呈し、pHはおおむね弱酸性を示すことが多いとされています。食事内容などにより多少変動することもあります。

他の選択肢が不適切な理由
健康な尿は完全な無色透明ではなく淡黄色を呈するのが通常であり、色がついていること自体は必ずしも異常を意味しません。健康な尿は強いアルカリ性ではなく弱酸性を示すことが多いとされます。尿は血液のような赤色ではありません。
問105-4

体内の水分・電解質バランスの調節に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①体内の水分が不足すると腎臓はかえっていつも尿量を大きく増やすことで対応しており、体外への水分排出をさらに増加させる
  • ②体内の水分・電解質バランスの調節にホルモンはいつも一切関与しておらず、すべて神経のみによって制御されている
  • ③抗利尿ホルモンは尿細管における水の再吸収をかえっていつも抑制しており、尿量を増やす働きを持つホルモンである
  • ④体内の水分が不足すると下垂体後葉から抗利尿ホルモンが分泌され、腎臓の尿細管での水の再吸収が促進されて尿量が減少する
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正解 ④体内の水分が不足すると下垂体後葉から抗利尿ホルモンが分泌され、腎臓の尿細管での水の再吸収が促進されて尿量が減少する
解説
体内の水分が不足し血液が濃縮されると、下垂体後葉から抗利尿ホルモン(バソプレシン)が分泌され、腎臓の尿細管における水分の再吸収を高めることで尿量を減らし、体内の水分を保持する方向に働きます。

他の選択肢が不適切な理由
水分が不足した際には尿量を減らして水分を保持する方向に働くのが正しく、尿量を増やすのは逆の動きです。水分・電解質バランスの調節にはホルモンが重要な役割を果たしています。抗利尿ホルモンは水の再吸収を促進し尿量を減らす働きを持ちます。

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