2026年版・5-13

体液・水分平衡の一問一答

第一種衛生管理者試験「労働生理」から、体液・水分平衡に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問15-13

健康な成人における体液(体内の水分)が体重に占める割合に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①体液が体重に占める割合は男女とも共通しておよそ70%前後であり、体格や年齢による差もほとんど見られない
  • ②体液が体重に占める割合は肥満度の影響を受けにくく、体重が重い人ほど体液の割合はむしろ高くなりやすい
  • ③体液が体重に占める割合は筋肉量とは無関係に決まっており、運動習慣によって数値が変わることはほとんどない
  • ④成人男性ではおよそ体重の60%前後を体液が占めるが、体脂肪率が高い成人女性ではやや低い割合になりやすい
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正解 ④成人男性ではおよそ体重の60%前後を体液が占めるが、体脂肪率が高い成人女性ではやや低い割合になりやすい
解説
体液(体内の水分)は成人男性でおよそ体重の60%前後を占めるとされています。脂肪組織は水分をあまり含まないため、体脂肪率が男性より高めな成人女性では、体液の割合がやや低い数値になる傾向があります。

他の選択肢が不適切な理由
体液の割合には男女差があり、男女とも一律70%前後というわけではありません。脂肪の多い体は水分を多く含む筋肉の割合が相対的に低くなるため、体重が重い人ほど体液の割合が高くなるとは限りません。体液の割合は水分を多く含む筋肉量の影響を受けるため、筋肉量と無関係とはいえません。
問25-13

体液は体内での分布によって細胞内液と細胞外液に大別されるが、それぞれが体重に占める割合に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①体液のうち細胞内液は体重の約40%、細胞外液は約20%を占め、細胞内液は体液全体のおよそ2/3にあたる
  • ②細胞内液と細胞外液はほぼ同じ割合で存在しており、体液全体をちょうど半分ずつおおむね均等に分け合っている
  • ③体液のうち細胞外液の方が細胞内液よりも多くを占め、割合は細胞外液が約40%、細胞内液が約20%である
  • ④細胞内液は加齢とともに増加し続ける性質を持ち、高齢者では細胞外液よりも著しく多い割合を占めるようになる
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正解 ①体液のうち細胞内液は体重の約40%、細胞外液は約20%を占め、細胞内液は体液全体のおよそ2/3にあたる
解説
体液は細胞の中にある細胞内液と、細胞の外にある細胞外液に大別され、体重に占める割合はそれぞれおよそ40%と20%です。体液全体でみると細胞内液が約2/3、細胞外液が約1/3を占める比率になります。

他の選択肢が不適切な理由
細胞内液と細胞外液は同じ割合ではなく、細胞内液の方が多くを占めています。細胞外液よりも細胞内液の方が体重に占める割合は大きく、選択肢の数値は入れ替わっています。加齢とともに体液全体の割合はむしろ低下する傾向があり、細胞内液だけが増加し続けるわけではありません。
問35-13

細胞外液はさらに血漿と組織間液(間質液)に分けられるが、これらが体重に占める割合や役割に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①細胞外液のうち血漿は体重の約15%、組織間液は約5%を占め、血漿の方が組織間液よりも多い割合になっている
  • ②細胞外液のうち血漿は体重の約5%、組織間液は約15%を占め、組織間液は血管と細胞との仲立ちを担っている
  • ③血漿と組織間液は互いに独立した液体であり、両者の間で水分や電解質が行き来することは通常想定されていない
  • ④組織間液は血管の中だけを流れる液体であり、血管の外に出て細胞を直接取り巻くことはない性質を持つ
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正解 ②細胞外液のうち血漿は体重の約5%、組織間液は約15%を占め、組織間液は血管と細胞との仲立ちを担っている
解説
細胞外液は血管内を流れる血漿と、血管の外で細胞を取り巻く組織間液に分けられ、体重に占める割合はそれぞれ約5%と約15%です。組織間液は血管から染み出た体液で、血液と細胞との間で酸素や栄養分、老廃物などをやり取りする仲立ちの役割を果たしています。

他の選択肢が不適切な理由
血漿と組織間液の割合は選択肢の数値とは逆で、組織間液の方が血漿よりも多くを占めています。血漿と組織間液の間では血管壁を通して水分や電解質のやり取りが常に行われています。組織間液は血管の外に染み出して細胞を直接取り巻く液体であり、血管内だけにとどまるものではありません。
問45-13

細胞内液と細胞外液に含まれる電解質(イオン)の分布の違いに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①細胞内液も細胞外液も含まれる陽イオンの種類や濃度に大きな違いはなく、どちらもナトリウムイオンが中心となっている
  • ②細胞内液ではナトリウムイオンが主な陽イオンであるのに対し、細胞外液ではカリウムイオンが主な陽イオンとなっている
  • ③細胞内液ではカリウムイオンが主な陽イオンであるのに対し、細胞外液ではナトリウムイオンが主な陽イオンとなっている
  • ④細胞膜を境にした電解質の濃度差はほとんど存在せず、細胞内外のイオン組成はおおむね均一に保たれている
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正解 ③細胞内液ではカリウムイオンが主な陽イオンであるのに対し、細胞外液ではナトリウムイオンが主な陽イオンとなっている
解説
細胞膜を挟んで細胞内液と細胞外液では電解質の分布が大きく異なり、細胞内液では主にカリウムイオンが多く存在し、細胞外液では主にナトリウムイオンが多く存在しています。この濃度差は細胞の興奮や神経伝達などにも深く関わっています。

他の選択肢が不適切な理由
細胞内液と細胞外液では主な陽イオンの種類が異なっており、どちらもナトリウムイオンが中心というわけではありません。カリウムイオンとナトリウムイオンの分布は選択肢の記述とは逆で、細胞内がナトリウム中心というのは誤りです。細胞膜を境に電解質の濃度差は大きく存在しており、細胞内外の組成は均一ではありません。
問55-13

体液の浸透圧(濃度)が変化した際の調節の仕組みに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①血液の浸透圧の変化は腎臓の尿細管でのみ直接感知されており、脳や下垂体が浸透圧の調節に関与することはない
  • ②浸透圧受容器は主に心臓に存在しており、血液の濃さではなく心拍数の変化をもとに水分バランスを調節している
  • ③血液が濃縮されて浸透圧が上昇した場合、バソプレシンの分泌はかえって抑えられ、尿として排出される水分量が増加する
  • ④血液が濃縮され浸透圧が上昇すると、視床下部の浸透圧受容器がこれを感知し、下垂体後葉からバソプレシンの分泌を促す
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正解 ④血液が濃縮され浸透圧が上昇すると、視床下部の浸透圧受容器がこれを感知し、下垂体後葉からバソプレシンの分泌を促す
解説
体内の水分が不足するなどして血液が濃縮され浸透圧が上昇すると、間脳の視床下部に存在する浸透圧受容器がその変化を感知し、下垂体後葉からバソプレシン(抗利尿ホルモン)の分泌が促されます。

他の選択肢が不適切な理由
浸透圧の変化を感知するのは腎臓の尿細管ではなく視床下部の浸透圧受容器であり、脳や下垂体は浸透圧の調節に深く関与しています。浸透圧受容器があるのは心臓ではなく視床下部であり、心拍数をもとに水分バランスを調節しているわけではありません。血液の浸透圧が上昇した場合はバソプレシンの分泌がむしろ促進され、尿量は増加ではなく減少する方向に働きます。
問65-13

体内の水分が不足したとき、または過剰になったときの身体の反応に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①水分が不足すると血液が濃縮されて口が渇きやすくなる一方、水分が過剰になると血液が薄まり尿量を増やして排出しようとする
  • ②水分が不足しても過剰になっても体は特別な反応を示さず、尿として排出される水分量は状況にかかわらずほぼ一定に保たれている
  • ③水分が不足すると尿量を増やして体内の水分をさらに減らそうとし、水分が過剰になると尿量を減らして体内に水分をため込もうとする
  • ④水分が不足すると血液は薄まって循環血液量がかえって増加し、水分が過剰になると血液が濃縮されて循環血液量は減少する
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正解 ①水分が不足すると血液が濃縮されて口が渇きやすくなる一方、水分が過剰になると血液が薄まり尿量を増やして排出しようとする
解説
体内の水分が不足すると血液の浸透圧が上昇して口渇中枢が刺激され、のどの渇きを感じて水分摂取を促すとともに尿量が減少します。反対に水分を摂りすぎて体液が薄まると、バソプレシンの分泌が抑えられて尿量が増え、余分な水分を体外へ排出しようとします。

他の選択肢が不適切な理由
水分の過不足に応じて尿量やのどの渇きなどの反応は明確に変化しており、常に一定に保たれているわけではありません。水分が不足した際には水分を保持するため尿量を減らす方向に働き、さらに減らそうとする記述は逆になっています。水分が不足すると血液は薄まるのではなくむしろ濃縮され、過剰になると濃縮ではなく希釈される方向に変化します。
問75-13

発汗が続いたにもかかわらず水分の補給が不十分な場合などに起こりやすい高張性脱水(水欠乏性脱水)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①高張性脱水では水分よりもナトリウムの方が大きく失われるため血液の浸透圧が低下し、口の渇きはあまり感じられなくなる
  • ②高張性脱水では体内のナトリウムよりも水分の方が多く失われるため血液の浸透圧が上昇し、強い口の渇きを感じやすくなる
  • ③高張性脱水は体内の水分やナトリウムの量の変化とは無関係に生じる状態で、主に外気温が低いことによって引き起こされる
  • ④高張性脱水になると血液の浸透圧はほとんど変化することがなく、脱水が進行しても自覚できる症状はあまり現れない
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正解 ②高張性脱水では体内のナトリウムよりも水分の方が多く失われるため血液の浸透圧が上昇し、強い口の渇きを感じやすくなる
解説
高張性脱水(水欠乏性脱水)は、発汗や水分摂取不足などにより、失われるナトリウムの量に比べて水分の量の方が大きく上回ることで生じます。血液の浸透圧が上昇するため強い口の渇きを自覚しやすく、尿量の減少や発熱などもみられます。

他の選択肢が不適切な理由
高張性脱水では水分の喪失がナトリウムの喪失を上回るため浸透圧は低下ではなく上昇し、口の渇きも感じにくくなるのではなく強く現れます。高張性脱水は体内の水分・ナトリウムのバランスの偏りによって生じる状態であり、外気温の低さが主な原因ではありません。高張性脱水では血液の浸透圧が明確に上昇し、口の渇きなどの自覚症状が現れやすくなります。
問85-13

多量の発汗や下痢などによる水分・塩分の喪失を水のみで補った場合などに起こりやすい低張性脱水(ナトリウム欠乏性脱水)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①低張性脱水では水分よりもナトリウムの方が大きく失われるが、血液の浸透圧はかえって上昇し、強い口の渇きが生じやすくなる
  • ②低張性脱水はナトリウムの摂取量にはかかわらず、水分だけを大量に失うことによって主に引き起こされる状態である
  • ③低張性脱水では水分よりナトリウムが大きく失われて血液の浸透圧が低下し、めまいや倦怠感など循環不全の症状が現れやすい
  • ④低張性脱水になると血液は濃縮されて粘度が著しく高まり、意識障害などの神経症状がまず真っ先に現れやすくなる
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正解 ③低張性脱水では水分よりナトリウムが大きく失われて血液の浸透圧が低下し、めまいや倦怠感など循環不全の症状が現れやすい
解説
低張性脱水(ナトリウム欠乏性脱水)は、発汗や下痢などで失った水分と塩分を水だけで補うなどして、失われるナトリウムの量が水分の量を上回ることで生じます。血液の浸透圧が低下し、水分が血管の外へ移動しやすくなるため、めまいや倦怠感など循環不全に伴う症状が現れやすくなります。

他の選択肢が不適切な理由
低張性脱水では血液の浸透圧は上昇ではなく低下するため、口の渇きはむしろ感じにくくなります。低張性脱水は水分だけでなくナトリウムの喪失が水分の喪失を上回ることで生じる状態です。低張性脱水では血液は濃縮ではなく希釈される方向に変化するため、意識障害などの神経症状が真っ先に現れるわけではありません。
問95-13

年齢による体液量(体内の水分量)の違いに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①体液が体重に占める割合は成人期に最も高くなり、新生児や高齢者ではこれよりも低い割合にとどまる
  • ②体液が体重に占める割合は年齢を重ねるほど高くなっていき、高齢者では新生児よりも高い割合になる
  • ③体液が体重に占める割合は生涯を通じてほとんど変化せず、新生児から高齢者まで、おおむね同じ水準で推移する
  • ④体液が体重に占める割合は新生児で最も高く、成人になると低下し、高齢者ではさらに低い割合になる傾向がある
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正解 ④体液が体重に占める割合は新生児で最も高く、成人になると低下し、高齢者ではさらに低い割合になる傾向がある
解説
体液が体重に占める割合は新生児が最も高く、成長とともに低下して成人になるとおよそ体重の60%前後に落ち着き、高齢者ではさらに低い割合になる傾向があります。これは加齢に伴って体液を多く含む筋肉量が減り、脂肪の割合が相対的に増えることなどによります。

他の選択肢が不適切な理由
体液の割合が最も高いのは成人期ではなく新生児期であり、記述は逆になっています。高齢者の体液の割合は新生児よりも低く、加齢とともに高くなっていくわけではありません。体液の割合は年齢によって明確に変化しており、生涯を通じて一定に保たれるわけではありません。
問105-13

高温の環境下で生じる熱中症と体液の関係に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①熱中症は高温環境での多量の発汗で水分とナトリウムが失われることが要因となるため、水分と塩分の補給が予防につながる
  • ②熱中症は体内の水分量の変化とは無関係に生じる現象であり、高温環境下での発汗によって主に失われるのは脂肪分である
  • ③熱中症を予防するためには汗によって失われた塩分の補給を控え、真水のみをできるだけ多く摂取することが効果的である
  • ④熱中症は体温がかなり下がりすぎることによって生じる状態であり、発汗による水分や塩分の喪失量とはほとんど関係がない
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正解 ①熱中症は高温環境での多量の発汗で水分とナトリウムが失われることが要因となるため、水分と塩分の補給が予防につながる
解説
高温の環境下で大量に発汗すると、水分とともにナトリウムなどの電解質も失われ、これが熱中症を引き起こす要因の一つとなります。そのため、水分だけでなく塩分もあわせて補給できる経口補水液などを活用することが、熱中症の予防や初期対応において重要とされています。

他の選択肢が不適切な理由
熱中症は体内の水分・電解質バランスの乱れと深く関わっており、発汗によって主に失われるのは脂肪分ではなく水分と塩分です。塩分の補給を控えて真水だけを大量に摂取すると、血液中のナトリウム濃度がかえって低下しやすくなるため、望ましい予防法とはいえません。熱中症は体温の調節機能が高温にうまく対応できずに体温が上昇することで生じる状態であり、発汗による水分・塩分の喪失と密接に関係しています。

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