2026年版・4-3

メンタルヘルスケアの一問一答

第一種衛生管理者試験「労働衛生(有害業務に係るもの以外)」から、メンタルヘルスケアに関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-3

「労働者の心の健康の保持増進のための指針」が示す「4つのケア」に含まれないものはどれか。

  • ①セルフケア
  • ②労働基準監督署によるケア
  • ③ラインによるケア
  • ④事業場外資源によるケア
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正解 ②労働基準監督署によるケア
解説
「労働者の心の健康の保持増進のための指針」が示す4つのケアとは、労働者自身が行う「セルフケア」、上司などの管理監督者が行う「ラインによるケア」、産業医や保健師などの「事業場内産業保健スタッフ等によるケア」、外部の医療機関やEAP(従業員支援プログラム)などの「事業場外資源によるケア」の4つであり、労働基準監督署(労働基準法等の遵守を監督する行政機関)はこれらに含まれません。

他の選択肢が適切な理由
セルフケアは労働者本人が行うケア、ラインによるケアは管理監督者が担うケア、事業場外資源によるケアは外部の専門機関等が担うケアであり、いずれも指針が示す4つのケアに該当します。
問24-3

メンタルヘルス対策における一次予防・二次予防・三次予防の位置づけに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①一次予防は職場復帰支援を指し、二次予防と三次予防は不調の未然防止を指す。
  • ②一次予防・二次予防・三次予防は、すべて休業者の職場復帰支援のみを指す用語である。
  • ③一次予防は不調の防止、二次予防は早期発見早期対応、三次予防は職場復帰支援を指す。
  • ④一次予防は早期発見・早期対応を指し、二次予防は不調の未然防止を指す。
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正解 ③一次予防は不調の防止、二次予防は早期発見早期対応、三次予防は職場復帰支援を指す。
解説
メンタルヘルス対策では、メンタルヘルス不調を未然に防止する「一次予防」、不調を早期に発見し適切な措置を行う「二次予防」、不調となった労働者の治療や職場復帰、再発防止を支援する「三次予防」が円滑かつ相互に関連しながら行われることが重要とされています。この3段階の考え方は、メンタルヘルスに限らず様々な労働衛生対策で用いられる基本的な枠組みです。

他の選択肢が不適切な理由
一次予防と三次予防の内容が入れ替わっている記述や、すべてを職場復帰支援のみとする記述、一次予防と二次予防の内容が入れ替わっている記述はいずれも誤りです。
問34-3

ストレスチェック制度の主たる目的に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①メンタルヘルス不調者を特定し、当該労働者を退職に導くことを主目的とする。
  • ②職場復帰後の労働者を対象として、三次予防としての役割を果たすことを目的とする。
  • ③すでに発症した精神疾患の治療方針を、事業者が決定することを目的とする。
  • ④労働者自身にストレスへの気付きを促し、不調の防止を図る一次予防を目的とする。
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正解 ④労働者自身にストレスへの気付きを促し、不調の防止を図る一次予防を目的とする。
解説
ストレスチェック制度は、労働者自身が自らのストレスの状況に気付くきっかけを提供し、メンタルヘルス不調を未然に防止する「一次予防」を主たる目的として実施されるものです。結果は本人に通知され、自分自身でセルフケアを行ったり、必要に応じて医師の面接指導を申し出たりするための情報として活用されます。

他の選択肢が不適切な理由
労働者を退職に導くことを目的とする記述は制度趣旨に反します。三次予防としての役割や、事業者が治療方針を決定するという記述も、ストレスチェック制度の目的とは異なります。
問44-3

労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度の実施義務に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①常時50人以上の労働者を使用する事業場は、1年以内ごとに1回実施する義務がある。
  • ②常時10人以上の労働者を使用する事業場は、6か月以内ごとに1回実施する義務がある。
  • ③労働者数にかかわらず、すべての事業場に3年以内ごとに1回実施する義務がある。
  • ④常時100人以上の労働者を使用する事業場のみ、5年以内ごとに1回実施する義務がある。
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正解 ①常時50人以上の労働者を使用する事業場は、1年以内ごとに1回実施する義務がある。
解説
労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度は、常時50人以上の労働者を使用する事業場に対し、1年以内ごとに1回、定期にストレスチェックを実施することを義務付けています。50人未満の事業場は、当分の間、努力義務(できる限り実施するよう努めるべき義務)とされています。

他の選択肢が不適切な理由
10人以上・6か月ごと、労働者数を問わず3年ごと、100人以上・5年ごとという要件はいずれも実際の制度の対象範囲・実施頻度と一致しません。
問54-3

ストレスチェックの結果の取扱いに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①結果は実施者から直接事業者に通知され、労働者本人にはその内容が開示されない。
  • ②結果は実施者から本人に通知され、本人の同意なく事業者に提供することはできない。
  • ③結果は人事評価に活用するため、本人の同意の有無にかかわらず事業者へ提供される。
  • ④結果はまず管理監督者に通知され、その後本人の同意を得て人事部門へ回付される。
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正解 ②結果は実施者から本人に通知され、本人の同意なく事業者に提供することはできない。
解説
ストレスチェックの結果は、医師や保健師等の「実施者」から労働者本人に直接通知され、本人の同意を得ない限り、事業者がその結果の提供を受けることは認められていません。これは、結果が人事評価や不利益な取扱いに利用されるのではないかという労働者の不安を取り除き、安心して受検できるようにするための重要な仕組みです。

他の選択肢が不適切な理由
本人に開示されず事業者にのみ通知されるという記述、人事評価目的で同意なく提供されるという記述、管理監督者へ先に通知されるという記述はいずれも制度の趣旨に反し誤りです。
問64-3

ストレスチェックの結果、高ストレス者と判定され面接指導の申出があった場合の事業者の対応に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①事業者は、当該労働者を直ちに休職させる措置を取らなければならないとされる。
  • ②事業者は、申出を理由として当該労働者を解雇することが認められるとされる。
  • ③事業者は、遅滞なく医師による面接指導を行わなければならないとされている。
  • ④事業者は、面接指導の実施を1年間先延ばしにすることが認められるとされる。
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正解 ③事業者は、遅滞なく医師による面接指導を行わなければならないとされている。
解説
ストレスチェックの結果、高ストレス者と判定され面接指導の申出があった場合、事業者は遅滞なく(正当な理由なく先延ばしにせず)医師による面接指導を実施しなければならず、その結果を踏まえて、必要な場合は労働時間の短縮など就業上の措置を講じます。

他の選択肢が不適切な理由
面接指導の申出のみを理由に直ちに休職させたり解雇したりすることは認められません。面接指導の実施を長期間先延ばしにすることも「遅滞なく」実施すべきとする趣旨に反します。
問74-3

ストレスチェック結果の集団ごとの分析(集団分析)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①集団分析は、事業場の規模にかかわらず実施することが法律上の義務とされている。
  • ②集団分析の結果は、必ず個人が特定される形で労働者全員に公表しなければならない。
  • ③集団分析は個人のストレスチェック結果とは無関係に、別の検査として実施される。
  • ④職場ごとの集団分析と結果を活用した職場環境改善は、事業者の努力義務とされる。
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正解 ④職場ごとの集団分析と結果を活用した職場環境改善は、事業者の努力義務とされる。
解説
ストレスチェックの結果を部署や職場等の集団ごとに集計・分析し、その結果を職場環境の改善に活用することは、法律上の実施義務ではなく、事業者の努力義務として位置づけられています(労働安全衛生規則第52条の14)。個人の結果とは別に、集団としての傾向を把握することで、特定の職場に共通する課題を見つけやすくなります。

他の選択肢が不適切な理由
集団分析は法律上の実施義務ではなく努力義務です。個人が特定される形での公表は個人情報保護の観点から適切ではなく、集団分析は個人の検査結果を集計して行うものであり無関係ではありません。
問84-3

「ラインによるケア」の内容に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①管理監督者が、日常的に部下の様子を把握し、相談に応じることなどが含まれる。
  • ②産業医が、事業場全体の医学的な健康管理体制を統括することのみを指す。
  • ③労働者本人が、自らのストレスに気付き、休養やリラックスに努めることを指す。
  • ④外部の医療機関が、事業場と契約を結んで相談窓口を設置することのみを指す。
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正解 ①管理監督者が、日常的に部下の様子を把握し、相談に応じることなどが含まれる。
解説
「ラインによるケア」は、職場の上司にあたる管理監督者が担うケアであり、日常的に部下の様子に注意を払い、いつもと違う変化に気付いた際に相談に応じたり、必要に応じて職場環境の改善を図ったりすることが含まれます。部下にとって最も身近な立場にある管理監督者の気付きは、不調の早期発見につながる重要な役割です。

他の選択肢が不適切な理由
産業医による統括は「事業場内産業保健スタッフ等によるケア」、労働者自身のケアは「セルフケア」、外部機関の相談窓口は「事業場外資源によるケア」の内容であり、いずれもラインによるケアとは異なります。
問94-3

「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」における第1ステップの内容として、最も適切なものはどれか。

  • ①職場復帰後、一定期間にわたるフォローアップを行う段階である。
  • ②病気休業開始・休業中における労働者へのケアを行う段階である。
  • ③最終的な職場復帰の可否を事業者が決定し、通知する段階である。
  • ④職場復帰支援プランに基づき、正式な人事発令を行う段階である。
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正解 ②病気休業開始・休業中における労働者へのケアを行う段階である。
解説
「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」が示す職場復帰支援は第1ステップから第5ステップまでの流れで進められ、第1ステップは「病気休業開始及び休業中のケア」です。休業に入った労働者に対する傷病手当金などの制度に関する情報提供や、安心して療養に専念できる環境の整備などが行われます。

他の選択肢が不適切な理由
フォローアップは第5ステップ、最終的な職場復帰の決定は第4ステップの内容です。人事発令のみを行う段階という説明も、第1ステップで行われるケアの内容とは異なります。
問104-3

メンタルヘルス不調により休業していた労働者の職場復帰の判断に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①主治医の診断書に「復職可能」と記載されていれば、それのみで復職を決定してよい。
  • ②職場復帰の可否は、労働者本人の自己申告のみに基づいて判断すべきである。
  • ③主治医の診断書に加え、事業場としても産業医等の意見を踏まえて総合的に判断する。
  • ④産業医が選任されている場合、主治医の意見は一切考慮する必要がない。
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正解 ③主治医の診断書に加え、事業場としても産業医等の意見を踏まえて総合的に判断する。
解説
主治医の判断は、日常生活を送れる程度に病状が回復しているかを基準とすることが多く、実際の職場で求められる業務遂行能力とは必ずしも一致しません。そのため、産業医等の専門的な意見を踏まえて、事業場が職場の実情に即して総合的に職場復帰の可否を判断することが重要とされています。

他の選択肢が不適切な理由
主治医の診断書のみで判断することや、本人の自己申告のみに基づく判断は、職場の実情を踏まえた慎重な判断とはいえません。産業医がいる場合でも主治医の意見は重要な情報として考慮されます。

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