2026年版・3-2

粉じんによる健康障害の一問一答

第一種衛生管理者試験「労働衛生(有害業務に係るもの)」から、粉じんによる健康障害に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問13-2

じん肺の病態に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①粉じんが気管支を一時的に塞ぐ疾患で、数日で自然に治癒する。
  • ②粉じんの吸入により肺が線維化する疾患で、病変は治癒しない。
  • ③粉じんに対するアレルギー反応で、抗ヒスタミン薬が著効する。
  • ④粉じんが気道を刺激する、ぜんそくに似た発作性の疾患である。
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正解 ②粉じんの吸入により肺が線維化する疾患で、病変は治癒しない。
解説
じん肺は無機粉じんを長期間吸入し続けることで、肺の組織が硬く縮んでいく「線維化」という変化を起こす疾患です。線維化した組織は本来の柔らかい肺組織には戻らない(不可逆的である)ため、いったん発症すると治療で治すことはできず、それ以上進行させないための予防対策が特に重要となります。

他の選択肢が不適切な理由
数日で自然治癒するとする記述、抗ヒスタミン薬が著効するアレルギー反応とする記述は、いずれも粉じんの長期吸入による不可逆的な肺線維化というじん肺の本質的な病態と異なります。ぜんそくに似た発作性の呼吸困難を繰り返すという記述も、気管支が可逆的に収縮する気管支ぜんそくの特徴であり、慢性進行性の線維化を本態とするじん肺とは病態が異なります。
問23-2

けい肺(珪肺)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①石綿を含む粉じんにより生じ、断熱材の製造工程でみられる。
  • ②鉄粉を含む粉じんにより生じ、溶接作業で最も多くみられる。
  • ③遊離けい酸を含む粉じんにより生じ、採石業などでみられる。
  • ④有機性の穀物粉じんにより生じ、農業従事者に多くみられる。
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正解 ③遊離けい酸を含む粉じんにより生じ、採石業などでみられる。
解説
けい肺は遊離けい酸(結晶質シリカ、岩石や砂に多く含まれる二酸化ケイ素の結晶)を含む粉じんの吸入により生じるじん肺で、採石業、採鉱業、鋳物業、窯業等、岩石や鉱物を扱う職業で発症しやすいことが知られています。じん肺の中でも代表的な種類であり、進行すると肺結核を合併しやすいことでも知られています。

他の選択肢が不適切な理由
石綿を含む粉じんによる健康障害は石綿肺、鉄粉を主体とする溶接ヒュームによる健康障害は溶接工肺と呼ばれる別のじん肺であり、有機性の穀物粉じんはけい肺の原因粉じんではありません。
問33-2

石綿肺に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①ガラス繊維の吸入で生じ、皮膚のかゆみを主症状とする。
  • ②セメント粉じんの吸入で生じ、短期間で自然に改善する。
  • ③木材粉じんの吸入で生じ、主に鼻腔のがんを合併しやすい。
  • ④石綿粉じんの吸入で生じ、中皮腫や肺がんを合併しやすい。
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正解 ④石綿粉じんの吸入で生じ、中皮腫や肺がんを合併しやすい。
解説
石綿肺は石綿(アスベスト、細く丈夫な繊維状の鉱物)の粉じんを長期間吸入することで生じるじん肺であり、石綿は肺の線維化に加えて胸膜や腹膜にできる特殊ながんである中皮腫や、肺がんの原因ともなることが知られている発がん性の高い粉じんです。日本では2006年以降、原則として製造・使用が禁止されています。

他の選択肢が不適切な理由
ガラス繊維の吸入による皮膚症状、セメント粉じんによる短期間での自然改善、木材粉じんによる鼻腔がんの合併は、いずれも石綿肺の典型的な特徴として知られているものではありません。
問43-2

溶接工肺に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①酸化鉄を主体とする溶接ヒュームの吸入で生じるじん肺である。
  • ②アーク光に含まれる紫外線の被ばくで生じる、皮膚のやけどである。
  • ③アルミニウム粉じんの吸入で生じる、まれな種類のじん肺である。
  • ④一酸化炭素中毒により生じる、可逆性の呼吸機能障害である。
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正解 ①酸化鉄を主体とする溶接ヒュームの吸入で生じるじん肺である。
解説
溶接工肺は、溶接作業により発生する酸化鉄を主体とする溶接ヒューム(高温で溶けた金属が急冷されてできる微細な粒子)を長期間吸入することで生じるじん肺であり、じん肺発生者数のうちでも多くを占めることが知られています。全体換気だけでなく、局所排気装置による発生源対策が重要です。

他の選択肢が不適切な理由
アーク光の紫外線による皮膚障害は電気性皮膚炎等の別の健康障害であり、アルミニウム肺は別の粉じんによるじん肺、一酸化炭素中毒は粉じんとは無関係の急性中毒であって、いずれも溶接工肺の説明として不適切です。
問53-2

じん肺の合併症に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①急性の細菌性肺炎にのみ限られ、慢性の合併症は生じない。
  • ②肺結核や続発性気管支炎、続発性気胸等を合併しやすい。
  • ③統合失調症やうつ病など、精神疾患を高頻度で合併する。
  • ④白内障や緑内障など、視覚に関する疾患を合併しやすい。
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正解 ②肺結核や続発性気管支炎、続発性気胸等を合併しやすい。
解説
じん肺は肺組織の線維化により呼吸機能や感染に対する抵抗力が低下するため、肺結核、続発性気管支炎、続発性気管支拡張症、続発性気胸等の呼吸器系の合併症を慢性的・反復的に起こしやすいことが知られています。じん肺法上も、これらの合併症はじん肺と一体のものとして管理・補償の対象とされています。

他の選択肢が不適切な理由
急性の細菌性肺炎のみに限られ慢性の合併症が生じないとする記述は、実際には慢性・反復性の合併症が中心であるという実態と矛盾します。統合失調症やうつ病等の精神疾患、白内障や緑内障等の視覚疾患は、いずれもじん肺の代表的な合併症として知られているものではありません。
問63-2

じん肺法に定めるじん肺管理区分に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①労働時間の長さのみに応じ、管理1から管理3に区分される。
  • ②事業場の従業員数のみに応じ、管理Aから管理Cに区分される。
  • ③エックス線写真の像等に応じ、管理1から管理4に区分される。
  • ④粉じん作業の従事年数のみに応じて、5段階に区分される。
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正解 ③エックス線写真の像等に応じ、管理1から管理4に区分される。
解説
じん肺管理区分は、胸部エックス線写真に写る影の形やひろがり、肺機能検査等の結果を総合的に判断して決定され、じん肺の所見がない管理1から、線維化が進み療養を要する管理4まで段階的に区分されます。区分の数字が大きいほど病状が進んでいることを意味し、区分に応じて健康診断の頻度や事後措置の内容が変わってきます。

他の選択肢が不適切な理由
労働時間の長さのみで区分するという記述、事業場の従業員数で区分するという記述、粉じん作業の従事年数のみで区分するという記述は、いずれも胸部エックス線写真の像等を総合的に判断するという実際の管理区分の決定方法と異なります。
問73-2

じん肺の臨床的な特徴に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①発症直後から激しい胸痛が生じ、診断は比較的容易である。
  • ②発熱を伴う急性の経過をたどり、数日で症状が完成する。
  • ③皮膚に発疹が現れることが最初の自覚症状として多い。
  • ④初期には自覚症状が乏しく、進行してから咳等が目立つ。
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正解 ④初期には自覚症状が乏しく、進行してから咳等が目立つ。
解説
じん肺は数年から数十年という長い年月をかけて緩やかに進行する慢性の疾患であり、初期の段階では自覚症状に乏しいことが多く、病変がある程度進行してから咳や息切れなどの症状が目立つようになる特徴があります。そのため、症状が出てから受診するのではなく、粉じん作業に従事する間は定期的なじん肺健康診断で早期に変化を捉えることが重要です。

他の選択肢が不適切な理由
発症直後から激しい胸痛が生じるという記述、発熱を伴う急性の経過をたどるという記述、皮膚の発疹を最初の自覚症状とする記述は、いずれも緩やかに進行するじん肺の臨床的な特徴と異なります。
問83-2

アルミニウムを含む粉じんによる健康障害に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①肺に線維化を生じ、アルミニウム肺というじん肺の原因となる。
  • ②骨に蓄積し、骨軟化症を引き起こすことが最もよく知られている。
  • ③皮膚から吸収され、全身に強いけいれん発作を引き起こす。
  • ④赤血球を破壊し、急性の重い溶血性貧血を引き起こす。
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正解 ①肺に線維化を生じ、アルミニウム肺というじん肺の原因となる。
解説
アルミニウムを含む粉じんを長期間吸入すると、他の無機粉じんと同様に肺組織に線維化を生じることがあり、アルミニウム肺と呼ばれるじん肺の一種を引き起こす原因となることが知られています。花火や研磨材などアルミニウム粉を扱う作業で発症例が報告されています。

他の選択肢が不適切な理由
骨へのカルシウムの取り込み阻害による骨軟化症はカドミウムに特徴的な影響、皮膚吸収による全身のけいれん発作や赤血球破壊による溶血性貧血は、いずれもアルミニウム粉じんによる健康障害の典型例として知られているものではありません。
問93-2

粉じんの粒径と健康影響の関係に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①粒径の大きい粉じんほど肺胞まで到達しやすく、影響が大きい。
  • ②粒径の小さい吸入性粉じんほど肺胞に達し、じん肺の原因となる。
  • ③粒径の大小にかかわらず、すべて鼻腔でろ過され肺には届かない。
  • ④粒径が大きいほど気化しやすく、有毒なガスとして作用する。
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正解 ②粒径の小さい吸入性粉じんほど肺胞に達し、じん肺の原因となる。
解説
粉じんは粒径が小さいものほど気道の粘膜や繊毛でろ過されずに、肺の奥深くにある肺胞まで到達しやすくなります。逆に粒径の大きい粉じんは鼻や気管支の粘液に捕らえられて痰として排出されやすいため、肺胞に沈着した微細な吸入性粉じん(おおむね数マイクロメートル以下)がじん肺の発症に深く関わることが知られています。

他の選択肢が不適切な理由
粒径の大きい粉じんほど肺胞まで到達しやすいとする記述は事実と逆であり、粒径にかかわらず鼻腔で全てろ過されるとする記述や、粒径が大きいほど気化しやすいとする記述も、粉じんの物理的な挙動と一致しません。
問103-2

常時粉じん作業に従事する労働者のじん肺健康診断に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①管理区分にかかわらず、一律に毎月必ず1回実施する。
  • ②本人からの希望があった場合に限り、その都度実施する。
  • ③管理区分に応じ、1年か3年以内ごとに1回実施する。
  • ④採用時の1回のみで足り、その後は実施義務がない。
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正解 ③管理区分に応じ、1年か3年以内ごとに1回実施する。
解説
常時粉じん作業に従事する労働者のじん肺健康診断は、じん肺管理区分が1の場合は3年以内ごとに1回、管理区分が2または3の場合は1年以内ごとに1回実施することとされています。区分が進んで病状が悪化している人ほど頻繁に検査を受ける仕組みになっている点がポイントです。

他の選択肢が不適切な理由
管理区分にかかわらず毎月1回実施するという記述、本人の希望があった場合のみとする記述、採用時の1回のみで足りるという記述は、いずれも管理区分に応じた実施頻度が定められている実際の制度と異なります。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。