2026年版・2-2

産業医・衛生委員会の一問一答

第一種衛生管理者試験「関係法令(有害業務に係るもの以外)」から、産業医・衛生委員会に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問12-2

産業医の選任義務に関する次の記述のうち、労働安全衛生法上正しいものはどれか。

  • ①業種を問わず、常時100人以上の労働者を使用する事業場ごとに選任しなければならない。
  • ②業種を問わず、常時50人以上の労働者を使用する事業場ごとに選任しなければならない。
  • ③有害業務を行う事業場に限り、常時50人以上であれば選任すればそれで足りる。
  • ④常時30人以上の労働者を使用する製造業の事業場に限り選任する必要がある。
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正解 ②業種を問わず、常時50人以上の労働者を使用する事業場ごとに選任しなければならない。
解説
産業医は、医学の専門知識をもとに労働者の健康管理を行う医師です。労働安全衛生法13条及び関係法令により、業種にかかわらず常時50人以上の労働者を使用する事業場は産業医を選任しなければなりません。衛生管理者や衛生委員会の設置義務が生じる労働者数と同じ「常時50人以上」という基準がセットで覚えておくと、関連問題を解きやすくなります。

他の選択肢が不適切な理由
「常時100人以上」は基準として誤りです。「有害業務に限り」とする記述も誤りで、有害業務のない事業場でも常時50人以上であれば選任義務が生じます。「常時30人以上の製造業に限る」という限定も事実と異なります。
問22-2

産業医を専属で選任すべき事業場に関する次の記述のうち、労働安全衛生規則上正しいものはどれか。

  • ①常時2000人以上の労働者を使用する事業場、または一定の有害業務に常時500人以上を従事させる事業場で必要となる。
  • ②常時1000人以上の労働者を使用する事業場、または一定の有害業務に常時1000人以上を従事させる事業場で必要となる。
  • ③常時1000人以上の労働者を使用する事業場、または一定の有害業務に常時500人以上を従事させる事業場で必要となる。
  • ④常時500人以上の労働者を使用する事業場であれば、有害業務の有無にかかわらず必ず必要になるという基準である。
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正解 ③常時1000人以上の労働者を使用する事業場、または一定の有害業務に常時500人以上を従事させる事業場で必要となる。
解説
「専属」とは、その事業場のみに勤務し、他の医療機関等の業務と兼任しない産業医を指す言葉で、複数の事業場をかけもちする嘱託産業医とは区別されます。労働安全衛生規則13条1項3号により、常時1000人以上の労働者を使用する事業場、又は多量の高熱物体の取扱いなど一定の有害業務に常時500人以上の労働者を従事させる事業場では、専属の産業医を選任しなければなりません。労働者数が多い事業場や危険性の高い業務に多数が従事する事業場ほど、より手厚い体制が求められるという発想は、衛生管理者の専任要件とも共通しています。

他の選択肢が不適切な理由
「常時2000人以上」は基準として誤りです。有害業務の従事者数を「常時1000人以上」とする記述も、正しくは500人以上であるため誤りです。「常時500人以上であれば有害業務の有無を問わず必要」とする記述も、法定の要件と異なります。
問32-2

産業医による作業場等の巡視の頻度に関する次の記述のうち、労働安全衛生規則上正しいものはどれか。

  • ①少なくとも毎月1回であるが、衛生管理者が巡視を行っていれば、産業医自身の巡視は省略してよいとされている。
  • ②少なくとも毎月1回であるが、産業医が単独で判断すればいつでも自由に変更できる仕組みとなっている。
  • ③少なくとも3か月に1回であるが、事業者の求めがあれば毎月1回に増やすことができる仕組みである。
  • ④少なくとも毎月1回であるが、所定の情報提供を受けたうえで事業者の同意を得た場合は2か月に1回とできる。
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正解 ④少なくとも毎月1回であるが、所定の情報提供を受けたうえで事業者の同意を得た場合は2か月に1回とできる。
解説
産業医は原則として少なくとも毎月1回作業場等を巡視しなければなりませんが、2017年(平成29年)の規則改正により、衛生管理者の巡視結果等の情報を事業者から毎月受けており、かつ事業者の同意を得ている場合は、巡視の頻度を少なくとも2か月に1回とすることができるようになりました。この同意は事業者が独断で与えるものではなく、衛生委員会での調査審議を経ることが望ましいとされています。

他の選択肢が不適切な理由
原則の頻度は「毎週1回」ではなく「毎月1回」であるため誤りです。頻度の緩和には事業者からの情報提供と同意という法定の要件が必要であり、衛生管理者の巡視をもって産業医自身の巡視を省略できるわけではないため、その旨の記述は誤りです。原則の頻度を「3か月に1回」とする記述も誤りです。
問42-2

産業医の勧告に関する次の記述のうち、労働安全衛生法上正しいものはどれか。

  • ①産業医は事業者に勧告することができ、事業者は当該勧告を尊重しなければならない。
  • ②産業医は事業者に勧告することができず、意見を述べることしか認められていない。
  • ③産業医の勧告には法的拘束力があり、事業者は必ず勧告どおりに実行しなければならない。
  • ④産業医は労働者に対してのみ勧告することができ、事業者への勧告権は認められていない。
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正解 ①産業医は事業者に勧告することができ、事業者は当該勧告を尊重しなければならない。
解説
労働安全衛生法13条5項により、産業医は労働者の健康管理等について、事業者に対し勧告をすることができ、事業者はその勧告を尊重しなければなりません。「尊重」は「必ず従わなければならない」ほど強い法的拘束力ではありませんが、事業者が勧告を無視し続けることは許されず、勧告の内容や理由を衛生委員会に報告する等の対応が求められます。

他の選択肢が不適切な理由
産業医には勧告権が認められているため、「勧告することができない」とする記述は誤りです。一方で勧告に法的拘束力があるわけではなく、「必ず勧告どおりに実行しなければならない」とする記述も誤りです。勧告の相手方は事業者であり、「労働者に対してのみ」とする記述も誤りです。
問52-2

産業医の職務に関する次の記述のうち、労働安全衛生規則上正しいものはどれか。

  • ①産業医は、事業者の指揮命令に従い、労働者の人事評価に関する助言を行うことを主な職務とする。
  • ②健康診断や面接指導の実施のほか、健康教育や健康相談など労働者の健康管理に関する事項を行う。
  • ③健康診断の実施のみをその職務とし、面接指導や健康教育、健康相談は職務に含まれていない。
  • ④衛生委員会の議長を必ず務めるほか、総括安全衛生管理者の職務も兼ねるとする体制である。
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正解 ②健康診断や面接指導の実施のほか、健康教育や健康相談など労働者の健康管理に関する事項を行う。
解説
産業医の職務は労働安全衛生規則14条1項により定められており、健康診断及び面接指導の実施並びにこれらの結果に基づく事後措置、作業環境の維持管理、健康教育、健康相談その他労働者の健康管理に関する事項が広く含まれます。産業医は、事業者の指揮命令を受けて人事評価等の業務上の判断を行う立場ではなく、あくまで医学的・専門的な見地から独立して労働者の健康管理にあたることが求められる点も重要です。

他の選択肢が不適切な理由
産業医は事業者の指揮命令に従って人事評価の助言を行う立場ではなく、独立した医学的専門職としての性格を持つため、その旨の記述は誤りです。職務は健康診断の実施のみにとどまらず、面接指導や健康教育、健康相談も含まれるため、これらが職務に含まれないとする記述も誤りです。「衛生委員会の議長を必ず務め、総括安全衛生管理者の職務を兼ねる」という記述も事実に反します。
問62-2

産業医の選任人数に関する次の記述のうち、労働安全衛生規則上正しいものはどれか。

  • ①常時3000人を超える労働者を使用する事業場であっても、産業医は1人で足りる。
  • ②常時1000人を超える労働者を使用する事業場では、産業医を2人以上選任しなければならない。
  • ③常時3000人を超える労働者を使用する事業場では、産業医を2人以上選任しなければならない。
  • ④常時5000人を超える労働者を使用する事業場では、産業医を2人以上選任しなければならない。
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正解 ③常時3000人を超える労働者を使用する事業場では、産業医を2人以上選任しなければならない。
解説
労働安全衛生規則13条1項により、常時3000人を超える労働者を使用する大規模な事業場では、産業医を2人以上選任しなければなりません。労働者数が非常に多くなると、1人の産業医だけでは全員の健康管理に十分に対応しきれなくなるおそれがあるため、複数選任が義務付けられています。

他の選択肢が不適切な理由
常時3000人を超える事業場では産業医1人では足りず、「1人で足りる」とする記述は誤りです。2人以上選任すべき基準を「常時1000人を超える」「常時5000人を超える」とする記述も、正しい基準である3000人超と異なります。
問72-2

衛生委員会の設置義務に関する次の記述のうち、労働安全衛生法上正しいものはどれか。

  • ①業種を問わず、常時100人以上の労働者を使用する事業場は設置しなければならない。
  • ②有害業務を行う事業場に限り、常時50人以上であれば設置すればそれでよい。
  • ③常時30人以上の労働者を使用する製造業の事業場に限り設置しなければならない。
  • ④業種を問わず、常時50人以上の労働者を使用する事業場は設置しなければならない。
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正解 ④業種を問わず、常時50人以上の労働者を使用する事業場は設置しなければならない。
解説
衛生委員会は、労働者の健康障害の防止や健康の保持増進について事業者と労働者が話し合う場です。労働安全衛生法18条及び同法施行令9条により、業種にかかわらず常時50人以上の労働者を使用する事業場は衛生委員会を設置しなければなりません。衛生管理者・産業医の選任義務が生じる基準と同じく「常時50人以上」で統一されている点を押さえておくと、関連知識を整理しやすくなります。

他の選択肢が不適切な理由
「常時100人以上」は基準として誤りです。「有害業務に限り」とする記述も誤りで、有害業務のない事業場でも常時50人以上であれば設置義務が生じます。「常時30人以上の製造業に限る」という限定も事実と異なります。
問82-2

衛生委員会の委員構成に関する次の記述のうち、労働安全衛生法上正しいものはどれか。

  • ①総括安全衛生管理者又はこれに準ずる者が議長となり、衛生管理者や産業医、労働者代表等を委員とする。
  • ②衛生管理者のみによって構成され、産業医や労働者代表を委員として加えることは全く認められていない。
  • ③労働者代表を中心として構成され、事業者側からは総括安全衛生管理者のみが必要に応じて出席する。
  • ④所轄労働基準監督署長が必ず議長となり、事業場外部の有識者のみを委員とする体制である。
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正解 ①総括安全衛生管理者又はこれに準ずる者が議長となり、衛生管理者や産業医、労働者代表等を委員とする。
解説
衛生委員会は、事業者側の視点と労働者側の視点の双方を反映させる目的から、総括安全衛生管理者又はこれに準ずる者が議長となり、衛生管理者、産業医、そして労働者側から指名された労働者代表などを委員として構成されます。委員の半数は労働者の過半数を代表する労働組合等の推薦に基づいて指名しなければならないとされており、労使双方の意見を対等に反映させる仕組みになっています。

他の選択肢が不適切な理由
実際には事業者側・労働者側双方の委員から構成されるため、「衛生管理者のみで構成」とする記述や、事業者側からは総括安全衛生管理者のみが出席するとする記述はいずれも誤りです。議長は事業場内の総括安全衛生管理者等が務め、「所轄労働基準監督署長が議長となる」とする記述も誤りです。
問92-2

衛生委員会の運営に関する次の記述のうち、労働安全衛生規則上正しいものはどれか。

  • ①3か月に1回以上開催すればよく、議事録の作成や保存は特に義務付けられてはいない。
  • ②毎月1回以上開催し、重要な議事の概要を記載した議事録を作成して3年間保存する。
  • ③毎月1回以上開催するが、議事録を作成した場合であっても保存義務はないものとなる。
  • ④年に1回開催すればよく、議事録は作成した後に直ちに廃棄してしまってよい。
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正解 ②毎月1回以上開催し、重要な議事の概要を記載した議事録を作成して3年間保存する。
解説
衛生委員会は労働安全衛生規則23条により毎月1回以上開催しなければならず、開催の都度、委員会での意見やそれを踏まえて講じた措置の内容、議事で重要なものを記載した議事録を作成し、これを3年間保存しなければなりません。議事録は労働基準監督署の調査の際に提出を求められることもあるため、すぐに取り出せる状態で管理しておくことが実務上も重要です。

他の選択肢が不適切な理由
開催頻度は「毎月1回以上」であり、「3か月に1回」「年に1回」とする記述は誤りです。また議事録の作成及び保存はいずれも法令上の義務であり、「作成や保存は義務付けられていない」「保存義務はない」「直ちに廃棄してよい」とする記述はすべて誤りです。
問102-2

産業医となることができる者の要件に関する次の記述のうち、労働安全衛生規則上正しいものはどれか。

  • ①医師であればよく、産業医学に関する研修等の要件は一切求められていないという運用が確立している。
  • ②歯科医師であれば足り、研修等の要件を満たしていなくても産業医になることができる仕組みもある。
  • ③医師であって、厚生労働大臣の指定する研修を修了した者など法令で定める要件を満たす必要がある。
  • ④保健師の資格を有する者であれば、医師でなくても産業医になることができる制度である。
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正解 ③医師であって、厚生労働大臣の指定する研修を修了した者など法令で定める要件を満たす必要がある。
解説
産業医になることができるのは医師であって、労働安全衛生規則14条2項により、厚生労働大臣が指定する者が行う研修を修了した者や、産業医科大学等が行う実習を履修した者、産業医学の実践に関する一定の科目を担当する大学の教授・准教授・講師の職にあり又はあった者など、いずれかの要件を満たす者に限られます。単に医師免許を持っているだけでは足りず、産業保健に関する専門的な研修等を経ていることが求められる点が特徴です。

他の選択肢が不適切な理由
単に医師であるだけでは足りず、研修修了等の要件を満たす必要があるため、「研修等の要件は一切求められていない」とする記述は誤りです。産業医は医師であることが前提とされており、歯科医師や保健師の資格のみで産業医になれるとする記述も誤りです。

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