2026年版・4-6

直流機と整流回路・パワーエレクトロニクスの一問一答

第一種電気工事士「電気機器・材料工具・受電設備」から、直流機と整流回路・パワーエレクトロニクスに関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-6

直流直巻電動機の特徴として正しいものは。

  • ①始動トルクが大きく無負荷運転は危険
  • ②負荷が変わっても回転速度がほぼ一定
  • ③界磁巻線を電機子と並列に接続する
  • ④始動トルクが小さく重負荷に向かない
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正解 ①始動トルクが大きく無負荷運転は危険
解説
詳細解説
直巻電動機は界磁巻線を電機子と直列に接続するため、負荷電流がそのまま界磁電流となる。トルクは磁束と電機子電流の積で決まり、磁束も電流に比例して増えるので、始動時のような大電流のときに非常に大きなトルクを発生する。
逆に無負荷に近づくと電流が減って磁束も減るため、回転速度が異常に上昇して危険である。したがって直巻電動機はベルト駆動のように負荷が外れうる方法で使ってはならない。
界磁巻線を電機子と並列につなぎ、負荷が変わっても速度がほぼ一定になるのは分巻電動機の特徴である。
大きな始動トルクを生かして、電車や巻上機のように起動時に重い負荷がかかる用途に用いられてきた。

他の選択肢が不適切な理由
速度がほぼ一定であることと、界磁を電機子と並列につなぐことは、いずれも分巻電動機の説明であり、直巻の特徴と入れ替わっている。始動トルクが小さいとする記述は、負荷電流がそのまま界磁電流になるという直巻の構造そのものと矛盾する。界磁の接続が直列か並列かを最初に押さえれば、特性は自然に導ける。
問24-6

単相半波整流回路に交流100Vを加えたとき、負荷にかかる直流電圧の平均値[V]に最も近い値は。ただし、素子の電圧降下と回路の損失は無視する。

  • ①45
  • ②63
  • ③90
  • ④141
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正解 ①45
解説
詳細解説
単相半波整流回路では、交流の半分の周期しか電流が流れない。交流電圧の実効値をEとすると、直流電圧の平均値Edは Ed=√2E/π≒0.45E で表される。
Ed=0.45×100=45[V]となる。
90Vは全波整流の場合(0.9E)の値、141Vは交流の最大値(√2E)、63Vは実効値に2/π(約0.637)を掛けてしまった誤りである。
半波整流は素子が1個で済む反面、電圧が低く脈動も大きいため、実際の電源回路にはほとんど用いられない。
「半波は0.45倍、全波は0.9倍、三相全波は1.35倍」と三つの係数を並べて覚えておくと、この種の計算問題は確実に解ける。

他の選択肢が不適切な理由
半波整流は全波整流のちょうど半分であるから、全波の値である90Vの半分になるという関係で検算できる。141Vは交流の最大値そのもので、平均値がこれに並ぶことはありえない。63Vは実効値に2をπで割った値を掛けた場合に出てくる数字であるが、これは正弦波の半周期の平均を最大値ではなく実効値に当てはめた誤りである。
問34-6

単相全波整流回路に交流200Vを加えたとき、負荷にかかる直流電圧の平均値[V]に最も近い値は。ただし、素子の電圧降下と回路の損失は無視する。

  • ①90
  • ②127
  • ③180
  • ④283
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正解 ③180
解説
詳細解説
単相全波整流回路では、交流の正の半周期も負の半周期も同じ向きの直流として取り出せる。したがって平均値は半波の2倍になり、Ed=2√2E/π≒0.9E で表される。
Ed=0.9×200=180[V]となる。
90Vは半波整流の場合の値(0.45×200)、283Vは交流の最大値(√2×200)、127Vは実効値に2/π(約0.637)を掛けてしまった誤りである。
全波整流はダイオード4個をブリッジに組む方式が一般的で、脈動の周波数が電源周波数の2倍になるため、平滑もしやすい。
整流回路の問題では、まず半波か全波か、単相か三相かを読み取り、対応する係数を当てはめるという手順を徹底するとよい。

他の選択肢が不適切な理由
90Vは半波整流とした場合の値で、全波はその2倍になる。283Vは交流の最大値であり、平均値が最大値に等しくなることはない。127Vは実効値に2をπで割った値を掛けた場合の数字である。求めた値を加えた交流電圧で割って0.9に近い係数になるかを確かめれば、半波と全波の取り違えはその場で分かる。
問44-6

三相全波整流回路(三相ブリッジ整流回路)に線間電圧200Vの三相交流を加えたとき、直流電圧の平均値[V]に最も近い値は。ただし、素子の電圧降下と回路の損失は無視する。

  • ①90
  • ②180
  • ③270
  • ④283
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正解 ③270
解説
詳細解説
三相全波整流回路では、線間電圧の実効値をEとすると、直流電圧の平均値は Ed=3√2E/π≒1.35E で表される。
Ed=1.35×200=270[V]となる。
180Vは単相全波として計算した値、90Vは単相半波の値、283Vは線間電圧の最大値(√2×200)である。
三相全波整流は、6個の素子が順に導通して常に線間電圧の高い部分だけを取り出す仕組みのため、直流電圧が高く、脈動もきわめて小さい。
脈動周波数は電源周波数の6倍になるので、平滑用のコンデンサやリアクトルを小さくできる。大容量の直流電源や電動機のインバータ用直流部で広く使われている。

他の選択肢が不適切な理由
この回路では6個の素子が順に導通して線間電圧の頂点付近だけを取り出すので、平均値は線間の最大値である約283Vにかなり近い値になるはずである。180Vや90Vはそれよりはるかに低く、単相の全波や半波として計算した値にあたる。283Vそのものは瞬時の最大値であり、平均値がこれに一致することはない。
問54-6

整流回路の出力側に平滑用コンデンサを接続する目的として正しいものは。

  • ①交流の周波数を高い値へ変換する
  • ②脈動を抑えて滑らかな直流にする
  • ③直流を交流へ戻して負荷へ送る
  • ④過大な電流を遮断して機器を守る
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正解 ②脈動を抑えて滑らかな直流にする
解説
詳細解説
整流しただけの出力は、向きこそ一方向にそろっているが大きさが激しく上下する脈流である。ここにコンデンサを並列に入れると、電圧が高いときに電荷をため、低くなると放出するため、電圧の落ち込みが埋められて滑らかな直流に近づく。
この働きを平滑といい、コンデンサの静電容量が大きいほど、また負荷電流が小さいほど脈動は小さくなる。リアクトルを直列に入れる方式や、両者を組み合わせる方式もある。
コンデンサに周波数を変える働きや、直流を交流へ戻す働きはない。過電流の遮断はヒューズや遮断器の役目である。
コンデンサで十分に平滑した単相全波整流の出力電圧は、交流の最大値である√2E近くまで上昇する点も押さえておきたい。

他の選択肢が不適切な理由
コンデンサは電荷をためたり放したりする受動素子であり、周波数を作り替える働きはもたない。直流を交流へ戻すにはスイッチング素子と、入り切りの時期を決める制御回路が別に必要である。過大な電流を断つには電流を切る接点や溶断する部分が要るのに対し、並列に入れたコンデンサはむしろ投入時の突入電流を生む側である。
問64-6

直流分巻電動機の回転速度を定格より低くする制御方法として適切なものは。

  • ①界磁電流を減らす
  • ②電源周波数を下げる
  • ③界磁巻線を短絡する
  • ④電機子電圧を下げる
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正解 ④電機子電圧を下げる
解説
詳細解説
直流電動機の回転速度は、電機子に加わる電圧から電機子抵抗による電圧降下を引いた値を、磁束で割った値にほぼ比例する。
したがって速度を下げるには、電機子に加える電圧を下げればよい。これを電機子電圧制御といい、静止レオナード方式やチョッパ制御で実現される。広い範囲を滑らかに調整でき、効率もよい。
界磁電流を減らすと磁束が減るので、速度はむしろ上がる(界磁制御は定格より速くする方向の制御である)。界磁巻線を短絡すると磁束が失われ、無負荷では危険な高速回転になる。
直流機は回転磁界を使わないため、電源周波数を変えても速度は変わらない。周波数制御は交流電動機の方法である。

他の選択肢が不適切な理由
速度は電機子に加わる電圧に比例し磁束に反比例するので、どちらの量を動かすかを取り違えると向きが逆になる。界磁を弱める操作は定格より速く回したいときの方法であり、遅くしたい場面では使えない。界磁巻線を短絡すれば励磁がほとんど失われ、軽い負荷では危険な高速回転に至る。周波数はこの速度の式にそもそも現れない。
問74-6

サイリスタ(逆阻止3端子サイリスタ)の説明として正しいものは。

  • ①電圧の向きに関係なく導通する素子
  • ②ゲート信号で導通させる整流素子
  • ③光を当てると起電力を生じる素子
  • ④温度で抵抗が大きく変化する素子
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正解 ②ゲート信号で導通させる整流素子
解説
詳細解説
サイリスタは、アノード・カソード・ゲートの3端子をもつ半導体素子である。アノードがカソードより高い電位にあるときにゲートへ短い電流を流すと導通し、いったん導通するとゲートの信号を切っても電流が流れ続ける。電流が零に近づくと自然に遮断される。
導通を開始させる時点(点弧位相)を遅らせれば、負荷に加わる電圧の平均値を小さくできる。この位相制御によって、直流電圧の調整や交流電圧の調整が行える。
向きに関係なく導通するのは双方向性のトライアックの性質である。光で起電力を生じるのは太陽電池、温度で抵抗が変わるのはサーミスタであり、いずれも別の素子である。
ソフトスタータや整流装置の心臓部として広く使われている。

他の選択肢が不適切な理由
逆阻止という呼び名のとおり、逆向きの電圧では電流を通さない素子であるから、向きに関係なく導通するという記述とは両立しない。光を受けて起電力を生じる素子や、温度で抵抗が大きく変わる素子は、外から与える信号で導通の時期を決められないため、位相を遅らせて電圧を調整するという用途には使えない。
問84-6

直流チョッパ回路の働きとして正しいものは。

  • ①直流を交流に変換して負荷へ送る
  • ②交流を直流に変換して蓄電池を充電する
  • ③交流の周波数を別の値に変換する
  • ④直流を大きさの違う直流に変換する
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正解 ④直流を大きさの違う直流に変換する
解説
詳細解説
チョッパ回路は、半導体スイッチを高速に入り切りして直流を細かく刻み、平均の電圧を変える回路である。入力も出力も直流で、大きさだけが変わる点が特徴である。
1周期のうちスイッチが閉じている時間の割合を通流率(デューティ比)といい、これを変えることで出力電圧を連続的に調整できる。降圧チョッパでは出力電圧が入力電圧と通流率の積になる。
直流を交流に変えるのはインバータ、交流を直流に変えるのはコンバータ(整流装置)、交流の周波数を変えるのはサイクロコンバータや、コンバータとインバータを組み合わせた装置である。
抵抗で電圧を落とす方式と違って損失がほとんど生じないため、電池で動く車両や機器の速度制御に広く用いられている。

他の選択肢が不適切な理由
残る三つはいずれも入口か出口のどちらかが交流である回路の説明であり、直流を入れて直流を出すというこの回路の位置づけと合わない。電力変換の装置は、入口と出口が交流か直流かという組合せで整理すると混同しない。半導体スイッチを高速に入り切りするという説明だけでは、どの変換かを決められない点にも注意したい。
問94-6

直流発電機を、界磁の磁束を定格の0.8倍、回転速度を定格の1.2倍にして運転したとき、誘導起電力は定格運転時の何倍になるか。

  • ①0.67
  • ②0.96
  • ③1.00
  • ④1.20
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正解 ②0.96
解説
詳細解説
直流発電機の誘導起電力Eは、比例定数をK、1極あたりの磁束をΦ、回転速度をNとすると E=KΦN で表され、磁束と回転速度の積に比例する。
0.8×1.2=0.96 であるから、起電力は定格時の0.96倍になる。
0.67倍は磁束を速度で割ってしまった誤り、1.00倍は増加と減少がちょうど打ち消し合うと考えた誤り、1.20倍は回転速度だけを見て磁束の減少を無視した誤りである。
この式は、磁束を減らせば同じ速度でも電圧が下がることを示しており、界磁抵抗器で界磁電流を加減して出力電圧を調整する仕組みの根拠になっている。
電動機として使う場合は同じ式を速度について解き、磁束を減らすと回転速度が上がるという界磁制御の性質が導かれる。

他の選択肢が不適切な理由
起電力は磁束と回転速度の積に比例するので、二つの倍率を掛けるだけでよい。0.67倍は磁束を速度で割ってしまった値、1.20倍は速度だけを見て磁束の減少を無視した値である。1.00倍になるのは磁束の減り方と速度の増え方がちょうど打ち消し合う場合であるが、0.8と1.2の積はわずかに1を下回るのでその条件を満たさない。
問104-6

電動機の巻線のような誘導性負荷を含む整流回路や直流チョッパ回路において、負荷と並列に接続される還流ダイオード(フリーホイールダイオード)の役割は。

  • ①負荷電流を測定して過電流を知らせる
  • ②点弧の位相を変えて出力電圧を調える
  • ③誘導負荷の電流を流し続ける道をつくる
  • ④電源電圧を2倍に高めて負荷へ供給する
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正解 ③誘導負荷の電流を流し続ける道をつくる
解説
詳細解説
コイルを含む負荷では、電流を急に断とうとすると自己誘導によって高い電圧が生じ、半導体素子を破壊するおそれがある。
そこで負荷と並列に、通常は電流が流れない向きにダイオードを入れておく。スイッチが開いた瞬間、負荷に流れていた電流はこのダイオードを通って環流し、徐々に減衰する。素子にかかる過電圧を防ぎ、電流の脈動も小さくできる。
電流の測定は変流器や分流器、点弧位相の制御はサイリスタのゲート回路の役目であり、還流ダイオードの働きではない。電圧を高める働きもない。
電磁接触器のコイルにダイオードを並列に入れる保護も、同じ原理に基づいている。

他の選択肢が不適切な理由
ダイオードは向きによって流すか流さないかが決まるだけの受動素子であり、値を測って知らせる機能も、外から制御の信号を受け取る端子ももたない。導通の時期を決めるのはゲートをもつ素子の役目である。電圧を高める回路はコンデンサと組み合わせて構成するものであり、負荷と並列に置いた1個のダイオードでは実現しない。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。