2026年版・4-1

三相誘導電動機の構造とすべりの一問一答

第一種電気工事士「電気機器・材料工具・受電設備」から、三相誘導電動機の構造とすべりに関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-1

極数4、周波数60Hzの三相誘導電動機の同期速度[min⁻¹]は。

  • ①1200
  • ②1500
  • ③1800
  • ④3600
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正解 ③1800
解説
詳細解説
同期速度Nsは、周波数fと極数pから Ns=120f/p で求める。
Ns=120×60÷4=1800[min⁻¹]となる。
1200は極数を6として計算した値、1500は周波数を50Hzとして計算した値、3600は極数2の場合の値である。
同期速度とは、固定子巻線がつくる回転磁界そのものが回る速さのことで、回転子はこれよりわずかに遅く回る。
60Hzでは2極3600、4極1800、6極1200、8極900と、極数が倍になれば速度は半分になる。この四つの値は本試験で繰り返し問われるため、そのまま覚えてしまうとよい。

他の選択肢が不適切な理由
同期速度は周波数に比例し極数に反比例するので、どちらを取り違えてもそのまま答えが変わる。1200は極数を6、3600は極数を2とした場合、1500は周波数を50Hzとした場合の値である。極数は必ず偶数で、2極が最も速い。求めた値に極数を掛けて120で割り、周波数が60に戻るかを確かめれば取り違えに気づける。
問24-1

極数6、周波数50Hzの三相誘導電動機が950min⁻¹で回転しているとき、すべり[%]は。

  • ①2.5
  • ②5.0
  • ③7.5
  • ④10.0
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正解 ②5.0
解説
詳細解説
まず同期速度を求める。Ns=120×50÷6=1000[min⁻¹]である。
すべりsは、同期速度と実際の回転速度の差を同期速度で割った割合で、s=(Ns-N)/Ns×100=(1000-950)÷1000×100=5.0[%]となる。
回転速度を975min⁻¹と読み違えると2.5%、925min⁻¹なら7.5%、900min⁻¹なら10.0%となり、いずれも回転速度の読み取りを誤ったときに出る値である。
また、差の50を同期速度ではなく実際の回転速度950で割ると約5.3%となる。すべりは必ず同期速度で割ると覚えておきたい。
すべりは「回転磁界に対して回転子がどれだけ滑って遅れているか」を表す量で、一般的な三相誘導電動機の全負荷時は数%程度になる。回転子が磁界を切ることで誘導電流が生じるため、すべりが零では回れない。

他の選択肢が不適切な理由
誤答はいずれも回転速度を975・925・900と読み違えた場合に出る値である。また、差の50を同期速度ではなく実際の回転速度950で割ると約5.3%となり、分母を取り違えても近い値が出るため注意したい。一般的な三相誘導電動機の全負荷時のすべりは数%程度なので、10%という値は通常の運転状態としては不自然である。
問34-1

極数4、周波数60Hzの三相誘導電動機が、すべり3%で運転しているときの回転速度[min⁻¹]は。

  • ①1710
  • ②1728
  • ③1737
  • ④1746
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正解 ④1746
解説
詳細解説
回転速度Nは、同期速度Nsとすべりsから N=Ns×(1-s) で求める。
まず Ns=120×60÷4=1800[min⁻¹]。
次に N=1800×(1-0.03)=1800×0.97=1746[min⁻¹]となる。
1710はすべり5%、1728はすべり4%、1737はすべり3.5%として計算した値であり、いずれもすべりの取り違えによる誤りである。
すべりが大きいほど回転子は遅く回る。銘板に「1746min⁻¹」のように同期速度よりわずかに小さい値が書かれていれば、その差からすべりを逆算できる。
負荷が重くなるとすべりは大きくなり、回転速度はわずかに下がるという関係も理解しておくとよい。

他の選択肢が不適切な理由
1710はすべり5%、1728は4%、1737は3.5%として計算した値で、いずれも同期速度1800からの差の取り方を誤っている。すべり3%なら差は同期速度の3%にあたる54min⁻¹となるはずなので、1800から54を引くという形でも検算できる。負荷が重くなるほどすべりは大きくなり、回転速度はわずかに下がる。
問44-1

周波数60Hzの電源で運転している三相誘導電動機が、すべり4%で回転している。このとき回転子巻線に流れる電流の周波数[Hz]は。

  • ①2.4
  • ②3.6
  • ③24
  • ④57.6
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正解 ①2.4
解説
詳細解説
回転子(二次側)に誘導される起電力の周波数f₂は、すべりsと電源周波数f₁の積で表され、f₂=s×f₁となる。
f₂=0.04×60=2.4[Hz]である。
3.6Hzはすべりを6%と取り違えた値、24Hzはすべりを40%として計算した値、57.6Hzは(1-s)を掛けてしまった値である。
この関係は、回転子が回転磁界を追いかけているため、回転子から見た磁界の相対的な回転速度がすべりの分だけになることから導かれる。
停止しているとき(s=1)は二次周波数が電源周波数と等しくなり、同期速度に達すると(s=0)二次周波数は零になる。始動時に回転子へ大きな電流が流れるのは、この二次周波数が高い状態に対応している。

他の選択肢が不適切な理由
3.6Hzはすべりを6%、24Hzは40%とした場合の値で、百分率を小数へ直すときに桁を誤ると10倍ずれる。57.6Hzはすべりではなく1からすべりを引いた値を掛けたもので、これでは回転子に流れる電流の周波数が電源とほぼ同じことになってしまう。停止時は電源周波数に等しく、同期速度に近づくほど零に近づく、という両端の状態で確かめられる。
問54-1

運転中の三相誘導電動機の回転方向を逆にする方法として、正しいものは。

  • ①電源の3本の結線を同じ向きに1本ずつずらす
  • ②電源電圧を定格の半分まで下げて運転する
  • ③3本の結線のうち、いずれか2本を入れ替える
  • ④電源周波数を60Hzから50Hzに切り替える
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正解 ③3本の結線のうち、いずれか2本を入れ替える
解説
詳細解説
三相誘導電動機の回転方向は、固定子巻線がつくる回転磁界の向きで決まる。三相電源の3本のうち任意の2本を入れ替えると相順(相の並ぶ順序)が逆になり、回転磁界の向きが反転するため、回転方向も逆になる。
3本を同じ向きにずらすのは相順が変わらないため回転方向も変わらない。電圧を下げるとトルクが下がるだけ、周波数を変えると回転速度が変わるだけで、いずれも向きは反転しない。
相順を入れ替える操作は、正逆転運転の制御盤で2個の電磁接触器を用いて実現している。
現場で電動機を試運転して逆回転していた場合、まず結線の2本を入れ替えて確認するのが基本的な手順である。

他の選択肢が不適切な理由
3本を同じ向きにずらしても相の並ぶ順序は変わらないため、回転磁界の向きも変わらない。電源電圧を下げるとトルクが電圧の2乗に比例して小さくなるだけで、向きには関係しない。周波数を切り替えると回転速度が変わるだけである。向きを決めているのは相順であり、そこを入れ替える操作だけが反転につながる。
問64-1

三相誘導電動機のうち、巻線形誘導電動機の回転子の特徴として正しいものは。

  • ①二次側に外部抵抗を接続できる構造である
  • ②始動時に直流電源を回転子へ供給する
  • ③回転子の導体が端絡環で短絡されている
  • ④回転子に永久磁石を埋め込んだ構造である
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正解 ①二次側に外部抵抗を接続できる構造である
解説
詳細解説
巻線形誘導電動機は、回転子にも三相巻線を巻き、その端子をスリップリング(回転軸上の集電環)とブラシを通して外部へ引き出している。ここへ抵抗器をつなぐことで、二次抵抗の大きさを変えられる点が最大の特徴である。
導体が端絡環(両端の短絡リング)でつながれているのは、かご形誘導電動機の回転子の説明である。回転子へ直流を送るのは同期電動機の界磁の話であり、回転子に永久磁石を埋め込むのは永久磁石同期電動機の構造で、いずれも誘導電動機ではない。
二次抵抗を大きくすると、最大トルクの大きさは変わらないまま、最大トルクを生じるすべりが大きい側へ移動する。この性質を比例推移といい、始動トルクを大きくしたり速度を調整したりするのに利用される。

他の選択肢が不適切な理由
導体が両端の短絡リングでつながれているのは、かご形誘導電動機の回転子の構造である。回転子へ直流を供給するのは同期電動機の界磁の話で、誘導電動機は回転子に電源をつながず磁界の変化によって電流を誘導する。回転子に永久磁石を埋め込むのは永久磁石同期電動機の構造であり、いずれも二次側の抵抗を外から加減できる作りではない。
問74-1

三相誘導電動機の二次入力が6.00kW、すべりが4%であるとき、機械的出力[kW]は。

  • ①0.24
  • ②5.40
  • ③5.60
  • ④5.76
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正解 ④5.76
解説
詳細解説
誘導電動機では、二次入力P₂、二次銅損Pc₂、機械的出力Poの間に、Pc₂=s×P₂、Po=(1-s)×P₂ という関係が成り立つ。つまり P₂:Po:Pc₂=1:(1-s):s である。
Po=6.00×(1-0.04)=6.00×0.96=5.76[kW]となる。
0.24kWは二次銅損(6.00×0.04)を答えてしまった値であり、5.40kWや5.60kWはすべりを10%や6.7%と取り違えた場合に近い値である。
この比の関係から、すべりが大きいほど回転子で熱として失われる分が増え、効率が下がることが分かる。
始動直後はすべりが1に近いため二次入力のほとんどが銅損となり、回転子が激しく発熱する理由にもなっている。

他の選択肢が不適切な理由
0.24kWは二次側で熱として失われる分であり、機械的出力ではない。二次入力はこの損失と機械的出力に分かれるので、答えは6.00kWをわずかに下回る値になるはずである。5.40kWと5.60kWはすべりを10%や6.7%程度と取り違えた場合に近い値で、すべりが小さいほど出力が二次入力に近づく、という関係で確かめられる。
問84-1

三相誘導電動機の端子電圧が定格の90%に低下した。このとき、同じすべりにおける発生トルクは定格電圧時のおよそ何%になるか。

  • ①66
  • ②73
  • ③81
  • ④90
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正解 ③81
解説
詳細解説
三相誘導電動機の発生トルクは、端子電圧の2乗に比例する。
0.90の2乗は0.81であるから、トルクは定格時の約81[%]まで低下する。
90%はトルクが電圧に正比例すると誤解した値、73%は0.9の3乗(0.729)、66%は0.9の4乗(0.656)を答えてしまった値である。
電圧が2乗で効くため、わずかな電圧降下でもトルクは大きく落ちる。始動時に電圧が10%下がっただけで始動トルクが約2割失われる計算になり、重い負荷では起動できなくなることがある。
幹線の電圧降下を規定値内に抑える設計が重視されるのは、この性質が理由の一つである。実務では、電動機の始動によって同じ幹線につながる他の負荷の電圧まで下がる点にも注意が必要である。

他の選択肢が不適切な理由
90%はトルクが電圧に正比例すると考えた値だが、トルクは電圧の2乗に比例するため、電圧の低下より大きく落ちる。73%は0.9の3乗、66%は4乗にあたり、いずれも次数を取り違えている。電圧が1割下がるとトルクが約2割失われるという関係は、始動時に重い負荷を回せなくなる原因であり、幹線の電圧降下を抑える設計の根拠にもなっている。
問94-1

三相誘導電動機において、すべりが1である状態の説明として正しいものは。

  • ①回転子が同期速度に達した状態
  • ②回転子がまだ停止している状態
  • ③回転子が定格速度で回っている状態
  • ④回転子が逆向きに回っている状態
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正解 ②回転子がまだ停止している状態
解説
詳細解説
すべりは s=(Ns-N)/Ns で定義される。回転速度Nが0のとき s=(Ns-0)/Ns=1 となるため、すべりが1とは回転子が止まっている状態、すなわち電源を投入した始動の瞬間を指す。
回転子が同期速度に達した状態は s=0 であり、誘導電動機では原理上この状態にはならない(磁界を切らないと回転子に電流が流れずトルクが出ないため)。定格速度での運転は、すべりが数%程度の状態である。
逆向きに回っている場合は、すべりが1を超える値になる。
すべりが1に近いほど回転子に誘導される電流が大きくなるため、始動時には定格の6〜7倍程度の電流が流れる。始動法を工夫する必要があるのはこのためである。

他の選択肢が不適切な理由
回転子が同期速度に達した状態はすべりが零であり、そのときは回転子が磁界を切らないため電流もトルクも生じず、誘導電動機では原理上その状態を保てない。定格速度での運転はすべりが数%程度の状態である。逆向きに回っている場合は同期速度との差が同期速度を上回るため、すべりは1を超える値になる。
問104-1

周波数50Hzの電源で運転している三相誘導電動機の回転速度が1440min⁻¹であった。この電動機の極数とすべりの組合せとして正しいものは。

  • ①4極・すべり4%
  • ②4極・すべり6%
  • ③6極・すべり4%
  • ④2極・すべり4%
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正解 ①4極・すべり4%
解説
詳細解説
誘導電動機の回転速度は同期速度よりわずかに小さいので、まず1440min⁻¹をわずかに上回る同期速度を探す。
50Hzの同期速度は、2極で3000、4極で1500、6極で1000[min⁻¹]である。1440をわずかに上回るのは1500だけなので、極数は4と決まる。
すべりは s=(1500-1440)÷1500×100=4[%]となる。
6極では同期速度が1000となり1440を下回るため成立せず、2極では3000となってすべりが52%にもなり、通常の運転状態としてありえない。
銘板の回転速度から極数を読み取る問題は繰り返し出題される。50Hzなら3000・1500・1000・750、60Hzなら3600・1800・1200・900という同期速度の並びを覚えておくと即答できる。

他の選択肢が不適切な理由
50Hzの同期速度は2極で3000、4極で1500、6極で1000min⁻¹となる。6極では同期速度が1440を下回るため、回転速度がそれを上回ることはありえない。2極とすると同期速度3000に対してすべりは52%にもなり、通常の運転状態としては成り立たない。4極ですべり6%とすると回転速度は1410となり、与えられた1440と合わない。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。