三相かご形誘導電動機をスターデルタ始動したときの始動電流は、全電圧始動(直入れ始動)の場合と比べて何倍になるか。
- ①√3分の1
- ②3分の1
- ③√3倍
- ④3倍
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詳細解説
スターデルタ始動では、始動時に固定子巻線をY(スター)に接続する。このとき各巻線に加わる電圧は線間電圧の1/√3になるため、巻線に流れる電流も1/√3になる。
さらにY結線では線電流と相電流が等しいのに対し、運転時のΔ結線では線電流が相電流の√3倍になる。この二つが重なるので、電源から見た始動電流は 1/√3×1/√3=1/3 となる。
√3分の1は巻線1相分だけを見て途中で計算をやめた値であり、3倍や√3倍は関係が逆である。
始動電流を3分の1に抑えられる一方で始動トルクも3分の1になるため、重い負荷を直接つないだままでは起動できないことがある点に注意する。
他の選択肢が不適切な理由
そもそも始動電流を抑えるための方式であるから、倍率が1より大きくなる答えは方式の目的と矛盾する。3倍や√3倍は、Y結線とΔ結線のどちらを分母に置くかを逆にすると現れる値である。√3分の1は約0.58であり、これでは直入れで生じる約6倍の始動電流を3.5倍程度までしか下げられず、わざわざ切換装置を設ける意味が薄くなってしまう。電圧の低下と結線の違いという二つの効果を掛け合わせたかを、必ず確かめたい。