2026年版・2-1

単相2線式・単相3線式の電圧降下の一問一答

第一種電気工事士「配電理論及び配線設計」から、単相2線式・単相3線式の電圧降下に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問12-1

単相2線式100Vの低圧配線で、電線1本当たりの抵抗が0.1Ω、負荷電流が10Aである。この配線の電圧降下〔V〕はいくらか。ただし、電線のリアクタンスは無視する。

  • ①1V
  • ②2V
  • ③1.73V
  • ④4V
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正解 ②2V
解説
詳細解説
単相2線式は電源から負荷へ向かう電線と戻る電線の2本に同じ電流が流れるため、電圧降下は「2×電流×電線1本当たりの抵抗」で求める。
v=2×10×0.1=2〔V〕となる。
1Vは電線1本分だけで計算した誤り、1.73Vは三相3線式の係数√3を当てはめた誤り、4Vは2本分の合計抵抗0.2Ωにさらに2を掛けた二重計上の誤りである。
配電方式ごとの係数は、単相2線式が2、単相3線式(平衡時)が1、三相3線式が√3。この3つを最初に覚えてしまえば電圧降下の計算はほぼ間違えない。

他の選択肢が不適切な理由
電圧降下は行きと帰りの2本の電線それぞれで生じるため、1本分だけの1Vでは半分にしかならない。1.73Vは三相3線式の係数を当てはめた値だが、単相2線式に√3が現れる場面はない。4Vは往復2本分の抵抗0.2Ωを求めたうえで、さらに係数2を掛けた二重の計上である。配電方式ごとの係数を先に決めてから、電流と電線1本の抵抗を掛ける手順を守りたい。
問22-1

単相3線式100/200Vの低圧配線で、両側の負荷が平衡しており各電圧線に20Aが流れている。電線1本当たりの抵抗が0.05Ωのとき、電圧線と中性線との間で生じる電圧降下〔V〕はいくらか。

  • ①1V
  • ②2V
  • ③1.73V
  • ④0.5V
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正解 ①1V
解説
詳細解説
単相3線式で両側の負荷が平衡していると、中性線に流れる電流は0となり中性線では電圧降下が生じない。したがって100V側の電圧降下は電圧線1本分だけを考えればよく、係数は1となる。
v=1×20×0.05=1〔V〕である。
2Vは中性線にも同じ電流が流れると考えて2倍した誤り。1.73Vは三相3線式の√3を用いた誤り。0.5Vは電流を半分にしてしまった誤りである。
平衡していれば中性線の電流は0という性質が、単相3線式が電圧降下と電力損失の面で有利になる理由そのものである。

他の選択肢が不適切な理由
2Vは中性線にも同じ電流が流れると考えて往復2本分とした値だが、両側が平衡していれば中性線の電流は零であり、そこで電圧降下は生じない。1.73Vは三相3線式の係数を持ち込んだ値で、単相の回路には当てはまらない。0.5Vは電流を半分に見積もった値である。まず中性線に電流が流れるかどうかを確かめ、そのうえで係数を決めたい。
問32-1

単相2線式、単相3線式(負荷は平衡)、三相3線式の3つの配電方式について、電線1本当たりの抵抗と線路に流れる電流がいずれも等しいとする。このとき、それぞれの配電方式で生じる電圧降下の比として正しいものはどれか。

  • ①1:2:√3
  • ②2:√3:1
  • ③2:1:√3
  • ④1:1:√3
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正解 ③2:1:√3
解説
詳細解説
電圧降下は「係数×電流×電線1本当たりの抵抗」で表せ、係数は配電方式で決まる。単相2線式は往復2本に電流が流れるので2、単相3線式は平衡時に中性線の電流が0となり電圧線1本分だけなので1、三相3線式は線間電圧で考えるため√3である。したがって比は2:1:√3となる。
1:2:√3は単相2線式と単相3線式を取り違えた誤り、2:√3:1は単相3線式と三相3線式を入れ替えた誤り、1:1:√3は単相2線式の往復分を数え忘れた誤りである。
この3つの係数は電圧降下だけでなく略算式の定数にもそのまま反映されている。

他の選択肢が不適切な理由
係数は、電線何本分の抵抗が電圧降下に効くかで決まる。単相2線式は行きと帰りの2本に同じ電流が流れるので2、平衡した単相3線式は中性線の電流が零となり電圧線1本分だけなので1、三相3線式は線間の値へ換算する段階で√3となる。単相2線式と単相3線式を入れ替えた並びや、単相2線式を1とする並びは、この往復分の数え方を誤ったものである。
問42-1

単相2線式の低圧配線を、断面積2mm²の軟銅線を用いてこう長58mで施設した。この配線に8Aの負荷電流が流れるときの電圧降下〔V〕はいくらか。ただし、軟銅線の導電率は58〔m/(Ω・mm²)〕とし、リアクタンスは無視する。

  • ①4V
  • ②2V
  • ③13.9V
  • ④8V
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正解 ④8V
解説
詳細解説
まず電線1本の抵抗を求める。抵抗R=長さ÷(導電率×断面積)=58÷(58×2)=0.5〔Ω〕である。
単相2線式の電圧降下は係数2を用いるので、v=2×8×0.5=8〔V〕となる。
4Vは電線1本分だけで計算した誤り、2Vは抵抗を4分の1に見積もった誤り、13.9Vは三相3線式の√3を掛けたうえに往復分も数えた誤りである。
導電率58は軟銅線の代表値で、抵抗率に直すと1/58〔Ω・mm²/m〕になる。断面積を2倍にすれば抵抗も電圧降下も半分になるという関係を押さえておくとよい。

他の選択肢が不適切な理由
電線1本の抵抗は0.5Ωなので、4Vは1本分の電圧降下にとどまり、帰りの電線を数えていない。2Vは抵抗を0.125Ωと見積もった場合の値で、導電率と断面積の掛け算を取り違えると生じる。13.9Vは単相の回路に√3を持ち込んだうえ、往復分も重ねて数えた値である。導電率58は抵抗率の逆数にあたる数値で、断面積を2倍にすれば抵抗も電圧降下も半分になる。
問52-1

低圧配線の電圧降下を、こう長L〔m〕、電流I〔A〕、電線の断面積A〔mm²〕を用いて e=K×L×I÷(1000×A) という略算式で表すとき、単相3線式(電圧線と中性線の間)に用いる定数Kの値として最も適切なものはどれか。

  • ①17.8
  • ②35.6
  • ③30.8
  • ④15.4
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正解 ①17.8
解説
詳細解説
この略算式の定数Kは、銅の抵抗率と配電方式ごとの係数をまとめたものである。単相2線式が35.6、単相3線式(電圧線と中性線の間)が17.8、三相3線式が30.8として広く用いられている。
単相3線式は平衡時に中性線の電流が0となり係数が単相2線式の半分になるため、35.6÷2=17.8となる。三相3線式は√3を用いるので35.6×√3÷2≒30.8である。
35.6は単相2線式の値、30.8は三相3線式の値、15.4はいずれにも該当しない。
3つの数値の関係が「2:1:√3」の係数比とそのまま対応している点で覚えると混同しない。

他の選択肢が不適切な理由
35.6は単相2線式の定数で、往復2本分が電圧降下に効く場合の値である。30.8は三相3線式の定数で、線間の値へ換算する√3が織り込まれている。15.4はどの配電方式の定数にも当たらない。三つの定数は2対1対√3という係数の比をそのまま引き継いでいるので、単相3線式の値は単相2線式のちょうど半分になる、という関係で確かめられる。
問62-1

単相3線式100/200Vの屋内配線で、中性線が断線した状態のまま、両側の100V回路に大きさの異なる抵抗負荷が接続されて使用された。このときに起こる現象として正しいものはどれか。

  • ①抵抗の小さい重い負荷に定格を超える電圧が加わる
  • ②抵抗の大きい軽い負荷に定格を超える電圧が加わる
  • ③両方の負荷に等しく100Vの電圧が加わり続ける
  • ④両方の負荷の電圧が同時に50Vまで低下する
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正解 ②抵抗の大きい軽い負荷に定格を超える電圧が加わる
解説
詳細解説
中性線が断線すると、両側の100V負荷は200Vの電源に対して直列に接続された状態になる。直列回路では抵抗の大きい方に高い電圧が分配されるため、消費電力の小さい軽い負荷の側に100Vを超える電圧が加わり、機器が焼損する危険がある。
抵抗の小さい重い負荷に高電圧が加わるという選択肢は、直列回路の電圧分配を逆に理解した誤りである。中性線が切れている以上、両側が100Vのまま保たれることも、そろって50Vに下がることもない。
この危険があるため、単相3線式の中性線には過電流遮断器を設けてはならないと定められている。

他の選択肢が不適切な理由
中性線が切れると二つの負荷は200Vに対する直列回路となり、電圧は抵抗の比で分かれる。抵抗の小さい重い負荷に高い電圧が加わるとする記述は、この分圧の向きを逆にしたものである。両側に100Vが加わり続けるとする記述は、中性線があってこそ各回路が100Vの電源に個別につながるという構成を見落としている。そろって50Vに下がるとする記述も、直列にしたときの合計が200Vになることと合わない。
問72-1

単相3線式の配電線路の末端にバランサ(単巻変圧器を2台組み合わせた機器)を設置する目的として、最も適切なものはどれか。

  • ①線路の力率を改善して無効電力を減らすこと
  • ②短絡電流を制限して遮断器の負担を減らすこと
  • ③中性線の電流を減らし電圧の不平衡を抑えること
  • ④高調波電流を吸収して波形のひずみを抑えること
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正解 ③中性線の電流を減らし電圧の不平衡を抑えること
解説
詳細解説
バランサは巻数比1対1の単巻変圧器を中性線を挟んで接続した機器で、両側の100V回路の負荷が偏っているときに電流を融通し合い、中性線に流れる電流をほぼ0に近づける働きをする。その結果、両側の電圧が均等に保たれて不平衡が小さくなる。
力率を改善するのは進相コンデンサ、短絡電流を制限するのは限流リアクトルや限流ヒューズ、高調波を抑えるのは高調波フィルタの役割であり、いずれもバランサの目的ではない。
単相3線式の弱点は負荷の偏りによる電圧の不ぞろいであり、それを補うための機器がバランサだと理解しておくとよい。

他の選択肢が不適切な理由
力率の改善は進相コンデンサ、短絡電流の制限は限流リアクトルや限流ヒューズ、高調波の抑制は直列リアクトルやフィルタが受け持つもので、いずれも巻数比1対1の単巻変圧器という構造からは出てこない働きである。バランサは無効電力にも短絡電流にも作用せず、両側の100V回路の間で電流を融通するだけの機器である。
問82-1

単相3線式100/200Vの屋内配線において、一方の100V回路に15A、他方の100V回路に10Aの抵抗負荷が接続されて使用されている。このとき中性線に流れる電流〔A〕はいくらか。

  • ①25A
  • ②15A
  • ③10A
  • ④5A
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正解 ④5A
解説
詳細解説
単相3線式の中性線には、両側の100V回路の電流の差が流れる。二つの負荷電流は中性線において互いに打ち消し合う向きになるためである。
したがって中性線電流=15-10=5〔A〕となる。
25Aは両者を足してしまった誤りで、これは両側の負荷が同じ向きに加算されると誤解した場合に生じる。15Aや10Aは片側の電流をそのまま答えた誤りである。
両側が完全に平衡していれば中性線電流は0になる。中性線は「差の電流だけを負担する線」であり、この性質が単相3線式で電線を細くできる理由になっている。

他の選択肢が不適切な理由
25Aは両側の電流を足した値だが、二つの負荷電流は中性線において互いに逆向きになるため打ち消し合う。片側の値である15Aや10Aは、中性線が負担するのが差の分だけであることを見落としている。仮に中性線へ和の電流が流れるとすれば、両側を平衡させても中性線の電流が減らないことになり、単相3線式で中性線を細くできる根拠そのものが失われる。
問92-1

単相2線式の低圧配線において、負荷電流とこう長を変えずに電圧降下を現在の2分の1にしたい。採るべき方法として最も適切なものはどれか。

  • ①電線の断面積を2倍のものに取り替える
  • ②電線の断面積を2分の1のものに取り替える
  • ③電線の本数を2本から3本に増やす
  • ④配線用遮断器の定格電流を2倍にする
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正解 ①電線の断面積を2倍のものに取り替える
解説
詳細解説
電線の抵抗は R=長さ÷(導電率×断面積)で表され、断面積に反比例する。電圧降下は v=2×電流×抵抗 なので、断面積を2倍にすれば抵抗が2分の1になり、電圧降下も2分の1になる。
断面積を2分の1にすると抵抗が2倍になり、電圧降下はかえって2倍に増える。電線を3本に増やしても単相2線式の回路構成は変わらないため電圧降下は減らない。配線用遮断器は過電流を検出して回路を遮断する保護機器であり、その定格電流を大きくしても電線の抵抗は変わらない。
電圧降下対策の基本は「電線を太くする」か「こう長を短くする」の二つである。

他の選択肢が不適切な理由
断面積を2分の1にすると抵抗が2倍になり、電圧降下はかえって2倍に増える。電線を3本に増やしても、単相2線式では負荷電流が流れる往復の経路が変わらないため電圧降下は減らない。配線用遮断器は過電流を検出して回路を切る保護機器であり、定格電流を大きくしても電線の抵抗は変わらず、むしろ過大な電流を許すことになって危険である。
問102-1

同一の電線を用い、こう長も同じ条件で同じ電力を負荷に供給する場合、単相2線式100Vの電力損失に対する単相3線式100/200V(負荷は平衡)の電力損失の比として正しいものはどれか。

  • ①2分の1
  • ②4分の1
  • ③3分の1
  • ④√3分の1
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正解 ②4分の1
解説
詳細解説
供給電力をP〔W〕、電線1本の抵抗をR〔Ω〕とする。単相2線式では電流はP÷100となり、電力損失は2本分で 2×(P÷100)²×R である。
単相3線式で負荷が平衡していると、各電圧線に流れる電流は P÷200 となり、中性線の電流は0なので、電力損失は2×(P÷200)²×R となる。
両者の比をとると電流が2分の1になっている分だけ損失は2乗で効き、(1/2)²=4分の1となる。
2分の1は電流の比をそのまま答えた誤り、3分の1と√3分の1は根拠のない値である。
電力損失が電流の2乗に比例するという点が、送電電圧を高くする理由と共通している。

他の選択肢が不適切な理由
単相3線式では負荷に200Vが加わる形になるため、同じ電力なら電流は半分で済む。損失は電流の2乗に比例するので、半分の2乗で4分の1になる。2分の1は電流の比をそのまま損失の比とした値で、2乗の効き方を落としている。3分の1や√3分の1は三相回路の比較で現れる数値であり、単相どうしを比べる本問からは出てこない。

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