2026年版・10-6

基礎-6 自主保安体制と電気主任技術者の一問一答

第一種電気工事士「最初に覚える土台知識」から、基礎-6 自主保安体制と電気主任技術者に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問110-6

電気事業法が自家用電気工作物の保安について採っている「自主保安」の考え方はどれか。

  • ①設置者が自ら体制を作って保安を守る
  • ②工事業者が使用中の保安を続けて負う
  • ③国が定期的に検査して保安を守る
  • ④電力会社が需要家の保安まで見る
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正解 ①設置者が自ら体制を作って保安を守る
解説
電気事業法は、自家用電気工作物の保安について、設置者が自ら体制を作って確保するという自主保安の考え方を採っています。
具体的には、技術基準に適合するよう維持する義務(第39条)、保安規程を定めて届け出る義務(第42条)、主任技術者を選任する義務(第43条)の三つが設置者に課されます。設備そのものを基準どおりに保つこと、守るべきルールを自ら定めること、それを実行し監督する人を置くこと、という三点セットです。国が代わりに管理してくれる仕組みではありません。第一種電気工事士がこれらを学ぶのは、工事を請け負う相手である設置者がどんな義務を負っているかを知るためです。
他の選択肢について

・工事業者が使用中の保安を続けて負う:施工が適正であることには責任を負いますが、使用期間を通じた保安の主体ではありません。
・国が定期的に検査して保安を守る:使用前検査などの制度は一部にありますが、日常の保安は設置者が担います。
・電力会社が需要家の保安まで見る:供給する側の責任は責任分界点までで、その先は設置者の責任です。
問210-6

電気事業法にいう「保安規程」はどれか。

  • ①主任技術者が自分の心得を書いた文書
  • ②設置者が自ら定める保安のきまり
  • ③工事業者が発注者へ示す施工の手順書
  • ④国が種類ごとに定めて示す基準
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正解 ②設置者が自ら定める保安のきまり
解説
保安規程とは、事業用電気工作物を設置する者が、工事・維持・運用の保安を確保するために自ら定めるきまりのことです(電気事業法第42条第1項)。
定めたら、使用の開始前に主務大臣へ届け出ます。要点は「自ら定める」という点です。国が一律の内容を与えるのではなく、その事業場の実情に合った保安のルールを設置者が作ります。同条第4項は、設置者とその従業者の双方に保安規程を守る義務を課しており、作って終わりではなく現場で実際に運用されることが求められます。点検の頻度や記録の残し方なども、この規程の中で決められます。
他の選択肢について

・主任技術者が自分の心得を書いた文書:定める主体は設置者であり、個人の心得書ではありません。
・工事業者が発注者へ示す施工の手順書:施工計画書などの説明で、電気事業法の保安規程とは別のものです。
・国が種類ごとに定めて示す基準:これは技術基準の説明です。保安規程は設置者が自ら作ります。
問310-6

電気事業法における保安規程の届出の性質として、正しいものは。

  • ①都道府県知事への登録で効力を生じる
  • ②主務大臣の認可を受けて効力を生じる
  • ③主務大臣への届出で、認可は要らない
  • ④主務大臣の許可と公示が必要になる
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正解 ③主務大臣への届出で、認可は要らない
解説
電気事業法第42条第1項は保安規程を「主務大臣に届け出なければならない」と定めており、届出であって認可や許可ではありません。変更したときも、遅滞なく変更した事項を届け出ます(同条第2項)。
これも自主保安の考え方の表れです。ただし届け出れば何を書いてもよいわけではなく、内容が不十分であれば主務大臣は変更を命じることができます(同条第3項)。「原則は届出、必要なら国が是正を命じる」という組み立てを押さえておきましょう。
他の選択肢について

・主務大臣の認可を受けて効力を生じる:条文は届出としており、認可を要件にしていません。
・主務大臣の許可と公示が必要になる:許可や公示の制度は指定講習機関の指定などに用いられており、保安規程の手続ではありません。
・都道府県知事への登録で効力を生じる:届出先は主務大臣です。都道府県知事が関わるのは電気工事士免状の交付などです。
問410-6

電気主任技術者を選任しなければならない設備はどれか。

  • ①自動車に取り付けられた電気設備
  • ②低圧で受電する一般の住宅の設備
  • ③乾電池で動く持ち運びできる機器
  • ④高圧で受電するビルや工場の設備
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正解 ④高圧で受電するビルや工場の設備
解説
電気主任技術者を選任しなければならないのは、事業用電気工作物を設置する者です(電気事業法第43条第1項)。高圧で受電するビルや工場の設備は自家用電気工作物、すなわち事業用電気工作物にあたるため、選任が必要になります。
選任するのは設置者自身で、主任技術者免状の交付を受けている者のうちから選び、選任したら遅滞なく主務大臣へ届け出ます。これも自主保安の考え方の表れで、国が誰かを送り込む制度ではありません。なお小規模事業用電気工作物は選任の対象から外れており、一般用電気工作物にも選任の義務はありません。
他の選択肢について

・低圧で受電する一般の住宅の設備:一般用電気工作物にあたり、主任技術者の選任は必要ありません。
・乾電池で動く持ち運びできる機器:構内に設置する電気工作物ではなく、電気事業法の規制の対象になりません。
・自動車に取り付けられた電気設備:車両に設置されるものは、電気事業法が電気工作物から除いています。
問510-6

電気工事士と電気主任技術者の役割の違いとして正しいものはどれか。

  • ①工事士が工事を行い、主任技術者が監督する
  • ②工事士が監督を行い、主任技術者が工事する
  • ③工事士も主任技術者も工事だけを行う
  • ④工事士も主任技術者も監督だけを行う
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正解 ①工事士が工事を行い、主任技術者が監督する
解説
電気工事士は電気工作物の設置や変更の工事を実際に行う資格であり、電気主任技術者は工事・維持・運用に関する保安を監督する立場です。
電気工事士の資格は電気工事士法が、電気主任技術者の資格は電気事業法が定めており、根拠となる法律から違います。自家用電気工作物の現場では、設置者が選任した電気主任技術者が保安を監督し、その体制の中で第一種電気工事士が工事を行います。電気事業法第43条第5項は、工事や運用に従事する者は主任技術者が保安のためにする指示に従わなければならないと定めており、現場に入る電気工事士もこの義務を負います。
他の選択肢について

・工事士が監督を行い、主任技術者が工事する:二つの役割がそっくり入れ替わっています。
・工事士も主任技術者も工事だけを行う:主任技術者の職務は保安の監督で、工事の施工そのものではありません。
・工事士も主任技術者も監督だけを行う:電気工事士は、工事の作業に従事するための資格です。
問610-6

電気事業法における電気主任技術者の職務と、周囲の者の義務についての説明として、正しいものは。

  • ①主任技術者は工事を行い、従事者は補助する
  • ②主任技術者は保安を監督し、従事者は従う
  • ③主任技術者は設置者の指示で作業する
  • ④主任技術者は事故の報告だけを行う
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正解 ②主任技術者は保安を監督し、従事者は従う
解説
電気事業法第43条第4項は主任技術者に対し、工事・維持・運用に関する保安の監督の職務を誠実に行うことを求め、同条第5項は工事・維持・運用に従事する者に対し、主任技術者が保安のためにする指示に従う義務を課しています。
この二つが対になっていることが重要です。監督する権限があっても現場が従わなければ意味がないため、法律が指示に従う義務を明記しています。第一種電気工事士として自家用電気工作物の現場に入る場合も、主任技術者の保安上の指示に従う立場になります。
他の選択肢について

・主任技術者は工事を行い、従事者は補助する:職務は保安の監督であり、工事の施工そのものを担うことを法は求めていません。
・主任技術者は設置者の指示で作業する:保安に関しては主任技術者が監督する側であり、上下関係の説明が逆になっています。
・主任技術者は事故の報告だけを行う:職務は日常の工事・維持・運用の保安の監督全般に及びます。
問710-6

設備が技術基準に合っていないとき、国が設置者に命じることができるものはどれか。

  • ①設備の設置場所の変更の届出
  • ②電気工事業者の登録の取消し
  • ③設備の修理や使用の一時停止
  • ④電気の使用量の毎月の報告
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正解 ③設備の修理や使用の一時停止
解説
事業用電気工作物が技術基準に適合していないと認められるとき、主務大臣は設置者に対し、その設備の修理・改造・移転や、使用の一時停止を命じることができます(電気事業法第40条)。
自主保安が原則だといっても、設置者に任せきりにするわけではありません。基準に合わない状態が見つかれば、国が是正を命じられる仕組みが用意されています。保安規程についても、内容が不十分であれば主務大臣は変更を命じることができます(第42条第3項)。ふだんは設置者が自ら保安を守り、必要なときだけ国が是正を命じる、という組み立てになっている点をおさえておきましょう。
他の選択肢について

・電気工事業者の登録の取消し:登録の取消しは電気工事業法に基づく処分で、この条文が定める命令ではありません。
・設備の設置場所の変更の届出:命令の中身は設備を基準に合わせることで、場所の届出を求めるものではありません。
・電気の使用量の毎月の報告:電力量の把握は料金や省エネに関わる話で、技術基準への適合とは別の事柄です。
問810-6

電気事業法施行規則が定める主任技術者の兼任についての原則として、正しいものは。

  • ①事後に届け出れば兼ねさせてよい
  • ②三箇所までは兼ねさせることができる
  • ③同じ都道府県内なら兼ねさせてよい
  • ④二つ以上の事業場を兼ねさせられない
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正解 ④二つ以上の事業場を兼ねさせられない
解説
電気事業法施行規則第52条第4項は「事業用電気工作物を設置する者は、主任技術者に二以上の事業場又は設備の主任技術者を兼ねさせてはならない」と定めています。ただし同項ただし書により、保安上支障がないと認められ、経済産業大臣の承認を受けた場合は兼任が可能です。
原則は禁止で、例外として承認によって認められるという構造です。異常が起きたとき速やかに現場へ行けなければ監督の実効性が失われるため、こうした制限が置かれています。承認を要する点で、届出で済む手続とは重さが違います。
他の選択肢について

・同じ都道府県内なら兼ねさせてよい:行政区域による例外は定められておらず、承認を受けることが必要です。
・三箇所までは兼ねさせることができる:件数による一律の上限を条文が定めているわけではありません。
・事後に届け出れば兼ねさせてよい:あらかじめ承認を受ける必要があり、事後の届出では足りません。
問910-6

電気事業法において、事業用電気工作物を技術基準に適合するよう維持する義務を負う者は。

  • ①その事業用電気工作物を設置する者
  • ②選任されている電気主任技術者本人
  • ③電気を供給する一般送配電事業者
  • ④その工事を施工した電気工事業者
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正解 ①その事業用電気工作物を設置する者
解説
電気事業法第39条第1項は「事業用電気工作物を設置する者は、事業用電気工作物を主務省令で定める技術基準に適合するように維持しなければならない」と定めています。義務の主体は設置者です。
電気主任技術者は保安を監督する立場ですが、法律上の維持義務そのものは設置者が負います。だからこそ設置者は保安規程を定め、主任技術者を選任し、点検を計画的に行う体制を作らなければなりません。誰が義務を負うのかを取り違えると、法令問題で足をすくわれます。
他の選択肢について

・電気主任技術者:職務は保安の監督であり、維持義務の主体として条文に掲げられているのは設置者です。
・工事を施工した電気工事業者:施工の適正には責任を負いますが、使用期間を通じた維持義務は負いません。
・一般送配電事業者:責任は責任分界点までで、需要家の構内設備を維持する立場にはありません。
問1010-6

自家用電気工作物で感電による死傷事故が起きたとき、設置者がしなければならないことはどれか。

  • ①都道府県知事の許可を受ける
  • ②国へ電気事故として報告する
  • ③電力会社へ書面で通知する
  • ④電気工事業者へ報告する
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正解 ②国へ電気事故として報告する
解説
自家用電気工作物で感電により人が死傷する事故が起きたときは、設置者が電気事故として国へ報告しなければなりません(電気関係報告規則第3条)。報告先は、その電気工作物の設置の場所を管轄する産業保安監督部長です。
報告が必要な事故には、感電や電気工作物の破損による死傷のほか、電気火災、他の物件に損傷を与えた事故などがあります。手続は、事故の発生を知った時から24時間以内に電話などで速報し、知った日から30日以内に報告書を提出する二段構えです。事故を隠さず報告させることで、同じ原因の事故が他の設備で繰り返されるのを防ぎます。
他の選択肢について

・都道府県知事の許可を受ける:都道府県知事が関わるのは電気工事士免状の交付などで、事故の報告先ではありません。
・電力会社へ書面で通知する:構内の事故が配電線へ波及したときには連絡が要りますが、法令が定める報告先ではありません。
・電気工事業者へ報告する:修理を頼む相手ではありますが、法令上の報告義務の相手方ではありません。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。