2026年版・3-10

屋内外の劣化診断・耐用年数・損害保険との関係の一問一答

賃貸不動産経営管理士試験「賃貸住宅の維持保全」から、屋内外の劣化診断・耐用年数・損害保険との関係に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問13-10

賃貸住宅の維持管理における部位ごとの一般的な耐用年数の考え方に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①建物に用いる部位や設備については、素材や使用の状況を問わず法定耐用年数がすべて同じ年数とされる。
  • ②住宅の設備の劣化は使用の頻度や方法によって変わらないため、劣化の診断を行う意義に乏しい。
  • ③部位ごとの耐用年数は原状回復ガイドラインに固有の概念であり、修繕計画の検討には用いない。
  • ④給湯器やエアコン等の設備は建物の本体より耐用年数が短く、早い周期での更新を見込む必要がある。
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正解 ④給湯器やエアコン等の設備は建物の本体より耐用年数が短く、早い周期での更新を見込む必要がある。
解説
給湯器やエアコン等の設備の機器は、躯体など建物の本体を構成する部位に比べて耐用年数が短い傾向にある。そのため長期修繕計画では、建物の本体よりも早い周期でこれらを更新することを見込んで検討する必要がある。

他の選択肢が不適切な理由
素材や使用の状況を問わず一律に同じ年数とされるという記述は誤りである。法定耐用年数は建物の構造や設備の種類ごとに区分して定められている。使用の頻度や方法によって変わらないとする記述も誤りである。同じ設備でも使い方によって劣化の進み方は異なるからこそ、劣化の診断を行う意義がある。耐用年数の考え方は長期修繕計画の検討など維持管理の実務全般で用いられており、原状回復ガイドラインに固有の概念ではない。
問23-10

建物の劣化診断の方法に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①劣化の診断は目視の調査で完結するものであり、打診や機器を用いた調査を併せて行うことはない。
  • ②外壁のひび割れや浮き等の劣化の状況は、目視の調査のほか打診棒を用いた打診の調査で把握する。
  • ③劣化の診断は建物の新築の時に一度行えば足り、その後の経年に応じて改めて行う必要まではない。
  • ④劣化の診断で劣化が確認された場合は、修繕の要否や時期を検討せずに建替えを検討するのが原則である。
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正解 ②外壁のひび割れや浮き等の劣化の状況は、目視の調査のほか打診棒を用いた打診の調査で把握する。
解説
外壁の劣化の状況を把握する方法としては、ひび割れの有無や広がりを確認する目視の調査に加え、打診棒等でたたいた音により内部の浮きや剥離を確認する打診の調査が併せて用いられる。目視だけでは把握できない内部の異常を捉えられる点に意義がある。

他の選択肢が不適切な理由
目視の調査で完結するとの記述は誤りである。実務では打診の調査や赤外線を用いた調査などを組み合わせて行われる。新築の時に一度行えば足りるとする記述も誤りである。建物は経年により劣化が進行するため、継続して診断を行う必要がある。劣化が確認された場合に修繕の要否を検討せず建替えを検討するとの記述も誤りであり、診断の結果は修繕の要否・時期・方法の検討に活用される。
問33-10

賃貸住宅に付保される火災保険に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①住宅火災保険は住宅総合保険より補償の範囲が広く、水濡れや盗難による損害も対象に含んでいる。
  • ②火災保険は、地震を原因とする火災による損害についても特約を付すことなく補償の対象としている。
  • ③住宅総合保険は住宅火災保険が対象とする事故に加え、水濡れや盗難等も補償の対象に含んでいる。
  • ④火災保険の保険料は建物の所在地や構造によらず、契約者の年齢のみによって算定されている。
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正解 ③住宅総合保険は住宅火災保険が対象とする事故に加え、水濡れや盗難等も補償の対象に含んでいる。
解説
住宅火災保険は火災・落雷・破裂爆発・風災等の基本的な事故を対象とする。これに対し住宅総合保険は、それらに加えて水濡れや盗難、外部からの物体の落下・飛来といったより幅広い事故を補償の対象に含んでいる。

他の選択肢が不適切な理由
住宅火災保険の方が補償の範囲が広いとする記述は、両者の関係が逆である。水濡れや盗難は住宅総合保険で対象に加えられるものである。地震を原因とする火災を特約なく補償するとの記述も誤りである。地震・噴火又はこれらによる津波を原因とする損害は火災保険では免責とされ、補償を受けるには地震保険への加入が必要となる。保険料は建物の所在地・構造・築年数等に応じて算定されるため、契約者の年齢によって一律に決まるものではない。
問43-10

賃貸住宅の所有者が加入する施設賠償責任保険に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①賃借人が過失により借用する住戸の設備を壊した場合の修理の費用を補償の対象とする保険である。
  • ②賃貸人が受け取る賃料の収入が減少した場合に、その減少した分を補填することを目的とする保険である。
  • ③賃貸住宅管理業法により、賃貸住宅を所有するすべての賃貸人に加入が義務付けられている保険である。
  • ④外壁の落下等、建物の管理の不備により第三者に損害を与えた場合の賠償の責任を補償の対象とする。
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正解 ④外壁の落下等、建物の管理の不備により第三者に損害を与えた場合の賠償の責任を補償の対象とする。
解説
施設賠償責任保険は、建物の外壁の落下や共用部の設備の破損など、施設の構造上の欠陥や管理の不備に起因して第三者に人的又は物的な損害を与えた場合に、所有者等が負う法律上の賠償の責任を補償の対象とする。

他の選択肢が不適切な理由
賃借人が借用する住戸の設備を壊した場合を対象とするとの記述は誤りである。それは借家人賠償責任保険が担う役割であり、賠償の相手方も賃貸人であって第三者ではない。賃料の収入の減少を補填する保険とする記述も誤りである。それは家賃収入の補償を目的とする別の保険が扱う領域である。加入が義務付けられているとの記述も誤りであり、任意に加入する保険である。
問53-10

借家人賠償責任保険に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①賃貸人が加入する保険であり、賃借人がその保険料を負担することは想定されていない保険である。
  • ②賃借人が第三者の所有物を壊した場合のみを対象としており、賃貸人に対する賠償の責任は対象外とされている。
  • ③賃借人が失火等により借用する住戸に損害を与え、賃貸人に対し賠償の責任を負う場合に備える保険である。
  • ④この保険に加入している場合には、賃借人は退去の際の原状回復の義務そのものを負わないことになる。
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正解 ③賃借人が失火等により借用する住戸に損害を与え、賃貸人に対し賠償の責任を負う場合に備える保険である。
解説
借家人賠償責任保険は、賃借人が失火や漏水等の過失によって借用している住戸に損害を与え、賃貸人に対して法律上の損害賠償の責任を負った場合に、その負担に備えるための保険である。入居時に加入する家財の保険に付帯して契約されることが多い。

他の選択肢が不適切な理由
賃貸人が加入する保険とする記述は誤りである。賃貸人に対する賠償の責任に備えるものである以上、加入し保険料を負担するのは賃借人である。第三者の所有物を壊した場合のみを対象とするとの記述も誤りである。第三者への賠償は個人賠償責任保険が担い、借家人賠償責任保険は賃貸人に対する責任を主な対象とする。この保険は金銭的な備えにすぎず、加入により原状回復の義務が免除されるものではない。
問63-10

賃貸住宅における住宅設備の保証期間に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①住宅の設備のメーカー保証の期間は法令により一律10年とされており、これより短く定めることはできない。
  • ②メーカー保証の期間内に生じた不具合は、誤った使用の方法が原因であっても無償の修理を受けられる。
  • ③メーカー保証には無償で修理を受けられる期間が定められ、その経過の後は有償の修理となることが多い。
  • ④住宅の設備のメーカー保証の期間は法定耐用年数と一致するものであり、両者に差が生じることはない。
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正解 ③メーカー保証には無償で修理を受けられる期間が定められ、その経過の後は有償の修理となることが多い。
解説
住宅の設備には、メーカーが定める無償で修理等を受けられる保証の期間がある。経年劣化による不具合であっても、この期間を経過した後は有償での修理の対応となる場合が多いため、更新の時期を見込んだ計画が必要となる。

他の選択肢が不適切な理由
法令により一律10年とされるとする記述は誤りである。メーカー保証の期間は製品やメーカーごとに任意に定められるものである。誤った使用の方法が原因でも無償の修理を受けられるとする記述も誤りである。使用者の責めに帰すべき事由による不具合は保証の対象外とされるのが一般的である。保証の期間と法定耐用年数は目的の異なる別個の概念であり、一致するものではない。
問73-10

賃貸住宅の外壁及び屋上防水の維持管理に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①外壁の塗装や屋上の防水は一度施工すれば劣化することがないため、その後の点検や補修を要しない。
  • ②外壁のひび割れは美観に影響するにとどまり、雨水の浸入による躯体への影響までは生じない。
  • ③外壁の塗装や屋上の防水は経年で機能が低下するため、一定の周期で点検し補修や改修を計画する。
  • ④屋上の防水の改修の周期は、建物の立地や気象の条件によらず法令に全国一律で定められている。
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正解 ③外壁の塗装や屋上の防水は経年で機能が低下するため、一定の周期で点検し補修や改修を計画する。
解説
外壁の塗装や屋上の防水は、紫外線や風雨にさらされることで経年劣化が進み、防水の機能が次第に低下する。そのため一定の周期で点検を行い、劣化の程度に応じて補修や改修を計画的に実施することが重要となる。

他の選択肢が不適切な理由
一度施工すれば劣化することがないとする記述は誤りである。塗膜も防水層も経年により必ず性能が低下する。ひび割れが美観に影響するにとどまるとする記述も誤りである。ひび割れから雨水が浸入すると躯体の劣化や鉄筋の腐食を招くおそれがある。改修の周期が全国一律に法令で定められているとする記述も誤りであり、周期は立地や気象の条件、採用された工法によって異なる。
問83-10

賃貸住宅の給排水管の維持管理に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①給排水管は躯体の内部に設けられているため、外部から点検や更新のための工事を行うことはできない。
  • ②給排水管の劣化は漏水等の不具合が現れるまで進まないため、事前に点検を行う意義は乏しい。
  • ③給排水管は経年で腐食や詰まりを生じやすく、耐用年数を踏まえた更新や更生の工事の検討を要する。
  • ④給排水管の更新の周期は使用する水量によらず、建物の法定耐用年数と同じ年数とされる。
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正解 ③給排水管は経年で腐食や詰まりを生じやすく、耐用年数を踏まえた更新や更生の工事の検討を要する。
解説
給排水管は、経年により内部の腐食やスケールの付着による詰まりが生じやすい。漏水の事故を未然に防ぐ観点から、管の耐用年数を踏まえ、管そのものを取り替える更新の工事や、既存の管の内面を補修して延命を図る更生の工事を計画的に検討する必要がある。

他の選択肢が不適切な理由
外部から点検や更新のための工事を行うことはできないとする記述は誤りである。更生の工事や露出配管への切替え等により、躯体を壊さずに対応する方法が実務上採られている。不具合が現れるまで劣化が進まないとする記述も誤りである。劣化は表面化する前から進行しており、だからこそ事前の点検に意義がある。更新の周期は材質や使用の状況により異なり、法定耐用年数と一致するものではない。
問93-10

建物の耐用年数に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①法定耐用年数を経過した建物は構造の安全性を問わず、使用を続けることができず取壊しを義務付けられる。
  • ②法定耐用年数は建物の劣化の状況を毎年実地に調査したうえで、個別の建物ごとに算定されている。
  • ③法定耐用年数は物理的に使用できる年数と常に一致し、両者に差が生じることは想定されていない。
  • ④減価償却に用いる法定耐用年数は税務上定められた年数であり、物理的に使用できる期間とは一致しない。
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正解 ④減価償却に用いる法定耐用年数は税務上定められた年数であり、物理的に使用できる期間とは一致しない。
解説
法定耐用年数は、減価償却費を計算するために建物の構造や用途の区分に応じて定められた税務上の年数である。実際にその建物が物理的に使用に耐えられなくなるまでの期間を示すものではなく、適切に維持管理された建物はこれを超えて使用され得る。

他の選択肢が不適切な理由
経過後は使用を続けられず取壊しを義務付けられるとする記述は誤りである。構造の安全性が確保されていれば使用を継続でき、そのような法令上の義務もない。毎年実地に調査したうえで個別に算定されるとする記述も誤りである。法定耐用年数は構造や用途の区分ごとに一律に定められている。物理的に使用できる年数と常に一致するとの記述も、上記のとおり誤りである。
問103-10

地震保険に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①火災保険とは別に単独で契約することができ、火災保険に加入しているかどうかを問わず契約できる。
  • ②補償の対象となるのは地震による建物の倒壊のみであり、地震を原因とする火災の損害は含まれない。
  • ③地震保険の保険金額は火災保険の保険金額によらず、契約者が任意の金額を自由に設定できるものである。
  • ④単独では契約できず火災保険に付帯して契約し、地震・噴火やこれによる津波の損害を補償の対象とする。
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正解 ④単独では契約できず火災保険に付帯して契約し、地震・噴火やこれによる津波の損害を補償の対象とする。
解説
地震保険は、火災保険に付帯する形でのみ契約することができる保険である。通常の火災保険では免責とされる地震・噴火又はこれらによる津波を原因とする損害を補償の対象としており、公的な性格を持つ制度として運営されている。

他の選択肢が不適切な理由
単独で契約することができるとする記述は誤りである。地震保険は火災保険とセットで契約する仕組みであり、単独での加入はできない。補償の対象が建物の倒壊のみとする記述も誤りである。地震を原因とする火災による損害も、地震保険の補償の対象に含まれる。保険金額を自由に設定できるとする記述も誤りであり、火災保険の保険金額の一定の割合の範囲内で定めるものとされている。

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