2026年版・5-15

成年後見制度と日常生活自立支援事業の一問一答

介護支援専門員試験「福祉サービスの知識等(相談援助と各論)」から、成年後見制度と日常生活自立支援事業に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問15-15

法定後見制度における「後見」「保佐」「補助」の3類型を分ける基準に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①判断能力の程度で区分され、後見が最重度、補助が比較的軽度な場合に使う。
  • ②3類型は、本人の年齢の違いだけによって区分される仕組みである。
  • ③3類型は、本人が保有する財産の多寡によって区分される仕組みである。
  • ④3類型のいずれを選ぶかは、本人の家族による話し合いの結果だけで決められる。
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正解 ①判断能力の程度で区分され、後見が最重度、補助が比較的軽度な場合に使う。
解説
法定後見制度の「後見」「保佐」「補助」の3類型は、本人の判断能力の程度に応じて区分され、判断能力がほとんど失われている場合には「後見」、判断能力が著しく不十分な場合には「保佐」、判断能力が不十分な程度にとどまる場合には「補助」が利用される。年齢や財産の多寡で区分される制度ではなく、いずれの類型を開始するかは家庭裁判所の審判によって決定される。

他の選択肢が不適切な理由
「本人の年齢の違いだけによって区分される」とする記述は、この制度が判断能力という本人の状態に着目した仕組みであり、高齢でも判断能力が保たれていれば利用の必要がないことと合わない。「本人が保有する財産の多寡によって区分される」とする記述は、財産の額が後見人等の職務の重さに関わることはあっても、類型を分ける基準ではない点を見落としている。「本人の家族による話し合いの結果だけで決められる」とする記述は、医師の診断書や鑑定を踏まえて家庭裁判所が審判で決める仕組みと異なる。
問25-15

任意後見制度と法定後見制度の違いに関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①任意後見制度は、本人の判断能力がすでに低下した段階で初めて利用できる。
  • ②本人が判断能力を有するうちに、任意後見人となる者と契約を結んでおく。
  • ③法定後見制度は、本人と後見人となる者との契約によって開始される。
  • ④任意後見制度と法定後見制度は、開始の手続きも効果もほぼ同じ。
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正解 ②本人が判断能力を有するうちに、任意後見人となる者と契約を結んでおく。
解説
任意後見制度は、本人が判断能力を有する段階で、将来判断能力が不十分になった場合に備え、あらかじめ任意後見人となる者との間で公正証書による契約を結んでおく制度である。これに対し法定後見制度は、本人の判断能力がすでに不十分になった後に、家庭裁判所の審判によって後見人等が選任される制度であり、契約ではなく審判に基づく点が異なる。両制度は開始要件も手続きも異なるものである。

他の選択肢が不適切な理由
「判断能力がすでに低下した段階で初めて利用できる」とする記述は、自分の意思で後見人となる人や委任する事務を選んでおく点にこの制度の意味があり、判断能力を失った後では契約自体を結べないことと合わない。「本人と後見人となる者との契約によって開始される」とする記述は、法定後見が家庭裁判所の審判で始まるものであり、任意後見の説明と入れ替わっている。「開始の手続きも効果もほぼ同じ」とする記述は、契約に基づくか審判に基づくかという出発点の違いを見落としている。
問35-15

成年後見人の職務に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①実務上、成年後見人の職務は財産管理に限られ、身上監護に関する事務は含まれない。
  • ②成年後見人は、手術など医療行為への同意を行う権限を法律上当然に有する。
  • ③財産管理に加え、介護サービス利用契約の締結など身上監護の事務も行うとされる。
  • ④成年後見人になれるのは本人の親族に限られ、専門職や法人は選任されない。
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正解 ③財産管理に加え、介護サービス利用契約の締結など身上監護の事務も行うとされる。
解説
成年後見人の職務には、預貯金の管理などの財産管理に加え、介護サービスや施設入所の契約締結、医療機関との契約手続きなど、本人の生活状況に配慮した身上監護に関する事務も含まれる。ただし、手術等の医療行為そのものへの同意権は成年後見人には法律上当然には認められていないとされる。また、成年後見人には親族のほか弁護士・司法書士・社会福祉士等の専門職や法人が選任されることも多い。

他の選択肢が不適切な理由
「財産管理に限られ、身上監護に関する事務は含まれない」とする記述は、施設入所や介護サービスの契約といった生活に直結する法律行為も職務に含まれることと合わない。「医療行為への同意を行う権限を法律上当然に有する」とする記述は、身体への侵襲を伴う判断が本人固有のものとされ、代わりに同意する権限までは認められていないという点を見落としている。「本人の親族に限られ、専門職や法人は選任されない」とする記述は、弁護士・司法書士・社会福祉士などの専門職や社会福祉協議会等の法人が選任される実際と異なる。
問45-15

保佐人の権限に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①この点、保佐人には、本人の行為に対する同意権や取消権はいずれも認められていない。
  • ②実務上、保佐人は、本人の日常生活に関する行為全般に当然に代理権を有する。
  • ③保佐人の権限の範囲は、実務上は補助人の権限の範囲と同じ内容だとされる。
  • ④重要な法律行為への同意権・取消権を有し、審判で代理権が付与される場合もある。
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正解 ④重要な法律行為への同意権・取消権を有し、審判で代理権が付与される場合もある。
解説
保佐人は、判断能力が著しく不十分な被保佐人について、借財、保証、不動産その他重要な財産に関する権利の得喪を目的とする行為など、民法13条1項に列挙された重要な法律行為に関して同意権・取消権を有する。また、家庭裁判所への申立てにより、特定の法律行為について代理権を付与されることもある。補助人は本人の同意を得て申立ての範囲内でのみ同意権・代理権が付与される点で保佐人と権限の範囲が異なる。

他の選択肢が不適切な理由
「同意権や取消権はいずれも認められていない」とする記述は、借財や保証、不動産の処分といった重要な法律行為について保佐人の同意を要するとされていることと合わない。「日常生活に関する行為全般に当然に代理権を有する」とする記述は、日常の買い物などが本人の自己決定に委ねられ、代理権も家庭裁判所の審判で個別に付与されるものである点を見落としている。「補助人の権限の範囲と同じ内容」とする記述は、補助人が本人の同意を得て申立ての範囲でのみ権限を与えられることとの違いを取り違えている。
問55-15

補助制度の開始に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①本人以外の者の請求による場合、原則として本人の同意が必要とされている。
  • ②補助開始の審判は、本人の同意の有無と関係なく家庭裁判所の職権で行われる。
  • ③補助類型は、後見・保佐より判断能力の低下がより著しい場合に利用される。
  • ④補助人には、法律上どのような同意権や代理権も付与できないものである。
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正解 ①本人以外の者の請求による場合、原則として本人の同意が必要とされている。
解説
補助は、判断能力の低下が3類型の中で最も軽度な段階の者を対象とすることから、本人以外の者(配偶者や四親等内の親族等)の請求により補助開始の審判をする場合には、本人の自己決定を尊重する観点から原則として本人の同意が必要とされている。補助人にも、家庭裁判所が定める特定の法律行為について同意権や代理権を付与することができる。

他の選択肢が不適切な理由
「本人の同意の有無と関係なく家庭裁判所の職権で行われる」とする記述は、この類型が判断能力の低下が最も軽い段階を対象とし、本人の自己決定を最大限尊重する仕組みであることと合わない。「後見・保佐より判断能力の低下がより著しい場合に利用される」とする記述は、3類型の重さの順序を逆にとらえている。「どのような同意権や代理権も付与できない」とする記述は、家庭裁判所が定める特定の法律行為について権限を与えられることを見落としている。
問65-15

成年後見制度利用支援事業に関する記述として、適切なものはどれか。

  • ①成年後見制度利用支援事業は、後見人自身が利用者の費用をその都度肩代わりする。
  • ②市町村申立ての支援や報酬助成を通じ、制度利用が難しい者を支援する事業である。
  • ③この事業の対象は、一定額以上の資力がある者だけに限られる仕組みである。
  • ④成年後見制度利用支援事業は、日常生活自立支援事業と同一の事業である。
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正解 ②市町村申立ての支援や報酬助成を通じ、制度利用が難しい者を支援する事業である。
解説
成年後見制度利用支援事業は、判断能力が不十分でありながら申立てを行う親族がいない高齢者等について市町村長による申立てを促進したり、後見人等に支払う報酬を負担することが困難な低所得の利用者に対して報酬の助成を行ったりすることで、経済的な事情等により成年後見制度の利用が難しい人を支援する市町村の事業である。資力の豊富な者を対象とする事業ではなく、日常生活自立支援事業とは別の事業である。

他の選択肢が不適切な理由
「後見人自身が利用者の費用をその都度肩代わりする」とする記述は、報酬を受ける立場の後見人に費用を負わせることになり、担い手の確保をかえって難しくするため制度の仕組みと合わない。「一定額以上の資力がある者だけ」とする記述は、報酬を負担できない低所得の人が制度を使えないという課題に応えるための事業であることと正反対である。「日常生活自立支援事業と同一の事業」とする記述は、契約に基づく日常的な金銭管理の支援と、申立てや報酬を支える市町村の事業という性格の違いを見落としている。
問75-15

日常生活自立支援事業の対象者に関する記述として、適切なものはどれか。

  • ①対象は身体障害者だけに限られ、認知症高齢者や知的障害者は含まれない。
  • ②この制度では、対象となるのは、判断能力に特段の課題がない健常な高齢者である。
  • ③判断能力が不十分で、かつ本事業の契約内容を判断し得る能力を有する者が対象。
  • ④対象者の要件として、要介護認定を受けていることが求められている。
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正解 ③判断能力が不十分で、かつ本事業の契約内容を判断し得る能力を有する者が対象。
解説
日常生活自立支援事業は、認知症高齢者、知的障害者、精神障害者など判断能力が不十分な者のうち、本事業の契約の内容について判断し得る能力を有すると認められる者を対象とする。判断能力が全くなく契約内容の理解が困難な場合は、成年後見制度の活用による対応が図られる。対象は身体障害者に限定されず、要介護認定の有無は本事業の利用要件ではない。

他の選択肢が不適切な理由
「身体障害者だけに限られ」とする記述は、判断能力の不十分さに着目した事業であり、認知症高齢者や知的障害者、精神障害者が中心的な対象であることと合わない。「判断能力に特段の課題がない健常な高齢者」とする記述は、支援を必要とする理由そのものを欠くことになる。「要介護認定を受けていることが求められている」とする記述は、介護保険の認定とは別の枠組みで、契約内容を判断し得る能力があるかどうかが要件とされている点を見落としている。
問85-15

日常生活自立支援事業における「専門員」と「生活支援員」の役割分担に関する記述として、適切なものはどれか。

  • ①専門員と生活支援員は、実務上は同一の業務内容を担う同一の職種だとされる。
  • ②専門員は財産管理の代理権を有し、成年後見人と同等の法律行為を行える。
  • ③実務上、生活支援員は、契約締結の可否に関する審査・判定を行う役割を担う。
  • ④専門員が計画作成・契約締結を担い、生活支援員が具体的な援助を実施する。
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正解 ④専門員が計画作成・契約締結を担い、生活支援員が具体的な援助を実施する。
解説
日常生活自立支援事業では、社会福祉協議会に配置される専門員が、利用希望者の実態把握や支援計画の作成、契約の締結に関する業務を担い、地域から派遣される生活支援員が、専門員の作成した計画に基づいて日常的な金銭管理の補助や書類の預かりなど具体的な援助を実施するという役割分担がなされている。専門員は成年後見人のような法定の代理権を有するものではない。

他の選択肢が不適切な理由
「同一の業務内容を担う同一の職種」とする記述は、計画を立てて契約を結ぶ役割と、その計画に沿って日々の援助を行う役割とを分けることで支援の質と適正さを保つ仕組みであることと合わない。「専門員は財産管理の代理権を有し、成年後見人と同等の法律行為を行える」とする記述は、この事業が契約に基づく援助であり、不動産の処分のような強い権限を伴わない点を見落としている。「生活支援員は、契約締結の可否に関する審査・判定を行う」とする記述は、契約締結の可否の判定が別に設けられた審査機関の役割であることと異なる。
問95-15

日常生活自立支援事業と成年後見制度の違いに関する記述として、適切なものはどれか。

  • ①契約に基づく事業であるのに対し、成年後見制度は法律行為を行う権限を伴う。
  • ②両制度は法的根拠・実施主体・支援内容がほぼ同一で、区別する必要は乏しい。
  • ③不動産の売買など重要な財産処分の代理を行える点で成年後見制度と共通する。
  • ④成年後見制度は、市区町村社会福祉協議会が実施主体となる事業。
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正解 ①契約に基づく事業であるのに対し、成年後見制度は法律行為を行う権限を伴う。
解説
日常生活自立支援事業は、利用者本人との契約に基づき福祉サービスの利用援助や日常的金銭管理を行う事業であるのに対し、成年後見制度は家庭裁判所の審判等に基づき、後見人等が本人に代わって財産管理や身上監護に関する法律行為(契約締結・重要な財産処分等)を行う権限を伴う点で性質が異なる。両者は法的根拠も権限の範囲も異なり、日常生活自立支援事業には不動産処分の代理権のような強い権限はない。

他の選択肢が不適切な理由
「法的根拠・実施主体・支援内容がほぼ同一」とする記述は、一方が社会福祉法に基づく福祉サービスの利用援助、他方が民法に基づく法律行為の代理等という違いを見落としている。「不動産の売買など重要な財産処分の代理を行える点で共通する」とする記述は、日常的な金銭管理の範囲を超える権限が与えられていないことと合わない。「成年後見制度は、市区町村社会福祉協議会が実施主体となる事業」とする記述は、社会福祉協議会が担うのが日常生活自立支援事業の側であり、両者を入れ替えている。
問105-15

市町村長による成年後見開始の審判の申立てに関する記述として、適切なものはどれか。

  • ①実務上、市町村長には、後見開始の審判を申し立てる権限そのものが法律上ない。
  • ②配偶者や四親等内の親族がいない場合等に、市町村長が申立てを行えるとされる。
  • ③市町村長による申立ては、本人に一定以上の資産がある場合だけに限られる。
  • ④この制度上、市町村長による申立てが認められるのは後見類型に限られる。
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正解 ②配偶者や四親等内の親族がいない場合等に、市町村長が申立てを行えるとされる。
解説
老人福祉法等に基づき、認知症高齢者等について配偶者や四親等内の親族がいない場合、または親族がいても音信不通で申立てが期待できない場合など、本人の福祉を図るため特に必要があると認めるときは、市町村長が後見・保佐・補助開始の審判を申し立てることができる。資産の有無を要件とするものではなく、後見類型に限らず保佐・補助についても市町村長申立ての対象となる。

他の選択肢が不適切な理由
「申し立てる権限そのものが法律上ない」とする記述は、身寄りのない高齢者等が制度から取り残されないよう、老人福祉法等で市町村長に申立権が与えられていることと合わない。「本人に一定以上の資産がある場合だけ」とする記述は、資産の多寡ではなく申立てを行う親族の有無や本人の福祉上の必要性を基準とする仕組みを見落としている。「後見類型に限られる」とする記述は、保佐や補助についても市町村長の申立てが認められている点で誤りである。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。