2026年版・5-10

認知症対応型共同生活介護(グループホーム)の一問一答

介護支援専門員試験「福祉サービスの知識等(相談援助と各論)」から、認知症対応型共同生活介護(グループホーム)に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問15-10

認知症対応型共同生活介護(グループホーム)の対象者に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①要支援1の認定を受けた認知症高齢者も、一般の入居者として利用できる。
  • ②要支援2以上の認知症の要介護認定者が対象で、要支援1の者は対象外となる。
  • ③身体障害のみを有し、認知症の診断がない者の方が優先的な入居の対象となる。
  • ④認知症の原因疾患が急性の状態にある者でも、入居の制限はない。
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正解 ②要支援2以上の認知症の要介護認定者が対象で、要支援1の者は対象外となる。
解説
認知症対応型共同生活介護の対象は、要支援2以上の要介護認定等を受けた認知症の高齢者であり、要支援1の者は対象外である。また、認知症の原因となる疾患が急性の状態にある者は、共同生活の中で安定したケアを行うことが困難なため対象とならない。身体障害のみで認知症の診断がない者も対象ではない。

他の選択肢が不適切な理由
「要支援1の認定を受けた認知症高齢者も」とする記述は、要支援者向けの介護予防認知症対応型共同生活介護でも利用できるのは要支援2からであるため、いずれの枠組みでも対象にならない。「身体障害のみを有し、認知症の診断がない者」とする記述は、認知症ケアを目的とする本サービスの趣旨と合わず、優先どころか対象外である。「急性の状態にある者」とする記述は、まず医療機関での治療が必要な段階であり、少人数の共同生活の中で落ち着いた暮らしを支えるという前提を欠く。
問25-10

グループホームにおける1ユニット及び事業所全体のユニット数に関する基準として、正しいものはどれか。

  • ①運用上、1ユニットの定員は10人以上15人以下と運営基準で定められている。
  • ②1事業所が設置できるユニット数は、1ユニットのみに限定されている。
  • ③1ユニットの定員は5人以上9人以下で、1事業所は原則1〜3ユニットとする。
  • ④1ユニットの定員は3人以上4人以下と運営基準で定められている。
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正解 ③1ユニットの定員は5人以上9人以下で、1事業所は原則1〜3ユニットとする。
解説
認知症対応型共同生活介護の1つの共同生活住居(ユニット)の定員は5人以上9人以下と定められており、1つの事業所が設置できるユニット数は原則として1から3ユニットまでとされている。定員が10人以上15人以下、3人以上4人以下、あるいは1ユニットのみに限定という記述はいずれも基準と異なる。

他の選択肢が不適切な理由
「10人以上15人以下」「3人以上4人以下」とする記述は、いずれも本サービスの基準に存在しない数値である。5人以上9人以下という定員は、入居者同士と職員がなじみの関係を保てる家庭的な規模を確保するために設けられたもので、多すぎても少なすぎてもこの趣旨が保てない。「1ユニットのみに限定」とする記述も基準と異なり、複数ユニットの設置は認められているが、大規模化して家庭的な環境が失われないよう上限が置かれている。
問35-10

グループホームの計画作成担当者に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①計画作成担当者のうち少なくとも1人は、介護支援専門員の資格を要する。
  • ②計画作成担当者は、全員が介護支援専門員の資格を有する必要がある。
  • ③計画作成担当者に、介護支援専門員の資格を有する者を配置してはならない。
  • ④計画作成担当者の資格要件は、運営基準では特に定められていない。
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正解 ①計画作成担当者のうち少なくとも1人は、介護支援専門員の資格を要する。
解説
グループホームの計画作成担当者は、認知症対応型共同生活介護計画の作成を担う職員であり、事業所に配置される計画作成担当者のうち少なくとも1人は介護支援専門員(ケアマネジャー)の資格を有していなければならない。全員が有資格者である必要はなく、逆に有資格者を配置してはならないという規定もない。資格要件が触れられていないという説明も誤りである。

他の選択肢が不適切な理由
「全員が介護支援専門員の資格を有する必要がある」とする記述は、小規模な事業所での人員確保を著しく困難にするもので、基準は事業所に少なくとも1人という形で足りるとしている。「有資格者を配置してはならない」とする記述は、少なくとも1人の配置を求める基準と正面から矛盾する。「資格要件は特に定められていない」とする記述は、計画作成担当者に認知症介護実践者研修等の修了が求められていることを見落としている。
問45-10

グループホームの夜間における職員配置基準の取扱いとして、適切なものはどれか。

  • ①3ユニットの事業所であっても、夜勤職員は原則として1人の配置で足りる。
  • ②夜間の職員配置は、ユニット数にかかわらず、事業所全体でまとめて1人だけでよい。
  • ③3ユニットの事業所では、ユニットごとに担当を分けた2人以上の夜勤職員を要する。
  • ④夜間は職員を配置せず、緊急通報装置のみで対応することが認められている。
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正解 ③3ユニットの事業所では、ユニットごとに担当を分けた2人以上の夜勤職員を要する。
解説
認知症対応型共同生活介護の夜間における介護従事者の配置は、原則としてユニットごとに1人以上(3ユニットの事業所であれば原則3人)とされている。ただし2021年度介護報酬改定により、各ユニットが同一階に隣接しているなど利用者の状況把握や速やかな対応が可能な構造であり、必要な安全対策を講じていること等の要件を満たす場合に限り、3ユニットの事業所でもユニットごとに担当を分けた2人以上の夜勤職員による配置(事業所の選択制)が認められている。2024年度介護報酬改定では、この基本的な人員配置の枠組み自体は維持されたまま、見守り機器の導入や委員会の設置等の要件を満たした場合に夜間支援体制加算を算定できる範囲が見直された。

他の選択肢が不適切な理由
3ユニットの事業所で夜勤職員が原則として1人で足りるという扱いではなく、ユニット数にかかわらず事業所全体でまとめて1人だけでよいというものでもない。また、夜間に職員を配置せず緊急通報装置のみで対応することは認められていない。
問55-10

グループホームの利用対象者の住所地に関する原則として、正しいものはどれか。

  • ①実務上、利用者の住所地は、全国どの市町村であっても変わらず利用できる。
  • ②利用者の住所地は、同一都道府県内であればどの市町村でもよい。
  • ③利用者の住所地要件は、地域密着型サービスであるため関係がない。
  • ④原則として事業所の所在する市町村に住所を有する被保険者が対象となる。
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正解 ④原則として事業所の所在する市町村に住所を有する被保険者が対象となる。
解説
グループホームは地域密着型サービスに位置付けられており、原則として事業所が所在する市町村に住所を有する被保険者が利用対象となる。住所地特例など一部の例外はあるが、全国どこでも一律に利用できるわけではなく、都道府県内なら市町村を問わないという説明も誤りである。住所地要件が関係しないという説明も誤りである。

他の選択肢が不適切な理由
「全国どの市町村であっても」とする記述は、地域密着型サービスが市町村の指定と指導監督のもとで運営され、その市町村の給付費で賄われる仕組みであることと合わない。他の市町村の被保険者を受け入れるには、保険者である市町村どうしの同意が必要になる。「同一都道府県内であればどの市町村でもよい」とする記述は、都道府県単位で利用範囲を定める枠組みが存在しないため誤りである。「地域密着型サービスであるため関係がない」とする記述は、住所地要件を置いている理由そのものを取り違えている。
問65-10

グループホームにおけるケアの基本理念に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①集団生活の運営効率を優先し、個々の生活歴や習慣への配慮は特に行わない。
  • ②少人数の家庭的環境で、なじみの関係の中で個別性を尊重したケアを行う。
  • ③入居者の意思よりも、職員が作成した画一的な日課表を優先する。
  • ④医療機関と同様の管理的な環境を整えることを最優先とする理念である。
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正解 ②少人数の家庭的環境で、なじみの関係の中で個別性を尊重したケアを行う。
解説
グループホームは、少人数の共同生活の中で、家庭的な雰囲気となじみの人間関係を築きながら、一人ひとりの生活歴や個性を尊重した個別ケアを行うことを基本理念としている。集団生活の効率を優先して個別配慮を省く、画一的な日課を優先する、医療機関的な管理を最優先とするといった考え方は、この理念とは相容れない。

他の選択肢が不適切な理由
「集団生活の運営効率を優先」「職員が作成した画一的な日課表を優先」とする記述は、いずれも生活の主導権を職員の側に移すもので、認知症の人にとっては混乱や不安を強め、行動・心理症状を悪化させる要因になりやすい。グループホームは治療の場ではなく生活の場であり、残された力を使って家事や地域との関わりに参加することもケアの一部である。「医療機関と同様の管理的な環境」とする記述は、なじみの環境で安心して暮らすという設置目的と正反対である。
問75-10

短期利用認知症対応型共同生活介護に関する記述として、適切なものはどれか。

  • ①事業所の空きユニット等を利用し、要件を満たした上で短期宿泊を提供する。
  • ②短期利用は、要支援認定を受けていない要介護者には提供できない。
  • ③短期利用を行うには、通常のグループホームとは別に建物を新設する必要がある。
  • ④短期利用の利用日数について、法令上の上限日数は設けられていない。
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正解 ①事業所の空きユニット等を利用し、要件を満たした上で短期宿泊を提供する。
解説
短期利用認知症対応型共同生活介護は、既存のグループホームに空きユニット等があり、一定の要件(原則1年以上の運営実績等)を満たす場合に、要介護認定を受けた認知症の者を短期間受け入れて宿泊サービスを提供するものである。要支援2の者も対象となり得る。新たな建物の新設は不要で、利用日数にも原則30日以内という上限がある。

他の選択肢が不適切な理由
「要支援認定を受けていない要介護者には提供できない」とする記述は、要介護認定を受けた認知症の人こそ中心的な受け入れ対象であることと矛盾している。「別に建物を新設する必要がある」とする記述は、既存の住居の空きを活用して在宅生活の継続を支えるという短期利用の趣旨を失わせるものである。「上限日数は設けられていない」とする記述は、長期の入居と実質的に変わらなくなるため、期間の上限が置かれている点を見落としている。
問85-10

グループホームの医療連携体制加算に関する記述として、適切なものはどれか。

  • ①施設内に常勤の医師を配置している場合に限り算定できる加算である。
  • ②制度上、対象は末期がんの診断を受けた入居者に限定されている加算である。
  • ③看護職員の配置とは関係なく、建物の構造のみで算定要件が判断される。
  • ④看護師との連携体制を確保し、医療ニーズのある入居者への対応を評価する。
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正解 ④看護師との連携体制を確保し、医療ニーズのある入居者への対応を評価する。
解説
医療連携体制加算は、グループホームが看護師の配置や医療機関との連携体制を確保し、たんの吸引が必要な者や病状が不安定な者など、医療ニーズを有する入居者にも対応できる体制を整えていることを評価する加算である。常勤医師の配置は要件ではなく、対象を末期がんに限定するものでもない。

他の選択肢が不適切な理由
「常勤の医師を配置している場合に限り」とする記述は、そもそもグループホームに医師の配置基準がなく、この加算が求めているのが看護師の確保と24時間の連絡体制であることと合わない。「末期がんの診断を受けた入居者に限定」とする記述は、たんの吸引や経管栄養、褥瘡の処置など幅広い医療ニーズが想定されていることを狭くとらえすぎている。「建物の構造のみで算定要件が判断される」とする記述は、設備基準と加算の要件を混同したものである。
問95-10

グループホームにおける看取り介護加算に関する記述として、適切なものはどれか。

  • ①この基準によれば、入居者が病院で死亡した場合にのみ算定できる加算である。
  • ②看取り介護加算の算定にあたり、本人の意思確認や家族の同意は特に必要とされていない。
  • ③回復の見込みがないと医師が判断し、本人・家族の同意を得て対応した場合に算定できる。
  • ④入居者全員に対して自動的に算定される加算であり、状態の確認は特には不要である。
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正解 ③回復の見込みがないと医師が判断し、本人・家族の同意を得て対応した場合に算定できる。
解説
看取り介護加算は、医師が医学的知見に基づき回復の見込みがないと診断した入居者について、本人や家族の意思を確認し同意を得た上で、看取りに関する指針に基づく対応(状態の変化に応じたケアの見直し等)を行った場合に算定される。病院での死亡が要件ではなく、家族の同意も欠かせない。入居者全員に自動算定される仕組みでもない。

他の選択肢が不適切な理由
「病院で死亡した場合にのみ」とする記述は、住み慣れた住居で最期まで過ごせるよう支える取り組みを評価するというこの加算の方向と正反対である。「本人の意思確認や家族の同意は特に必要とされていない」とする記述は、看取りの指針を説明し合意を重ねる過程こそが評価の対象であることを見落としている。「入居者全員に対して自動的に算定される」とする記述は、医師の診断も指針に基づく対応も不要ということになり、加算の意味そのものを失わせる。
問105-10

グループホームにおける若年性認知症の者の利用に関する記述として、適切なものはどれか。

  • ①若年性認知症の者は、年齢のみを理由にグループホームの利用対象から除外される。
  • ②若年性認知症の者も要介護認定等の要件を満たせば、グループホームの利用対象となり得る。
  • ③若年性認知症加算は、65歳以上の入居者に対してのみ算定される加算である。
  • ④グループホームは高齢者専用施設であるため、若年性認知症に関する加算という制度はない。
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正解 ②若年性認知症の者も要介護認定等の要件を満たせば、グループホームの利用対象となり得る。
解説
若年性認知症の者であっても、要支援2以上の要介護認定等を受けていればグループホームの利用対象となり得る。年齢のみを理由に除外されるわけではない。また、若年性認知症の入居者を受け入れ、その特性に応じた個別の対応を行っている場合には若年性認知症利用者受入加算が設けられており、加算自体は実在する。

他の選択肢が不適切な理由
「年齢のみを理由に」とする記述は、若年性認知症が40歳以上65歳未満の第2号被保険者でも要介護認定を受けられる特定疾病に位置付けられていることと合わない。「65歳以上の入居者に対してのみ算定される」とする記述は、この加算がまさに65歳未満で発症した人を受け入れた場合の手厚い対応を評価するものであるため、対象を逆にとらえている。「加算という制度はない」とする記述は、実在する加算を否定するもので誤りである。

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